下村敦史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
テンポ良く物語が進むので
寝るタイミングを失うタイプの本(笑)
イケメンの連続殺人犯に死刑判決が言い渡された。
判決が覆る状況ではないにも関わらず、
黙秘を貫いていた彼が初めて発したことは
連続殺人のうちの一人は自分ではない。
しかもその真犯人たちを知っており、
うち1人は自分が殺し「思い出の場所」に埋めた。
というもの。
当時から真犯人がいると思っていた
刑事の望美は独自に捜査を進めることに。
また世間では面白がり、
遺体探しをする人も出始めていた。
YouTuber仲間のにしやんに誘われ、
自身もYouTuberである宗太は
同じくYouTuberのセイと共に遺体探しを始める。
-
Posted by ブクログ
下村敦史『逆転正義』幻冬舎文庫。
6編収録のどんでん返しミステリー短編集。何れの短編も設定やテイスト、仕掛けが異なり、十二分に楽しめる。
『見て見ぬふり』。理屈っぽい感じのどんでん返しで、その真相は言い訳にしか聞こえない。
報道などで知る限り、最近の虐めはかなり陰湿で執拗になっているようだ。さらにはSNSの普及が、陰湿な虐めに輪を掛けているらしい。昔は虐めなどは余り無く、子供同士の喧嘩はあったが、決着が着けばまた普通に遊んでいた。
高校のクラスで、ある日突然始まった陰湿で過激な虐め。主人公の冬樹が見るに見兼ねて職員室に向かい、担任に密告するのだが、担任は見て見ぬふりを決め込む。冬樹は堪 -
Posted by ブクログ
最近テレビでご本人をお見かけした。
ご自宅で取材を受けていらっしゃって、とにかく色々面白い方で、早速読んでみようと思って選んだ一冊目。
ずっと、登場人物の人となりを見ている感じで話が進む。個性豊かと言うより…何だこの感じ…。
と思って中盤以降、自分なりに考察するもそんな訳ないでしょうよ、ぐらい陳腐な考えしか出てこなかった。
終盤も終盤あたりで、ようやく、あれ⁈あれ⁉︎が増えて、一気にそうゆう事ぁ!と色々繋がった。
ミステリーとかで、何だこの感じ…となる時は、作者にいいように転がされてる時だと、何度も経験しているじゃないか。
人の死なないミステリーは優しさで溢れていたけれど、人の善意とは何か -
Posted by ブクログ
「闇に香る嘘」は下村敦史さんのデビュー作品であり、2014年の「第60回江戸川乱歩賞」の受賞作品でもあります。
実は下村さんは2006年から9年連続で江戸川乱歩賞に応募していて、9年目にしてようやく受賞できたそうです。作家さんの苦悩については当然知るべくもないですが、普通は5年くらい連続で落選してしまったら、心が折れてしまうのではないでしょうか?諦めずに挑戦し続けたことには心から敬意を表します。
子供の頃、満州で亡くなったと思っていた兄が、中国残留孤児として日本に帰国し、実家で母と暮らすようになりますが、69歳で盲目の主人公はその兄に違和感を感じ、兄の存在を疑い始めます。
至る所に散り -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじを読んで、どうなるんだろうと気になり読む。
謎の核の部分は戦争のあまりにも暗い影によって読むのがしんどいかと思ったが、物語の推進力が強く、読むのをやめられなかった。
物語の骨格がとても重厚で、叙述もフェアで、読み終わったとき、大掛かりでダイナミック(かつ、もちろん安全)なアスレチックで遊び終わったような充足感があった。
差別の気持ちを持っていた属性が実は……というところはやりきれない気持ちになる。
ずっと失明した主人公の視点で語られており、最後の方、色の描写が出てきておや?と思ったら語り手が変わっていた。つまりずっと色の描写はなかった(はず)。私も失明した人の目線でずっと謎解き -
Posted by ブクログ
病院で寝たきりとなっている、若い女性患者に突如発覚した妊娠。
瞬きのみでのコミュニーケーションから読み取った、本人の希望は『子供は産みたい』だった。
ミステリー要素も強い本作ですが、生命倫理や当事者の人権問題など、多くの社会問題も複雑に孕んだ本作。
ページを捲る手が途中から加速していくように、のめり込んで読めました。
この著者の作品、他にも積読してるので、そっちも楽しみだなー。
・
・
・
・
・
全てのまばたきが、伏線。
『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群(ロックドインシンドローム)の女性患者・岸部愛華が深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は -
Posted by ブクログ
日本人は闘牛の事を知らなさ過ぎる!!!
でもそれはしょうがない!
欧州の人達が相撲を知らないように私達が闘牛を知らないのは誰でも出来るわけではなく、生きていく上で必ずしも必要ではないからかもしれない!
そんな、私達の生活の延長線上に無い闘牛について、興味のある人にも無い人にも読んで欲しいと思う
本作はストーリー以上に
・闘牛とは何か?
・闘牛に関わる人々?
・闘牛士の社会的地位
・闘牛の世界と女性
・スペインにおける闘牛文化
・闘牛における牛の役割と扱い
などの私達が通常に暮らしていては決して知ることの出来ない知識が詰まってます!!
全く興味のなかった人も読んだ後はYouTubeで検索す -
Posted by ブクログ
双子の兄の死の真相を探るために京都に行くミステリー作品ですが、他の方々の評価も頷けるなと感じました。
京都の言葉の一つ一つにある皮肉や棘と言ったものがこの作品の伏線であり、物語の深みを増すものとして機能しているが、京都の京女を皮肉っているようにも感じられます。
この作品の本質として、ミステリーの面白さももちろんのこと、人の言葉には余白があり、人に話す言葉の一つ一つには人それぞれの意味と尺度があるということを再認識させるものであると痛感しました。そういった意味では、京言葉の皮肉を題材にするというのは非常に挑戦的かつ素晴らしい作品に感じました。