下村敦史のレビュー一覧

  • 黙過

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    4つの短編それぞれもちゃんと完結しているのに、最後に見事なまとまりだった。

    それぞれの視点から読んだあとの最終章。
    命のありかたについても考えさせられたし、自分だったらどういう選択をするのか…

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    2021年11月17日
  • 絶声

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    巨額の資産を残す昭和の相場師の父が死ぬまであと一時間半!?
    2人の息子と1人の娘は父親の死を待っていたのだが死の宣告の前に突如本人名義のブログが更新された!
    『私はまだ生きている』

    父しか知らない事が、父の罪と後悔が語られる中、子供達の遺産に対する執着が語られる・・・

    長女のような人が身近に居たら距離置きたいです。





    三人兄弟と使用人、家裁の職員、借金取りのチンピラを巻き込んだ骨肉のマネーバトルが今、はじまる!

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    2021年11月07日
  • 黙過

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    ネタバレ

    いやいやいや、たまげました。60頁前後の短編4つと160頁ほどの中編1つ。久坂部羊っぽいなと思いながら読み始めた短編4つは、完全に独立した読み物でした。いえ、そう思われました。

    病院から突然消えた危篤患者。重病人のふりをする元官僚。子豚が忽然と消えた養豚場。科研費の不正受給に関わっていたと見られる研究者の自殺。

    それが中編に入ろうというときに、前の4つを必ず先に読むように言われる。えーっっっ、これが全部ひとつにまとまるのか。

    正直なところ、その4つはさして心に響くものではなかったのですが、最後にこうなるとは。お見事としか言いようがありません。

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    2021年10月08日
  • 真実の檻

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    ・読み始めてすぐくらいに真犯人が何となく分かった気がしながらも、色んな角度から想像を掻き立てることが出来て面白かったです。

    ・愛する人の代わりに犯人になる思考回路は、色んな作品を見ても未だに腑に落ちない部分。

    ・どんな理由があれど、我が子の記憶を守る為に嘘をつくのって...どうなんだろう。

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    2021年10月07日
  • 悲願花

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    帯にいろいろ書かれすぎていたせいか
    それほどではなかったです
    展開はよかったですけどね
    一家心中で生き残った娘が大人になり
    そこで展開する物語
    別な心中で生き残った母と娘が絡む
    主人公の女の思いはおおむね理解できました

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    2021年10月04日
  • 告白の余白

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    読みやすくて一気読み
    引き込まれる
    最後までえっ⁉️が止まらなくて、読み終わっても興奮してる
    もう一度読み直したい

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    2021年09月26日
  • 黙過

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    途中までは「…期待はずれだったかな?」と思いつつも色々考えさせられながら読んでいたら、五つ目の物語に入ったところでガラリと印象が変わった。そして読後に知る、タイトルの本当の意味。

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    2021年09月04日
  • 黙過

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    本屋さんで「あなたは5回騙される」という帯に惹かれて購入。帯の通り何度も騙されてしまった。

    ミステリー小説だが、「命の重さ」や「尊厳死」についてなど、命や生き方について考えさせられた。

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    2021年09月02日
  • 刑事の慟哭

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    作品ごとに新しいジャンルを開拓する著者が今回取り組むのは、警察小説。
    主人公に据えるのは、過去に単独行動で真犯人をあげ、警察内で厄介者扱いされている刑事・田丸。
    「きっと、人は誰しも居場所を探して生きているのではないか」と、惑う刑事の孤独=「居場所がない」が、テーマでもある。
    今また、捜査本部が捉えた容疑者は冤罪だと見抜き、「組織が動かなければ個人が動くしかないでしょう」と、独自の捜査を続ける。
    しかし、容疑者は起訴され、裁判員裁判へ。
    田丸と思いを同じにする弁護士が、検察と丁々発止に弁論対決する法廷場面は、この箇所だけでも一冊の小説になりそうな見応えがある(それは、巻末の参考文献の数を見ても

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    2021年08月26日
  • 刑事の慟哭

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    誤認逮捕された犯人がいながら、自力で真犯人を挙げた田丸。彼は警察の面目をつぶしたとして、署内で厄介者扱いされる。そして今度も事件でも、多くの捜査員とは異なる見解を持つ。はたして真犯人は逮捕されるのか?というお話。
    田丸と相棒の神無木の関係がなんとなくさわやかでよかった。

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    2021年08月13日
  • 刑事の慟哭

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    本書に登場するマスコミ、組織の縦社会、個人の正義を振りかざす人々が実際に存在している事に対して非常に残念に思う・・・

    裁判員裁判、ブラック企業、メディアの切り取り報道と出し抜き報道、熱しやすく冷めやすい割にネチネチしている世論などが物語の主軸に組み込まれている。


    新宿署の刑事【田丸】は捜査本部の方針に逆らって真犯人を挙げた事がある!?その結果、組織からは干され、重要な捜査からは外されてしまい、どうでもいいような事ばかり押し付けられてしまう・・・
    ある時,管内で起きた二つの殺人事件に共通点を見つけるのだが、干されている田丸の話は重要視されない・・・
    しかし、そんな田丸に手を差し伸べてくれる

