徳間文庫作品一覧

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  • くノ一元禄帖
    4.0
    将軍・綱吉の出した『生類憐れみの令』を破った罪に問われた浪人は、津波のような勢いのたくさんの犬たちに襲われた! 同じ頃、高貴な武家の姫君や若い奥方たちは、御駕篭の中で、異形の存在たちに責めたてられていた。艶技を武器にする美貌のくノ一集団“阿魔衆”は、水戸光圀の密命を受ける。そこに立ちふさがる謎の邪淫坊と甲賀忍者たち。彼らとの死闘の行方は…?書下し新感覚時代小説新シリーズ。
  • がばいばあちゃんスペシャル かあちゃんに会いたい
    -
    がばいばあちゃんの血をひく、すごいかあちゃんがいた!  「ひとつ芸を身につけておけば、何があっても身を助けるばい!」ばあちゃんの言葉に従い、3歳の時から三味線、踊りといった芸事を始めたかあちゃんは、7歳で満州に慰問に行き、兵隊さんたちに大人気。女学生の時じいちゃんを亡くし、生活が苦しくなるとすぐ学校をやめて中華料理店で働き出し、歌と踊りの芸能部を作って活躍。とうちゃんを原爆症で亡くしたあとは、女手ひとつで子供たちを育てあげ、「どんなときも楽しく生きる」ばあちゃんの心を受け継いだかあちゃん。そんなかあちゃんと洋七との母と子の愛情を、涙と笑いと感動でつづる、「がばいばあちゃん」シリーズ第4弾!
  • がばいばあちゃんの幸せのトランク
    -
    出会って、たった1ヶ月半で結婚を決めてしまう。けれど周囲は当然猛反対。ついに家出を決意したふたりに、ばあちゃんは言う。「結婚は、ふたりでひとつのスーツケースをひっぱっていくようなもの。決して離しちゃいけない。ひとりじゃ重くてひっぱれないよ」ばあちゃんの言葉を胸に、ふたりは一路東京へ。ドタバタの東京珍道中、大阪での貧乏漫才修行生活、そして再び東京へ進出し、漫才ブームで一世を風靡したものの、あまりの忙しさで長期休養……。どんな時も、ばあちゃんに励まされながら、りつ子夫人と歩んできた昭広(島田洋七)の爆笑と涙と感動の半生記。
  • がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!
    -
    「生きていることが面白い。なりふりかまうより、工夫してみろ」昭和三十年代、食べるものにも事欠く超貧乏生活を楽しみながら、笑顔で孫を育て、大反響を呼んだがばい(すごい)ばあちゃん、再び! 毎日が楽になる、ばあちゃんのがばい人生観。
  • 佐賀のがばいばあちゃん
    4.0
    昭和三十三年、広島から佐賀の田舎に預けられた八歳の昭広。そこでは厳しい戦後を七人の子供を抱えて生き抜いたがばい(すごい)祖母との貧乏生活が待っていた。しかし家にはいつも笑いが溢れ…。黒柳徹子、ビートたけしも感動した超話題作。
  • 護樹騎士団物語 外伝 ビアン13歳
    4.5
    翔空客船の乗務員をしていたベアトリーチェは、ミラボー家の執事に見込まれビアン姫の家庭教師を頼まれる。21歳のベアトリーチェは13歳のビアンと向き合うことに決めた。しかしビアンは城を抜け出し、男装して悪童たちと暴れ回って遊ぶ、という毎日。ある日ビアンは貧乏の友達のために、城の金品を持ち出し与えるがヤクザ者に奪われてしまった。怒ったビアンはヤクザ組織へ単身殴り込んだが事態はこじれ、ミラボー領土を狙う貴族家との武力衝突に! 大人気シリーズ『護樹騎士団物語』のなかでも最も愛されている少女・ビアンの幼き日の物語。
  • 草原からの使者 沙高樓綺譚
    3.8
    議員秘書が語る総裁選の裏に隠された秘密、若くして財閥を継承した御曹司の苦悩、高名な大馬主が競馬場で出会った謎の老人、アメリカ人の元大佐が語る「もうひとつの退役」――各界の名士が集う秘密サロン「沙高樓」で、私はまたしても彼らの数奇な運命に耳を傾けることになった……。驚愕と戦慄! 玲瓏たる筆致で描かれた浅田次郎版百物語。
  • 沙高樓綺譚
    3.8
    各地の名士たちが集う「沙高樓」。世の高みに登りつめた人々が、女装の主人の元、今夜も秘密を語り始める――。やがて聴衆は畏るべき物語に翻弄され、その重みに立ち上がることもできなくなるのだ。卓抜なる語り部・浅田次郎の傑作ミステリー。
  • 明日を殺さないで
    4.0
    絢子が十九歳で結婚してから二週間。新婚生活もつかのま夫が殺された。しかも殺したのは兄の岳夫だった!? 幼い頃から、恋を邪魔する兄に困りつつ、いつしか慣れてしまった絢子だけど、今回はマズイ。警察に疑われてるみたいだし、夫の弟だという謎のイケメンも現れて……。夫の死は哀しいけど、まだ恋心も捨てられないビミョーなお年頃の絢子の運命は? 痛快ユーモア・サスペンス!

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  • 碇の男
    -
    作家・能海十蔵は帰宅途中、交通事故に遭った女性を病院へ送り届ける。十三年後、死の床にある件の女性から、面会の申し出を受けた。宴席が用意され、もてなされる十蔵。が、気づくと監禁され理不尽な尋問が始まった。傑作ハードロマン集!

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  • 往きてまた還らず 上
    -
    テロリスト打倒に執念を燃やす伊能と中郷の活躍。死神シリーズの原点となるハードロマン。

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  • 殺し合う家族
    3.2
    浴室に転がった孝の生首が、貴子を見上げていた。「いゃあっ!」。貴子は悲鳴を上げ、生首を蹴り上げた。「お父さん!」。優太が、赤い飛沫を上げながら排水口に転がる生首を慌てて拾い上げた。―死体の解体を終えた貴子は最後の足をゴミ袋に詰めた。手伝わされた優太は完全に壊れていた。この場で繰り広げられている地獄絵図は、富永の存在なしには起こり得るはずがなかった。

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  • ギャングスタ
    4.0
    極悪高校として名高い明王工業。拳に物を言わせたら、規格外の強さを誇る四人が君臨していた。トップの座である「ギャングスタ」をもぎ取ろうと、新入生が動き始める。一人はナンパに明け暮れるイケ面の白石。もう一人は冷静さを失わないクリスチャンの赤星。対照的な二人は一対一の闘いで上級生を潰し、駒を進めていく。最後に勝つのは誰か!? 熱くて笑える青春ケンカ小説の傑作!

