プロフィール

  • 作者名:司馬遼太郎(シバリョウタロウ)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1923年08月07日
  • 出身地:日本 / 大阪府
  • 職業:小説家

大阪外国語学校卒業。代表作『梟の城』では直木賞を、 『国盗り物語』『竜馬がゆく』では菊池寛賞などの受賞をはじめ、数多くの作品を手がけ、多くの賞も受賞している。また、多くの作品がテレビドラマ化や映画化されている。『国盗り物語』、『功名が辻』などNHK大河ドラマになった作品も多い。1991年文化功労者に選出され、1993年には文化勲章を受章している。

作品一覧

  • 竜馬がゆく 1

    竜馬がゆく

    少年・青年マンガ

    4.6
    1~17巻690~770円 (税込)
    12歳、「坂本の寝小便ったれ」とからかわれ泣かされる。字を満足に覚えられず寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬だが母の死を受け入れることをきっかけに強い男へと変わっていく。 17歳、強くなった竜馬と武市半平太、岡田以蔵との出会い――そして江戸へ。 司馬遼太郎の傑作歴史小説を初の漫画化。坂本竜馬の奇跡の生涯を『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウが描く、幕末大河コミック第1巻!
  • 坂の上の雲(一)

    坂の上の雲

    小説・文芸

    4.3
    1~8巻800円 (税込)
    維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。
  • 街道をゆく 1

    街道をゆく

    小説・文芸

    4.0
    1~43巻594~1,078円 (税込)
    旅はここからはじまった! 湖西のみち、大和・竹内街道、甲州街道、葛城みち、そして長州路……司馬史観が自在に展開するシリーズ第1弾。
  • 菜の花の沖(一)

    菜の花の沖

    小説・文芸

    4.1
    1~6巻800~850円 (税込)
    江戸後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく…。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く。
  • 合本 翔ぶが如く(一)~(十)【文春e-Books】

    合本 翔ぶが如く(一)~(十)【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.7
    1巻7,235円 (税込)
    司馬遼太郎畢生の大長編、全十巻合本版。 西郷隆盛と大久保利通。ともに薩摩藩の下級藩士の家に生まれ、幼い時分から机を並べ、水魚の交わりを結んだ二人は、長じて明治維新の立役者となった。しかし維新とともに出発した新政府は内外に深刻な問題を抱え、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発。西郷は自ら主唱した“征韓論”をめぐって大久保と鋭く対立する。それはやがて国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく――。西郷と大久保、この二人の傑人を中心軸に、幕末維新から西南戦争までの激動を不世出の作家が活写する。
  • 合本 竜馬がゆく(一)~(八)【文春e-Books】

    合本 竜馬がゆく(一)~(八)【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.8
    1巻6,400円 (税込)
    総発行部数2500万部超! 坂本竜馬の奇蹟の生涯を壮大なスケールで描く、司馬文学の金字塔、全8巻(文春文庫)が合本に。 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯。司馬遼太郎の永遠のベストセラーが半世紀の時を経て、電子版で新たによみがえる! 第1巻/幼年時代から、江戸での剣術修業、奥手だった青年時代、人斬り以蔵、桂小五郎との出会いなどを描くシリーズ第1作。 第2巻/勤王・攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は次第に激化してきた。土佐藩でクーデターを起し、勤王化して天下へ押し出そうとする武市半平太のやり方に限界を感じた竜馬はついに脱藩を決意する。 第3巻/浪人となった竜馬は、幕府の要職にある勝海舟と運命的な出会いをする。竜馬はどの勤王の志士ともちがう独自の道を歩き始める。「幕府を倒さねばならないのだ」と――。 第4巻/長州の没落、薩摩の保守化、土佐の勤王政権の瓦解。竜馬はついに一隻の軍艦を手に入れた。 第5巻/池田屋ノ変、蛤御門ノ変と血なまぐさい事件が続き、時勢は急速に緊迫するが、竜馬自身にも危機が訪れる。心血を注いだ神戸海軍塾が幕府の手で解散させられてしまったのだ。 第6巻/竜馬が動いた。慶応二年一月、幕府の厳重な監視下にある京で、密かに薩長の軍事同盟が成立する。維新への道は、この時大きく開かれた。 第7巻/同盟した薩摩と長州は着々と討幕の態勢を整えてゆく。そして竜馬は、思い切った奇手を思いついた。大政奉還――。 第8巻/慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。しかし竜馬はそれを見とどけることはなかった……。「竜馬がゆく」遂に完結!
  • 国盗り物語(一)

