下村敦史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
家電類を製造販売する中堅企業『SHIKAGAWA社』の社長が亡くなった。死因は『自殺』とされている。販売していた電動自転車の欠陥によって、社長は以前から大バッシングを受けていた。死亡事故、そして社長の死と関係があると思わしき七人が集められたのは社長室を模した『廃墟』で、彼らはそこに監禁されてしまう。社長の志賀川恭一が殺されたことを語り、犯人のみを助ける、と告げるスピーカー。
ということでなんと魅力的なタイトルと導入だろう、とわくわくしてしまうのが本書です。『犯人』にならなければ自分の命が助からないので彼らは自分の『犯行』を語る必要があるが、語っても周りが『探偵』のように、その『犯行』の穴を見つけて、新たな『犯行』が上塗りされていく。どこかデフォルメされたような登場人物たちのやり取りを見ながら、読者側も違和感を見つけて疑ってはみるものの、どれだけ疑ってもこれは想像できないというところまで連れて行かれる。そんな展開が魅力的な作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなんとなくアンリミだったから読んでみた。よくあるホテルを舞台にした群像劇かなと思っていたけど途中から違和感を感じ始めて結末としては、あーそういうつながりあったのか〜っていう。小説だからこそできることだね。すぐに2周目読んで検証したところ、すでに第2章で違和感が書かれていた。いかに注意深く小説を読んでいないということがわかった。どこで気づいた?と共有することで、いつもどんなふうに読書をしているのかがわかる。
全ての人を救うことはできないし、物事も見方によっては意味が変わってくる。誰かを救ったら誰かは傷つく。そんなテーマを一貫して捉えたけど、読書体験としてもそれをメタで感じた。 -
Posted by ブクログ
あらゆる後天的障害を抱えた人たちが入所し、生活訓練を受ける施設で施設長が刺殺されます。
容疑者である全盲の女性は容疑を否認。
彼女の弁護を引き受けた竜ケ崎弁護士が主人公の法廷ミステリーです。
証人尋問により思惑通りのコメントを引き出す話術。
裁判員たちへの印象付けの鮮やかさ。
検事とのかけひき。
依頼人の無実を信じ切る強さ。
スタイリッシュな竜ケ崎弁護士に痺れます。
そして明るみにされていく真相。
続きが気になってあっという間に読み切りました。
冒頭、目が見えない女性が施設内を歩くシーンから始まるのですが、
空間察知の仕方などが未知の事ばかりで一気に引き込まれました。
法廷での裁判のシーンが相当な文章量で、最後までどのような着地を見せるかわからず、まさに題名通り、暗闇法廷でした。