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  • 別名は“蝶”
    -
    バタフライ――美貌と知性を合わせ持ち、政財界トップの男たちを手玉にとって世界中を飛び回る女、宇佐美三千代。オリエントデパートの専務・瀬戸は、三千代の助力で海外ブランドの買収を画策するが……。国際的M&Aの裏側を抉る傑作。

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  • 葬った首
    -
    ともえ建設不動産部の及部は、病院を経営する黒田が所有する不動産を巧妙に処分し、儲けた腕を見込まれ、黒田の私腹を肥やす裏金作りの手伝いをすることになったが…。表題作他、経済社会を通し、現代に生きる人間の姿を活写した傑作集。(『財界重鎮』改題)

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  • 頭取室
    -
    四十五歳の若さながら、次期頭取の地位を狙う勧業相互銀行専務・山城。目的のためには手段を選ばぬ彼に、現頭取の殿村は、山城外しを画策する。果たして黒い野望を阻止することができるのか? 金融業界の暗部に迫る告発企業小説。

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  • 足引き寺閻魔帳 亡者の銭
    -
    石屋に見習い奉公に出ていた十六歳の市助は、日頃から主や兄弟子による苛めを受けていた。そしてある日、ひどい折檻により、命を落としてしまう。主は事件を隠蔽しようと事故と偽るが、市助の義父はそこに悪事の匂いを嗅ぎ取り、よからぬ企みを抱く…。死者の声なき声を聞き、足引き寺の四人と一匹が立ち上がった! 好評シリーズ第八弾。

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  • やがての螢 京都市井図絵
    4.0
    清華家の庶子でありながら、長屋に住まう猿投十四郎は京都・北車屋町の風呂屋〈梅乃湯〉の用心棒代わりを務めている。〈梅乃湯〉に出前を届けるそば屋のお志保は、大店である実家から勘当されながらも、所帯を持たず女手ひとつで息子を育てているという。何か事情があるに違いない…。表題作をはじめ、京の市井に生きる人々の哀歓七篇。

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  • 花籠の櫛 京都市井図絵
    -
    奉公先から実家へ戻るため関所破りをした娘・お八重に大津代官所の沖宗弥兵衛は処刑の命を下す。だが彼女は弥兵衛の嫡男の命を救っていたことがわかり、深く罪を悔いた彼は僧侶となる。お八重を軸に、人間の宿業と絆の深さを描いた連作集。

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  • 未踏峰 上
    5.0
    1~2巻550円 (税込)
    大学最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と登った八ヶ岳で四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちた。しかしその愛は、同じく財閥の御曹司北上の出現で砕け散った。女子大生の一人京子はホステスとなりパトロンを得たが、何者かが彼を殺害。奇しくも事件を追い始めたのが警官となった恋塚だった。八人の前に立ちはだかる人生という未踏峰!

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  • 流氷の夜会
    -
    智美の満ち足りた新婚生活はつかの間だった。会社経営の夫の社業が傾くとともに得体の知れぬ鍬形一味が社内にたむろし、自宅には謎めいた航空写真が届き始めた。一枚ごとに、ある地点が拡大されてくると夫は怯え、ついには失踪。手掛かりを求めて写真の風景がヒョー越峠と突きとめた智美だが、まもなく同地で鍬形の撲殺体が…。峠に充満する殺意はさらなる生贄を欲していた。

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  • リセットロード
    3.0
    悪意だらけの世の中を生きていくためだ。仕方がない――。カレーショップの赤字経営にあえぐ保坂忠章は、目の前の八千万円を車のトランクに戻した。これで、創作パンの加盟店オーナーに転身し、住宅ローンを返済し、離婚した娘を支えることができる。だが、その金は浦辺組の秘密カジノの売上金だった。目撃者はいない。腹を括れ! 逃げ切れ!!

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  • 違法捜査
    -
    MDMAを服まされた姪がショック死して、交際相手の戸辺を殴った刑事・米良剛。自宅謹慎となり、元相棒・露木が殺された知らせを受けても身動きがとれない。米良は誰よりも早く、殺人犯を突き止めたい一心で、私的な調査に踏み切った。露木が内偵捜査をしていた合成麻薬の販売会社を追うと、政権交代の陰であえぐ建設業者の闇が見えてきた…。

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  • 組長刑事
    -
    羽賀組はかつて博徒集団だったが、今は鳶職や家屋解体工を抱える会社だ。四代目組長を継いだ羽賀亮は、刑事を本業としているため、元博徒の彦坂成昭に会社を仕切らせ、堅気として生きている。が、父が事故死と見せかけて殺されたかもしれないという疑念を持ち始めた羽賀は違法と知りながら、裏社会の人脈を持つ彦坂を使って真相を探るが…。目には目を、悪には悪を、死んでも仇を討て!

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  • 姐御刑事
    5.0
    女暴走族(レディース)チームの総長だった三田村利香は喧嘩三昧だったが、敵対チームとの抗争に父親が巻き込まれて殺されると、生活を改め、刑事になった。修羅場を潜り抜けてきただけに軟弱男に興味はない。が、女子大生殺人事件の捜査で、コンビを組んだルーキー刑事に、姐御肌の利香は好かれてしまう。お荷物の相棒を叱りながら、犯人を追わねばならず、苛立ち…。うざい奴らは、まとめてしばけ!