    国盗り物語

    小説・文芸

    4.2
    1~4巻990~1,210円 (税込)
    世は戦国の初頭。松波庄九郎は妙覚寺で「知恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を〈国盗り〉の拠点と定めた! 戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語の緒編。
  • 項羽と劉邦(上中下) 合本版

    項羽と劉邦(上中下) 合本版

    小説・文芸

    4.4
    1巻2,805円 (税込)
    紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。 ※当電子版は『項羽と劉邦』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 燃えよ剣

    燃えよ剣

    小説・文芸

    4.6
    1巻1,400円 (税込)
    司馬遼太郎による国民的ベストセラー、映像化に合わせて待望の新装版刊行。 俺は今日から武士になる――。 佐幕派と倒幕派が対立する幕末の激動期。 武州多摩のバラガキだった土方歳三は、近藤勇、沖田総司らとともに、 幕府徴募の浪士組にまじって、京へ向かう。 京都守護職御預の名のもと、「新選組」を結成。 副長・土方は厳しい局中法度を定め、類のない苛烈な軍事集団を創り上げ、 池田屋事件などで、世にその名を轟かせていく――。 しかし、薩長同盟成立で、時流は一気に倒幕へ。 土方は最後まで激しく抵抗、夢と信念を貫き、江戸、会津、箱館へ向かう。 稀代の男の生涯を巧みな物語展開で描いた、傑作長編。 〈名著が一冊で読める、大変お得な決定版!〉 司馬さんによる「あとがき」、原田眞人監督による特別寄稿「そびえ立つ歴史的遺産『燃えよ剣』を映画化して」を収録。 ※本書は、一九九八年九月に刊行されたノベルス判の新装版です。
  • 箱根の坂 全3冊合本版

    箱根の坂 全3冊合本版

    小説・文芸

    4.8
    1巻2,037円 (税込)
    応仁ノ乱で荒れる京都、室町幕府の官吏、伊勢氏一門の末席に、伊勢新九郎、後の北条早雲がいた。家伝の鞍作りに明け暮れる、毒にも薬にもならぬ人間で生涯をことなく送るのが望み、と考えていた。だが、妹分の美しい娘、千萱の出現が、彼の今までの生き方を激変させる契機となり覇者への道を歩み出した……。 北条早雲の生涯を描いた傑作長編。全3冊セットで登場!
  • 合本 夏草の賦【文春e-Books】

    合本 夏草の賦【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,400円 (税込)
    【上下巻合本版】 英雄豪傑が各地に輩出し、互いに覇をきそいあった戦国の世。四国土佐の片田舎に、野望に燃えた若者がいた。その名は長曽我部元親。わずか一郡の領主でしかなかった彼が、武力調略ないまぜて土佐一国を制するや、近隣諸国へなだれ込んだ。四国を征服し、あわよくば京へ……。が、そこでは織田信長が隆盛の時を迎えんとしていた。ひたすら「天下」を目指し、61年を疾走した風雲児の生涯。
  • 尻啖え孫市 新装版【上下合本版】

    尻啖え孫市 新装版【上下合本版】

    小説・文芸

    -
    1巻1,342円 (税込)
    織田信長の岐阜城下にふらりと現れた男。真っ赤な袖無羽織に二尺の大鉄扇、日本一と書いた旗を従者に持たせたその男こそ紀州雑賀党の若き頭目、雑賀孫市。無類の女好きの彼が信長の妹を見初めて……痛快長編。 ※本作品は『尻啖え孫市 新装版』シリーズ全2巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 風神の門(上下) 合本版

    風神の門(上下) 合本版

    小説・文芸

    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。 ※当電子版は『風神の門』(上)(下)の全二巻をまとめた合本版です。
  • 【分冊版】竜馬がゆく(1)
    無料あり

