下村敦史のレビュー一覧

  • 失踪者

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    ストイックに山と向き合う真っ直ぐな山男同士の友情は静かな情熱を帯び、ひしひしと胸に迫る。氷の底で二度命を落とした真実が明らかになった時、涙が滲み心が震えた。
    孤高の頂にいたミステリアスな樋口も魅力的だったが、真山との絆に溶かされ、悲しみや埋めようのない空白を知って弱さを垣間見せる彼の姿もまた人間らしい魅力が尽きない。時代が前後する読みにくさを除けば脇役も善悪明解でスッキリ。
    山に魅せられた男たちの間に女の入り込む余地がない一抹の寂しさを感じながら、一切湿っぽさのないカラッとした晴天のような読後だった。

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    2019年01月15日
  • 失踪者

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    友人、と言うには軽すぎる友と過ごした登山。その相棒が登山途中の事故で自分たち達を助けるために、ザイルをみずから切って死亡したと思っていた。その亡骸を見つけ連れ帰って弔おうとしたのだか、事故を起こした時よりも明らかに歳を重ねていた。
    彼はいつどうして、同じ場所で亡くなることになったのか!
    山男の友情に溢れる物語。

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    2018年11月10日
  • 失踪者

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    10年前転落事故で死亡した友の遺体を収容しに、主人公は南アンデスのシラウ・グランデ峰に向かう。しかし、その事故現場で見つけたのは、数年分歳を取っていた友の遺体だった。
    その理由(わけ)は?
    さらに死んだはずの友と同じ登攀スタイルの人物が現れ、オカルト的な謎がさらに深まる。
    そして小説は、2016年の現代と事故当時の06年、大学時代の1991年や92年、さらには99年、03年、04年と、目まぐるしく過去と現代を行き来する。
    著者の巧みな手法に翻弄されながら、読者は頁を捲らざるを得なくなる。
    随所に記される登山シーンは、その場に臨場しなければ描けないほど見事な迫力がある。
    しかし、著者に本格的な登

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    2018年10月26日
  • 失踪者

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    ネタバレ

    山の壮大さや自然の美しさと恐怖が存分に感じられる。命をかけて雪山に登る意味。一匹狼だった樋口が相棒を得て、一人が寂しいと語る場面が印象的。登山の苦しみ、辛さ、そして何ものにも代えがたい喜びが伝わってくる。樋口が一度は生還したのにまた雪山で、同じ場所で死んだのはなぜか。謎めいたものがあり、一人の人間の過去を追う。取り戻すことのできない時間や後悔はあるけれど希望も感じられる真相でよかった。

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    2018年10月11日
  • 闇に香る嘘

    購入済み

    悔しい!ヤラレタ

    真相が分かったとき、何故その可能性にもっと早く気づかなかったのか、悔しさがこみあげた。
    ミステリーにおいては、この悔しさは満足度と同義語だ。
    少しだけ残念なのは、せっかくタイムリミット付きの誘拐事件まで発展させたにも関わらず、えらくあっさりした解決。
    もう少しハラハラドキドキさせてもらっても良かったかも、
    なので⭐️一つすくなめ。
    ミステリーとしては⭐️5つ間違いない。

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    2017年12月29日
  • アイアムアヒーロー THE NOVEL

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    元ネタのアイアムアヒーローを読んだことも観たこともないのですが、好きな作家さんが多かったので手に取ったら個人的にはあたりのアンソロジー。
    朝井リョウくんの話もさみしい青春、恋愛小説ですき。いじめっ子と人気者と一匹狼的なこのカースト。
    藤野可織さんの話も久しぶりに読んだけどよかったな。やっぱりさみしい。仲間内って難しい。
    最高だったのは佐藤友哉、島本理生夫婦の合作。こんな豪華な作品が辞めるなんて…!!! よかった、かなりよかった。引きこもりと心に傷を負ったシスターの話でよかった

    全部にもちろんゾンビのような感染症の元ネタの設定が絡んでいるのですが話を知らなくても面白かったです

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    2017年09月26日
  • 生還者

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    面白いんだけど集中して読んでなかったせいもあるんだろうけど、何かよく分からずついていくのがやっとの内容だった。

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    2026年07月25日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    装丁の面白さに惹かれて購入。
    犯人特定に繋がるいくつかのヒントが表紙や書き出しに散りばめられていたため、登場人物と役職、描写を照らし合わせながら読み進めた。
    叙述トリック要素が強く、そのような特徴のミステリーが好きな人には謎解きができる面白い小説。
    探偵視点でゴリゴリの推理を進めていくような王道ミステリー好きには物足りないかも。
    真相に辿り着くのは難しいかもしれないが、ヒントを踏まえるとある程度真相に近づけそうな気もしたので、著者からの挑戦状に挑みたいという謎解き好きや、ミステリー本好きの中でも、ライトなミステリーを読みたいという人にはちょうど良い。

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    2026年07月24日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    ネタバレ