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  • 人妻だから
    -
    1巻550円 (税込)
    「私ね、バックが好きなの。後ろから、いい?」四つん這いになって無防備な尻を陽一のほうへ突き出してくる。「強烈だな、ママその格好」――喫茶店でアルバイトをしている陽一は、常連客の香奈恵に恋心を抱いていた。しかし、彼女の左手薬指の指輪が恨めしい。周りの人妻たちの肉食攻撃に応じながらも、脳裡には憧れの人妻の姿が。一方、陽一の想いに応えたいと思いながら踏み出せない香奈恵は……。

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  • 原宿団地物語
    3.4
    青山キラー通り沿い。高度成長期に建てられた原宿団地。大都会のど真中に取り残されたオアシスのような集合住宅だ。住人もみんなどこか一風変わっている。変わってはいるが人間同士の絆や温かな心をしっかり持っているひとたちだ。不安や焦りを抱え生きる彼らの、おかしくて泣けて、ちょっぴり勇気をもらえる物語。

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  • 鷲

    3.5
    死神シリーズ第7弾。八王子で警察官連続殺害事件、宗教法人の貸し切りバス爆破事件が相次いだ。当局の必死の捜査にもかかわらず、容疑者の顔は浮かんでこなかった。威信の失墜に蒼白となった警察庁警備局長は、テロリスト・ハンターとして世界に名を馳せた中郷広秋と伊能紀之に白羽の矢を立てた。毒を以て毒を制す――「死神コンビ」の復活だ。姿なき凶悪犯に容赦ない血の裁きを加えるときが来た。巨匠渾身の長篇ハードロマン。

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  • 十津川警部 アキバ戦争
    1.5
    「おかえりなさいませ、ご主人様」秋葉原のメイド喫茶を訪れた日本画家・衣川円明は、亡くなった娘・あすかによく似たメイドと出会う。彼女の名前は県明日香。名前まで一緒だ。「故郷の山形に帰る前に、自分をモデルにしてほしい」という明日香の頼みに、日本画の最高峰と称されながら個展を開くことも絵を売ることもほとんどなかった孤高の画家は、娘のかわりに彼女の夢をかなえようと、一流ブランドで服を買い与え、高級ホテルで父娘の生活を楽しんだ。だが翌日「娘の明日香を誘拐した」という電話が。身代金は一億円!十津川警部シリーズ最新刊、書下ろしで登場。

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  • 羽越本線 北の追跡者
    5.0
    東京のホテルで宿泊客の男が殺され、彼をホテルに紹介した大学教授も行方不明になった。胃からエチゼンクラゲの肉片が発見され、十津川と亀井は、クラゲの研究で有名な山形県鶴岡の加茂水族館を訪ねる。館長の後藤に不審を抱く二人…。一方、被害者が公益法人「山形の文化を守る会」の職員・岩田博司と判明。事件の鍵は山形に!? 長篇旅情推理。

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  • 小樽 北の墓標
    5.0
    十津川の先輩刑事・木村が定年を迎えた。警視庁に勤務してから一度も帰郷しなかった故郷・小樽へ帰るという。今になってなぜ? そんな折、上野で女性が殺された。警視庁に届いた「死んだ女性のことを捜査しないで下さい」という小樽発のファックス。「かなしきは 小樽の町よ」悲しみ溢れる啄木の歌が好きだと言った木村の姿がふと十津川の脳裏に浮かんだ……。傑作トラベル・ミステリー。

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  • スクランブル 尖閣の守護天使
    3.8
    那覇基地で待機中の戦闘機パイロット・風谷修に緊急発進が下令された。後輩の女性パイロット鏡黒羽を従え、F15Jイーグルにわけも分からぬまま搭乗した風谷は、レーダーで未確認戦闘機を追った。中国からの民間旅客機の腹の下に隠れ、日本領空に侵入した未確認機の目的とは!? 尖閣諸島・魚釣島上空での格闘戦は幕を開けた――。迫真のサバイバル・パイロット・アクション!

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  • 黒白の旅路
    -
    君と、死にたいな―大学生の立夏子は、不倫相手の朝永にそう言われ、思わずうなずいた。伊豆の山奥で二人は睡眠薬を飲み、永遠の眠りにつくはずだった。だが立夏子が目を覚ました時、隣にはナイフを突き立てられた朝永の姿が! 長篇推理。

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  • 情恋の海
    -
    高校生のあき子は父を亡くし、母と二人暮らし。偶然、母と父の友人・小村との情事の現場を目撃したあき子はショックを受ける一方、初めて触れた性の実態に興味を覚え、母をうらやむ。高校二年の秋、小村と共に母の初体験の話を聞かされたあき子は、自分の処女を小村に捧げたいと考える。母の勧めもあり、ついにその時を迎えたあき子だが……。少女の多感な性を鮮やかに描く長篇官能。(『情炎海峡』改題)

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  • 歪められた初夜
    -
    会社からの帰り、ふと足を向けた新宿の酒場で、大友五郎は許婚者の佳子が、友人の高木と一緒のところを目撃し、そして二人はタクシーで闇に消えた。翌日、高木に凌辱されたと告白して佳子は去った。酒場のママ文子、高木の恋人晴美、佳子の親友の紀子と、次々に肉体関係を結ぶ五郎は、何故か高木とは以前にも増して親密になっていった……。憎しみの炎を燃やす男が見たものは!? 表題作他三篇収録。

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  • 聖母 ホスト・マザー
    3.9
    愛する夫の赤ちゃんが欲しい。なのになぜ。美沙子がガンの治療で子宮を失ったのは、まだ三十歳になる前。壮絶な喪失感と赤ちゃんへの想いは、やがて、美沙子とその家族を思いがけない選択の連続に追いこんでいく。代理出産は罪なのか。誰が代理母を引き受けるのか。ひとつ選択するごとに悩み、答えを探しつづける美沙子たち。ベストセラー『感染』の著者が描くヒューマンサスペンスの傑作!