    【分冊版】竜馬がゆく

    少年・青年マンガ

    4.0
    1~170巻0~86円 (税込)
    12歳、「坂本の寝小便ったれ」とからかわれ泣かされる。字を満足に覚えられず寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬だが母の死を受け入れることをきっかけに強い男へと変わっていく。 17歳、強くなった竜馬と武市半平太、岡田以蔵との出会い――そして江戸へ。 司馬遼太郎の傑作歴史小説を初の漫画化。坂本竜馬の奇跡の生涯を『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウが描く、幕末大河コミック! ※この電子書籍は『竜馬がゆく 1』の分冊版です
  • 覇王の家(上)

    覇王の家

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻825円 (税込)
    徳川三百年――戦国時代の騒乱を平らげ、長期政権(覇王の家)の礎を隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げた徳川家康。三河松平家の後継ぎとして生まれながら、隣国今川家の人質となって幼少時を送り、当主になってからは甲斐、相模の脅威に晒されつつ、卓抜した政治力で地歩を固めて行く。おりしも同盟関係にあった信長は、本能寺の変で急逝。秀吉が天下を取ろうとしていた……。
  • 新選組血風録 〈改版〉

    新選組血風録 〈改版〉

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,026円 (税込)
    近藤勇、土方歳三、沖田総司、斎藤一から妖しい前髪の美剣士や薩摩の間者……。混沌たる状況を切り、斃れていった隊士一人一人の哀歓を冴え冴えと浮彫りにする名作。
  • 竜馬がゆく(一)

    竜馬がゆく

    小説・文芸

    4.6
    1~8巻800円 (税込)
    総発行部数2500万部超! 坂本竜馬の奇蹟の生涯を壮大なスケールで描く、司馬文学の金字塔、遂に電子化! 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯を、激動期に生きた多数の青春群像とともに壮大なスケールで描きあげる。司馬遼太郎の永遠のベストセラーが半世紀の時を経て、電子版で新たによみがえる! 第1巻/生まれ落ちたときから背中一面に旋毛がはえていたため、豪気な父は、“千里の駿馬”になるかもしれないと、竜馬と名付けた。が、十二になっても寝小便する。近所の子から「坂本の寝小便ったれ」「坂本の泣き虫」 とからかわれ泣かされて帰ってくる。字を満足に覚えられず、寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬は、十四歳の時に小栗流の道場に通いはじめてから、にわかに顔つきまで変わっていった。竜馬は強い――。幼年時代から、江戸での剣術修業、奥手だった青年時代、人斬り以蔵、桂小五郎との出会いなどを描くシリーズ第1作
  • 新装版 最後の伊賀者
    値引きあり

    新装版 最後の伊賀者

    小説・文芸

    4.1
    1巻499円 (税込)
    驚異的技術と凄まじい職業意識を持つ怪人たち、伊賀忍者はいかにしてつくられどのように生きたか。城取り、後方撹乱、探索密偵等、戦国の武器として使いちらされた危険な傭兵、詐略と非情の上に成り立つ苛酷な働きが、歴史の動きに影響を与えた不思議な人間たちを、自在に描く短編等、魅力溢れる7編を収録。
  • 花神(上)

    花神

    小説・文芸

    4.1
    1~3巻935~990円 (税込)
    周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。
  • 翔ぶが如く(一)

    翔ぶが如く

    小説・文芸

    3.9
    1~10巻719~740円 (税込)
    司馬遼太郎畢生の大長編! 西郷隆盛と大久保利通。ともに薩摩藩の下級藩士の家に生まれ、幼い時分から机を並べ、水魚の交わりを結んだ二人は、長じて明治維新の立役者となった。しかし維新とともに出発した新政府は内外に深刻な問題を抱え、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発。西郷は自ら主唱した“征韓論”をめぐって大久保と鋭く対立する。それはやがて国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく――。西郷と大久保、この二人の傑人を中心軸に、幕末維新から西南戦争までの激動を不世出の作家が全十巻で縦横に活写する。
  • 新装版 風の武士(上)
    値引きあり

    新装版 風の武士

    小説・文芸

    3.4
    1~2巻499円 (税込)
    伊賀忍者の末裔で貧乏御家人の次男坊・柘植(つげ)信吾は、小さな町道場・無一流指南練心館で代稽古を務めていた。ある日、道場に赴くと、用人格の老人が刺殺されていた。多くを語らない道場主と娘のちの。しかしこれが、巨万の財宝が秘蔵されているという熊野の隠し国・安羅井(やすらい)をめぐる壮絶な戦いの始まりだった。
  • 最後の将軍 徳川慶喜

