下村敦史のレビュー一覧

  • そして誰かがいなくなる
    登場人物と一緒に謎解きしたり、ひとつの行動や発言で疑心暗鬼になったりと楽しく読み進めることができました。
    色んな登場人物の目線から物語を見ることができるのが面白いです。

    オチは予想の範疇ですが、それで物語がつまらなくなるわけではないです。
    ただもう少し謎解き後の各人物のお話が読みたかったなと思いま...続きを読む
  • ヴィクトリアン・ホテル
    現在の話で物語が進んでいると思ったら過去に戻っていたりしてました。一気に読んだ方が良かったかな…
    でも、最後は良い感じで終わって良かった。

    自分から何かを発信したら、賛同する人もいれば気分を害する人もいるかも知れない…と読んでいる間ずっと頭にあって、世の中って難しいなぁと。生きづらいなぁとつくづく...続きを読む
  • 逆転正義
     どんでん返し という作風には苦手意識がある。話の筋を基に積み上げた考えが、ひっくり返されることが悔しいからだ。下村先生はどんでん返しの名手なだけに恐る恐る読んだが、この作品は短編が功を奏して伏線がわかりやすかったので、楽しく読むことができた。
     特に1話目は、いじめが一様の事実だけでとらえられない...続きを読む
  • 同姓同名
    2年前くらいに惹かれて買った本を読み直したー

    ダラダラ読んでたから結局よく分かんなかったんだけど結局犯人だけ名前変えれて今後生きていけるってことだよね?それはあまりにも好都合じゃないか、、?

    というかそれよりも最後の番外編の方がすぐ読めて
    内容もかなり面白かったんだけど?笑笑笑笑

    名前が同じだ...続きを読む
  • 同姓同名
    結構今の人は他人を責め過ぎ、そんなことを改めて感じさせられる本だった。いま、誹謗中傷で傷ついている人がたくさんいて、また、それによる恨みなど負の連鎖でいまの世界みたいだと思った。誰でも失敗なくしては生きていけないのに、人の失敗をみんなで袋叩きにする、そんなことが今の世の中である現実だと思った。トロッ...続きを読む
  • そして誰かがいなくなる
    著名なミステリー作品・作家へのオマージュを基盤に据えた下村流本格ミステリー作品。何重にも仕掛けられたトリックは、下手をすればトリックのためのトリックだったり、作者の自己満足だったりで、作品の面白さに昇華できていないケースもあるが、本作品に限って杞憂に過ぎない。確りと人間描写がされていて、謎解きだけで...続きを読む
  • ヴィクトリアン・ホテル
    終盤になるにつれ徐々に自分の勘違いに気づくそんな作品です。知らぬ間にミスリードされていること間違いなしです。でも、最後はハッピーエンドで今の社会に対する考え方なども書かれており、素晴らしい作品です。
  • 逆転正義
    面白い読書体験をした。
    文章だから味わえる思い込みや、こうなんだろうなぁ。と考える設定が裏切られる。
    話も、もちろん面白かった。
    短編の中でここまで騙されるとは…
    帯のとおり、私の頭が固まってるな
  • 同姓同名
    人間が生きるための本能は保身。だから利己的だし都合が悪ければ攻撃する。ここでは同姓同名ってことで。でも、謝れないってのはどうなの?誰もが傷つき、傷つけ合っている社会。非を認め合えたら癒えていくのに。
  • 同姓同名
    女児惨殺事件の犯人“大山正紀”と同姓同名の男たちのストーリー。当時未成年の大山正紀が懲役七年の刑期を終え出所した時、ひとりの大山正紀がTwitterに開設したサイト「“大山正紀”同姓同名被害者の会」。オフ会を経て、犯人を探し出そうとする中で、それぞの"大山正紀"の事情が絡み合い、複雑な展開へ… 皆...続きを読む
  • 逆転正義
    短編だけど起承転結がしっかりしていて読み応えがある。最初のいじめの話とラストの前科者の話が特に大逆転。逆転があるとわかっていて読んでも騙される!
  • アルテミスの涙
    デビュー作『闇に香る嘘』への著者による再挑戦と、解説者が述べているとおり、障害によるコミュニケーションが困難な状態で生きる意味を問うミステリー。
    確かにデビュー作に匹敵する、それ以上の傑作と言える。
    産婦人科医の水瀬真理亜は、「閉じ込め症候群」で入院している女性患者岸部愛華が体調を崩したので診察する...続きを読む
  • 真実の檻
    下村敦史ファンとしては見逃せない作品
    期待したものの、今まで読んできた下村作品の中で一番難易度高かった

    途中から「下村敦史作品だから最後まで読んで損はないやろ」という期待値だけで、言葉の意味を一生懸命(頭よくないので…)理解しながらスロースペースで読む…

    …が、やっぱり最後は秀逸だった!
    やっぱ...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    かなり好きな感じ
    そこで繋がっててここで繋がるのね、って思うことが多くて、章ごとに場所で区切られてるのが印象的だった。
    主人公が盲目という設定を惜しみなく使ったミステリ、いつも見るような殺人事件とは一味違って最後全ての霧が晴れた時すごくスッキリした
    中国在留孤児、二十歳過ぎの自分にはすごく昔の話に感...続きを読む
  • そして誰かがいなくなる
    ミステリー作家の新居お披露目パーティーに招かれた面々。
    新居は、アンティークが設えられ
    密室になるべく設計された、いかにもな洋館。
    雪に閉ざされたその館で、今宵事件が…。

    あまりにも正統派…!
    もう舞台が整いすぎて、
    誰もが待ってました!となる展開。
    めちゃくちゃおもしろかったです。

    一言、これ...続きを読む
  • 悲願花
    なんちゅうシチュエーションを考えるのか…
    無理心中の生き残りとは…
    それも2人。
    無理心中され、唯一生き残る。
    無理心中をはかったが生き残る。
    主人公は、自分以外、家族全員亡くなった前者。
    被害者と加害者という相反する2人やけど、これもいつひっくり返るか分からんねんな。
    「"加害者"と"被害者"は紙...続きを読む
  • 逆転正義
    正義って100人いれば100通りの正義があるんじゃないかと思う、自分の正義を振りかざす危険性を感じた作品でした。
    全編、逆転の幕切で、読み進める中で次はどんな逆転なのか考えるだけでワクワクした作品でした。
  • 逆転正義
     5つの短編からなるが、どれも終盤で逆転し、全く違う見方に変わる。個人的には2番目の短編が騙された感じがすごかった。
  • 悲願花
    『あなたの罪は、生き延びてしまった事です』
    一家心中の被害者と加害者、2人の女性が出会う時、いったい何が起きるのか。

    作者の下村さんは、よくこの様なシチュエーションが生み出せますね、凄いです。

    様々な思惑や過去の経緯など、見えていた景色が、ラストで一変します。
    まさに、オセロで盤面が黒から白に一...続きを読む
  • コープス・ハント
    「1件は俺の犯行じゃない。"思い出の場所”に真犯人の遺体を隠した。さあ、遺体捜しのはじまりだ」8人を殺害したとして死刑判決を受けた猟奇殺人鬼・浅沼聖悟の告白は世間を震撼させた。事件に疑問を抱く刑事の折笠望美は真相解明に乗り出す。
    一方、引きこもりの中学生・福本宗太は動画配信仲間から誘われ「遺体捜し」...続きを読む