下村敦史のレビュー一覧

  • 悲願花

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    一家心中で生き残った幸子の17年間の苦悩と再生のミステリー。

    ずーっとずーっと自分の過去に囚われ前を向く事、幸せになる事から自ら遠ざかり、苦悩と向き合ってきた幸子の心の叫びが300ページ近く綴られている。
    悲痛な叫びに読んでいて本当に苦しくなる。
    このまま何の光も見えず終わってしまうのかと不安になったけれどラスト数十ページに救われた。
    思わぬ展開になり少し驚いたけれど、このラスト数十ページこそおそらく作者が伝えたかった事だろうと勝手に解釈している。
    加害者と被害者の思いがぶつかり合った先に見えた真実は残酷だけれど、それを知る事で前を向ける時もある。
    その立場にならなければ分からない想いがある

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    2023年10月14日
  • 絶声

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    そう来たかー!色々仕掛けてくるなぁ。
    お金は人を狂わせる。登場人物みんな悪巧みがあるから、最終的に誰が遺産を勝ち取るのか想像がつかなくて、最後まで楽しめた。

    解説にあった下村さんのご自宅、王様のブランチで見た!人を楽しませたいというお気持ちで建てられたご自宅、素敵だった。
    次はどんな仕掛けで騙されるのか、まだまだ読むぞ!

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    2023年10月07日
  • 法の雨

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    法の正義と成年後見人が主題のリーガルミステリ

    近年、無罪を頻繁に出すようになり「無罪病判事」と揶揄されている裁判官の嘉瀬清一
    看護師によるヤクザの組長殺害事件の結審直前に倒れたが、その裁判でも有効とされた判決は「無罪」
    自身が手掛けた裁判では四度目の無罪判決となった検事の大神による「無罪病判事」の真意、そして事件の真相の追求

    医学部に合格しながらも、入学金を出してくれるはずだった祖父が認知症になり、成年後見人制度により弁護士が後見人になったため預金が降ろせずに納入期限が迫っている高校生の幸彦

    果たして、法とは誰のためのものなのか?を問う物語


    刑事裁判の有罪率99.7%となっている現代

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    2023年09月28日
  • ガウディの遺言

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    ガウディの建築物が大好きなので、タイトルに惹かれました。
    サグラダファミリアで起こった殺人事件。
    サグラダファミリアで石工として働く日本人の父がガウディの遺言にまつわる謎に巻き込まれ逃亡。父の無実を証明するため、またガウディの遺言の謎解きをすることになる娘。
    物語途中でガウディの情報を集めるため、いろんな関係者に話を聞く形で、サグラダファミリアや他の作品やガウディ自身にについて、知識も得られてしまうおまけ付き。

    サグラダファミリアの建築の行方もを左右されてしまうほどの壮大なスケールの話で、これは実在する世界的に有名な建造物であるだけに、どうやって収拾するのかとハラハラしながら読みましたが、き

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    2023年09月25日
  • 法の雨

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    題名の「法の雨」は、雨が万物を潤すように、仏法が衆生をすくうことのたとえ」だそうだ。
    様々なテーマで現代の問題にメスを入れる著者が、今回問いかけるのは、「法の正義とは」と「成年後見制度の闇」。
    公判検事の大神護は、「無罪病判事」と呼ばれる裁判長の裁判で、今回も無罪判決を受ける。
    その裁判長が判決直後法廷で倒れ、無罪となった被告は死亡する。
    大神検事は、関連があるのかと調査を始める。
    一方、嘉瀬幸彦は医学部受験に合格し、入学金を祖父に払ってもらう予定だった。その祖父が認知症になり、成年後見制度を適用されてしまう。
    入学金の振込期限が迫るが、後見人の弁護士に支払いを拒否される。
    入学金は果たして払

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    2023年09月14日
  • 悲願花

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    被害者気取りで加害者になっていないだろうか、自分の言動を見直す良い機会になった。
    読みながら疑問に思った2点がしっかり回収され、とても満足。
    少しだけネタバレを受けてしまっていたのが悔しいが、今回はトリック的なお話ではなかったので、驚き度は少なくても感動できたので良かった。