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  • おとこぐせ
    -
    これも妖しいこけしのせいなのか。「お義姉さん、好きなんだ」未希雄は突き入れた砲身をさらに深く送り込んだ。「アアいけないわ、こんなこと」…兄の急死で未亡人となった義姉から売却を託されたこけしは、体内にまぐわい人形を持つ不思議な一品だった。やがて招き寄せられるように、ふしだらな処女や魔性の性癖の美女が次々未希雄の前に…。

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  • 秘密の恋日記 わたしたちの歓びと哀しみ
    -
    私も濡れかけたと言いそうになる。指がするりと私の足の間に入ってきた。すぐに濡れているとわかるだろう。中指を目の前に出した。ねっとりと濡れて糸を引いている。彼は「見て」と、舌を出して糸を引いている指を舐めてみせた。どのくらい時間が経ったかわからない。身体も頭も、快感で麻痺している。妖艶な人妻の心のゆらめき。

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  • 真夜中の使者
    -
    1巻550円 (税込)
    満ち足りた新婚生活を送っていた英子は、一本の電話によって運命を激変させられた。札幌の元ソープ嬢という忌まわしい過去をネタに、二千万円を強請られたのだ。幸福の破壊者を相手に、女の武器を駆使した復讐が始まる。長篇官能サスペンス。

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  • 男クラ! 名門桜樹学園
    3.0
    名門中の名門、桜樹学園に間違って合格した浩太ら20名の男子。彼らは「男クラ」と呼ばれバカにされていた。バカにされても気にはしないが(事実なので)共学なのに女子がいないことに耐えられなかった! 男クラが暴動を起こす寸前、球技大会で優勝すれば、その希望が叶うことになり!? マジで、やるしかねぇじゃん!! 全力バカ☆青春物語!(第8回トクマ・ノベルズEdge新人賞受賞作)

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  • 魅惑の年齢
    -
    はじけるような、みずみずしい恋はできない年齢になったけれど、まだまだときめく心は変わらない。中年過ぎの男女が織りなす渋くて甘い恋模様。成熟した大人の官能と哀切が心にしみる。哀愁の性、九篇。

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  • 真夜中のための組曲
    5.0
    駐車場に現われた幽霊、愛用の古ダンスの行方、オフィスに座る見知らぬ同僚、人生相談からふりかかる思わぬ災難、満員電車での意外な人間模様、ラッキーナンバーをめぐる争奪戦、街角の署名の落とし穴…。サラリーマン、OL、主婦―平凡な人々の日常が、ふとしたことからガラリと崩れる恐怖。名手が贈る、奇妙な味の傑作短篇ミステリー。

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  • 泥棒に追い風
    3.8
    リストラされ、家族を養うため、生まれて初めて他人様の家に泥棒に入った有田。その家には一人暮らしの老人がいて、なんと有田に百万円をくれたが、翌日、何者かに殺される。実は、老人は裏社会では有名な〈H興業〉の美貌の女社長・清原さつきの失踪した父親だった。有田を疑うさつきは真相を探るため、彼を自分の秘書に雇うが……。大好評「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、第十六弾!

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  • 秘書室(電子復刻版)
    1.0
    「秘書は企業の最高機密を知るゆえに人格も廉恥の心も売らねば務まらない」――愛する広瀬の打明け話に、社長秘書加賀爪佐保子は、暗い気持になった。陰惨な過去を背負う社長、秘書を逆用して暗躍する総会屋、そして卑劣な手段で佐保子に迫る副社長。そんなある日、佐保子の弟通夫が殺され、復讐に駆られた佐保子は、犯人を殺害してしまった。中東支店に逃れた佐保子に意外な真実が……。長篇サスペンス。

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  • 鉄道公安官(電子復刻版)
    -
    鉄道公安官海堂次郎がスリ団摘発に乗り込んだ上り急行『出雲』で事件が発生した。大阪から乗客・東都工業大学助教授大久保秋郎が、東京―熱海間で寝台車から姿を消してしまったのだ。大久保はガソリンのG組織に関する研究結果を大手企業三洋石油へ高額で売り渡していた。海堂の捜査が進むうちに、大久保の妻とその愛人が殺害され、大久保も水死体で発見された。真犯人は意外にも……。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 密室の毒薬(電子復刻版)
    -
    ローン殺人事件の証拠整理を手伝ってもらっていた赤かぶ検事は、行天警部補からパーティーの誘いを受ける。青山でブティックを開いている警部補の姉のお得意さんの招待だった。主催者は藤沢冴子という資産家である。信州の別荘『鷹の巣荘』というヨーロッパの修道院のようなクラシックな洋館が会場らしい。なにやら、パーティーの参加者たちの複雑な人間関係もみえかくれしていたところ、突然の悲鳴が…。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《三国志の殺人》(電子復刻版)
    -
    土砂降りの雨の中、警視・村木正(むらきただし)は蔡芙蓉(さいふよう)と名乗る中国人の美女を保護した。同じ夜、日本における華僑社会の名士で大実業家の趙鶴楊(ちょうかくよう)夫妻が惨殺されているのを娘・鈴貴(れいき)が発見。殺害現場には「要斬姦邪乱国臣」という「三国志」の一節が、血文字で残されていたのだ。事件の背後を調べていた村木は彼が香港の刺客に狙われていたことをつきとめた。蔡芙蓉が関与していた疑いが……。大好評、警視村正(ムラマサ)第三弾。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 午前三時の訪問者(電子復刻版)
    -
    山口地方裁判所下関支部の刑事法廷では、身代金誘拐・殺人被告事件の審理が行われていた。被害者は小学校四年生の若杉博之。被告人の宮里正子は三十一歳の彫りの深い容貌の美人である。彼女は捜査段階から公判にいたるまで一貫して犯行を否認、しかも弁護には腕利きの妙泉憲正弁護士がついていた。捜査の盲点を巧みに衝く妙泉の弁護にたじろぐ赤かぶ検事。公判の維持は可能なのか? シリーズ傑作長篇。

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  • 誠実な裏切り(電子復刻版)
    3.0
    二つの死が、大丸製薬宣伝課員・海老原の運命を大きく変えた。一つは、彼とともに京都へ出張し、某医科大の有名教授をTVコマーシャルに出演させようとして失策を犯した先輩社員・印南の怪死。もう一つは、新薬を試飲した混血CMガールの怪死だった。この二つの死が調合されたとき、海老原にとっては企業の非情の論理が浮き上り、愛欲の罠を呼ぶ、魔の誘引剤となった……。長篇ロマン・サスペンスの秀篇!!。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《魔女と復讐鬼》(電子復刻版)
    -
    網走刑務所から悪魔が解き放たれた! 六年前、兄と共に七人の女性を惨殺し、日本中を震撼させたかつての少年・Kが出所した。兄を射殺した警視庁歌舞伎町分室の辣腕警視、村木正――通称「村正」への復讐に燃えるK=朽木田公明は、旭川でソープランドの社長を殺害。直ちに東京へ向かい、魔性の女・相沢知子と出会った。淫蕩で残忍な二人は、凄絶な報復を開始する。警視村正、最大の危機! 好評シリーズ第二弾。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 五芒星桔梗の寺殺人事件
    -
    老舗「櫟本呉服店」の御曹司・櫟本宗太郎の変死体が一条戻橋で発見された。右手には一輪の桔梗の花がしっかりと握られ、内ポケットには「晴明桔梗」の紋をあしらった護符が入っていた。しかし、宗太郎の葬儀のわずか二時間後、カメラマンの藤木泰子が、天得院で宗太郎を見かけたという。赤かぶ検事は泰子に接触をはかるがその矢先、やはり一輪の桔梗を握りしめた泰子の変死体が発見された……。書下し長篇。

