あらすじ
亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ。
※本書は二〇一六年三月に小社より単行本として刊行されました。文庫化にあたり加筆、修正を行っています。
感情タグBEST3
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初めての下村敦史さん。
私には読みやすい文章でさくさく読めた。
一記者が一学生と一緒に仕事とは言えない状況でこんなに動ける?仕事抜きでそんなに付き合ってくれる弁護士さんとかいる?みたいな少々引っかかる所はあったけど…。
ラストの衝撃で細かい事はどうでも良くなった。
いくつかの事件を調べ直す、遠回りのストーリーのようだったけど、後半であぁそういうことなのね〜繋がったスッキリ感の方が優った。
また下村敦史さん。読んでみたい。
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冤罪に関する特番の中で冤罪被害者家族の家の本棚にあったのが映っていて気になって購入した作品
その直感を信じてよかったと思うくらいには面白くて引き込まれた作品
父親の事件の前にもいくつかの事件を調べていくんだけど #警察 の操作手法への疑問や闇が描かれたりしている
勿論この話は #フィクション でありそんな事実はないけれど、実際には色んな冤罪や不祥事等が発生している事から似たような事はあるのではとつい思ってしまう
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2015年 大学生の石黒洋平が 母の残した写真から【実の父親が1994年、 現職の検察官がおこした殺人事件の犯人】
であると知ってしまう
しかし調べるうちに冤罪の可能性も?…
雑誌記者や 当時敵対していた弁護士達と一緒に
過去の冤罪事件などの関係者達との出会い
何が正義か
正義とは【病】なのか?
人はどのように墜ちて行くのか?
事件の真相は!?
この作品は なかなか面白かったです(゜ロ゜;ノ)ノ
最後の結末に かなり驚かされましたΣ(゜Д゜)
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正義とは、幸せとは、そして、真実とは?
『闇に香る嘘』の作者・下村氏の放つ慟哭の社会派ミステリー。
一気読み必須の冤罪事件を描いた作品です。
大学生の石黒 洋平は、4ヶ月前乳がんで亡くなった母の遺品整理をしていたところ、押入れの奥から奇妙な箱を見つける。
中から出てきたのは、父とは異なる男性と仲睦まじい若い母の写真と手紙であった。
自分は、母の両親を殺害した凶悪な殺人犯・赤嶺 信勝の息子なのか?
次々に生まれる疑惑の数々。そして、実の父の冤罪の可能性が生まれる。自分は、何を信じれば良いのか?
冤罪事件を取材対象とする雑誌記者の夏木 涼子。
彼女とともに、様々な他の事件を調べながら、『赤嶺事件』の核心に迫っていく。
正義とは何か、正義とは誰のための正義なのか?
真実を追求することが幸せに繋がるとは限らない。
それでも、一歩一歩、真実の道を追求していかねばならない。たとえ、それがどんなに苦しく、辛くても...
最後、司法の道に歩み出す決心をした主人公の姿が、読者に希望を与えます。必読の書。
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面白い!
違う物語のようなのもあり(繋がってはいるが事件を追っていく中での別の話)、なるほど。と思った。
真ん中いかないくらいで、もしや真犯人って・・・と気づいたけど、すごく面白かった。実際にこんな事件あったら気の毒すぎる家族。正義を貫くって凄いな。こういうのか正義だよね。「絶対正義」という小説も好きだけど、あれは行き過ぎた正義で面白い。
とにかく良かった。次は難民調査官!
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読み終わってから約1か月経つけど、
なんだか忘れられないので感想を。
ストーリー展開としては、割とサクサク進んでいき、途中でなんとなく、こういう結末になるのかな…?と思った通りになった。
印象に残っているのは、元裁判官の方にお話を聞きに行った場面。
死刑に関する考え方も、もちろんだけど(今までちゃんと考えたこともなかったけど)、人間の器を決める水瓶を、何で満たすかについて。
これまで私がどれだけ水瓶を満たすことができたかわからないけど、これからどんどん歳を重ねていっても、水瓶に水を汲み続けられる人になりたいと思う。
ストーリーの本筋ではないし、この本で最も伝えたいメッセージではないと思うけど。
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最近軽めの作品ばかり読んでいて久しぶりに重厚な社会派ミステリーを読みました!冤罪がテーマで法律の専門的な言葉も多くちょっと難しかったけどしっかり読み応えはありました。ラストのどんでん返しはまさに衝撃の一言!
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冤罪か…
しかも、育ての父と血の繋がった父とどっちかが犯人って…
母が亡くなってはじめて知る真実。
死刑確定して捕まってる実の父。今まで、お父ちゃんと思ってた人とは、血が繋がってない。
でも、血より絆やろ!って私なら思う!
