桐野夏生の作品一覧
「桐野夏生」の「柔らかな頬」「燕は戻ってこない 単行本版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
少しずつ読書ができる余白が、生活の中にできてきた。
久々に読もうとなって手にしたのがこの作品。
さすが桐野さんだ、重たい…!笑
子どもを産む予定のないわたしの子宮は、定期検査が必要な状態だし、生理も酷い。
この歳になって初めてピルを飲んで、多少改善した毎月の憂鬱に、「薬ってすげー」
と思う一方で、副作用のあるピルに対して「まあ、自然にくるものを止めようなんてことが無理な話か」と、わかったようなふりをして、副作用と戦う。
子どもは要らない。それなのにわたしの子宮はずっと子どもを産む準備を繰り返し、さらにそれによって苦しい思いを散々してきて、今がそれなりに快適、と言える状態になってきた。
わたし
Posted by ブクログ
貧困から脱するために代理母という選択をした主人公・リキ。
身体の決定権を他人に握られかける極限状態で見せる彼女の無責任な行動は、愚かさの表れであると同時に、己の存在を証明するための弱者の最後の抵抗のようでもある。
一方で、子どもを望む側が抱く純粋な願いの裏には、持てる者が持たざる者を買い叩く、無自覚で暴力的な搾取の傲慢さが潜む。
本作には完全な善人も悪人も登場しないが、命を生み出す行為すら商品化される格差社会の不条理と人間の複雑な業を、容赦の無い鋭さで作者は浮き彫りにしていく。
綺麗事では済まされない歪んだ人間関係の果てに、安易なハッピーエンドは用意されない。
欲望の渦に呑み込まれた者た
Posted by ブクログ
誰とでも 対等な関係で接し、誰に対しても先入観を持つことなくフェアに付き合いたい、と思っているけれど、どこへ行っても 派閥みたいなグループが存在し、その中で周りに合わせるように立ち回らないと 結局 浮き上がり、孤立する。「対等」だの「フェア」だのというのは ほどほどにしとかないと 大変なことになるのだ。さて。都市生活における息の詰まるような人間関係の困難さが描かれ、ゆえにある意味 怖い小説である。けれど、どうしてだろ?僕はこの小説に出てくる全ての タワマンママが 人として好きである。一方、共感できるかと言われると 登場人物で共感できる人物は一人もいない。共感はできないけれど 好き、という距離感