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  • 陰陽道転生 安倍晴明1〈義経起つ〉(電子復刻版)
    -
    平清盛を総帥とする平家の一族は要職を独占。驕る平家は、まさにその極に達していた。しかしそれを冷厳に見つめる清雅な貴公子の姿が。彼こそ、清盛が唯一怖れる者、時空を超えて蘇る陰陽師・安倍晴明であった。鞍馬山で牛若(源義経)を鍛えたのを手始めに、呪術を駆使して源氏の棟梁・頼朝の挙兵を操る。彼は、西行法師、武蔵坊弁慶、諸国の土御門神道信徒らを従え、すさまじい霊力で歴史を動かしていく。書下し。

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  • ハーマゲドンの嵐(電子復刻版)
    -
    この世の闇を統べる者と闘ってきた竜造寺悟と千夏響は、パリで頻発する猟奇事件を捜査していた仲間の超越者ハンス・シュライバーを失った。事件の背後に暗黒の王復活の凶兆を見た二人は、同じ人類の医師の高僧サマージ師と盲目の美少女シータと共にロンドンに飛び、機内で同乗のエアバスが爆発する幻影を透視、その直後、幻影は現実と化し、彼らは散華したかにみえたが……。

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  • どんでん返し
    3.5
    大学で心理学を講じる公次のマンションヘ、深夜、思いもかけぬ訪問者があった。一年半前、彼を捨てて親友山根不二夫のもとへ走った悦子だった。外は雨だというのに、傘もささずに濡れそぼっている。そんな挙動不審の悦子に、公次は「きみは仲がこじれた山根を殺して、逃げてきたのだろう」と断じるのだが……。(「影の訪問者」)全篇を会話だけで構築した異色ミステリー六篇を収録。

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  • 残酷な月(電子復刻版)
    -
    金沢に向かう夜行寝台。新聞記者の杉は、女のうなされる声に目を覚まされた。少し抱いてほしいと哀願されて、杉は娘の肩を抱いてやった。だが、早苗というその娘は、朝の金沢駅で何も言わずに消えてしまった。帰郷後、杉は銀座のバーに早苗を訪ねた。そこで、杉は早苗が投身自殺したと知らされた。ところが、出張先の札幌で杉は早苗と会ったのだ――心惹かれる娘との謎の出会いと別れを描く長篇本格ミステリー!

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  • 警視庁歌舞伎町分室(電子復刻版)
    -
    見えざる磁力を放つ巨大繁華街・新宿。その街で「村正(むらまさ)」と呼ばれ恐れられる警視庁歌舞伎町分室の村木正警視のもとに、南米キャラゴ国の失踪した女子留学生の捜査依頼が舞い込んだ。早速捜査を始めた村木の前に現れる謎の美女。新宿西口でのマシンガン殺戮、時限爆弾による簡易旅館の爆破など、次々と荒っぽい事件が続くなか、村木は事件の恐るべき全貌を掴む。爛熟の都市・新宿を舞台に、社会の暗部を抉り出す。

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  • 「幸福」行最終列車(電子復刻版)
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    五年前の夏、北国の街・幸福で、駅前の土産物屋の夫婦とそこで働くわたしを立会人にして、あわただしく挙式した男女があった。やがて芸能プロの公金を拐帯して、所属歌手と逃亡した男の記事が新聞に載ったという。その男女を探し、幸福駅の廃線前に再訪させて欲しい。それが土産物屋のおかみの依頼だった。わたしは札幌、石狩へと、男の足跡を追った(表題作)。真摯に生きる人間群像を描く珠玉の作品集。

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  • 龍之助一両剣 狐退治
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    江戸薬研堀の裏長屋に住む浪人、佐分利龍之助。傘張りで糊口を凌いでいるが、時折用心棒を引き受ける。日当は一両。ある日、南町奉行所の同心・星野謙蔵からの依頼が舞い込んだ。近頃頻発している辻斬りに備えての夜廻りに同行することになったが……。馬庭念流を極めた龍之助の剣が、今夜も流星のごとく鮮やかに一閃する。

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  • 蘭と狗 長英破牢
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    破牢を企てた高野長英の付け火で巻き添えを食い、焼死した女房の復讐を誓った岡っ引の瓢六。お上に飼われた狗から逃れながらも、当代随一の蘭学をもって、世直しに滾る長英。幕末の波に翻弄されたふたりの人生。第6回時代小説大賞受賞作。

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  • 勇士の墓
    -
    富ほど腐りやすいものはない。腐敗が始まると、どこからか〈蠅〉が集まってくる。そして細菌を撒き散らして新たな富の創出を妨げ、ついには市場の機能そのものをマヒさせてしまう……IT革命の戦士たらんとした起業家を描いた傑作長篇!

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  • 尾道・鳥取殺人ライン
    -
    鳥取砂丘で殺人事件が発生。被害者は文芸編集者・笹谷美緒の女子大時代の友人だった。美緒たちと山陰旅行中、急に「東京に戻る」と言い、別れた二日後のことだった。遺体のそばには「おの○ち」と書かれたダイイング・メッセージが。被害者の交友関係から二名の容疑者が浮かび上がり……。美緒は恋人の黒江壮とともに事件の真相を追い始める。

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  • 肌絵の女
    -
    白いふくよかな乳房には極彩色の蝶。股間には花芯を包み込むように燃え立つ薔薇。近江屋駒吉の妾は「肌絵のお咲」と呼ばれる評判の美女であった―。葵祭りの夜に行方不明になった駒吉の塩漬け死体が、妾宅の裏庭の漬物樽から発見された。警察はお咲を犯人と決め付け、拷問、強姦の限りをつくす。怒れる代言人落合源太郎、濡れ衣をはらせるか。

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  • 敵対的買収
    5.0
    優良企業・協亜精工の株がひそかに買い集められていた。仕掛けたのは、乗っ取り屋の異名をとるリミテッド・ベア。経営権を奪い取るのが目的かそれとも株の高値買い戻しを企んだものなのか? 社長の息子で東京事務所の総務課長がとった戦術は……。絶体絶命の窮地に立たされた企業の姿と日本経済の問題点にメスを入れた迫真の企業情報小説!

