下村敦史のレビュー一覧

  • ヴィクトリアン・ホテル

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    しっかりと騙された 笑
    "思いやりでさえ人を傷つける"
    "善意でとらえるか悪意でとらえるかで人の印象は変わる"
    "人間の見方は、本人が気がついていないだけで、自分の偏見をさらけ出しているのと同じ"

    印象に残った言葉たち

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    2025年12月13日
  • 暗闇法廷

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    これこれ、こういう下村作品が読みたかったのよ。中山七里作品のお株を奪うようなヘルタスケルターっぷりは見事で、かつそこで終わらず、全盲の闇から介護NPO法人の闇を炙り出す展開手法もホント見事。改めて下村作品を見直したわよ。

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    2025年12月07日
  • 暗闇法廷

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    読み始めは、なんとなくでした。
    でも読み進める毎に、一気に読み進めるようになりました。
    まさか、双子の姉妹が入れ替わっていたとは…
    最後もめでたしめでたしって感じで、面白かったです。

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    2025年12月07日
  • ヴィクトリアン・ホテル

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    救われた。

    きっとこの本は、物語に仕組まれた「仕掛け」が一番の魅力、売りなのだろう。舞台が由緒あるホテルであるからこその魅力がたっぷり詰まっている。
    ミステリー好きならきっとニヤニヤしながら結末を読み満足できるだろう。

    ただ、私が救われたのは、登場人物たちが『思いやり』で苦しんでいることだ。誰かにもらった思いやりが苦しく感じてしまうとき、それは受け取る自分に余裕がなかったり、誰かのせいにして生きているときだったりする。

    多分、今の自分がそう。
    自分がダメになっていることに気が付いた。
    ちょっと休んだらまた誰かと力を合わせて、頑張れる。
    気がする。多分。

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    2025年12月06日
  • ヴィクトリアン・ホテル

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    ネタバレ

    伝統ある超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」が、明日100年の歴史にいったん幕を下ろす。
    ホテルを訪れるのは、女優、スリ、作家、宣伝マン、老夫婦。一貫した主人公のいない、群像劇だ。ただ、仕掛けがある。
    女優の印象が変わること、文学賞の回数、震災、パンデミック、どこで気がつくかは読む人次第だけど、いや〜してやられた!

    最初は嫌なやつと思っていた人物が、ある人と出会った事で変わったり、心中を考えていた夫婦が踏みとどまったり、スリが更生を決意したり。物語は多岐に渡るが、だいたいが良い方向への変化で、いい気持ちで読み終えることができた。

    そして、登場人物の様々な「ことば」がとても良い。当たり前か

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    2025年11月28日
  • 口外禁止

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    ネタバレ

    主人公は冴えない大学生・金崎恵介。ある日突然「あなたの人生、プロデュースします」という謎のメールが届き、最先端AI「AIザム」とロペの指示によって恵介の生活が少しずつ変わり始める。穂香や奈良岡と出会い、3人は盗撮、冤罪、窃盗といった“事件”に巻き込まれていくが、その裏ではすべてが「口外禁止」という依存関係のもとで仕組まれていた。 ラストはやや無理のある展開に感じたが、AIが個人のサポーターとして振る舞う未来は十分あり得る。だからこそ、便利さの裏にある“依存の恐怖”がリアルに迫ってくる作品だった。⑤

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    2025年11月25日
  • 暗闇法廷

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    全盲の女性が入居する施設の施設長殺しで逮捕された。
    竜ヶ崎弁護士は全盲の女性美波を弁護してゆくのだが…。

    法廷闘争を主にしているので、検事と弁護士の論争の視点が次々と攻防を替えていく展開が面白い。
    物語の結果は無罪か有罪か?という視点で読み進めたのだが、全盲の女性美波の思いがけない告白からの大転換する事件の展開は、読者を十分に驚かせ大変満足できる結末になっていた。
    面白かった。

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    2025年11月25日
  • 暗闇法廷

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    ネタバレ

    ミステリーとして非常に面白く、専門的な用語についても分かりやすい説明があるため、読みやすい。誰が嘘をついているのか、というようなミステリー小説を読む時には当然の疑問や、障害がある人の生活について考えながら読み進めていた。

    怪しい人物はみえているものの、どう結末を迎えるのか予想がつかないまま残り少ないページ数になり、ようやく真相に辿り着いた。その途端、信じられないほどに驚愕した。今まで読んだ小説で様々などんでん返しの結末を見てきたが、私の中では本作が一番である。

    実際に起きたら前代未聞な事件だが、色々と考えさせられる小説だった。表現が難しいが、本当に読んでよかった。
    現代における裁判員制度は

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    2025年11月24日
  • 口外禁止

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    読み始めは自己啓発本なのかな?
    と思い読み進めた。
    凄く良い事も書かれてるが、これが最後まで続くと飽きるかな・・?
    私もプロデュースして欲しいなぁ〜と思いながら読んだが

    途中からハラハラしたり、どうなるなか・etc
    読みやすく楽しませてもらえた。
    面白かった。

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    2025年11月22日
  • 失踪者

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    久しぶりに山岳小説を読んだ。

    国内外の最高峰の山を舞台に主人公の真山道弘と親友の樋口の友情の話。
    ミステリー要素が重なり、物語に没頭できた。
    時系列がバラバラの構成が少し読みづらいが、行きつ戻りつしながら物語は最終場面へ進んでいく。
    友を信じ抜く勇気こそ、この物語のテーマだと思う。

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    2025年11月18日
  • 口外禁止

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    ネタバレ

    面白かった!!