    最後の将軍 徳川慶喜

    小説・文芸

    4.2
    1巻690円 (税込)
    ペリー来航以来、開国か攘夷か、佐幕か倒幕かをめぐって、朝野は最悪の政治的混乱に陥ってゆく。 文久二年、将軍後見職として華々しく政界に登場した、のちの十五代将軍徳川慶喜は、優れた行動力と明晰な頭脳をもって、敵味方から恐れと期待を一身に受けながら、抗しがたい時勢にみずから幕府を葬り去った。 さまざまなエピソードを連ねて描かれる、“最後の将軍”の生涯。 解説・向井敏
  • 歴史と風土

    歴史と風土

    小説・文芸

    4.2
    1巻611円 (税込)
    司馬遼太郎という作家の大いなる魅力のひとつに、その話術の妙がある。歴史に対する深い造詣から紡ぎ出される数々の興趣つきない逸話は人の心を捉えて離さない。全集第一期の月報のために語り下ろしたものと、「雑談・隣の土々」という表題の雑誌連載から三篇を収めた珠玉の談話集。
  • ペルシャの幻術師 1 無料試し読み版
    無料あり

    ペルシャの幻術師 無料試し読み版

    少女・女性マンガ

    4.0
    全2巻0円 (税込)
    司馬遼太郎の幻のデビュー作は女性が主人公だった! 海音寺潮五郎が「幻覚の美しさに惚れこんだ」と絶賛した名作に、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品選出の漫画家・蔵西が挑む。 ◆ストーリー 十三世紀、世界を席巻したモンゴル軍の猛攻は、ペルシャにまで至った。 モンゴル軍団を率いる大鷹汗(シンホルハガン)ボルトルは、ペルシャ高原の町メナムに攻めいる。ボルトルはメナムで美姫・ナンを見初め、自らへの愛を求める。 そこに、ボルトルの命を狙う幻術師・アッサムが現れ、ナンを幻惑する――。 西紀一二五三年の夏、ペルシャ高原のひがし、プシュト山脈をのぞむ高原の町メナムは、ここ二カ月、一滴の雨にもめぐまれなかった。―― 新月のまだ懸らぬ六月二十八日の夜、いまから一月前のことである。アラ山脈を越えて突風のようにやってきた蒙古兵が、メナムの町を一夜のうちに鮮血の霧で包んだ。町の土侯とその兵は戦わずして遁げ、市民は、血に飢えた東方の蛮族の手で思うさま殺戮された。シナ北西部はおろか、遠く東ヨーロッパまで征服した成吉思汗(ジンギスカン)四世蒙哥(マング)が、その弟旭烈兀(フラーグ)に二十万の兵を授けて、史上有名なペルシャ攻略の緒にようやくつきはじめたのである。そうした殺伐な背景のなかに、この数日来、メナムの町は奇妙な賑いをみせていた。  沙漠をゆく隊商(キャラバン)が、水を買いにきて市を立てる。―― 司馬遼太郎「ペルシャの幻術師」より ※こちらは「無料試し読み版」です。続きは製品版をご購入の上、お楽しみください。

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  • 以下、無用のことながら

    以下、無用のことながら

    小説・文芸

    3.8
    1巻950円 (税込)
    「新春漫語」「綿菓子」「古本の街のいまむかし」「学生時代の私の読書」といった身辺雑記から「自作発見『竜馬がゆく』」「『翔ぶが如く』について」自作について、「文化と文明について」「日韓断想」「バスクへの尽きぬ回想」といった地域、歴史への想いなど、折りにふれて書かれた、厖大な量のエッセイから厳選した七十一編。森羅万象への深い知見、序文や跋文に光るユーモアとエスプリ、弔文に流れだす、人間存在へのあふれるような愛情と尊敬――。日本人の高潔さと美しさを見つめた視線の先には何があったのか。司馬遼太郎という作家の豊穣な世界に、あらためて酔う一冊。
  • 果心居士の幻術

    果心居士の幻術

    小説・文芸

    3.7
    1巻649円 (税込)
    超人的な力の持主であるがゆえに、戦国時代の武将たちの運命を左右しながらも、やがては恐れられ殺されていった忍者たちの不可思議な生き様を描いた「果心居士の幻術」「飛び加藤」。そのほか、日本建国の神話に題材を取った「八咫烏」から、幕末・新選組の裏面史を扱った「壬生狂言の夜」まで、歴史の中に埋もれた興味深い人物・事件の数々を掘りおこした作品集。
  • 花神(上中下) 合本版