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  • 足引き寺閻魔帳 山姥の夜
    -
    京の地蔵寺は、願主の祈りを聞き届け、悪人に誅伐を下す足引き寺。そこの住職宗徳のもとへ、ある日愛犬の豪が、斬り落とされた左腕をくわえてきた。折しも洛中では子どもが誘拐される事件が頻発し、山姥の仕業と噂されていた。その事件と左腕が意外なところで結びつくことに……。

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  • 絶対者の自負
    4.0
    金融省キャリア官僚を突然襲った悲劇――機密情報を流出させてしまった部下の不始末を執拗に追及する大新聞社記者との確執がもとで、一人責任をとらされて銀行に天下った男。しかし、彼を待ち受けていたのは地獄の日々だった!~

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  • 小説 兜町(しま)
    3.5
    魚のブローカーから一転、証券会社に転職し、独自の発想と勘で大成功。〈兜町最後の相場師〉といわれた男の波乱万丈の半生を描く。株の世界を知り尽くした経済小説界の巨匠・清水一行の一世を風靡した不滅のデビュー作!

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  • 十津川警部 愛憎の街 東京
    2.5
    帰宅途中、女性が猫をひき逃げするのを目撃した十津川。翌日テレビに出ていたデザイナー・林田ひろ子が昨夜の女性だと知る。そこへ多摩川で死体発見の報が。被害者は銀座のクラブママ。スポンサーの不動産会社社長が疑われるがアリバイは成立。だが彼の女性関係を調べていくうち、ひろ子の名前が浮上し…(「夜が殺意を運ぶ」)。傑作推理集。【解説】山前譲

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  • 山名耕作の不思議な生活
    3.0
    なぜ彼はあんな妙な所に住まうのか。新聞記者の秘密とは?(表題作)。夫がいつの間にか双子の弟と入れ替わっている! 妄想に囚われた夫人の恐怖(双生児)……横溝正史は短篇の名手でもあった。当初、江戸川乱歩名で発表された作品を含む傑作集!

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  • 三億を護れ! 上
    3.7
    1~2巻550円 (税込)
    うだつのあがらない、サラリーマン河内はひょんなことから宝くじで三億をゲット。だが、世の中、甘くない。妻の文江の態度が急に変わっただけじゃない。娘の彼氏までもが擦り寄ってくる。さらに非情な詐欺師集団がその金に群がってきたのだ。

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  • 殺意の陥穽
    -
    沢渡一之は妻の澄子を放火に見せかけ殺害する計画を立てた。目的は保険金。経営する会社が行き詰まり、破産は時間の問題だった。スナックのママ・晴美に協力を持ちかけた矢先、なんと沢渡の家が放火された(表題作)。人間心理を鋭く衝く七篇。

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  • 左文字進探偵事務所 消えた巨人軍(ジャイアンツ)
    3.7
    ここに、ある人物が、三十人を超す屈強な若者の集団である巨人軍を誘拐することを考えた。果して、そんなことが可能かどうかを書いてみたのが本書であり、誘拐と捜査と、犯人追及のサスペンスを存分に味わって頂きたい(著者)。東京から大阪へ移動中の[ひかり号]から、選手全員が忽然と消えた!犯人の要求は五億円。私立探偵・左文字進が犯人の奸智に立ち向かう、日本誘拐ミステリー史に輝く不朽の名作。左文字進探偵事務所シリーズ第一弾。

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  • 佐渡・密室島の殺人
    3.0
    流行作家・春木を訪ね、佐渡へ渡った文芸編集者・笹谷美緒。春木は女優・矢野礼子の昔の恋人。礼子と現在の恋人・塩沢、その妻との話し合いに立ち会うことになっていた。だがその晩、礼子は現れず、翌朝死体で発見された!

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  • 黒真珠
    -
    1巻550円 (税込)
    「保奈美さん!」両手首を掴まれ、露わになった女の顔を見た途端、貴島は驚愕した。成金の貿易商・笠井の秘密パーティで慰み者になっていたのは、彼に追い込まれ、自殺した友人の妻だった。密かに焦がれていた未亡人が襦袢を剥かれ、首輪を嵌められ床に這っている。その様子を冷ややかに眺めている男がいた。宝石商・黒崎。若きセレブの目的は~

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  • 月のない夜
    3.5
    1巻550円 (税込)
    泥沼だ。オフィス機器販売会社・営業課長の岸川は、業績悪化でリストラに怯え、夫婦仲も冷え切っていた。オフィスに活気が溢れ、同僚らと毎晩飲み明かしたあの輝かしい日々はもうない。サラ金に手を出し会社の金に手をつけた。解雇、家庭崩壊…人生の陰の部分に追い込まれていく男の中で、何かが弾け飛ぶ。怖いものはなにもないのだ。そして…!(人生の光と影。このリアリティはなんだ!)

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  • 血と夢 増補新版
    3.0
    ソ連侵攻後のアフガニスタンに元自衛隊陸幕一尉の壱岐一平が、ジャーナリストとして潜入した。彼はアメリカ国防情報局(DIA)の非合法員(イリーガル)として、ソ連が開発、実戦で試射中という薬莢不要の高性能自動小銃を奪い、その発明者ワシリー・ボルコフを拉致するという密命を帯びていた。ムジャヒディンとともにスレイマン山脈の尾根を越え、向かった政府軍基地には…。

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  • 横浜・木曾殺人交点
    -
    衆議院議員・桃沢が自宅マンションで撲殺された。現場から走り去る謎の女が目撃され、警視庁捜査一課の宇津木警部補は女の足取りを追う。八カ月後、東京・八王子で毒殺事件が起こった。二つの事件の接点に、再び謎の女の影が!

