国内小説 - 完結作品一覧
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-18歳の夏。まだ触れていないものはすぐそこにあり、 それはいつまでもまぶしく、ただそのまま残される。 この小説は、「ボビーに首ったけ」と「ボビーが首ったけ」でできている。 前者は、なぜかボビーと呼ばれている高校3年の男子に 会ったこともないのに手紙をよこし、数回のやりとりのあと 喜びを膨らませている同い年の少女。 後者は、ボビーがストレートな情熱を傾けているもの、つまりサーフィンだ。 18歳の夏、手紙から一歩、踏み出す計画を立てる2人。 そしてボビーは、そろそろ自分のサーフボードを手に入れる頃合いだ。 邪なところは少しもない青春の欲求を さて運命は、どのように取り扱うのか――。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-商売だから、というばかりじゃなくて、 旅の中でふと、裸になる時間の物語 秋の気配が漂い始めた道を、1台のキャデラックが北上していく。 飛行機を使うことなく、まだ青函連絡船が生きていた時代。室蘭まで。 キャデラックでストリッパーを劇場まで送り届けるという 馬鹿馬鹿しくもゴージャスな、楽しい旅。 派手な芸名、アナウンス、踊りの合い間に 移り変わる天候や北の町、港の風景が、文字通り幕間のように挿入される。 場所も辺境、人も辺境。この先どうなるかわからない ポンと投げ出された日々を描く心やさしきロードノヴェル。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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3.0夏と、島と、オートバイ。 退屈を知らない日々のためには、 まずその3つが必要だ。 一度目は高原の道で。二度目は共同浴場で。 偶然の出会いが2度あった「彼女」は、 もう無関係な他人ではない。 仕事や悩みが毎日の多くの時間を占めてしまったとしても ひとたびオートバイに乗り、歓びを分かち合う人が隣にいて 風が、道が、光が、山々が、自分と一体になってしまえば もはやそこに退屈の入り込む隙間はない。 夏という時間、島の時間を生きる彼ら彼女らは 限りなく自由だ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-ボーイ・ミーツ・ストリッパー。 走る、飲む、寝る。で、さよなら童貞。 女が年上で、男がまだ女性を知らないなら、こんなふうに出会ってしまえばいい。 これは、最強のご都合主義に貫かれた一編だ。 オートバイで走っていたら、風呂上りの豊満な女と出くわし、 向こうから追いかけてくる。 飲んでも食べても支払いは女、喧嘩に巻き込まれてもあっさり勝ち、 そして少し甘えたような、初めての経験。 まさしくママの振る舞いだ。 真夜中のママこそが、世の少年をこうして正しく教育する。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-人生は野菜スープ、でなく、 時に冷たいハンバーガー 弱冠21歳の若き私立探偵アーロン・マッケルウェイ。 ガン・ベルトを携えた、保安官さながらのいでたちで 彼は人々のさまざまな依頼に応える。 この短編でマッケルウェイに与えられた使命は 白血病で自らの命を経った女性からの伝言を伝えること。 しかし伝えるべきその相手もまた、悲しい運命にあった。 心優しきマッケルウェイが共有するのは 共に味わう冷えたハンバーガーだけだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-例えば東京とは、雨と水商売と、 貸し傘と、どうにかなる女と男。 『人生は野菜スープ』に収録された作品では、娼婦やストリッパーなど、社会からはみ出したような女性が描かれているが、本作ではホステスだ。 舞台は東京・銀座。水商売の女性と少なからず同じ時間、空間を共有するのは、例えばクラブで伴奏をするピアニスト。彼女たちにとって、心強い伴奏者であり、時に人生の伴走者である彼とは、店から借りる傘で身を寄せ合って雨をしのぐような関係の中で呼吸をしている。過去も未来もあるだろう、しかし今は関係ない。水商売から提供される相合傘の下で揺れているばかりだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-友人でも恋人でもない、相棒という得難い関係性の、 風のような成り行き。 ボーイ・ミーツ・ガール。はじまりは映画館。 女はロビーの長椅子に座り、男は眠りこけていたのが目覚めたばかり。 スクリーンを凝視していない2人は 映画館は映画を観るところ、という思い込みから自由だ。 友人や恋人のように重力の中で生きない、 ただ風の中で生きる、相棒として。新宿で。富浦で。 大切なのは、自分たちが何者で、これからどうするかではなく 例えば変形して痛みの伴う足を、ビー玉を使ってラクにしてやれる技術だ。 10ccに「Life is a Minestrone」という曲があります。 気になる方は検索するなどしてみてください。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-百歩譲ってこれが青春だとしても、 断じて暴走ではない。 「俺あ、必死だよ」。主人公・美治のその言葉に偽りはない。 