下村敦史のレビュー一覧

  • 生還者

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    登山知識が乏しく、「カラビナ」という専門用語しか分からなかった為、ザイル、ビバーク、アイスアックスとか一つ一つ用具の写真や意味を検索しながら読んだので、時間が掛かりました。どういう展開になるのかドキドキし、一気読みしてしまいました。

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    2022年01月02日
  • 悲願花

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    幼い頃、両親による一家無理心中に巻き込まれ、ひとり生き残ってしまった女性。彼女は最愛の両親に殺されかけた記憶を抱え、他人への信頼や愛情を疑いながら生き続けた。

    そんな主人公が偶然出会ったのは、無理心中で娘を殺害したが、自らは生き残り、懲役刑を終えた女性。主人公は自分の過去を隠し、彼女に接近する。

    家族に殺害された女性と家族を殺害した女性。2人の心情の変化を軸に展開されるストーリー。途中、主人公家族の死の原因を作った男が登場。ここから、一気にストーリーは盛り上がり、意外な方向へ。

    家族殺人に関わる登場人物たちの揺れ動く心情をしっかり描写しつつ、ミステリー性も両立している見事な作品。さらに、

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    2021年09月24日
  • 刑事の慟哭

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    先が気になって一気読みした。
    冒頭のシーン、裁判員制度、2件の殺人事件。
    全てが繋がった瞬間の高揚感は凄まじいのに、ストーリー自体はやるせない。
    誰もが自分の居場所を探していて、それは主人公の田丸も同じで。
    ホント歯痒くて、お願いだからもうちょっと器用に立ち回ってくれと何度思ったことか。

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    2021年09月19日
  • 真実の檻

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    2015年 大学生の石黒洋平が 母の残した写真から【実の父親が1994年、 現職の検察官がおこした殺人事件の犯人】
    であると知ってしまう
    しかし調べるうちに冤罪の可能性も?…

    雑誌記者や 当時敵対していた弁護士達と一緒に
    過去の冤罪事件などの関係者達との出会い

    何が正義か
    正義とは【病】なのか?
    人はどのように墜ちて行くのか?

    事件の真相は!?

    この作品は なかなか面白かったです(゜ロ゜;ノ)ノ
    最後の結末に かなり驚かされましたΣ(゜Д゜)

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    2021年08月15日
  • 悲願花

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    文庫帯に書かれている各感想が、決して誇張ではないと実感できる傑作。
    圧巻なのは、終盤での墓場のシーン。
    まさに、オセロで黒が白に次々と反転するかのよう。
    さらに、主人公たちに希望を持たせる爽やかなエピローグ。
    著者の巧まざる技と仕掛け(ある個所で、主人公と同様気づかなかった)に、やられた!との充足した気持ちに満たされた読後感。
    一家心中の果てに生き残り、両親を加害者と思い、被害者意識を持ち続け苦しむ娘幸子。
    子どもを巻き込む無理心中を図り生き残ってしまった母親の雪絵。
    被害者と加害者ともいうべき二人が出会うことによって、事態が動き出す。
    そして、雪絵の生き残った娘美香、両親を心中に追いやった加

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    2021年07月06日
  • 生還者

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    2転3転する展開に夢中になる。

    普段は1冊読むのに数日にかけて読むのですが思わず一気読み。

    文句なしの星5個評価です!

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    2021年04月29日
  • 生還者

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    とても面白かった。
    ミステリーとしてとてもうまく仕上がっていて読み応え抜群でした。山の怖さ、登山者の心理をうまく描写していて緊張感のある中で一気読みすることができました。多くの伏線が、きれいに回収されていて読後感もとてもよかったです。おすすめですね。

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    2021年03月20日
  • 悲願花

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    腰壁のような帯には思わず読んでみたくなるようなコメントが散りばめられている。
    読んでみたらまさにそのとおり!