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  • 怨霊孕む
    -
    南北朝後期。熊谷義直は桔梗ヶ原の戦に敗れ、伊那谷に落ちた。郷主を襲い押領するしか生きる道はない。栗野家を襲い、妻の真澄を略奪する。長子を斬殺したとき凶兆が現れた。以来、熊谷家は白い小児の貌の怨霊に蝕まれてゆく……長篇伝奇小説。

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  • 夢の抱擁
    -
    1巻550円 (税込)
    秘かに想い続けるだけの恋は切ない。けれど、想いを遂げてからのほうがもっと切ない。亡くなった憧れの姉の面影を追い続ける直人。奔放な恋人・利香にふりまわされながら、いつしか弁当屋の人妻パート店員・裕美に惹かれていく。一方、裕美も満たされぬ結婚生活の疼きを直人に癒して欲しいと願い始める。誰にとっても、恋は遠い日の花火ではない…。

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  • やさしい雨
    -
    1巻550円 (税込)
    ああ、なんだって男は年上の素敵な女性にこんなにも弱いのか~ 隣のお姉さん、英語教師、女医、義姉、社長夫人。淡い憧れが肉の欲望に変わるとき、蕩けた男たちは身も心も投げ出して…。しかし、御用心。甘い蜜戯には隠されたはかりごとが!

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  • 魔痕
    -
    綾部は常に大量の保健薬を飲んでいる。どこも悪いわけではない。健康を追い求める彼は薬マニアの会に参加した。停年を迎えた刑事の越野は途方に暮れた。何もやることがなくなった恐怖。彼は熟年に人気の登山を始めるが。やがてそれぞれの仲間が不審な死を遂げた! 多忙、健康、清潔……現代人のさまざまな強迫観念が生み出す異形ミステリー。

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  • 十津川警部 裏切りの街 東京
    2.5
    十津川の妻・直子が尿管結石で緊急入院した。幸い大事には至らず、退屈しのぎに院内を歩き回っていると、立入禁止の札がかかったガラス戸の向こうに「500」と書かれた病室を見つけた。病院の案内図には載っていない。ある夜、部屋の中から唸り声が聞こえ……。「特別室の秘密」他、東京を舞台に活躍する十津川班の刑事たちの活躍を描く傑作推理集。【解説】山前譲

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  • そして誰かいなくなった
    3.9
    湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ0号が出港した。船のオーナーから招待を受けたのは、会社役員秘書、エッセイスト、医者、弁護士、プロゴルファーの五人。オーナーは御前崎から乗船するという……。翌朝、一人の死体が発見され、彼の干支である猿の置物が消えていたのだ! 騙される快感に酔える傑作長篇。

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  • 死の器[上]
    -
    六本木の某所に、隠れたVIP接待所がある。そこの人気接待嬢・麻利が忽然と消えた。彼女の幼なじみの零細新聞記者・平野は、家出人捜索会社の片山とともに行方を追いはじめた。元首相、兵器商人、米人将校ら接待所に集うVIPを探るうち、思いがけず入手した文書。それは新開発の戦闘機と核燃料再処理に関わる日米の重大資料だった!

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  • 静かな町の夕暮に
    4.0
    山あいの小さな町に映画のロケ隊が訪れた。真夏のひと月、静かな町を熱くして去っていった後に、意外なものが残された。それは地元高校の演劇部員、法子の母と大スターとのロマンス、そして彼女と同じ演劇部の女子高生の殺人だった。容疑者が逮捕された時、町はなぜか、不思議な沈黙に覆われるが……。少女たちの想いを瑞々しく描いた長篇推理。

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  • 黒白の境界線
    -
    煩わしい職場の人間関係に先輩刑事が心を病んで、元SAT隊員の深見慎也は生き方を見つめ直した。いまは極悪人から巨額の金を毟り獲って優雅に暮らす顔と、失意や絶望に沈んだ者に力を貸す調査員の顔を持っている。今回の依頼人は銀行強盗で人質にされたところを救ってやった美人女医だった――。偽装された医療ミスで病院が潰れる。急げ!

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  • Dロック
    3.0
    D-loc! すべての計器が一瞬にして消えた! VIPばかり三百人を乗せた最新鋭機B747-550に緊急トラブル発生。FADEC(全自動デジタル電子制御)IIエンジンはコントロールを失い、一縷の望みはすべての計器をシャットダウンし、エンジンをリスタートさせる以外にない。しかし高度四万フィート、五百ノットのスピードで、果たしてそれが可能なのか? 航空機サスペンスの第一人者が放つ、超緊迫アクション!

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  • 涸 瀧(電子復刻版)
    -
    林義信は大阪府の山村生まれ。父・義次郎は、農業に失敗し、厄介者扱い同様で養鶏場に住み込んでいる。母の君江は若い男と出奔したまま行方不明。義信は、土地での生活を嫌い、役者・俳優への夢を抱いて、上京する。俳優養成所で知り合った平泉基子と同棲、愛欲に束の間の安らぎを求めるが、やがて俳優への道を失う。義信は地道な暮らしをめざし、父親を呼び寄せて、基子との三人暮しを始めたのだが……。

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  • 嵐の日々(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    轟音と飢え、過酷な作業、粗悪な食事と不衛生な施設、私刑(リンチ)、闇取引……臨戦体制下の昭和十九年、勤労動員に駆り出された和歌山中学校五年生約四百名は、川崎航空機明石工場に配置された。青春の心と肉体を極貧にさらされた若者たちは仲間の死をきっかけに集団脱走、だが目前に迫るものは空襲の灼熱地獄であり、内なる恐怖だった……(表題作)。他に高利貸に騙された男のユニークな復讐譚など五篇を収録。

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  • 落ちる(電子復刻版)
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    おれは子供のころからひ弱な神経の持ち主で、生命力も強くはなかった。それが今日まで生きてこられたのは、多額な財産があったからだ。そんなおれが美貌で生命力に溢れた佐久子と結婚してからは、平和な生活を築くことに生き甲斐を感じていたのだが……。気弱な男の恐怖心を利用した殺人計画を描く直木賞作品『落ちる』ほか英雄たらんとして挫折した男を描く『ヒーローの死』など〃不幸な犯罪者たち〃を描く好篇。

