下村敦史のレビュー一覧

  • ガウディの遺言

    Posted by ブクログ

    サグラダ・ファミリアに死体が吊るされた直後に失踪した彫刻家の父。バルセロナに住む志穂は父の無実を信じながら、事件について調べ始める。やがて明らかになる、ガウディが遺したとあるものの存在とそれを巡って繰り広げられる攻防。スペインの歴史や名だたる建造物とガウディの物語、そしてサスペンス感溢れる事件を描いた重厚なミステリです。
    殺人事件の謎はもちろんとして、ガウディとサグラダ・ファミリアを巡る謎が実に壮大です。そしていまだにスペインに根付いている過去の遺恨の物語も読みごたえがありました。このようなことはほぼ何も知らなかったけれど、ぐいぐい引き込まれます。ガウディの遺したものがいったいどちらの手に渡る

    0
    2023年03月30日
  • 悲願花

    Posted by ブクログ

    ラストにかけて加速する伏線回収がとにかく苦しい。

    主人公は、凄惨な境遇が故に全てを黒い側面で捉えることしかできなかったんだろうな。
    郷田さんのような聖人君子ほど、顔の見えないSNSの世界では格好の餌食なのか。
    被害者と加害者って紙一重だね。恐ろしい。

    0
    2023年02月28日
  • ガウディの遺言

    Posted by ブクログ

    ガウディの作の建物や公園について知ることができました。地中海性気候の青空に映えるガウディの建物や公園に行ってみたいな。

    0
    2023年02月28日
  • 緑の窓口 樹木トラブル解決します

    Posted by ブクログ

    作品ごとに新しい分野を小説世界にする著者が、今回取り上げたのは、マイナーな存在とも言える樹木医。
    樹木に関する相談を受け付けるために新設された『緑の窓口』に配属された、真面目でお人好しの区役所職員天野と、人とのコミュニケーションに難があるが植物に関しては無敵の美人樹木医柊紅葉。
    区民から寄せられる揉め事に携わるうちに、二人の仲はほんわかムードに。
    著者の今までの作品とは一線を画するような、文庫の表紙とも相まってライトノベル的感覚の心温まるミステリー。
    しかし、巻末の参考文献で、この作品に対する著者の並々ならぬ創作スタイルが感じ取れる。

    0
    2023年01月29日
  • 生還者

    Posted by ブクログ

    一気読み。手が止まらなかった。
    始めの「男」「彼」は誰なのか予想しながら、途中でその予想を変えてみたり戻してみたり全然違うこと想像してみたり、そんな読み方ができたので楽しかった。
    サバイバーズギルトの感情もすごくよく伝わってきた。
    カンチに挑むのはちょっと現実味に欠ける気もするけど。

    そして最後、良かったーそっちで!ちょっとした叙述トリックか?これは笑
    こうであってほしいと思っていた結末ありがとう。

    なぜもう一通の存在を隠していたのか分からない。

    0
    2023年01月08日
  • 黙過

    Posted by ブクログ

    最終章で話が合わさると、ガラッと一気に思わぬ方向にもっていかれる構成。真相は明らかでも答えはなくて、逆に考えなさいよって問いかけられるような...こういう話を知れただけでも身になるお話。

    0
    2022年12月30日
  • 失踪者

    Posted by ブクログ

    真山道弘が友人だった樋口友一の遺体を遭難現場で確認した場面から始まる物語だが、過去と現在の事象が交錯しながら謎を明らかにしていく展開が楽しめた.遺体の樋口が年を取っていたことを発見した真山は、彼の生存を確認しその理由を探る.榊智輝や宮崎洋介などクライマーが登場するが、真山の探究に多くのヒントを与えてくれている.謎の人物 谷本勇一の存在を探ることで、樋口の思いを確認した真山.感動的な終結だ.

    0
    2022年12月28日
  • 絶声

    Posted by ブクログ

    策士策に溺れるという感じです。頭のいい人たちの遺産争いは恐ろしい。作品の仕掛けにもまんまと騙されたというか、私が主人公の立場でも主人公と同じ結末を辿ったと思います。

    0
    2023年03月31日
  • 告白の余白

    Posted by ブクログ

    日本人に限らず外国人も憧れる京都。おっとりとして日本の女性を象徴しているように言われる京女。
    …をディスった本?
    読み始めは、京都の言葉が鼻について疲れてしまったけど、これって敢えて嫌らしくしてる?と思ってから面白くなった。

    読み終えて改めて表紙の後を読んだら、ちゃんと書いてある。「腹黒の街。美しき京女の正体を暴けるか?」読み出す前に、ここを読むべきでした。

    0
    2022年12月06日
  • 叛徒

    Posted by ブクログ

    下村作品4作目。
    今年に入ってからは3作目です。

    中国語の通訳捜査官である七崎は、かつて意図的に誤訳をし冤罪を生んだ同じ職に就く義父を告発した過去を持つ。
    義父は自殺し、以降署内では身内を売ったとされ、家庭でも居場所を喪った。
    ある日、歌舞伎町で殺人事件が起き、第一発見者の通訳を担当する。
    その直後、妻から息子の不登校と家に戻らないことを聞かされた七崎は息子の部屋で中国人狩りをしていたらしい形跡と、血まみれの衣服を発見する。
    息子が事件に関わっている可能性を危惧した七崎は、かつての義父と同様に誤訳をすることで息子を操作対象から逸らし、個人的に事件の真相を暴こうとするー。

