下村敦史のレビュー一覧

  • 暗闇法廷

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    後天的に障害を抱えてしまった人が、ケアやリハビリを行うために入所する施設「天使の箱庭」。
    施設内で施設長が刺殺される事件が起こる。容疑者は全盲の女性。しかし、女性は殺人を否定。でも、女性は何かを隠している様子。
    弁護士の竜ヶ崎は無罪を勝ち取れるのか。
    といったあらすじ。


    実際に裁判を見たことはないのですが、裁判のシーンは、かなりの臨場感。
    劇場型裁判で、ゲームの「逆転裁判」をプレーしているかのようでした。


    弁護士、検察官は頭がいいですね。
    証人から、本来聞き出したい言葉を出すために、まずは別の質問で逃げ道を塞いで、それか本来聞き出したい言葉を引き出す。
    実際の裁判もこんな駆け引きがある

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    2026年02月17日
  • 闇に香る嘘

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    中国残留孤児問題を軸に、家族と血のつながりを描いたミステリー。
    全盲の主人公は、腎臓移植を必要とする孫を救うため検査を受けるが適合せず、27年ぶりに帰国した中国残留孤児の兄に提供を頼む。しかし兄は検査すら拒み、その態度に小さな違和感が生まれていく。

    兄の帰国時、主人公はすでに視力を失っており、その顔を確認していない。兄は本当に兄なのか。
    見えないからこそ、声や言葉、空気の揺らぎから真実を探ろうとする過程が静かな緊張感を生む。疑いはやがて、家族の過去や母の死へとつながっていく。

    満州からの避難行の描写は胸に迫り、中国では「日本人」、日本では「中国人」とされる残留孤児の孤独が丁寧に描かれる。

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    2026年02月08日
  • 暗闇法廷

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    ネタバレ

    まさかの展開。双子の入れ替わり…。それまでの下村さんらしい法廷での緻密な丁々発止のやりとりに引き込まれていたら。最初から一点だけ引っかかっていた、呼び出されたからといって深夜、一人でノコノコ行くわけないも、なら腑に落ちた。

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    2026年02月04日
  • 闇に香る嘘

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    江戸川乱歩が還暦のとき創設された江戸川乱歩賞、推理作家の登竜門として歴史を重ね、賞として還暦を迎えた年に、本作が受賞した。主人公が盲目というユニークな設定で、主人公が常闇の中で、歯痒いながらも推理を重ねて、真実に近づいていくプロセス、読んでいる途中で、謎が複線化していき、人間関係に違和感を感じた推理が、最後にどんでん返しにあうか、主人公と同じ真実の闇の中で手探りする感覚が味わえる。
    満州開拓団として満州に送り込まれた人々、終戦間際にソ連が攻めてくる情報から、日本を目指して過酷な帰国路を歩む。幼い主人公も、母と兄とともに川を渡って逃れる途上、兄が流されていき、生き別れになる。戦後結婚するが、無理

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    2026年01月31日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    とある一室に閉じ込められた者達、彼彼女らには事件の真犯人を明らかにしなければならず、、、というお話(?)。

    自殺、SNS等での誹謗中傷、虚偽告発、活動家デモ、でっちあげ、現実にあるようなないような。

    確かにタイトル通り、全員犯人でもあり被害者でもあり探偵だった。

    事件の被害者でもありながら、見方を変えれば加害者にもなり得、それぞれが己の主張の正しさを疑わずに他者を貶め、矛盾を暴こうと探偵めいたことをする。

    ゲームマスターとしてみている者もまた、、。

    探偵の部分は最後のほうまで??だったけど、ちゃんと探偵だった。

    さらなる真相にも驚かされた。

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    2026年02月01日
  • 暗闇法廷

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    ネタバレ

    何かあると思って注意深く読んでいたつもりだったけど、騙されたー!
    これはこうかな?と予想しながら読んだ事がどれも違って爽快!
    丁寧に法廷劇を描いてるので、そーゆー反論なのねとわかりやすく読みやすくて飽きさせない。
    にしてしても、なんて施設だったんだろう。
    実際に不正をしている施設はとても多いんだろうな。

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    2026年01月28日
  • 同姓同名

    購入済み

    挑戦的かつ社会的

    小説における禁忌に挑むような作品。
    凶悪犯罪によって悪名となった大山正紀という名前。
    人生を狂わされた複数の大山正紀の視点が交差し描かれるミステリ。
    社会的なテーマもありつつ、アクロバットな曲芸を華麗に決め着地するような、そんな作品でした。

    #共感する #ドキドキハラハラ #深い

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    2026年01月27日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    全員犯人だし被害者だし探偵だった!

    ちょいちょい、は?今の描写何?ってノイズが挟まれて、最後に明かされたのがそのノイズの真相になるんだけど、なんかその真相部分を書きたいからわざわざ挟んだって感じが都合つけられましたって感じでさ…
    でもそのノイズというか小細工とか小芝居っぽさというかがこの話の肝になってたので最終的には必要な要素だったんだよな〜って。

    私が犯人です!いいえ私が犯人です!ってし始めた時がいちばん面白かった。
    盛り上がってきたぜェ〜〜ッ!!!って。

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    2026年01月25日
  • 生還者

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    ヒマラヤ山脈のカンチェンジュンガで命を落とした兄の遺品を調べるうちに、命綱であるザイルに意図的な細工があることに気づいた増田。
    雪山での事故は、実は殺人事件?
    生還者ふたりの意見は食い違い、増田はレポーターの八木澤と生還者高瀬を追う。

    キーワードはサバイバーズギルト(生還者の罪悪感)
    最後の最後まで真相はわからず、命をかけた描写にもドキドキしっぱなしでした。
    登山にはまったくの素人でも解像度高く読めました。

