下村敦史のレビュー一覧
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内部で疎まれ、厄介者扱いされる新宿署のダメ刑事・田丸。
彼がいるとお宮入りになるとの噂から、ついたあだ名が『オミヤ』。
しかし、本当の彼はとても優秀で熱い刑事であった。
別作品で、すでに『オミヤ』となっていた田丸が、『オミヤ』と呼ばれるまでになった過去の話。
管内でOLの刺殺体が発見される。更に、歌舞伎町の人気ホストの遺体が発見される。
当初、別の事件と見ていた本部に対し、田丸は、驚くべき共通点を見出した。
それは、裁判員制度に絡む謎であった。
本部の誰にも信じてもらえない状況のなか、唯一の相棒・神無木との信頼関係は、どうなるのか。
最後に、ウルウルします。
『もう俺を守ろうとするな。相 -
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未完の建造物であるサグラダ・ファミリアで起こった殺人事件。
1991年、バルセロナで暮らす佐々木志穂は殺人事件があった日に父が行方不明になっていることから事件に関わっていると考え、手がかりを求めて奔走する。
恋人を巻き込んで、危機迫る中ひたすら真相を突き止める姿に逞しさを感じる。
すべてが解明されたとき、10歳で母をその地で亡くした原因まで知ることとなる。
罪からは決して逃れられないが、人間、罪を負う者を赦すことはできる。
この一言に意志の強さと重さを感じた。
この物語は壮大でありガウディについても深く知ることができ、バスクとスペイン内戦のことなど歴史的なこともわかり、より一層バルセ -
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サグラダ・ファミリアに死体が吊るされた直後に失踪した彫刻家の父。バルセロナに住む志穂は父の無実を信じながら、事件について調べ始める。やがて明らかになる、ガウディが遺したとあるものの存在とそれを巡って繰り広げられる攻防。スペインの歴史や名だたる建造物とガウディの物語、そしてサスペンス感溢れる事件を描いた重厚なミステリです。
殺人事件の謎はもちろんとして、ガウディとサグラダ・ファミリアを巡る謎が実に壮大です。そしていまだにスペインに根付いている過去の遺恨の物語も読みごたえがありました。このようなことはほぼ何も知らなかったけれど、ぐいぐい引き込まれます。ガウディの遺したものがいったいどちらの手に渡る -
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下村作品4作目。
今年に入ってからは3作目です。
中国語の通訳捜査官である七崎は、かつて意図的に誤訳をし冤罪を生んだ同じ職に就く義父を告発した過去を持つ。
義父は自殺し、以降署内では身内を売ったとされ、家庭でも居場所を喪った。
ある日、歌舞伎町で殺人事件が起き、第一発見者の通訳を担当する。
その直後、妻から息子の不登校と家に戻らないことを聞かされた七崎は息子の部屋で中国人狩りをしていたらしい形跡と、血まみれの衣服を発見する。
息子が事件に関わっている可能性を危惧した七崎は、かつての義父と同様に誤訳をすることで息子を操作対象から逸らし、個人的に事件の真相を暴こうとするー。
下村氏の作品は、日