あらすじ
亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ。
※本書は二〇一六年三月に小社より単行本として刊行されました。文庫化にあたり加筆、修正を行っています。
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Posted by ブクログ
冤罪に関する特番の中で冤罪被害者家族の家の本棚にあったのが映っていて気になって購入した作品
その直感を信じてよかったと思うくらいには面白くて引き込まれた作品
父親の事件の前にもいくつかの事件を調べていくんだけど #警察 の操作手法への疑問や闇が描かれたりしている
勿論この話は #フィクション でありそんな事実はないけれど、実際には色んな冤罪や不祥事等が発生している事から似たような事はあるのではとつい思ってしまう
Posted by ブクログ
面白い!
違う物語のようなのもあり(繋がってはいるが事件を追っていく中での別の話)、なるほど。と思った。
真ん中いかないくらいで、もしや真犯人って・・・と気づいたけど、すごく面白かった。実際にこんな事件あったら気の毒すぎる家族。正義を貫くって凄いな。こういうのか正義だよね。「絶対正義」という小説も好きだけど、あれは行き過ぎた正義で面白い。
とにかく良かった。次は難民調査官!
Posted by ブクログ
闇に香る嘘、告白の余白に続き下村敦史作品3作目。テーマは重いけど、少しずつ真相に近づくに連れてハラハラが増してほぼ一気読み。
冤罪はこうやって作られるのかとやり切れない気持ちになる。後味はあまり良くないけど面白かった。
Posted by ブクログ
結末が気になり一気読みした。面白いかどうかはやはり読書ペースと比例する。自分に合わない、面白くない本はなかなか読み終えられず時間ばかり過ぎる。警察、検察、法廷と難しい話も所々あったけれど大学生が周りの人に恵まれて死刑囚の実父を無罪までにする過程はわかりやすい分そんなにうまくいくか、、と突っ込みたくなる部分もある。けれど娯楽としては楽しめえた。初読み作家さんなので他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
真相に近づくにつれ、育ての親と血縁の親を両天秤にかけなくてはならない状況で、「葛藤」を描いた秀逸の内容。主人公の洋平が母の遺品整理中に見つけた写真。時期的前後関係から自分の父親が違うことに気付く。父親に聞いてみると「赤嶺事件」にたどり着く。赤嶺信勝は母の両親を殺害し死刑判決により執行待ちだが、冤罪の可能性。洋平は記者の涼子、弁護士の柳本のサポートを受け、冤罪事件の真相を解明する。母は死の直前父親と離婚を決意したことが冤罪事件の真相だった。最後まで激しい展開で、ストーリー構成と人物描写は素晴らしい!
Posted by ブクログ
大学生の洋平が、母親の遺品整理をしていた際に、天井裏に置かれていた小箱を見つける。中身は手紙と写真。その写真に写っていたのが、母親と見知らぬ男。手紙には妊娠を喜ぶ内容が書いてある。日付から考えてその子供は自分であると気づく。手紙に書いてある名前をネットで検索すると、その男は夫婦2人を殺した殺人犯で死刑囚。しかも殺された2人は母親の両親だった。突然知った事実。そこからこの物語が始まる。
真実はなんなのか。展開が早くてスラスラ読めました。これはフィクションだけど、いろんなところに冤罪はあるかもしれないと思わせる。痴漢の件のところは本当にありそうで怖いと思ったし、警察の組織による隠ぺい疑惑もきっとあるんだろうなと思いながら、そんなのにもし自分や身近な人が巻き込まれたら、戦う力なんて全然ないと実感する。
真犯人を知った時の母親は、どんな気持ちだったんだろう。真実が解明されてもちょっとモヤモヤが残る。実際の事件もきっとこんな感じなのかな。
今後洋平がどんな事件に関わるのか見てみたい。