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    2026年01月24日
  • 暴走正義

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    「暴露系」
    「報道加害」
    「エスカレート」
    「誤認逮捕」
    「再犯」
    「死刑反対」
    正義をテーマにした6話収録の独立短編集。

    2023年に刊行された『逆転正義』の続編だが、前作未読でも全く問題ない。

    本書が描くのは正義を掲げながら暴走するネット世論の危うさだ。

    形勢が変われば掌を返し、責任を曖昧にしたままアカウントを削除する。
    今時のSNS事情がリアルに反映されていた。

    どんでん返しも健在で、ミステリーとしての満足度も高い。

    作者は“匿名の正義”の軽さと残酷さを容赦なく突きつけて来る。
    物事を多面的に捉える事の重要性を改めて感じた。

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    2026年01月24日
  • 口外禁止

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    「あなたをプロデュースします」——。
    恋愛塾に通う冴えない主人公のもとに届いた一通のメール。それはAIによる人生の指南だった。
    AIがワールドカップの番狂わせを連続的中させたことで主人公はその指示を信じ、思考を委ねていく。
    人生が好転したかに見えたが、やがて不穏なトラブルに巻き込まれていく。
    展開自体は先は読めるものの、続きが気になり面白く読むことができた。

    印象的なのは、主人公として描かれた現代の若者像だ。コスパ・タイパを重視し、考えることを放棄して最適解に従う姿は、闇バイトなどに普通の若者が流されてしまう構造とも重なる。努力を避け、テイカーとして生きることの危うさがリアルに描かれており、

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    2026年01月20日
  • 闇に香る嘘

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    ネタバレ

    おもしろかった!
    ただ、かなり重い話でなかなか読み進められず、正直読むのに時間はかかったな…でも終盤に入ってからは一気にスラスラ読めた。

    学生時代に授業で習ったことはあるけど、中国残留孤児や満州事変について、改めてちゃんと知るきっかけになってよかったなと思う。知識として知っているだけのときと、物語として読むのとでは、受け取る重さが全然違った。

    全盲になったうえに、育ててくれた親が本当の親じゃなくて、しかも自分が純中国人だったなんて、設定としてもしんどすぎる…。どれか一つでも相当きついのに、それが全部重なってくるのが本当に重い。

    でもその分、話の作りはすごくうまくて、途中で感じていたモヤモ

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    2026年01月17日
  • ガウディの遺言

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    下村敦史『ガウディの遺言』PHP文芸文庫。

    サグラダ・ファミリア、或いはガウディの歴史を下敷にした重厚なミステリー小説にして、家族の物語でもあった。

    下村敦史の作品はまさに変幻自在というくらいにその都度、舞台や作風を変化させるので、なかなか底が見えて来ない。これだけサグラダ・ファミリアやガウディについて調べることは並大抵のことではないだろう。そして、それを小説という形に昇華させる腕前には驚かされた。


    舞台は1991年、スペインのバルセロナ。現地で父親と共に暮らす佐々木志穂は、真夜中に出掛けて帰ってこないサグラダ・ファミリアの聖堂石工である父親を探している最中に、父親の友人であるアンヘル

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    2026年01月15日
  • 失踪者

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    面白かった。なぜふたたび山に戻って死んだのか。読み応えありましたね。登場人物がそれほど多くない中でそれぞれの人物がどのように絡んでいくのか。綺麗に最後はまとまりました。よかったです。

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    2026年01月13日
  • 口外禁止

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    序盤から中盤にかけてはなんだかご都合主義みたいな話だなと思っていたのですが、終盤辺りで何だかちょっと胡散臭くなってきて、ラストはある程度予想の範囲内、という感じでした。
    ただ、AIという存在がちょっと恐ろしいものに感じられました。

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    2026年01月11日
  • 同姓同名

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    10人の大山正紀の特徴が分かりやすかったため、読めたがところどころ頭が混乱して理解するまでに時間がかかった。
    名前が同じだからこそ後々の展開で、そっちの大山正紀だったのかと感じて面白かった。

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    2026年01月10日
  • 黙過

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    騙された!
    短篇か思ったら騙された!
    5回?なんかもっと騙された感がある。
    壮大な問題。
    愛犬のだったら・・・・・とか思ってしまうぐらい。(ありえない事だけど)
    目的は同じで、手段が違うだけ。 
    凄いテーマじゃないか。もっとエンタメ強くして長編を読みたい気分。
    面白かった。

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    2026年01月04日
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~

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    今回も面白い。
    本当に最後にいつもどんでん返し。
    イスラムはこわいよ。
    特にイスラム国は。悪い人は一部だろうけど、テロしすぎやろ。
    あまりにもアッラーを崇めすぎててこわいよ。そういう未知の事だから余計にしりたくなる。難民調査官シリーズはもう出ないのかなー。

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    2026年01月03日
  • ヴィクトリアン・ホテル

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    ホテル内のよくある群像劇かな、と思いきや、ラスト意外な展開!違和感を感じながら、まぁそういうものかなーと流していたら、叙述トリックにすっかり騙された。読みながら頭の中が混乱したので、もう1回整理しながら読み直したい。
    メッセージ性も強く、台詞が説教くさくて少しくどく感じた場面もあったけど、一気に読めて面白かった!

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    2026年01月02日
  • アルテミスの涙

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    小説なので綺麗にまとめられている
    が、可能性は低いとしても、もし現実にあれば
    どう考えれば良いのだろう
    それぞれの命とこれから、それぞれの考え
    答えのない重いテーマだと思う

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    2026年01月01日