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    2023年09月07日
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~

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    この手のものは何作品か読んでるのに気付けない〜。あれ?と思った箇所はあったけど、内容が難しいから私の読解力のなさだろうと思っていた。また騙された楽しい。

    内容は難しかった。世界情勢に疎すぎる私はどこからがフィクションなのか分からなかった(笑)

    山口という人が出てきて、読むのやめようかなと思ったくらい嫌な気分にされる。でもきっと現実にもいるのだろう。

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    2023年09月02日
  • 絶声

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    「失踪宣告」しても、しなくても、うちには、そんな莫大なお金ないからね!
    なので、こんな事件起こり得ない…
    ハァー…

    こんな財産ある家に生まれたら、どんなにええか!って思うけど、現実には、あんまり居心地が良いもんやないのかもしれん。
    父親も金の亡者で、その子らもあんまり変わらん感じだし…
    「世の中銭や!」
    を地で行く家族やけど、楽しいん?
    あるに越した事はないけど。
    (めっちゃ欲しいのも確かやけど^^;)

    で、得意の遺産争い。
    お父ちゃんは、行方不明のまま。失踪宣告して、法律上は死んだ事にして、濡れ手に粟。

    本当に亡くなったのか?
    失踪宣告を前にブログの更新が…

    しかし、こんな晩年嫌やな

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    2023年09月01日
  • 絶声

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    長らく行方不明であった父親の死亡が確定するまで、あと1時間半...
    そこで、巨額の遺産が手に入る。
    長らく愛された記憶もない大崎 正好は、密かにほくそ笑んでいた。

    しかし、突然、本人名義のブログが更新され、死亡判定は延期された。
    戸惑う子供達に、更なる謎が追いかける。

    最後の謎解きは見事ですね。
    なるほど、そうなんですね。

    遺産の遺贈ではなく、慰謝料とは...
    そして、最後の償いとは?

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    2023年07月30日
  • ガウディの遺言

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    面白かった!
    ガウディってあんまりよく知らなかったけど、ラモンやホヘル、カザルスが説明してくれて助かった!
    ちょっとガウディハマるかも。

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    2023年07月22日
  • 悲願花

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    ネタバレ

    怒りと憎しみ、恨み、復讐、負の感情で支配されていく幸子。
    ずっと暗闇の中。
    読んでいて苦しかった。

    元々、何か言われれば、否定的なことを思うし、恋愛に発展しても相手の言動一つ一つに緊張。

    幸せになりたいのに、できない、いいのかと遠ざける。
    自分の思いをぶつけることができる相手を見つけては、復讐心が加速する。

    手紙にしても矛盾が、違和感があるのに、点と点を無理やり繋げて、自分の考えだけの物語の完成。

    彼女が作った物語が崩れたときの葛藤。
    幸子が見ていた景色が変わる。
    雪絵、美香、郷田の告白。事実。
    加害者、被害者、怒り、復讐、赦しとは。


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    2023年07月22日
  • 法の雨

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    下村敦史『法の雨』徳間文庫。

    ひと筋縄ではいかないリーガルミステリーである。二転三転の展開と驚愕の結末。嘉瀬裁判官は認知症を患ったまま判決を下していたのかと腑に落ちない点もあるが、まあまあ面白かった。

    それにしても成年後見人制度というというのは何とも酷い制度だ。家族が自由に預金を引き出せないなど有り得ない。もっとも近年は特殊詐欺が横行したお陰で自分の預金でさえもATMで自由に引き出せない。高齢者ともなるとさらに引き出せる金額も制限されるのだ。


