星新一の作品一覧
「星新一」の「きまぐれカプセル(新潮文庫)」「ボッコちゃん」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「星新一」の「きまぐれカプセル(新潮文庫)」「ボッコちゃん」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
東京大学農学部農芸化学科卒。「ショートショートの神様」と呼ばれショートショート集『ボッコちゃん』、『ようこそ地球さん』、『きまぐれロボット』など多数の作品を手がける。ノンフィクションの分野でも『夜明けあと』などの作品を手がける。作品の多くは映像化されている。1998年その功績を称え日本SF大賞特別賞が贈られている。
小説・文芸
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Posted by ブクログ
ある夕方、道を歩いていたらフリーマーケットに遭遇して叩き売りされていたので購入した。
星新一のショートショートでも屈指の好きな話。
読んだことはなくて、昔NHKで田中哲司さんが主演でショートドラマとして放送されていたのを覚えていてようやく読めた。
タイトルでもある『地球から来た男』、本当に面白い。
テレポートさせられた地球はもとの地球とは違うかもしれない、孤独を抱えて生きる、、、
わたしはテレポートさせられていないが、この年齢になってじっくり読むと自分が抱えている孤独となんだか少し近い匂いがした。
ちょっと大人向けでダークな星新一の短編が多かったように思える。
30代半ばな年齢の主人公たちが多く描かれている。
わたしの頭の中では、星新一の文章は低くて倍音の少ない男の人の声で再生されるので白黒の昭和の映画みたいに物語を考えている。
解説がなんと桜庭一樹さま!
好きな作家さんの解説は嬉しい。
Posted by ブクログ
わたしが人生に影響を受けた作家の筆頭に挙げられるのが星新一先生でありまして、小学生時分から色々読んでは意気揚々と読書感想文にしたためては「もうちょっと子どもらしいお話をえらびましょう」と痛恨のダメ出しを喰らって「んだよチキショウ」とくさくさしたものでしたが、小3で『ようこそ地球さん』、小4で『ボンボンと悪夢』、小5で『なりそこない王子』(たしか…)と新潮文庫フリークだった早熟なわたしの選書が先生にはまだ早かったかナ⭐︎てへぺろ⭐︎と気持ちを鎮めて黙々と読書に耽ったのが記憶にあります。
小6の時は読書感想文の宿題がなかったのか覚えてませんが、ひょっとするとポケモンマスターを目指していて読書がおろそかになっていた可能性はあります。
それはさておき。
それなりにたくさん星新一先生のショートショート作品は読んできたつもりでしたがエッセイはすすんで手に取っておらず、実はたぶんほぼ初読みだと思います。
赤ちゃんの頃の星新一先生の写真(p8)は眉のあたりとか目元や髪の生え際に往年の面影がすでにあらわれており感動。この赤ちゃんが…と感無量。
内容はもちろん素晴らしいかったです。
品の良い文章、軽やかな言葉運び、のぞく愛敬。
確かにこれは生誕100年を寿ぐにふさわしい、メモリアルな一冊だと思いました。
真鍋博先生の装画も素晴らしい。愛媛県美術館に作品が収められているというのも感想を書くにあたって調べていて初めて知りました。いますぐ行きたい。常設してないのかな?けど行きたい。
勝手なイメージで、星新一先生って常にスマートにアイデアなんかもそれこそ艶めかしくピカピカとした質感を持った銀色のコンピュータがはじき出す如くスルスルと執筆されるのかなと思っていたが全然そんな事はなく、はるかに熱を持ったメンタルで作品づくりと向き合っておられたのだとわかった。
「では、容易に作家になれるかというと、そうはいかない。意欲がなければならない。読者の満足するものを書いてみせるぞとの、意気ごみである。その迫力が底にないと、ただの消耗品で、手ごたえのない出来になる。」(p278《創造すること》より)
あるいは
「作家にとって最も警戒しなければならぬことは、既成の作との類似である。それを避けるためには、既成の作を記憶していなければならない。」(p172《要約の習慣》より)
このあたりからは、作家たるものとの人間味を感じられる。
また、
「あるアメリカの電子工学者は「機械がいくら人間に迫ろうと脅威ではない。人間が機械と同じになってゆく傾向のほうがずっとおそろしい」と言っている。科学時代になればなるほど、人は幻想を求めるのだろうし、それでいいのだと思う。」(p123《鏡と幻想》より)
と引用をつけて語っておられるが、これもまた星新一先生の予言のひとつだと思われ、令和のいま空前のホラーブームが来ていると感じるのだが、理屈や根拠で雁字搦めにされがちな生活を送る現代人にとって、非科学領域にあるオカルトや超常に心惹かれるのは一種の安らぎや逃避を求めているからではないだろうか。
《解説 ーー 星新一って、こんな人》で星マリナ氏が指摘しておられるように、「父は、自分の父親(星一)や祖父(小金井良精)についてはたくさん書きのこし、それぞれ本にまでなっているのに、母親(星せい)について書いているものはほとんどありません。」(p312)とあり、そういう意味で《うきなす》というエッセイは非常に珍しく、なすのみそ汁を作る時になぜうちわで仰ぐのか、という実に生活感滲み出ることについて書かれている異色の文である。こういうギャップもまたたまらない。
《「花とひみつ」について》の話も面白かった。
「寓話的なのはわたしの作品の特徴で、現代の小説があまりに時事風俗や生活に密着しすぎているようで、そのバランスをとるべきだ。と寓話的なのを書きつづけているわけです。また、空想的な話は、一般にまとまりがなくなる傾向があり、それを引きしめる意味でも、寓意は必要と思われます。
しかし、寓意が表面に出てはおもしろくなくなり、読者にきらわれる。前述のねらいも、くみとってくれてもよし、くれなくてもよしです。おもしろさが頭に残ってほしいというのが作者の望み。あとでだれかに話してもらえば、それにこしたことはありません。」(p146、147)
なんかもう、創作者たるものの真髄を語られているような気がします。また、考察してもしなくてもいいからとにかく面白がってくれ、というこれまた人間味をのぞかせる一節。
星新一を全く知らないとなるとさすがに勧めにくいけど、好きな方には全力で勧めたい。
ああ、おもしろかった。
1刷
2026.10.16
Posted by ブクログ
星新一先生の生誕百年を記念した作品集
書籍・文庫に未収録のエッセイを先生の次女星マリナさんが厳選し、時系列に並べた自伝的一冊です
いやもう素晴らしいのひと言です
わいなんかほら、星新一チルドレンのひとりであるわけですから、もう何読んだってびゅうびゅうなわけです(伝わらんね)
それにしてもあれだよ
いやほんと素晴らしい一冊なわけだけど、わいはあえて新潮社に苦言を呈したい
星チルとして
なにをグズグズしとったんだ!と
こんな面白いもん百年を待たずにとっとと出しなさいよ
あ、でもあれか
星マリナさんが今回星新一先生の遺品の中から見つけてきたやつだから新潮社どうのこうの違うんか
ごめんねごめんねー
それにしてもこのエッセイを読んで思うのは、星新一先生の突出した「視る」能力よね
過去、現在、未来、社会そして人間を「視る」ときに、なんかもうすごーく見通してる感じね
令和という時代に読み返してみると、ほんともうマジでエグい
なんでもお見通しマンが過ぎるのがよく分かる
あ、そう考えるとこの生誕百年という節目にこの作品が世に出たことに意味があるようにも思えてきました
やるな新潮社
さっきはなんかグズグズとか言っちゃってごめん
ごめんて