    序盤からずっとモヤモヤし続けていたことが最後にやっと明かされたが、その違和感が気になりすぎて、道中のトリックやら事件やらのことがあまり気にならなかった。

    お前は誰なんだよ。という気持ちが島に着く前からあるのはどうなんだろうと思った。
    最後の帳尻合わせ感も否めなかった。

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    2026年07月22日
  • ガウディの遺言

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    聖堂石工の父を探しに行った志穂はサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられた死体を発見。父は失踪し、犯人と疑われる。真相を探る彼女は、サグラダ・ファミリアを巡る陰謀に巻き込まれていく…
    事件の背景となるガウディとサグラダ・ファミリアの歴史、現状について詳しく描かれていて、ある意味事件のサスペンスよりそちらの方に重点があるように感じられた。スペインの内戦時代のことをもう少し知りたいと思った。

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    2026年07月17日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    最初のうちは、登場人物の誰も好きになれずなかなか読み進めなかったのですが、事件が起こってからはネタバレを確認しながら一気に読んでしまいました。ただ、解決してもなんだかあまりしっくりこないような。スッキリ、とはなりませんでした。

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    2026年07月17日
  • 闇に香る嘘

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    ネタバレ

    嘘は嘘でも優しい嘘だったわけね、、。
    文字なのに、文字だからなのか自分も盲目な気がしてた不思議。
    元タイトルが酷評って言われてるらしくて調べたけど確かにネタバレすぎるか笑

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    2026年07月15日
  • 暴走正義

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    下村敦史さんの『暴走正義』を読んだ。こうして改めてまた「正義とは何か?」を真っ向から問われると、他人事として読んでいるけれど自分は果たして暴走する正義の片棒を担いでいないと言えるだろうか?と自信がなくなる。正義を理由に興奮していたら、立ち止まって冷静に考えて欲しい…その通りだね!

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    2026年07月12日
  • 暗闇法廷

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    下村敦史さんの『暗闇法廷』を読んだ。法廷ものとしては直近で読んだ『人質の法廷』が秀逸すぎたので、どうしても比較して法廷周りのすべてが浅い内容に感じられてしまった。ただ、それを追いやって考えればエンタメとして十分面白く、トリックや伏線回収も良かったと思う。先にこちらを読みたかった!

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    2026年07月12日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    ネタバリ7つありという奇想天外なミステリー小説。

    読者への挑戦状と受け取って、頑張って考えてみたが普段はミステリーを読まないので、トリックが全く読めなかった。

    最後がまさかの終わり方で…これ解ける人すごいよ…考えつく作者さんが1番すごいけど…

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    2026年07月11日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    巻頭に「7つのネタバレ」があらかじめ記載されているという、前代未聞の禁断の仕掛けの作品

    いわゆる「メタミステリ」と言っていいのでしょうか。
    小説の中の小説で事件が語られていくのですが、あらかじめネタバレという名の先入観を植え付けられて読み進めるうちに、少しずつ奇妙な違和感が芽生え始めます。

    私はその違和感の正体を自力で解き明かすことができないまま終盤へ。
    しかし最後には、散らばっていた全ての違和感が美しく繋がり、驚愕の真実が明らかに。

    「あのネタバレには、そういう意味があったのか…!」と、著者の緻密な計算に鳥肌が立つばかりです。

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    2026年07月11日
  • 闇に香る嘘

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    何かの記事で読んで面白そうだったので、読んでみた。
    最初の方が、ちょっと辛くて、読むのにカロリーを使っていたが、中盤~終盤にかけて主人公が動き出したと同時に面白さも加速していった感じ。
    最近、読みやすいのばかり手に取っていたから、しっかり読めるのも大事。

    視覚障碍者である主人公を軸に話が進むので、最初は私も暗中模索状態で何が起きているかがわからなかった。
    そこが読むのにカロリーを使っていた部分。
    徐々に周りの声に耳を傾け、騙されるという疑惑の中、考えに考えていく過程で、私も周りの景色が見えていった感じです。

    最後の最後のどんでん返しが爽快で、ちゃんと読んでいれば、確かに伏線は貼ってあったな

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    2026年07月11日
  • 告白の余白

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    本作は、双子の兄・英一の自殺の真相を追う主人公・英二の視点で進むミステリーだ。物語が進むにつれて多くの人々の思惑や隠された過去が複雑に絡み合っていく構成が見事である。

    ■ 祇園の緊迫感と、はんなりとした京都弁に潜む「排他性」
    特に印象的なのは、祇園の細やかな情景描写と、そこに息づく独特な人間関係だ。一見さんお断りに代表されるような、その土地特有の風習や歴史が緻密に描かれており、どこか息苦しさを覚えるほどの「排他的な空気」が作品全体を包み込んでいる。
    登場人物たちが操る、はんなりとした美しい京都弁。それは一見すると柔らかく、誰も嘘はついていないように思える。しかし、その言葉の裏には、よそ者を寄

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    2026年07月08日
  • ネタバレあり~双紋島の殺人~

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    殺人の動機がちょっと薄かったので、物語としても面白さはあまり感じなかった。
    謎解きとして挑戦するなら楽しいのかも。

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    2026年07月08日
  • 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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    下村敦史、二作品目。
    文章がするする入ってくる。
    文章で最大限遊んでいる。愉快。
    読み終えて、表紙を見てにやりとした。

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    2026年07月08日