    有罪率99.7%を誇る日本に於いて逆転無罪判決は、検察官にとって死を意味する。

    看護師が病院内でヤクザの組長の財布を狙った窃盗を働き、組長に見

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    2023年07月18日
  • 刑事の慟哭

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    とても良かった。終盤はもどかしさたっぷりで見守り、このまま終わってしまうのか?とモヤモヤし、、そして最後は泣く。
    田丸刑事がこの後どんな刑事人生を歩んでいるのか知りたくなった。「叛徒」読んでみようと思う。

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    2023年07月06日
  • 黙過

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    すごく好きな作家さん。
    短編集と思って読んでおり
    今回はどの話もぐいぐい読ませるけど
    落ちが弱いというかゆるいなーと思っていたが
    最後の話を読み始めてふるえた
    やっぱり好きだなー

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    2023年06月29日
  • 刑事の慟哭

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    内部で疎まれ、厄介者扱いされる新宿署のダメ刑事・田丸。
    彼がいるとお宮入りになるとの噂から、ついたあだ名が『オミヤ』。
    しかし、本当の彼はとても優秀で熱い刑事であった。

    別作品で、すでに『オミヤ』となっていた田丸が、『オミヤ』と呼ばれるまでになった過去の話。

    管内でOLの刺殺体が発見される。更に、歌舞伎町の人気ホストの遺体が発見される。
    当初、別の事件と見ていた本部に対し、田丸は、驚くべき共通点を見出した。
    それは、裁判員制度に絡む謎であった。

    本部の誰にも信じてもらえない状況のなか、唯一の相棒・神無木との信頼関係は、どうなるのか。
    最後に、ウルウルします。
    『もう俺を守ろうとするな。相

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    2023年06月03日
  • コープス・ハント

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    初作家さん!!!いや〜初っ端から怖った。久しぶりに心臓バクバクしながら読んでました笑

    2つのストーリーが1つになったとき、なるほどそういうことか!ってなりました(;☉_☉) YouTuberやSNS関連の話題が出てきて現代っぽくておもしろさも増しました。
    あとセイの親が毒親すぎてドン引きでした、、、

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    2023年05月22日
  • ガウディの遺言

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    未完の建造物であるサグラダ・ファミリアで起こった殺人事件。

    1991年、バルセロナで暮らす佐々木志穂は殺人事件があった日に父が行方不明になっていることから事件に関わっていると考え、手がかりを求めて奔走する。
    恋人を巻き込んで、危機迫る中ひたすら真相を突き止める姿に逞しさを感じる。

    すべてが解明されたとき、10歳で母をその地で亡くした原因まで知ることとなる。

    罪からは決して逃れられないが、人間、罪を負う者を赦すことはできる。

    この一言に意志の強さと重さを感じた。

    この物語は壮大でありガウディについても深く知ることができ、バスクとスペイン内戦のことなど歴史的なこともわかり、より一層バルセ

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    2023年05月22日
  • ガウディの遺言

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    ガウディの建築物など、遺された物が多いのだなと、歴史も語られ、興味深かった。
    殺人事件というよりは、謎解きよりだった。
    建物を検索してみつつ、読み進めて面白かった。
    いつかは行きたい所だな、と思う。

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    2023年05月15日
  • 真実の檻

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    ページを捲る手が止まらない。何度も一旦ここで区切ろうと思っても、次が気になり本に手が…洋平くん(涙)
    久しぶりに社会派ミステリーを読んだ。最近軽めの本ばかり読んでたから、難しい部分もあったけど読み応えはしっかりたっぷり。
    現実の世界の検察官や裁判官はどうなのだろうとちょっと不安になる。

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    2023年05月01日
  • 叛徒

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    ネタバレ

    内容(「BOOK」データベースより)
    通訳捜査官の七崎隆一は、正義感から同職の義父の不正を告発、自殺に追い込んだことで、職場でも家庭でも居場所がない。歌舞伎町での殺人事件の捜査直後、息子の部屋で血まみれの衣服を発見した七崎は、息子が犯人である可能性に戦慄し、孤独な捜査を始めるが…。“正義”のあり方を問う警察ミステリー。

    友情は大事かもしれないが、命はもっと大事だと思う。

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    2023年04月25日