    主人公の幸子は一家心中の生き残り・・・
    人と付き合うにも必ず自分の過去のネガティブな部分が邪魔をする。
    自分の過去との訣別のため家族が眠る墓へと向かう。
    そこには、過去に一家心中を図り生き残ってしまったシングルマザーだった雪絵がいた・・・
    幸子は雪絵に自分の母を重ねてしまう・・・

    加害者と被害者の物語

    そして、本作には聖人と言って良い程の登場人物が降臨します。そんな人になりたいとも思いました。

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    2021年03月13日
  • 悲願花

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    下村敦史『悲願花』小学館文庫。

    一家心中で生き残った被害者と加害者の双方の苦しみをテーマにしたミステリー小説。

    後半の全ての予想を覆す展開には驚いた。そして、後を引くような結末。重いテーマなのに取りこぼしも無く見事に昇華させた著者の手腕には感服した。

    夫婦のいさかいが絶えず、裕福でない家庭に育つ山上幸子に訪れた一時の夢のような時間。ある日、幸子の一家は遊園地でこれまで経験したことの無い贅沢な時間を過ごすが、両親は家に火をつけ、一家心中を図る。両親と兄妹を失い、たった独り生き残った幸子。

    孤児院で育ち、工場の事務員として働き始めた幸子は忌まわしき過去と訣別しようと両親の墓を訪れると、そこ

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    2021年03月10日
  • 生還者

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    ネタバレ

    序盤からあるいくつかの謎がなかなか明らかにならず、それどころか食い違う証言や新たな疑問がどんどん出てきて、とてもやきもきさせられます。

    それで嫌な気分になるわけではなく、むしろ読むモチベーションがどんどん上り、最後まで駆け抜けるように読み切ってしまいました。

    あとがきに「ルービックキューブのようにおもしろい」とありましたが、それに完全同意ですね。なかなか色が揃わないけれど、終盤はたたみかけるように色が揃っていく様が、クライマックス以降あれよあれよという間に真相が解明されていく展開に似ていると思います。

    白馬岳での美月たち女性陣の行動には、ほんとにそんなことを美月がしたのかなぁと少しスッキ

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    2021年03月10日
  • 生還者

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    なんと素晴らしい冒険小説!冬山の魅力、圧倒的な大自然の力、人間の根源的な弱さ、本音、良心との呵責、いろんなものが赤裸々に描写されて人間らしさとは、をまざまざと見せつけられる作品です!ほんとに圧巻!

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    2020年12月26日
  • サハラの薔薇

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    スケールが大きい読み応えがある冒険小説!まさに徹夜で読んでしまった一冊!砂漠、活劇、のみならず核、環境といった現代の社会問題をも絶妙に絡み合わせて重厚だが疾走感がある描写に脱帽です

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    2020年12月19日
  • 失踪者

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    ネタバレ

    辛い
    読み終わっても涙が止まらない

    なぜ会社を辞めてくれなかったんだ
    なぜ一緒にK2をのぼらないんだ

    樋口さんの方に感情移入してしまい、読むのがつらかった

    もしあそこで真山が会社を辞めていたら?そのルートも読みたいなぁと思った。

    最期は自分の意思でクレバスの中で息絶えたと思うと…
    シウラグランデをおとして、K2に登る二人を読みたかった

    山はいい
    体力なくて登れないから山岳小説は大変ありがたい

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    2020年09月19日
  • 失踪者

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    青臭くて、そして熱い男たちの絆と友情の山岳ミステリー。下村敦史さんの作品を読むのはこれで三作目ですが、『闇に香る嘘』が中国残留孤児、『叛徒』が通訳捜査官と外国人の労働問題。
    そしてこの『失踪者』が山岳ものと、作風のバリエーションの幅広さに驚きます。そしてどの作品も確実に芯を突いてくる。その筆力と構成力も本当にスゴい。

    十年前の転落事故で親友の樋口を、クレバスに置き去りにしてしまった真山。彼の遺体を回収するため、再びシウラ・グランデ峰に挑み、遺体を発見した真山だったが、樋口の遺体は数年分年を取っていて……

    秘密裏に生還し、そして姿を消した樋口を追う現在パートと、真山と樋口の関係性が描かれる過

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    2020年09月10日
  • サハラの薔薇

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    私の好きな小説のジャンルに『旅』と『砂漠』があり、この二つにヒットする作品は決して決して多くありません。

    井上靖さんの敦煌、パウロコエーリョ氏のアルケミスト、村山由佳さんの遥かなる水の音などなど・・・

    読むたびに砂漠の過酷さとイスラム圏の幻想的な風景がまぶたの裏側に浮かんできます。

    本作品はアルジェリアのサハラ砂漠を舞台とした話になりますが、最初に飛行機が墜落します!ミイラが盗まれます?登場人物達が皆怪しいです・・・

    下村敦さんの社会派冒険ミステリーを是非ご堪能ください!

