下村敦史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スペインの都市、バルセロナ。歴史的建造物のサグラダ・ファミリアを舞台にしたサスペンスミステリー。
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サグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられた死体が発見された朝。聖堂建設のため石工として働く父親が失踪したことに志穂は気づく。
吊られた死体がアンヘルという父親の友人だったことから警察が父親を容疑者として捜査しているのを知った志穂は、自らも聖堂建設の関係者への聞き込みを開始。
自分の行動も警察からマークされることは想定していた志穂だが、あるとき警察以外に自分を尾行する男がいることに気づいた。そして、図面は残さないはずのガウディが、ある石板を残していたことを知る。
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失踪中の父親が危険を冒して志穂にかけてきた電話。それは「サグラダ・ファミリアとガウディには近づくな」という警告でした。
ここからはハラハラの連続で、刑事からはあからさまに敵意を向けられ、正体不明の男からは身の危険を感じるような追跡の仕方をされる志穂。それでも一連の謎の解明に向けて、志穂はグイグイと突き進みます。なんと逞しい。
でも、いかに恋人のフォローがあるとはいえここまで強いメンタルを持つ一般女性がいるものでしょうか。少しリアリティに欠ける気がしました。
また、当時の建築についてやガウディ自身についての読み物としては実に興味深かったし、バルセロナにおける民族紛争の根深さについても勉強になったけれど、それでもなぜか物語に入り込みきれませんでした。
殺害死体を塔から吊るす猟奇性やガウディの遺言にまつわる事件のスケールに比して、志穂を襲う悪意のお粗末さが気になって仕方なかったからだと思います。
さらに、母親の死の真相を知った志穂の淡白な反応も腑に落ちなかったこともあって、物語終盤の尻すぼみ感が大きかった。
個人的には少し残念な気がしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレガウディとサグラダファミリアが好きって人、または興味があるって人は必見かな。物語を抜きにしても下手なガイドブック読むよくよくわかる。それほどに登場人物が熱く、それは猛烈に熱く語りつくしてくれるから、これホント小説なの?って疑問を抱いてしまうほどだった。下村さんの本はこれ!と言ったおすすめ本があるわけでもなく、特に何がいいってわけでもないけど、モチーフとタイトルがいいんだろうね、今回も思わず手にして、読んで、あれ?思ったのと違ったぞとなる。
今回はミステリーな内容で事件の真相を追っているうちにガウディの詳細に詳しくなり、スペインはバルセロナの時代背景にも及び深く調べられたんだろうなと窺えた。フィクションでありながらも暗号文や歴史建造物でのトリックなどミステリーサスペンスとしても読みごたえもあり一気に読めてしまった。些か強引すぎてちょっと現実的でない展開もあったがまぁOK。白紙の設計図もカンフーパンダかよってあるあるのオチもまぁ話の流れからうまくまとめているので良しとします。前回読んだ「ヴィクトリアン・ホテル」が大外れだっただけに前半あまりの語りにひやひやしたけど場面場面の布石がしっかり効いていたので終わり良ければ総て良し!です。