    花神(上中下) 合本版

    小説・文芸

    5.0
    1巻2,860円 (税込)
    周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。 ※当電子版は『花神』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 花妖譚

    花妖譚

    小説・文芸

    3.5
    1巻437円 (税込)
    清の八十翁・松齢の庭に突如咲いた一茎の黒い花。不吉の前兆を断たんとしたその時に現われたのは(黒色の牡丹)。人間稼業から脱し、仙人として生きる修行を続ける小角がついに到達した夢幻の世界とは(睡蓮)。作家「司馬遼太郎」となる前の新聞記者時代に書かれた、妖しくて物悲しい、花にまつわる十篇の幻想小説。
  • 合本 功名が辻【文春e-Books】

    合本 功名が辻【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,800円 (税込)
    【全四巻合本版】 天下にむかってはなばなしく起ち上った織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……。伊右衛門は妻の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。戦国時代、夫婦手をとりあってついには土佐一国の大名の地位をえた山内一豊、妻・千代の、痛快なる物語。
  • 合本 この国のかたち【文春e-Books】

    合本 この国のかたち【文春e-Books】

    小説・文芸

    5.0
    1巻4,000円 (税込)
    『文藝春秋』の巻頭随筆として十年にわたり連載された「この国のかたち」。長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起こし、香り高く稔り豊かな作品群を書き続けてきた筆者が、この国の成り立ちについて研ぎ澄まされた知性と深く緻密な考察をもとに書き綴った歴史評論集。その1~6巻を合本のかたちで!
  • 合本 坂の上の雲【文春e-Books】

    合本 坂の上の雲【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.6
    1巻6,400円 (税込)
    明治維新をとげ、近代国家の仲間入りをした日本は、息せき切って先進国に追いつこうとしていた。この時期を生きた四国松山出身の三人の男達―日露戦争においてコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と文学の世界に巨大な足跡を遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く長篇小説、全八冊が待望の合本化!

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  • 合本 十一番目の志士(上)(下)【文春e-Books】

    合本 十一番目の志士(上)(下)【文春e-Books】

    小説・文芸

    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    型破りの剣客の魅力がほとばしる長篇、上下巻合本版。 天堂晋助。長州藩の下層の出ではあったが、剣の天稟は尋常ではなかった。ふとしたことから彼を知った藩の過激派の首魁、高杉晋作は、晋助を恐るべき刺客に仕立てあげる。京に、大坂に、江戸に忽然と現れ、影のように消え去る殺人者のあとには、常におびただしい血が残された。剣の光芒が錯綜する幕末の狂宴!
  • 合本 菜の花の沖【文春e-Books】

    合本 菜の花の沖【文春e-Books】

    小説・文芸

    -
    1巻4,800円 (税込)
    江戸時代の後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく……。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く一大巨編、待望の合本化!
  • 合本 義経【文春e-Books】

    合本 義経【文春e-Books】

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,700円 (税込)
    【上下巻合本版】 みなもとのよしつね――その名はつねに悲劇的な響きで語られる。源氏の棟梁の子に生まれながら、鞍馬山に預けられ、その後、関東奥羽を転々とした暗い少年時代……幾多の輝かしい武功をたて、突如英雄の座に駆け昇りはしたものの兄の頼朝に逐われて非業の最期を迎えてしまう。数奇なその生涯を生々と描き出した傑作長篇小説。
  • 合本 世に棲む日日(一)~(四)【文春e-Books】

    合本 世に棲む日日(一)~(四)【文春e-Books】

    小説・文芸

    3.0
    1巻2,800円 (税込)
    「思想」の師、「行動」の弟子。維新前夜の青春群像を活写した怒濤の歴史長編、全四巻合本版。 2015年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主人公は久坂玄瑞の妻、文(ふみ)。文の兄であり玄瑞の師である吉田松陰こそ、『世に棲む日日』前半の中心人物です。「人間が人間に影響をあたえるということは、人間のどういう部分によるものかを、松陰において考えてみたかった。そして後半は、影響の受け手のひとりである高杉晋作という若者について書いた」(「文庫版あとがき」より) 嘉永六(1853)年、ペリー率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕かをめぐり、国内には激しい政治闘争の嵐が吹き荒れていた。この時期、骨肉の抗争を経て倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ松下村塾主宰・吉田松陰と、後継者たる高杉晋作がいた――。
  • 空海の風景 上巻 (改版)

