下村敦史のレビュー一覧

  • 刑事の慟哭
    主人公は新宿署の田丸茂一刑事。
    以前『歌舞伎町ラブホテル殺人事件』で手柄を立てた事で、理不尽にも本庁から嫌がらせを受ける様になる。

    そして新たに起きた『百人町女性会社員殺人事件』『歌舞伎町ホスト殺人事件』
    この2つの事件から共通点に気付き『新宿ブラック企業爆破事件』の犯人を捜し出す田丸。

    しかし...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    盲目の人が主人公なので、ままならない展開にハラハラドキドキ。
    じれったい。

    そしてラスト近くのどんでん返しには、
    2重3重のどんでん返しネタが隠されていて
    どれが正しいのかわからなくなってくる。
    そこまでやんなくても...と思たよ。

    ラストがほっこりなあたりはいいと思うが、
    途中のじれったい感ハ...続きを読む
  • コープス・ハント
    先に似たような叙述トリックものをよんでしまっていたせいかそれと比較して荒削りに感じてしまいました。
    また、猫を弱らせていって…という話がネットに転がっている有名なサイコパス診断の内容そのままなのが気になってしまいました…。
    物語自体はそこそこ面白く(特に女性刑事視点が)スラスラと読み進められたのです...続きを読む
  • 失踪者
    登山のことも雪山のことも全く無知なまま読んだけど、実際の光景を見ているようでとても惹かれた。
    樋口の遺体がなぜ歳をとっていたのか、その真実には驚いた。
  • 絶声
    キャラはステレオタイプだしストーリーはベタだし、そのせいでせっかくの仕掛けも「ふーん」て感じ。
    特に兄と姉なんてどうしてこんな使い古された金持ちの子のお手本のようなキャラクターにしてしまったのか。
    なんかもったいないなぁと思う。
    内容はわかりやすくて読みやすかった。
  • コープス・ハント
    異常殺人者による発言により、世間のトレンドは死体探しに。

    YouTuber達による死体探しと、主人公刑事の望による捜査が行われる…

    それぞれの話はテンポ良く進む。
    最後の仕掛けも面白いとは思ったが、この作者の他の作品も知ってるだけにもう一捻り欲しかったというのが正直なところ。

  • ロスト・スピーシーズ
    完成度は高いと思った

    伏線はどんどん回収されるし、
    大蛇、鰐の描写も良くて、
    来るか、来るか?とドキドキする。

    映画の一場面を想起させられます。

    ただ、
    最初のほうで乗れなかったのと
    単純に話が好みでなかったからかな。

    良くできているのにオススメしたいと
    思わなかった…
  • 生還者
    久しぶりに読む山岳ミステリー。

    解説にもありますが、やや稚拙さが気になる仕上がり。
    けれど下村氏の作品には常に何かしらの新しさを感じます。

    登山をやめたはずの兄が雪山の雪崩で死亡。
    遺品のザイルに人為的な傷を見つけた増田は兄の死因が本当に雪崩だったのか疑うようになる。
    そんなとき、同じ雪崩に遭う...続きを読む
  • コープス・ハント
    202203/結末や展開でうーんと思う箇所もあるんだけど、設定の独創的な面白さと途中でやめられない巧みなリーダビリティは今作もさすが下村敦史だった。
  • 情熱の砂を踏む女
    スペイン闘牛のお話。スペイン語を勉強してたので出てくる単語なども楽しめた。サクセスストーリーにしてはやや強引かなとも思ったが設定としては仕方ないかも。サブストーリーなどちょっと不要かと思うところもあり。でも全体を通してセリフが良かった。
  • 生還者
    生還するとういうことは喜びだけではなく、苦しみもあるんですね。私の中で山岳小説ほど別世界に連れていってくれる小説はない。
  • 告白の余白
    どこまで誇張か分からんけど
    京都を嫌いになること請け合いw

    でも逆に老舗に行って女将とか観察してたいかも。
  • 情熱の砂を踏む女
    突進してくる牛に旗をヒラヒラして「オ・レィ!」と身をかわす、くらいしか認識してなかった闘牛。本作を読んで結構残酷なショーなんだなと知り自分の無知を恥じた。異国スペインで闘牛士となった兄が死亡した。兄の死の真相を知るため、怜奈は日本からスペインへ旅立った。そこで怜奈は闘牛に魅せられる。突っ込みどころが...続きを読む
  • 情熱の砂を踏む女
    闘牛は牛を虐げるものではなく、むしろその命を慈しむ行為だというのは本書を読む限りそうかなと思う。

    人気闘牛士となるためには命を削るような演技が求められ、実際に命を落とすこともあるらしい。

    兄の死にまつわるミステリーは闘牛ならではのある習慣に絡めたもの。

    その死に絡んだ小者の悪役の救いようのなさ...続きを読む
  • 情熱の砂を踏む女
    闘牛が出てくる作品なんて初めて読んだ。
    またひとつ知らない世界を知れて嬉しい。
    扱う題材の影響なのか、この作家さんにしては珍しくドラマチックな作品に仕上がっている。
    主人公の成長物語としての面白さと、意外な真相に驚かされるミステリーとしての面白さ。
    両方楽しめて良い。
  • 告白の余白
    京言葉の裏を書いた少し不思議なミステリ。

    私は普段からかなり分かりやすい嫌味じゃないと
    気が付かないくらい
    人の言葉の裏というものに無頓着なので
    京都では生きていけないな…。

    もちろん脚色されたものだとは思っているけど
    裏を読まないといけない土地、私には住めそうもないや…。
  • 黙過
    去年秋頃アメリカで豚の腎臓を人に移植成功!というニュースがありましたね〜
    それを思い出しました。
    各短編に強引なこじつけにも感じる言動が多々見られ読みながら少し冷めてしまう事もしばしば…。
    が、一つの定義に対しそれぞれの立場からそれぞれの正解が違う。
    見る側面を変えればどちらが正しいのか…答えが出な...続きを読む
  • 情熱の砂を踏む女
    ♪その名高きートレロカモミーロ♪っていうみんなの歌を思い出しました。トレロは正闘牛士という意味だったのですね。
    最後の最後までドラマティックな展開でした。
    闘牛の前夜にむにゃむにゃ…は、身体的にも精神的にもどうなのと思いましたが人それぞれなんですかね。
    闘牛、見てみたいようなやっぱり怖いような。
  • 黙過
    最後に物語を無理やり繋げた感もあるが、異種間移植というものがあるものがあることを初めて知り、勉強になった。

    現時点で実際どこまでできるのか分からないが、倫理上の問題が非常に多そうだ。
  • コープス・ハント
    死刑判決を受けた連続猟奇殺人鬼・浅沼聖悟の1件の犯行否定と遺体捜しの告白を受けて、真相解明に動き出す女刑事の折笠。
    一方で三人の少年YouTuberの「遺体捜し」も進んでいく。
    この2つの話、それぞれ謎を絡めてハラハラ緊張感を保って読ませるなぁ。それが見事に交わった時、一気に緊張から興奮へと変わりサ...続きを読む