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    2020年03月02日
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~

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    「難民調査官」を務める如月玲奈が主人公の物語である。「難民調査官」という仕事は大切な役目なのだとは思うが、広く知られているのでもないように見受けられる仕事だ。そういう仕事にスポットライトを当てる“仕事モノ”な小説である他方、本質的には良質な「事件の謎を明かす」というミステリーであり、展開の中で「巷での情報の発信、受け止め」というような社会の色々な事に問題提起も行われている面も在って、少し夢中になってしまう。
    難民申請をしているシリア人の父娘が在り、両者は180度違う話しをしている。父娘の話しがそういうことになるのは、何故なのか?何なのか?操作が少し手詰まりになっている殺人事件の謎と相俟って、そ

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    2019年09月20日
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~

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    下村敦史『サイレント・マイノリティ 難民調査官』光文社文庫。

    東京入国管理局の難民調査官・如月玲奈を主人公にしたシリーズ第2弾。

    前作より断然面白く、読み応えがあった。

    今回、如月玲奈が調査するのはシリアから娘と共に訪日したナディームという男性。シリアで政治的迫害を受け、家族を殺害されたと主張するナディームに対して、何故か娘のラウアは故郷で平和に暮らしていたと主張する。同じ頃、新宿で発生したシリア人殺害事件とその妻の誘拐事件。食い違う父娘の主張と殺人誘拐事件、謎が謎を呼び……

    シリア国内の現実を知ると、つくづく平和な国に暮らせて良かったと思うのだが、世界の国々で大小様々な衝突が起きてい

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    2019年08月17日
  • 失踪者

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    個人的には久々に☆5のヒット作品!
    面白くて引き込まれて一気に読み終わってしまいました。
    途中何度も「えぇ!どういう事?」と休む暇を与えてくれませんでした。笑
    主人公と親友樋口が一緒に山を目指すシーンが楽しくってワクワクした。

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    2019年04月03日
  • 失踪者

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    下村敦史『失踪者』講談社文庫。

    『生還者』に継ぐ、壮大なスケールで描かれる山岳ミステリー。細部まで巧く考えられたミステリーであり、10年という時間と地理的なスケールの大きさにも驚かされた。気が付けば、早く真相を知りたいと願いながらも、読み終えたくないと願うジレンマに苦しむ自分が居た。

    2016年、山岳カメラマンの真山道弘は10年前にクレバスに置き去りにしてしまった親友・樋口友一を捜しにシウラ・グランデ峰を登る。真山はクレパスの底に変わり果てた姿の樋口の遺体を発見するが、有り得ないことに遺体は明らかに歳を取っていた……

    下村敦史の作品には裏切られることがなく、安心して読める。

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    2018年09月17日
  • 叛徒

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    下村敦史『叛徒』講談社文庫。

    やはり下村敦史は巧みで、面白い。通訳捜査官という異色の警察官を主人公にした警察ミステリー小説である。ミステリーと同時に進行する家族の物語も非常に良い。

    通訳捜査官の七崎隆一は同職の義父の不正を告発し、自殺に追い込んだことから、職場でも家庭でも居場所を失う。歌舞伎町で起きた殺人事件の捜査直後に、息子の部屋で血まみれの衣服を発見した七崎は目撃情報と併せ、息子が犯人である可能性に戦慄し、単身捜査を始める…

    組織に属するが故の正義と組織の存続というジレンマ。そこに大切な家族が絡んだ時、如何に行動するのが、正しいのか…

    “裏切り”の黒いミステリー

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    2018年01月20日