    空海の風景 (改版)

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻754~817円 (税込)
    弘法大師空海の足跡をたどり、その時代風景のなかに自らを置き、過去と現在の融通無碍の往還によって、日本が生んだ最初の「人類普遍の天才」の実像に迫る。構想十余年、著者積年のテーマが結実した司馬文学の最高傑作。
  • 空海の風景(上下合本) 新装改版

    空海の風景(上下合本) 新装改版

    小説・文芸

    -
    1巻1,540円 (税込)
    上下合本で名作一気読み! 讃岐国に生まれ、唐に学んだのち帰朝、宗教・文学から土木灌漑まで八面六臂の活躍を続けた空海。作者はその足跡をたどり、時代風景のなかに自らを置き、過去と現在の融通無碍の往還によって、その死の秘密をもふくめて、日本が生んだ最初の「人類普遍の天才」の実像に迫る。構想十余年、著者積年のテーマが結実した司馬文学の最高傑作。描く完結篇。著者積年の思索が結実した記念碑的大作。昭和五十年度芸術院恩賜賞受賞。
  • 国盗り物語(一~四) 合本版

    国盗り物語(一~四) 合本版

    小説・文芸

    5.0
    1巻4,290円 (税込)
    世は戦国の初頭。松波庄九郎は妙覚寺で「知恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を〈国盗り〉の拠点と定めた! 戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語。 ※当電子版は『国盗り物語』(一)~(四)の全四巻をまとめた合本版です。
  • 項羽と劉邦(上)

    項羽と劉邦

    小説・文芸

    4.2
    1~3巻880~990円 (税込)
    紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。
  • 功名が辻(一)

    功名が辻

    小説・文芸

    4.0
    1~4巻719円 (税込)
    天下にむかってはなばなしく起ち上った織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……伊右衛門は妻千代の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。戦国時代、夫婦が手をとりあってついには土佐一国の大名の地位をえた山内一豊の痛快物語。全四冊。
  • 故郷忘じがたく候

    故郷忘じがたく候

    小説・文芸

    3.8
    1巻620円 (税込)
    十六世紀末、朝鮮の役で薩摩軍により日本へ拉致された数十人の朝鮮の民があった。以来四百年、やみがたい望郷の念を抱きながら異国薩摩の地に生き続けた子孫たちの痛哭の詩「故郷忘じがたく候」。他、明治初年に少数で奥州に遠征した官軍の悲惨な結末を描く「斬殺」、細川ガラシャの薄幸の生涯「胡桃に酒」を収録。
  • 胡蝶の夢(一)

    胡蝶の夢

    小説・文芸

    3.9
    1~4巻825~990円 (税込)
    黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、蘭学という鋭いメスで身分社会の掟を覆していった男たち。
  • 胡蝶の夢(一)~(四) 合本版

    胡蝶の夢(一)~(四) 合本版

    小説・文芸

    -
    1巻3,575円 (税込)
    黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、蘭学という鋭いメスで身分社会の掟を覆していった男たち。 ※当電子版は『胡蝶の夢』(一)~(四)の全四巻をまとめた合本版です。
  • この国のかたち(一)

    この国のかたち

    小説・文芸

    4.0
    1~6巻570~719円 (税込)
    日本は世界の他の国々とくらべて特殊な国であるとはおもわないが、多少、言葉を多くして説明の要る国だとおもっている――長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起こし、香り高く稔り豊かな作品群を書き続けてきた著者が、この国の成り立ちについて研ぎ澄まされた知性と深く緻密な考察をもとに、明快な論理で解きあかす白眉の日本人論。
  • 竜馬がゆく 1 無料試し読み版
    無料あり