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  • 欲望地図(電子復刻版)
    -
    一流大学を卒業、若い胸を希望でふくらませて、資本金五十億円の玉屋建設に入社した松田千次郎は、十九年のキャリアを持ちながら、いまだに資材課の係長にすぎない。上司に反抗したため、出世の道からはずされたのだ。そうなったサラリーマンはもはや色と私欲に溺れるしかない。松田は、友人で、代議士秘書の矢代と組んで資材購入の工作で裏金を手にする一方、愛人との肉欲にはしるのだが……。力作企業小説

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  • 弥彦・出雲崎殺人ライン(電子復刻版)
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    新潟県・出雲崎で「ヤヒコニ イッテ ウラ」という言葉を遺し、一人の女が殺された。取材旅行で現地を訪れていた編集者の笹谷美緒と堅物の恋人黒江壮は、その女を三度目撃していた。捜査本部の調べで、被害者の銀行員水原千秋は横領の疑いがあり失踪中だったことが判る。更に事件の数日後、弥彦神社裏の杉林から被害者のイニシャル入りの指輪が発見された。美緒と壮は最期の言葉の謎を追った。長篇推理。

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  • 野生との訣れ(電子復刻版)
    -
    「ボウ・ボウ」この一週間、エサも水もとらず、檻の中で暴れていたコノハズクが、二声、低いがしかし鮮やかに鳴いた。最期が迫ったのを悟って故山に別れを告げたのか。あわれというほかない野性の執着だ。瀬戸内海の孤島で出合った野鳥たち。まるで綿屑を吹きつけたような雛への愛着、身辺にまといつくカラスとの日常、精悍で毅然としたクマタカヘの憧憬。野鳥を飼育する孤島の生活を描く。

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  • 夜の培養者(電子復刻版)
    -
    微生物研究者が急死した。死の真因は何か? 科学記者の小檜山弘はそれに疑惑を持つが、死者の親友寺田の罠にはまり、隔離病舎に封じ込められる。そこは恐るべきペスト菌の研究所でもあった。戦時下の満州で幻の細菌戦部隊として恐怖の伝説を残す第731部隊の要員―それが寺田の実体であったが、なぜか親友の遺志をつぎ、死を賭して研究の完成を急ぐ。ペスト菌の恐怖と極限状況を描く実験作。

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  • 夜だ花束を捨てろ(電子復刻版)
    -
    暴力団の罠にはめられて刑事をやめ、以来スナックで奏き語りをしている青桐啓の許へ、この店の常連だった竹末波子の死因が納得できないと、弟から相談が持ち込まれた。確か池井信弘という男が、波子を轢殺したと自ら警察に通報して自殺したことで一件落着していたはずだ。だが、青桐が調査に乗り出してみると、事件の裏にあくどい謀略が見え隠れしはじめて……。どす黒い性と野望を撃つ長篇ハードボイルド。

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  • 猛烈に不幸な朝(電子復刻版)
    -
    レコード会社のやり手ディレクター鬼頭に、親会社の社長から至上命令が下った。今年こそレコード大賞を獲得しろ、というのだ。大賞選考会まで6カ月――強引な裏工作を開始した鬼頭に、有力ライバル歌手の醜聞を買わないか、と持ちかけてきた男がいた。が、鬼頭が待ち合わせの場所へ行ってみると、その男は青酸カリ入りウイスキーを飲んで変死をとげていた……。歌謡界を舞台に華麗に描く長篇推理小説。

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  • 鳴門に血渦巻く(電子復刻版)
    -
    トラベルライター瓜生慎と妻の真由子は開通した大鳴門橋の取材中、自殺志願の少女雛子に出くわした。雛子は淡路に代々伝わる人形遣いの名門道明寺家の娘で、人形に犯され妊娠したと言いはる。雛子の祖父杢平、父治平はともに謎の死を遂げていた。人形にまつわる怪談話や土地の利権にからむ騒ぎに巻きこまれた慎と真由子の許に今度は医師の堀留が人形に殺されたとの知らせが……。長篇トラベル・ミステリー。

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  • 明日に別れの接吻を(電子復刻版)
    4.0
    須賀原は将来を嘱望された若手官吏だったが、愛妻を犯した不良学生を殺すという過去を持っていた。情状酌量され、5年の執行猶予をうけた彼は、いまは晴れて自由の身になる時を待つ日々だった。その忍従もあと11日となった夜、友人が訪れ、「人を殺したのでアリバイ作りに協力してくれ」と哀願する。わが身の自由を選ぶべきか、友情をとるべきか?生きることの大命題を追求した長篇推理。

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  • 無宿人 御子神の丈吉1(電子復刻版)
    -
    渡世から足を洗って三年、細工師としての腕を認められた丈吉は恋女房のお絹との間に小太郎も生まれ、穏やかに暮せるかに見えた。しかし、宿怨を抱く国定忠治の舎弟・開雲の長五郎らに留守を襲われ、お絹は散々に弄ばれたあげく、赤子と共に惨殺された。愛しい者を失って堅気に何の未練があろうか! 復讐の鬼となった丈吉は、恋女房の形見のシゴキ帯を腰に、旅にでた。紋次郎の産みの親が放つ会心の股旅連作。

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  • 味子さん、殺人です(電子復刻版)
    -
    神保亜子こと、通称味子。アジの干物が好物でついた仇名だが、所属プロ社長の勘違いから、なんとグルメ番組のレポーターに起用。一歳下のカメラマン空閑(くが)三九郎とホテルのバイキング取材の帰り、交通事故を目撃した。被害者は翌日訪問予定の長崎県、平戸の銘菓〈歌留羅(かるら)〉の主人、潮見長次郎だった。平戸へと向かう味子達は、新幹線で長次郎の甥庄太に出会う……。連続殺人の予感を秘めたグルメ旅行が始まった。

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  • 魔の山(電子復刻版)
    -
    三度目だった。ダーツが頬を掠めた。警視庁警部・遊佐大吾を狙った毒矢だ。犯人の影もなかった。そして数日後、義弟・純二が戸隠山へ登ったまま失踪した。大吾は昭和二十年の東京大空襲のさなか、純二の父に拾われ育てられた。過去は知らない。己れの過去と純二の失踪が狙撃犯と繋がるのか!? 義弟を追って入った山岳は魔の山と呼ばれていた(表題作)。心の闇が生んだ犯罪を描く異色作品集。

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