下村敦史のレビュー一覧
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「あなたをプロデュースします」——。
恋愛塾に通う冴えない主人公のもとに届いた一通のメール。それはAIによる人生の指南だった。
AIがワールドカップの番狂わせを連続的中させたことで主人公はその指示を信じ、思考を委ねていく。
人生が好転したかに見えたが、やがて不穏なトラブルに巻き込まれていく。
展開自体は先は読めるものの、続きが気になり面白く読むことができた。
印象的なのは、主人公として描かれた現代の若者像だ。コスパ・タイパを重視し、考えることを放棄して最適解に従う姿は、闇バイトなどに普通の若者が流されてしまう構造とも重なる。努力を避け、テイカーとして生きることの危うさがリアルに描かれており、 -
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ネタバレおもしろかった!
ただ、かなり重い話でなかなか読み進められず、正直読むのに時間はかかったな…でも終盤に入ってからは一気にスラスラ読めた。
学生時代に授業で習ったことはあるけど、中国残留孤児や満州事変について、改めてちゃんと知るきっかけになってよかったなと思う。知識として知っているだけのときと、物語として読むのとでは、受け取る重さが全然違った。
全盲になったうえに、育ててくれた親が本当の親じゃなくて、しかも自分が純中国人だったなんて、設定としてもしんどすぎる…。どれか一つでも相当きついのに、それが全部重なってくるのが本当に重い。
でもその分、話の作りはすごくうまくて、途中で感じていたモヤモ -
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下村敦史『ガウディの遺言』PHP文芸文庫。
サグラダ・ファミリア、或いはガウディの歴史を下敷にした重厚なミステリー小説にして、家族の物語でもあった。
下村敦史の作品はまさに変幻自在というくらいにその都度、舞台や作風を変化させるので、なかなか底が見えて来ない。これだけサグラダ・ファミリアやガウディについて調べることは並大抵のことではないだろう。そして、それを小説という形に昇華させる腕前には驚かされた。
舞台は1991年、スペインのバルセロナ。現地で父親と共に暮らす佐々木志穂は、真夜中に出掛けて帰ってこないサグラダ・ファミリアの聖堂石工である父親を探している最中に、父親の友人であるアンヘル -
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「口外禁止」
読後にこのタイトルに、恐ろしさを感じました。
もしかしたら、そういう時代が直ぐそこに迫っているのかもしれない。
いや、もうその時代なのかもしれません。
陰キャで自己肯定感の低い大学生金崎恵介のもとに、一通のメールが届く。
「あなたの人生、プロデュースします」
スーパーAI「AI(あい)ザム」が、人生の様々な出来事に対して、正しい選択を助言してくれるとのこと。
金崎は、AIザムの力を借りることに。すると女性と仲良くなり、楽しく遊べる友達もできたが、ある事件をきっかけに人生は暗転していくことに・・・
といったあらすじ。
AIに相談すれば、最適解を導き出し、無難な人生を過ごす -
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兄の正体を探るために知りたかった──、村上竜彦に成りすました偽残留孤児なのかどうか。
──私には真実を突き止める必要があった。
第60回江戸川乱歩賞受賞作。
全盲、中国残留孤児、腎臓移植。これらだけ並べただけでも、かなり見応えのあるパワーワードの数々。
そして盲目が故、一度不信感が募った結果、膨らみ始めた猜疑心はどんどん加速していく。
下村敦史氏の作品は、アルテミスの涙を読んだことがありましたが、物語の構成が面白い。
他作品も楽しみー。
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『第60回江戸川乱歩賞』受賞
『週刊文春2014ミステリーベスト10』国内部門 第2位
『このミステリーがすごい!201 -
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スッキリ度80%。
無罪病判事と揶揄されるほどの判事から立て続けに受ける無罪判決。その真意を探ろうとする検事と、判事の孫、妻とも繋がっていく、意図を辿るような話。
途中で嘘?!そんな理由!?と思いましたが、ラストまで読んでなるほど、と納得。
他人から見ただけでは推し量れない重責と覚悟があったんだと思うと、複雑な気持ちになります。
自分や家族が被害者になったとしたら、無罪なんてとても許せません。でも逆に加害者にされたら、なんで、と絶望すると思います。
どちらにならないためにも、慎重になり、知識をつけて、大切な人をちゃんと大切にしたいと思いました。
法廷が、起訴された罪状について有罪無罪を決める場 -
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技術的問題を抱えたまま発売に踏み切り、案の定死亡事故を引き起こした会社の社長が糾弾され、社長室に引きこもって死体となって発見された事件が発端である。携帯も通じない山奥の建物に関係者が集められ、外部と遮断された中で、社長を死に追いやった引き金は誰か、果たして自殺か他殺ではないのか、と謎を抱えたまま関係者の一挙一動が監視されていく。この建物に導かれた面々には、犯人だけが救われ、残りの者は毒ガスで殺される、というルールが提示される。また、この建物の内部は、社長の死体が発見された社長室とそっくりに再現されている。招かれた面々は、社長との関係で被害者を名乗り、唯一助かる道を求めては自身を犯人とする自論を