    コミック竜馬がゆく 無料試し読み版

    少年・青年マンガ

    3.5
    1巻0円 (税込)
    12歳、「坂本の寝小便ったれ」とからかわれ泣かされる。字を満足に覚えられず寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬だが母の死を受け入れることをきっかけに強い男へと変わっていく。 17歳、強くなった竜馬と武市半平太、岡田以蔵との出会い――そして江戸へ。 司馬遼太郎の傑作歴史小説を初の漫画化。坂本竜馬の奇跡の生涯を『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウが描く、幕末大河コミック第1巻! ※こちらは「無料試し読み版」となります。続きは製品版をご購入のうえ、お楽しみください。

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  • 司馬遼太郎短篇全集 第一巻

    司馬遼太郎短篇全集

    小説・文芸

    3.7
    1~12巻1,833~2,444円 (税込)
    司馬文学に新しい光をあてる豊かな短篇小説の世界。全十二巻 司馬文学の大長篇という大山脈を眺めわたす豊かな短篇という峠の数々を発表順に編纂。第一巻は未刊行十八篇を含む二十一篇を収録
  • 「昭和」という国家

    「昭和」という国家

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    「日本という国の森に、大正末年、昭和元年ぐらいから敗戦まで、魔法使いが杖をポンとたたいたのではないでしょうか。その森全体を魔法の森にしてしまった。発想された政策、戦略、あるいは国内の締めつけ、これらは全部変な、いびつなものでした。魔法の森からノモンハンが現れ、中国侵略も現れ、太平洋戦争も現れた。」 なぜ「昭和」は、滅亡に向ってころがっていったのか」。「昭和への道」「戦後日本という下司国家」のことなどが、いささかの諦念と鬱懐を抱きながら語られる。この国の行く末を案じた巨匠のもう一つの遺言である。 <注>電子版には巻頭カラーは収載されていません。
  • 尻啖え孫市(上) 新装版

    尻啖え孫市

    小説・文芸

    4.4
    1~2巻792~814円 (税込)
    織田信長の岐阜城下にふらりと現れた男。真っ赤な袖無羽織に二尺の大鉄扇、日本一と書いた旗を従者に持たせたその男こそ紀州雑賀党の若き頭目、雑賀孫市。無類の女好きの彼が信長の妹を見初めて……痛快長編。
  • 新史 太閤記(上)

    新史 太閤記

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻1,045円 (税込)
    日本史上、もっとも巧みに人の心を捉えた“人蕩し”の天才、豊臣秀吉。生れながらの猿面を人間的魅力に転じ、見事な演出力で次々に名将たちを統合し、ついに日本六十余州を制覇した英雄の生涯を描く歴史長編。古来、幾多の人々に読みつがれ、日本人の夢とロマンを育んできた物語を、冷徹な史眼と新鮮な感覚によって今日の社会に甦らせたもっとも現代的な太閤記である。
  • 新史 太閤記(上下) 合本版

    新史 太閤記(上下) 合本版

    小説・文芸

    4.5
    1巻2,090円 (税込)
    日本史上、もっとも巧みに人の心を捉えた“人蕩し”の天才、豊臣秀吉。生れながらの猿面を人間的魅力に転じ、見事な演出力で次々に名将たちを統合し、ついに日本六十余州を制覇した英雄の生涯を描く歴史長編。古来、幾多の人々に読みつがれ、日本人の夢とロマンを育んできた物語を、冷徹な史眼と新鮮な感覚によって今日の社会に甦らせたもっとも現代的な太閤記である。 ※当電子版は『新史 太閤記』(上)(下)の全二巻をまとめた合本版です。

ユーザーレビュー

  • 夏草の賦(下)

    Posted by ブクログ

    長宗我部元親という武将は名前くらいしか知らなかったのですが、読み進めるうちに「もっと早く知っておけばよかった」と思うくらい惹かれました。
    土佐の一領主から四国統一を目指して勢力を広げていく姿はやっぱり面白く、戦が強いだけではなく、いつ攻めるか、誰と組むかを冷静に考えて動いているところに、元親の凄さを感じました。
    ようやく四国統一が見えてきたところで、信長や秀吉というさらに大きな存在が立ちはだかり、「生まれた場所や時代が少し違っていたら」と思いたくなる気持ちも、なんとなく分かる気がしました。
    妻とのやり取りが入ることで、英雄というより、一人の夫や父親としての顔が見えるところも良かったです。
    ただ、著者らしさとはいえ説明が長く続くところもあり、もう少し元親自身の感情を追いたいと感じる場面もありました。
    それでも、どれだけ力をつけても、自分より大きな時代の流れには抗えないということが、歴史のリアルを表しているなとも感じ、勝者の物語というより、大きな夢を持った男の無念のほうが強く残る一冊でした。