大人から見れば単なる暴走族にしか見えない集団の リーダーにあたる男には、一定の行動基準がある。 世間におもねることなく、四輪で、二輪で走る行為を楽しむこと。 同時に、アウトローを気取らないこと。 実際彼には、職場があり、家族がいて、フィアンセがいる。 そして自らの生命の危機に隣接した時でさえ、社会の側が 走る行為を封殺しようとする、その糸口を見事に絶つ。 自ら「青春」などと呼ぶことはない。 ただそれを、他に何と名付けたらいいのか、わからないだけなのだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-ハートブレイクを突き抜け、 新たなブレイクスルーになる時。 緩慢で繰り返しの多い前半部と、一転、すばやい行動で危機を回避する後半部。そのあざやかなコントラストが光る一編。 七里ヶ浜のバーにしつこく何度も電話をかけてくるその声を バーテンダーも常連客も聞いてはいるものの イカれた女の酔態と退け、相手にしない。 しかし、この店に初めてやってきたカウボーイ・シャツの男は違った。 暇にまかせて戯れに相手をしている風を装いながら 事態の切迫を正確に読み取り、巧みに相手を誘導する。 2人が2度目に会う時の男の容赦ない行為は、 もはや叱責の域を超えていたはずだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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4.0捨てる男あれば拾う男アリ。 走ることばかりでなく、留まることも、この先の2人は。 オートバイで走ることだけにリアリティを感じている少年と 高2で家出して以来、家に居つかなくなった少女。 2人は不意に、夕暮れの第三京浜で出会う。 次々に生まれてはもらわれていき、捨てられる猫のように よるべない時間の中を漂い、生活を積み上げることのできない2人。 しかし、決裂と思われた瞬間を超えて、彼女は戻ってきた。 これから、今までとちがう何かが始まるのだろうか。 ゆっくりと、くりかえしながら、歌いながら。 スローなブギのように。 「野生時代」新人賞受賞作にしてのちに映画化された代表作。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-1人の男の死を悼むために、 モーターサイクリストたちは続々と小さな町にやってくる。 人口わずか1800人の小さな町・ウィリアムズ。 そこにある日、数百人規模のモーターサイクリストたちが終結する。 ただならぬエンジン音。見慣れぬ男たち。 平穏な町にとっての異常事態に、警察も非常体制を取る。 しかし、彼ら彼女らの目的はただ一つ。 敬愛するライダー、モンスター・ジョーの葬儀を心をこめて執り行うことだけだ。 葬儀の際の、静けさと爆音。静と動の鮮やかな交代劇。 町に大きな刻印を残したかに見えた轟音もライダーたちも やがて空気のように去っていく。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-手で触れることのできる夢に、 身を投じた女の人生。 どこからかやってきて、いつのまにか消えていく。 さまざまな種類の流れ者が登場する短編集『ロンサム・カウボーイ』の 最後を飾る一編は、カーニヴァルの中に生きている女の物語。 日々の中にひとときだけ挿入されるカーニヴァルという非日常が シャーリーンにとっては逆に日常の住処になっている。 なぜなら、彼女にとっては輝くことだけが人生だから。 彼女もまた、さすらうカウボーイ。 ベッドルームのジュークボックスには ただ1枚、エルヴィス・プレスリー『ロンサム・カウボーイ』のドーナツ盤だけが 入っている。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-シャッター押さなかったことによって 定着された1枚の絵。 そこにこめられた荒馬の歴史をカウボーイが語る。 ごく短い酒場のシーンを前後にして 真ん中に荒野の情景が挟まっている。 荒馬の絵と、絵を語る作者の老人。 そして、その絵の起点になった荒野と荒馬を 寝袋の中に身を置いた極度の緊張感の中で体験した時間が挿入される。 北米大陸の自然と、そこに現れた人間の初期の係わり、 その名残りを描く初期作品群『ロンサム・カウボーイ』のモチーフが 馬という野生とともに鮮やかに浮かび上がった一編。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-スポーツだけではないロディオの 名残りをとどめた男が町にポツンと。 ロディオ・バム(Rodeo Bum)のBumとは、 浮浪者や怠け者、ルンペン、無能の者、といった意味。 ブロンク・ライダーと呼ばれる一人の男の中には ロディオがもたらす熱狂、すなわちどこか人間をダメにしてしまう要素と ロディオがスポーツになっていく過程でそぎ落ちた、 ロディオのルーツに係わる何ものかが残っているようだ。 だから、大会のためやってきた数百人のライダーたちが町を後にしても 彼はまだ酒場で飲んでいる、一人のlooser(負け犬)として。 ようやくその彼も町を去る時、取り残される白のサンダーバードがあまりに美しい。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-見ることは通り過ぎること。 すべて自分のものでない風景の中を。 端的なタイトルがこの短編のすべてを表している。 