    最初はワクワク、途中で「なんかつまんないな……もうちょっとAIってところを活かしたすごい話に持ってけただろ……」と失望したものの、最終的には「なるほどね!!!」と納得。

    主人公にずっとエールを送っていたので、その主人公が不幸にならなくて本当に良かった。

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    2025年11月18日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    ネタバレ

    タイトルがストーリーを言い得て妙。
    どこからこんな展開を思いついてたんだろうと思うくらい、全員が犯人で被害者で探偵役だった。
    フェイクで動画も作れる中、何が真実で何が偽造なのか、どれが正しい情報なのかは難しい。ましてやSNS等の情報は宛にならない。でも振り回される。
    最後にそういうことかと思ったけど、これだけ大掛かりに再現までして犯人を見つけない警察ってあるか?というくらい警察の関与が薄かった。
    でもストーリーはとてもおもしろかった。

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    2025年11月09日
  • ヴィクトリアン・ホテル

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    超高級ホテル、ヴィクトリアンホテルが100年の歴史にいったん幕を下ろす
    その最後を見るために集まった人々のお話…かと思いきや?
    後半で次々と伏線回収、そうだったのか!と衝撃

    メッセージ性がとても強く、作者の下村さんの訴えがひしひしと伝わってくる
    いまだからこそ、いろんな人に読んでもらいたい物語でした

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    2025年11月09日
  • 闇に香る嘘

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    これはほんと面白い。個人的に好き。残留孤児物語、題材として好き、視覚障害の主人公の世界観がすごく伝わる。そして病と男のプライド、この辺のやるせなさが堪らなく切ない。
    日本と中国、太平洋戦争、満州建国この辺の好きな人は是非。
    そして江戸川乱歩賞だけあり、江戸川乱歩読みたくなる。

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    2025年11月02日
  • 白医

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    安楽死をテーマにした下村さんの作品。
    ホスピスで起きた三件の不審死。そして、安楽死措置を行ったとして、神崎医師が逮捕され裁判にかけられる。

    神崎医師は、裁判で黙秘を貫く。
    なぜ、患者思いの優しい彼は、安楽死措置を行ったのか?
    そして、なぜ、黙秘を貫くのか?
    そこには、深い苦悩があった。

    それぞれの立場から綴られる物語。
    ・望まれない命
    ・選択する命
    ・看取られる命
    ・奪われた命
    ・償う命
    ・背負う命

    命のあり方や、人の生き方など、すぐに答えは出ませんが、どれも深いテーマの内容です。
    特に、第四話の『奪われた命』は、涙なしでは読めません。

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    2025年10月25日
  • ガウディの遺言

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    この夏、サグラダファミリアを2度訪れ、完全にハマり、もっとサグラダファミリアを知りたい!背景やガウディの意図を知りたい!と思っていた私にとっては、この本はその願望を叶えてくれるピッタリな本だった!!!ミステリー要素ももちろん楽しかったし、これは書棚に大切に保管しておこう(^ー^)

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    2025年10月23日
  • アルテミスの涙

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    ネタバレ

    中盤までは予想した通りにストーリーが展開されました。もうこれ以上悲しいストーリーにはならないで欲しいと願いながら読みました。
    しかし、その考えも終盤にひっくり返されます。これは読む価値ありです。扱っている内容は、賛否両論あると思いますが、自分がこの医師だったらどう動くのかも含めて考えさせられる一冊でした。

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    2025年10月22日
  • 逆転正義

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    ネタバレ

    どんでん返しの短編集。中山七里らしい巧妙な仕掛けをギュッと詰め、どの話も満足のいく騙され方をする。本当に無駄のない文章で、これだけ密度の高い短編を作れるのは流石だと思う。読書初心者におすすめしやすい一冊!

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    2025年10月12日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    うわぁうわぁうわぁ!!!

    と、途中から何度も心の中で叫びながら読んでいた。
    セリフの応酬、しかも仮定と否定の繰り返しなので、ずっと読んでいると頭が痛くなってくるが、それでも面白い。

    合間にチラ見えする奇妙な違和感のある『多分伏線』が気持ち悪すぎて(褒め言葉)、早く結論を知りたい!と思いながら読んだ。
    竜胆が一瞬志賀川か?と推理したが違った(笑)

    なんかもう、緻密すぎてため息が出る。ミステリー作家には毎回「どんな頭してるんだ」って思わされるけど、本当どうなってるんだろ。かといって、難しいわけでも複雑なわけでもなく読みやすい。

    一章目(プロローグ除く)のタイトルが
    『結末であり、始まり③』

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    2025年10月11日
  • ヴィクトリアン・ホテル

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    これぞ群像劇の醍醐味。高級ホテルを舞台に、女優、作家、スリ、広告代理店、老夫婦、それぞれの物語が少しずつ重なりながらも独自に展開され、そしてグランドフィナーレ。誰にでも薦められる作品。面白かった!

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    2025年10月09日