思うけど、そら捕まってるお父ちゃんが、無実で、育ててくれたお父ちゃんが真犯人かもしれんってなったら話は別やわな。
確かに時効になってるんで、真犯人は罪には問われんかもしれんし、自白したって自分は何もないし、無実の人だけ助かるって言ってもな。
刑務所入らんでも、社会的制裁ってヤツがね。マスコミに追われ、後ろ指さされ…
何か解決しても、素直には喜べん気持ちやな。
殺された親には、悪いけど、結婚なんか子供の自由にさしたり〜!とは思うな…
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『冤罪』をテーマにした作品でいろいろ法律用語(?)も出てきて難しい感じもしましたが、続きが気になり1週間もかけずに読みきってしまいました!
お互いの父の自白には驚かされました。
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ページを捲る手が止まらない。何度も一旦ここで区切ろうと思っても、次が気になり本に手が…洋平くん(涙)
久しぶりに社会派ミステリーを読んだ。最近軽めの本ばかり読んでたから、難しい部分もあったけど読み応えはしっかりたっぷり。
現実の世界の検察官や裁判官はどうなのだろうとちょっと不安になる。
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・読み始めてすぐくらいに真犯人が何となく分かった気がしながらも、色んな角度から想像を掻き立てることが出来て面白かったです。
・愛する人の代わりに犯人になる思考回路は、色んな作品を見ても未だに腑に落ちない部分。
・どんな理由があれど、我が子の記憶を守る為に嘘をつくのって...どうなんだろう。
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闇に香る嘘、告白の余白に続き下村敦史作品3作目。テーマは重いけど、少しずつ真相に近づくに連れてハラハラが増してほぼ一気読み。
冤罪はこうやって作られるのかとやり切れない気持ちになる。後味はあまり良くないけど面白かった。
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結末が気になり一気読みした。面白いかどうかはやはり読書ペースと比例する。自分に合わない、面白くない本はなかなか読み終えられず時間ばかり過ぎる。警察、検察、法廷と難しい話も所々あったけれど大学生が周りの人に恵まれて死刑囚の実父を無罪までにする過程はわかりやすい分そんなにうまくいくか、、と突っ込みたくなる部分もある。けれど娯楽としては楽しめえた。初読み作家さんなので他の作品も読んでみたい。
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面白かった。読み易くよいが展開がなんとなく予想がつく感じで読み進めました。ご都合主義的な展開だったような印象があり少しだけ冷静に読み終わりました。でもよい小説だと思います。また、別の作品も読んでみようなと思います。
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これは怖い話だったな。
大学生の洋平は母の遺品整理の際、本当の父親が元検察官で「赤嶺事件』と呼ばれる殺人事件を犯した死刑囚であることを知る。まだ刑が執行されていないこと、事件は冤罪の可能性があることを知った洋平は、父の無実を明らかにするために事件について調べ始める…といったお話。
その調査の過程で様々な冤罪が疑われる事件にぶち当たり、その都度に”有罪を作り出していく”司法の現場の実態が明らかになっていく。
それにしても、ここに描かれる警察、検察、裁判所の在り方は、威信とか沽券とかもあるだろうが、根本的には皆忙しすぎるな。それで『起訴された以上、終着駅が「有罪」の列車』というのもゾッとしない。
物語が好意的な協力者ばかりで進むのがいささか物足りないが、少しづつ真相に近づいていく中で当たっていく事件にもひねりがあり、その都度に司法への疑心暗鬼が深まっていく作りは面白い。
主人公が頑なで甘ちゃんなところがあまり好きになれず、なかなか複雑な顛末にもあまり葛藤がないところが減点。
私も会社で痴漢で捕まった人のことを結構見聞きしたけど、酔っていてやったかどうか分からないという人もあれば、無罪を主張して裁判で戦った人もいた。
いずれにせよ真相は第三者には知りようもなく、捕まった以上認めてしまった方が早いという感じで、自分の身に降りかからないように満員電車では注意をするしかない。
基本的に警察にお世話になるようなことは絶対してはならないが、巻き込まれないようにもしないとな。
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真相に近づくにつれ、育ての親と血縁の親を両天秤にかけなくてはならない状況で、「葛藤」を描いた秀逸の内容。主人公の洋平が母の遺品整理中に見つけた写真。時期的前後関係から自分の父親が違うことに気付く。父親に聞いてみると「赤嶺事件」にたどり着く。赤嶺信勝は母の両親を殺害し死刑判決により執行待ちだが、冤罪の可能性。洋平は記者の涼子、弁護士の柳本のサポートを受け、冤罪事件の真相を解明する。母は死の直前父親と離婚を決意したことが冤罪事件の真相だった。最後まで激しい展開で、ストーリー構成と人物描写は素晴らしい!