通り過ぎること、それがすべて。 町を通り過ぎながら、見る。 徒歩や自転車やオートバイのように体を外気にさらさない 四角い個室のまま自動車で移動することで 見ることは純化される。 通り過ぎることでカメラ・アイになる。 そこに対向車が、ガス・ステーションが、林が、湖が、 広告の看板が、遊園地が、ビーチパラソルが、教会が映る。 主人公は、カメラではなく、人間であることを忘れないように(?) 時折、リンゴをかじる。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-人生は冗談の連続。 その渦中に町でいちばんの伊達男がいる。 ユーモアと余裕に満ちた楽しい一編。 主人公は、保安官のガーランド・デューセンベリー。 彼が日々相手にしているのは、 半熟卵が注文どおりに作れないからと妻を散弾銃で射殺したり、 未婚にもかかわらず「浮気している夫を逮捕してほしい」と訴えてきたり、 酔うと必ず酒場でストリップをして、あげく家まで送り届けなければならないようなデタラメな連中ばかり。 しかし彼はジョークのようでもあり、シリアスでもあるそれらの馬鹿馬鹿しい事件を的確に、すばやく、こなしていく。 西部劇スター崩れの完璧に整えられた服装とともに。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-2人から3人。4人、5人。 1人去ってまた3人。 愉快な非常事態の物語 人物の性質ではなく、人と人との関係が日々を形成する。 大学生、という浮遊感に満ちた時間の中で、 オートバイが2人の男を関係付ける。 女がやってくる。2人が3人になり、奇妙に安定した三角関係に入る。 しかし時間は止らない。3人が4人になり、5人になり バランスこそが生命である関係が危うくなる。 ついに崩壊が来る。そこにもオートバイがあった。 しかしその崩壊すら、終わりではない。 カタルシスなきアンチクライマックス。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-どこへでも行ける青年、 どこへでも行かせるアメリカ。 自動車を愛し、熟知していること。 そこが北米大陸のアメリカであること。 この2つさえあれば、人はどこにでも行くことができる。 目的も要件も思い出も仕事も家族も恋人も 「どこへ行ってもいい」という自由の前には関係がない。 モーテルを出て、外へ行くこと。 走り続けるに十分な広さがあること。 そこに一人でいることがもたらす大きな微笑には一点の曇りもない。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-すべてはそこで起こり、あるいは何も起こらない、 無冠のグランプリ。 映画の撮影のために、スタント・ドライヴァーが召還される。 男の名はトリッシュ・ブラドレー。黒人だ。 映画監督も撮影監督も彼に絶大な信頼を寄せ、 彼もまた、終始、余裕の笑みを絶やすことなく 危険なシーンをこなしていく。 過去に追った傷が、ブラドレーにこの職業を選ばせているが その屈託が仕事に影を落とすことはない。 ドラマを作るための失敗も葛藤もない 完璧なアンチクライマックス・ノヴェル。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-広大な麦畑の経験は、青年を濾過する。 はるかカナダにまで続く、気の遠くなるような面積の麦畑。 熟練の腕を持つ指揮官の下、麦刈り隊に加わった青年は 恐怖すら感じさせる、そして官能のゆらめきをたたえた 麦畑の法外な物量の中で、かつてない身体の開放と 地球と自分の体が一つになった感覚を獲得する。 麦畑と一緒に在ると、風はひときわよく目で観察することができ、 火はあまりに獰猛で俊敏に動く。 そこにむきだしの、プリミティヴな人間の動きが接する。 この純度の高さこそが、労働というものだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-死の尻(けつ)をなめた男の昔語り。 狂った青空の下、ひたすら長く延びるカントリー・ロードを行く。 茫漠と広がる大地ばかりが取り囲み、やがて足を踏み入れた ゴーストタウンに、小説の後半、大木と1組の夫婦が現れる。 1本の木を介して、死がすぐそこにあった時代。 死は、子供たちの手の先、いや、首の周りにあった。縛り首の木のすぐ傍のブランコみたいに。 アメリカの昔と今を貫通する死の光芒。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-いつも未知のほうへ、生命のきらめきのほうへ、 ビリーは向かって行った。 ビリー・ザ・キッドといえば、アメリカ西部開拓時代のヒーローとして、 数々の小説や映画に描かれてきた。 そのビリーの生きた日々を、片岡義男が書くとどうなるか。 伝説の男による銃の早技は確かに描かれはするものの ここにあるのは少年から青年に移ろうとする1人の男の 一日いちにちのていねいな積み重ねであり、 主人公である彼さえもがその一部になってしまう 北米大陸の圧倒的な自然、そして時代の苛烈さである。 ビリーが求めたものは栄光ではなかった。 自分を日々新たに鍛え直す、恐怖に似た未知のほうへ 彼はいつも向かっていったのだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-やがて無言になり、かろうじて一言つぶやく。 