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    2021年07月30日
  • 刑事の慟哭

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    下村敦史『刑事の慟哭』双葉文庫。

    警察ミステリー小説。

    プロローグに描かれたブラック企業の化粧品会社を狙った爆弾事件、本編に描かれる裁判員候補者の選任拒否を考える中沢剛、新宿警察署管内で起きたOLの絞殺事件を捜査する刑事の田丸と全く関係無さそうな事件と人物はこの先、どんな関わりを見せるのか……

    余りにも偶然が重なり過ぎた事件の真相に今一つ納得出来なかった。偶然が重なれば必然性が生じるのかも知れないが、ストーリーからは説得力が感じられなかったのだ。

    1年前に連続殺人事件を巡り、捜査本部の捜査方針に独り逆らい、真犯人を逮捕してから、組織の裏切者と疎まれ続ける刑事の田丸。田丸は新宿警察署管内

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    2021年07月23日
  • 生還者

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    山登りに知識、経験が少しでもあれば共感して楽しめたかもしれない。山の描写や装具、なかなか実感もって想像出来なかった。 
    亡くなった人を思いながら推理して真相に迫っていくのはハラハラして読めた。ラストはまさかのオチがありそれもありかと納得。

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    2021年04月10日
  • 悲願花

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    読み終えてさすが下村さんと唸る結末だった。
    幸子が一家無理心中から一人生き残るところから始まるプロローグはあまりに重く、どこにもぶつけようのない暗い怒りを燻らせたままのその後の後ろ向きな生き方は読みながら本当に息苦しい。なので、この結末は加害者と被害者は紙一重の隔たりなのだと強く思い知らされ、それまでの景色がより一変する鮮やかな衝撃。
    幸子にも雪絵にも寄り添えない。
    でも、自分が上手く言葉に表せなかった育児生活の大変な面が綴られた雪絵の手紙は一読の価値あり。的確に本質を突いた子育て中の母親の叫びがここにある。

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    2021年04月01日
  • 真実の檻

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    ネタバレ

    闇に香る嘘、告白の余白に続き下村敦史作品3作目。テーマは重いけど、少しずつ真相に近づくに連れてハラハラが増してほぼ一気読み。
    冤罪はこうやって作られるのかとやり切れない気持ちになる。後味はあまり良くないけど面白かった。

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    2021年01月14日
  • 真実の檻

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    ネタバレ

    結末が気になり一気読みした。面白いかどうかはやはり読書ペースと比例する。自分に合わない、面白くない本はなかなか読み終えられず時間ばかり過ぎる。警察、検察、法廷と難しい話も所々あったけれど大学生が周りの人に恵まれて死刑囚の実父を無罪までにする過程はわかりやすい分そんなにうまくいくか、、と突っ込みたくなる部分もある。けれど娯楽としては楽しめえた。初読み作家さんなので他の作品も読んでみたい。

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    2020年12月06日
  • 真実の檻

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    面白かった。読み易くよいが展開がなんとなく予想がつく感じで読み進めました。ご都合主義的な展開だったような印象があり少しだけ冷静に読み終わりました。でもよい小説だと思います。また、別の作品も読んでみようなと思います。

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    2020年10月29日
  • 黙過

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    ネタバレ

    短編から、長編へ繋がって行くところが面白く、視点が変わることによって、真相も変わって行くところが凄いなと思いました。
    ただ、登場人物が思い悩むほど、私自身に倫理的な嫌悪感がないところに、温度差があって、緊迫感に入り込めませんでした。
    異種移植、そんなに嫌悪感あるかなぁ。内臓変わっても、外見からじゃわかんないし。姿かたちが変わってしまったり、本人では無くなってしまうわけじゃないのなら、そんなに嫌悪感は感じないかな。
    そもそも、輸血も臓器移植も、何なら予防接種だって、異物混入には変わりないと思ってしまいます。私としては、自分以外はすべて、人だろうが動物だろうが機械だろうが「他」には変わりないので、

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    2020年09月27日
  • 黙過

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    長編かと思ったら短編集かと思いきや・・・

    最終章の『究極の選択』は最後にお読みくださいとある?

    これ何?と思いきや、少し驚きの構成となっている。


    下村さんの作品のメディア批判には共感が持てます。
    作中の動物愛護団体をみて思うことは、何かを守るために何かを傷つける人達は沢山います。
    メディアの方々と何かを守る団体の方々には世の中に対してフェアに生きてほしいと思います。

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    2020年09月27日
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~

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    難民調査官シリーズの2巻目。1冊目はクルド、2冊目はシリアです。1冊目よりもミステリー色の強い作品になっています。シリアの情勢を伝えつつ、見事な構成のミステリーとなっています。

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    2020年09月13日