下村敦史のレビュー一覧
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病院で寝たきりとなっている、若い女性患者に突如発覚した妊娠。
瞬きのみでのコミュニーケーションから読み取った、本人の希望は『子供は産みたい』だった。
ミステリー要素も強い本作ですが、生命倫理や当事者の人権問題など、多くの社会問題も複雑に孕んだ本作。
ページを捲る手が途中から加速していくように、のめり込んで読めました。
この著者の作品、他にも積読してるので、そっちも楽しみだなー。
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全てのまばたきが、伏線。
『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群(ロックドインシンドローム)の女性患者・岸部愛華が深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は -
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ネタバレ大御所覆面ミステリー作家御津島の新邸のお披露目会。招待されたのは推理作家達に文芸評論家、編集者。そして、探偵。
豪華な新邸はミステリーに関わるものにはたまらない「何かが起こりそう」な雰囲気。そして、外は吹雪。
御津島は、今夜あるベストセラー作家の盗作を公表すると言い残し姿を消してしまう。叫び声を残して。
しっかりとしたクローズドサークルと一癖ある登場人物達。しっかり堪能させてもらいました。
そして、邸宅が本当に豪華絢爛。何かが起こるには最高の舞台。あぁ~建もの探訪がしたい。
ラストも「おぉ~っ」と、ちょっと目を見開いてしまいました。 -
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日本人は闘牛の事を知らなさ過ぎる!!!
でもそれはしょうがない!
欧州の人達が相撲を知らないように私達が闘牛を知らないのは誰でも出来るわけではなく、生きていく上で必ずしも必要ではないからかもしれない!
そんな、私達の生活の延長線上に無い闘牛について、興味のある人にも無い人にも読んで欲しいと思う
本作はストーリー以上に
・闘牛とは何か?
・闘牛に関わる人々?
・闘牛士の社会的地位
・闘牛の世界と女性
・スペインにおける闘牛文化
・闘牛における牛の役割と扱い
などの私達が通常に暮らしていては決して知ることの出来ない知識が詰まってます!!
全く興味のなかった人も読んだ後はYouTubeで検索す -
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双子の兄の死の真相を探るために京都に行くミステリー作品ですが、他の方々の評価も頷けるなと感じました。
京都の言葉の一つ一つにある皮肉や棘と言ったものがこの作品の伏線であり、物語の深みを増すものとして機能しているが、京都の京女を皮肉っているようにも感じられます。
この作品の本質として、ミステリーの面白さももちろんのこと、人の言葉には余白があり、人に話す言葉の一つ一つには人それぞれの意味と尺度があるということを再認識させるものであると痛感しました。そういった意味では、京言葉の皮肉を題材にするというのは非常に挑戦的かつ素晴らしい作品に感じました。 -
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閉じ込め症候群で
寝たきりの
女性患者が妊娠した。
一体誰が―――!?
全ての
まばたきが、
伏線。
コミュニケーションの極限で
生きている意味を問う
渾身のミステリー
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YouTube「ほんタメ」で紹介されていて、
気になっていた一冊です。
文庫化されていて、迷わず購入しました。
話せない動けない彼女が病院内で妊娠していた。
彼女の両親、病院、SNS、マスコミ…
全てが騒然とし、病院の管理体制を糾弾する。
産婦人科医の水瀬真理亜が、
彼女とまばたきを使って会話を試みる。
通勤中に読 -
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【2024年159冊目】
あと数時間で親父が死ぬ。母と自分を捨てた男が死ねば、莫大な遺産が入ってくる。兄と姉との配分を考えても、億はくだらない――困窮する生活から抜け出せると考えていた次男の正好は、その瞬間を今か今かと待ち望んでいた。だが本人名義のブログが更新され、そこには「私は生きている」と書かれていた。
最初の掴みが上手かった、刻限の決まった死ってどういうこと?と思わされる物語のスタートで、一気に引き込まれました。なるほど、そういう意味での死か〜と納得しつつ、ブログが更新される度に剥き出しになっていく欲望と欲望の戦い。
そこに第三者も絡んできて、遺産は誰の手に渡るのかと最後までわからず -
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下村敦史『白医』講談社文庫。
安楽死をテーマにした医療ミステリー。ミステリーと言うよりもヒューマンドラマと言った方が正解か。
超高齢化社会が到来し、医療技術が進歩し、不治の病に苦しみながら死ぬに死ねない人たちが増えているのは事実だ。そんな状況の中、安楽死、或いは尊厳死と言うのは非常に難しい問題で、簡単に答えを出すことは出来ないのだろう。
本作では、安楽死や尊厳死について是非は明確にせず、時と場合により選択の余地があることを匂わせている。
ホスピス、天心病院の医師、神崎秀輝は末期癌のボクサー、水木雅隆の安楽死を行ったとして裁判に掛けられる。神崎はその他に2件の安楽死に関わったとされてい -
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先週の土曜日、怒涛の6連勤を終えた自分へのご褒美として購入した一冊です。
駅前の書店で出会いました。
下村さんの作品は初めてかと思いきや、
「闇に香る嘘」を読んでました。
疑惑の逆転無罪判決。
”無罪病判事”と呼ばれる裁判官がいる。
起訴後、有罪率99.7%の日本で、無罪判決が下される。
担当検事の大神は3回連続で無罪を言い渡され、
検察庁内でも「ありえない」出来事として、
出世の道は絶たれ、自身の今後すら危うい状況。
その裁判長が判決直後に突然倒れる。
そこから二点の視点(検察官の大神と、裁判長の孫)で物語は展開していきます。
物語のテンポが良く、
息つく暇なく数時間で読み切りま