    下村氏の作品は、日

    0
    2022年09月04日
  • 緑の窓口 樹木トラブル解決します

    Posted by ブクログ

    作者の作風らしからぬカジュアルな雰囲気が良かった。
    割と怖さのある物語が多いイメージだったので。

    樹木の何気ない様相でとんでもないトラブルが起こってるなんてよっぽど木が好きじゃないと気づかないよ。

    0
    2022年08月08日
  • 生還者

    Posted by ブクログ

    雪山で遭難死した人。生還者の異なる証言。どちらが正しいのか。
    個人的には、なるほど、と謎の回収がとてもすっきりした。
    また、適宜なんども、現時点で、どこが食い違っていて、どこが謎なのか、主人公達の会話で振り返ってくれるから、深く考察しながら読んでいるわけではない自分のような読者にもわかりやすいのも良い。
    死者がどう思ったのか、どう行動したのか、絶対の正解はないけれど、解釈が納得できるし、残酷すぎず良い。

    0
    2022年06月08日
  • 生還者

    Posted by ブクログ

    サバイバーズ・ギルトがテーマの山岳ミステリー。山岳の中でも厳冬期ヒマラヤ登山を描いた筆者の登山知識には驚きです。まるで登山家が書いた小説のようです。最後、恵利奈じゃなく、葉子で良かった。

    0
    2022年06月06日
  • コープス・ハント

    Posted by ブクログ

    プロローグから、読者は一気に小説世界に引き込まれる。
    本章に入ると、猟奇殺人者の告白に、女性刑事が真相を究明せんと捜査を開始する。それを妨害しようと、闇の勢力が彼女の前に立ちはだかる。その戦いは、女性版ダイ・ハードか。
    一方、3人のユーチューバーが「遺体探し」に出かける(現代の出来事に、ユーチューバーの存在は欠かせないようで、テレビドラマでもしばしば登場する)。
    本書では、彼らの行動は途中まで、青春小説かのよう。
    著者は、女性刑事とユーチューバーたちとのそれぞれの行動を交互に描写する。しかしここに、著者の巧みな仕掛けがあろうとは。
    山岳小説、冒険小説、医療小説等々作品ごとに分野を変える著者が、

    0
    2022年05月11日
  • 黙過

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編で一つ一つの話でどんでん返しがあったのですが、そこまでの衝撃度はないし、回収されない伏線があったなぁと思っていたら、最後の話で見事な伏線回収とどんでん返しでした。素晴らしい作品でした。

    0
    2022年05月05日
  • 生還者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    みんな山が好きな人なのに、極限での選択が悪い方に向いてしまったり、すれ違いによる誤解により罪の意識に苛まれてしまった、切ない話でした。最後は救われる話で良かったです。

    0
    2022年04月22日
  • コープス・ハント

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    8人の女性を殺害した連続殺人犯・浅沼聖悟が、1人だけ自分の犯行ではないと告白。彼が「思い出の場所」に埋めたという真犯人の遺体を探す少年たちの話と、女刑事・折笠望美による真相究明の話が、どう繋がっていくかが気になるポイントでした。

    青春ロードムービーみたいな話と、真犯人関係者に襲われるスリリングなお話は、それぞれ引き込まれるところはありつつも、なかなか真相に近づかない展開に少々ヤキモキ。

    しかし、少年たちが目的地で遺体を発見したとき「あれ?もしかして……」と思ったことが次の女刑事のパートでそのままの内容で明かされ、久々にしてやられたというか、作者の手のひらで転がされたようなサプライズ感があり

    0
    2022年04月18日
  • 生還者

    Posted by ブクログ

    高尾山しか行ったことのない自分でも面白く先が気になり他のことより優先して読んでしまった

    「トラストフォール」や「サバイバーズギルト」という言葉を初めて知った

    生き残った、よかったよかったとはならない苦悩。 

    山で命を失った遺族も辛いが、同行していた者の気持ちはどれだけなものか

    山を大切に思っている人ほど山を舐めている人達のことは許せないんだろうと思う

    0
    2022年04月16日
  • 刑事の慟哭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    田丸刑事の存在に聞き覚えならぬ “読み覚え” を感じたのですが、「叛徒」に出てた刑事だったのですね。

    「ミスリード刑事」という趣で、自分への不信感を利用して事件解決に導いていくのはとてもユニーク。その代償として田丸刑事の評価がどんどん下がっていくところに哀愁を感じます。

    事件の内容もミステリアスで独特なもので、中沢の正体は気付けそうで気付けなく、良い意味で「あーっ、やられた」感もありました。

    そしてラストシーンで、身を挺して犯人を庇う田丸の姿が切なすぎ。ここまで頑張ってる田丸が報われないところに、モヤモヤしたものを感じてしまいます。

    いずれ彼が報われるストーリーを読んでみたいところです

    0
    2022年03月19日
  • コープス・ハント

    Posted by ブクログ

    下村敦史『コープス・ハント』角川文庫。

    『コープス』とは「死体(corpse)」という意味なので、タイトルの『コープス・ハント』は「死体狩り」という意味か。

    ミステリー小説。終盤の怒濤の展開から明らかにされる真相に読者は大きく二つのことで、見事に騙されていたことに気付く。一つは作者により、もう一つは連続殺人の浅沼聖悟によって……

    相変わらず最後まで面白く読ませる技量は素晴らしい。しかし、結末には少ししっくり来ないところがあるのも事実だ。

    虐待される子供、異常に純粋培養され過ぎた子供。将来を決定するのは自身のはずが、歪んだ心は……

    ミステリー小説にもしばしばユーチューバーが登場するよ

    0
    2022年03月04日