    0
    2026年10月28日
  • 夏草の賦(上)

    Posted by ブクログ

    長宗我部元親という武将は名前くらいしか知らなかったのですが、読み進めるうちに「もっと早く知っておけばよかった」と思うくらい惹かれました。
    土佐の一領主から四国統一を目指して勢力を広げていく姿はやっぱり面白く、戦が強いだけではなく、いつ攻めるか、誰と組むかを冷静に考えて動いているところに、元親の凄さを感じました。
    ようやく四国統一が見えてきたところで、信長や秀吉というさらに大きな存在が立ちはだかり、「生まれた場所や時代が少し違っていたら」と思いたくなる気持ちも、なんとなく分かる気がしました。
    妻とのやり取りが入ることで、英雄というより、一人の夫や父親としての顔が見えるところも良かったです。
    ただ、著者らしさとはいえ説明が長く続くところもあり、もう少し元親自身の感情を追いたいと感じる場面もありました。
    それでも、どれだけ力をつけても、自分より大きな時代の流れには抗えないということが、歴史のリアルを表しているなとも感じ、勝者の物語というより、大きな夢を持った男の無念のほうが強く残る一冊でした。

    0
    2026年10月28日
  • 新装版 最後の伊賀者

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎の短篇集。表題作ほか忍者、絵師など歴史にはあまり名を残さぬ人々が主役。
    「けろりの道頓」が絶品。短篇ならではのスッパリと切り捨てた余韻の残るラスト。

    0
    2026年10月28日
  • 竜馬がゆく(八)

    Posted by ブクログ

    坂本龍馬、不思議な人。
    優しさと好奇心に満ちた人だったのだろうか。
    自由気ままに生きてるように見えて実は世の中のなぜをずっと考えてた人なのかも。
    あの後の日本、今の日本に生きていたら何を思うのだろうか

    0
    2026年10月26日
  • 世に棲む日日(三)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3巻。
    幕末が舞台。吉田松陰は安政の大獄で亡くなったが、その精神はずっと生きていた。
    高杉晋作が主人公。まさに主人公っぽい。
    時々著者ご本人である司馬遼太郎さんが関係ない話をしてきて、なんかおもろい。
    幕末のこの時期に、西洋は、きっちり幕藩体制の弱点を握っていて、賢いなーと思った。
    このあと30年くらいで列強側に立って中国を蝕む側になるのが皮肉だし、ある程度うまくいってたのもすごいなと思う。
    日本人の運命を高杉晋作ひとりで決めた瞬間があった。まず、長州藩は勝手に関門海峡を抜ける艦隊を砲撃してイギリス人たちを怒らせた。
    それから外国船が関門海峡に集結して報復された。
    和睦のときに宍戸というひとが変な出で立ちで登場した。烏帽子(神社の神主さんがかぶっているカチカチの黒い帽子)と袴で、神主みたいなやつだ。
    担当の英国人は、宍戸なるものはその藩にはいないはずだ、ではこの人は誰かと、不審に思いつつ話を聞く。魔王のような不遜な態度で揺るぎない調子だ。
    その彼が実は高杉晋作だった。
    この交渉は何度か行われた。宍戸はやたらと人気だった。幕府の役人も藩の役職のあるやつらもみんな逃げ腰でなにも決めないなかで宍戸は決めていくからだ。

    ここでの活躍がやがて、明治政府をつくり、日本が形を変えていくことになる。大袈裟かもしれないけれど、でも多分、その解釈で合ってる。なぜなら、その一行のなかに初代総理大臣になる人物や、明治政府の大臣たちが名を連ねているからだ。

    こんなにどうしようもない状況から日本政府を作り上げて、直接自分達につながっていくのが不思議でたまらない。いま生きてるこの世界をこの目で見ていることが、すこし辿ればこんな状況のなかで、魔王こと宍戸こと高杉が、英国人あいてに引き下がらずになんとかしてきたと思えるのが、感慨深くもあり、不思議でもある。江戸時代から明治政府へ移行するときは、本当に綱渡りだったんだなぁ。

    0
    2026年10月24日

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