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母の死がきっかけで父とは血が繋がっていないことと実の父は死刑囚として収監されていることを知ってしまった大学生の主人公。
実の父が起こした事件を調べるうちに冤罪の可能性を書いた記事を発見し、その記者に協力を求める。
彼女と調べを進めていくうちに協力者も増え、真相に迫っていくが、真相はまた主人公には受け入れがたい事実だった。
裁判官の実情や検察と警察の関係など、人を裁く人たちは本当に公正なのかということも問うている。
意外と読み応えがあった。
冤罪がテーマのように見えるが、司法の正当性や公正性が本筋のテーマだと思う。
最後の展開はなんとも言えず、全てを失ってしまったほうは自業自得とは言え、仕打ちとしてはけっこう厳しいと思った。
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大学生の洋平が、母親の遺品整理をしていた際に、天井裏に置かれていた小箱を見つける。中身は手紙と写真。その写真に写っていたのが、母親と見知らぬ男。手紙には妊娠を喜ぶ内容が書いてある。日付から考えてその子供は自分であると気づく。手紙に書いてある名前をネットで検索すると、その男は夫婦2人を殺した殺人犯で死刑囚。しかも殺された2人は母親の両親だった。突然知った事実。そこからこの物語が始まる。
真実はなんなのか。展開が早くてスラスラ読めました。これはフィクションだけど、いろんなところに冤罪はあるかもしれないと思わせる。痴漢の件のところは本当にありそうで怖いと思ったし、警察の組織による隠ぺい疑惑もきっとあるんだろうなと思いながら、そんなのにもし自分や身近な人が巻き込まれたら、戦う力なんて全然ないと実感する。
真犯人を知った時の母親は、どんな気持ちだったんだろう。真実が解明されてもちょっとモヤモヤが残る。実際の事件もきっとこんな感じなのかな。
今後洋平がどんな事件に関わるのか見てみたい。
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冤罪がテーマの社会派。
ちょっとバタバタしてるときに読んでしまった。それほど厚さもないし、時間をかけて読む本でもないけれど。
個人的にいちばん印象に残ったのは検察側のこと。
日本の裁判での有罪率99.9%のなかで、無罪判決を出してしまった検察官ってそんなに無能扱いされるんだ、そりゃ大変だと思った。
====データベース======
生き別れの父は、殺人犯?--家族の絆と法廷の闇に迫るミステリ!
亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ
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冤罪をテーマにした物語
題材は興味深く読めましたが、登場人物のセリフや行動原理がイマイチよく分からなかった
初めて読む作家さんでしたので文章の特徴が好みに合わなかったのかもしれません
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冤罪のテーマの話しで途中専門用語があり難しいかなって思ったがラストの衝撃は素晴らしい。ただ真犯人の動機がイマイチ分からなかったので☆3にしました。
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冤罪という重めなテーマの作品だったが、社会派的な部分とミステリの部分が上手いバランスで描かれていたと思う。
育ての親か実の親か。はっきり言って、自分がその選択を迫られたら、上手く答えられる自信がない。本当に重たい話だった。
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重箱の隅をつつくと言われれば、そうかもしれないが、この作家のひとの表情や推し量る心理状態の描写には違和感を持ってしまう。
「ナイフで自分の体を傷つけてしまったような顔をしていた。」
え、どんな顔?って
こういうところが結構気になって、そこここにパターン化しているので、読みづらい。
もういいかな、私は
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亡くなった母親の遺品を整理する最中、大学生の石黒洋平は「赤嶺信勝」という差出人からの手紙を複数見つける。他にもその男と思われる人物が母親の腹部をなでるようなポーズを撮った写真もあった。もしかしてこれは、自分の本当の父親ではないのか。気になって調べ始めた洋平はやがて、赤嶺信勝が母親の両親を殺した連続殺人犯として逮捕され、死刑判決を受けた人物であると知る。
冤罪を扱った作品ではあるが、単純に悪意によって作られたものではなく、大切な人を思って自ら望んだ冤罪というものも存在するのだというのを知らされる。真実を追求したことで、次々と自分の首を絞めていくような展開に陥っていく主人公だったが、最後には光が見える結末で救われる。
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大学生の洋平は、 実の父親が殺人を犯し、死刑囚として拘置所に収容されていることを知る。 しかしその事件には冤罪の可能性があり、 僅かな希望にかけて洋平は調査を始めるが…。 司法の実態、闇を覗いてしまったようで、 全て事実だとしたら恐ろしい…。 正義のあり方について考えさせられます。
Posted by ブクログ
もしもあなたの父親が死刑囚だったらあなたはどう思いますか?
この作品のテーマは「冤罪」です。とても重いテーマです。現実でも社会問題になっています。主人公の父親がまさかの死刑囚?もしも自分がその境遇にいたら、ゾッとしますね。この作品には、様々な法律の裏の部分が描かれています。怒涛のクライマックス是非ご覧ください。
Posted by ブクログ
02月-15。3.0点。
大学生の主人公、母の遺品から実の父親が殺人犯で死刑だと知る。しかし冤罪の疑いもあり。。
主人公が冤罪を信じる過程が、非常に安易のような気がした。次々と推理が当たっていき、ご都合主義的な感じが強い。