「波が来る」 オアフ島の北海岸にある小屋で 4人の若いサーファーが共同生活をしている。 50フィートという途方もない高さを持つ波を経験し、 それを16ミリ・フィルムで撮影することにも彼らは成功した。 スクリーンに映し出された波を追体験する時間と 一瞬に通り過ぎた現実の波の時間、待機の時間。 3種類の時間はしかし、すべてが1つになって彼らの人生の時間になる。 目の前にある圧倒的な無限を知ってしまった人間の 充実した空虚がここにある。 心理を描かない作家・片岡義男の絶対処女作。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-米大統領を襲った謎のテロ作戦「オペ・おかめ」。それは虐げられた弱者たちが突きつけた告発状だった。 偽善者を憎む娼婦ジャンヌは、自分のスリを見逃した東洋人・白鳥の正体を暴いてやろうと、その後を追い始める。同じ頃アメリカ大統領が小型ロボットで昏睡させられる事件が発生。現場には「オペレーション・オカメ」という謎のメッセージが残される。白鳥を犯人と思う対テロ組織のバート、次第に白鳥に惹かれていくジャンヌ。謎めいた白鳥の真意とは。 事件から浮き上がる原爆の惨劇。強者の傲慢と搾取に対する弱者たちの怒り、おかめの面に秘められた傷そして慈愛。人はいかに生き、なにと戦うべきなのかを問う、衝撃的作品。 【著者】 藤永茂 藤永茂(1926年生)満州国長春生まれ、国籍カナダ(カナダではSigeru Huzinaga)、1948年九大物理卒、1959年京大理学博士、1968年アルバータ大教授、1991年同大学名誉教授(著作):『分子軌道法』(岩波書店、1980年)、『化学や物理のためのやさしい群論入門』(岩波書店、2001年)、『アメリカ・インディアン悲史』(朝日選書、1991年)、『ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者』(朝日選書、1996年)『アメリカン・ドリームという悪夢』(三交社、2010年)など。
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-………………………… 家族と絆の物語。 制限された生活に疲れている方。 癒されたい、元気がほしい、 ここちよい読後感にじんわりとひたりたい方におすすめです。 特に犬派には、あらがえない描写(!)がつまっています ------------------- 【読者さまよりコメントを抜粋】 (※すべて掲載の許諾を得ております) ◆メディアリード代表:野崎勝弘氏 『完璧なストーリー』 ◆作家:坂東太郎氏 『嫉妬もできないぐらいよかったです』 ◆脚本家/登山家:森山智仁氏 『豊かな暮らしに触れて、豊かな気持ちになった』 ------------------- 新型ウイルスが日常を変えてしまいました。 目に見えない恐怖、へだたりとつながり、生きるとは、家族とは。 すべての愛犬家に贈るハートフルな物語です(ギターも出るよ!) ※劇中のウィルスは、COVID-19を主なモデルとしておりますが、特定はしておりません
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-【あらすじ】 辰海和也(たつみかずなり)は、世間を賑わせている生成AI・AI Chatをゴーストライターにして小説家の道を順調に歩んでいたはずだった。 ある時自身の小説がSNSに無断で盗用されていたことに気付く。一つの綻びをきっかけに泥沼に嵌っていく和也。生成AIを使いあらゆる悪事に手を染めていく。 一方、生成AI画像を表紙に起用した秋津川賞作家・庚午真衣(こうごまい)は画家の戌亥絵美(いぬいえみ)に著作権侵害で提訴されていた。 果たして彼らの運命の行く末は――。 ※本作は蓮見セイの個人誌作品の電子書籍版となります。
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-2021年11月に刊行された『ルーティーンズ』(講談社)の販促のため、書店で無料配布された『長嶋有デビュー20周年記念小冊子』がパワーアップして、『デビュー20周年記念小冊子電子増補版』になりました。 小冊子の「試し読み」と「長嶋有全著作を語る」を掲載し、さらに長嶋有ロングインタビュー(聞き手:与儀明子)と北村浩子による評論「長嶋有のアスペクト、または水平」が追加されています。 特別付録として、『夕子ちゃんの近道』単行本のオビに印刷された応募券によるプレゼント「非売品小冊子」に掲載された2006年のインタビューを再録。 特別付録その2として『文學界』2021年11月号の「長嶋有を作った10冊」と、ジュンク堂池袋本店での選書「長嶋有をつくった20作」(文學界の10冊の拡張版)、今野書店での「これで大人になりました」選書15作のコメントもまとめました。 総字数6万7千字以上! 長嶋有を定点観測したいすべてのファン必携!
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-絵を描く夢を諦めた彩は無機質な日々を繰り返していた。しかし、ある時切り離したかった縁によって無機質な心は揺り動かされることになる。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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-「サロン奥沢」あらすじです。世田谷の奥座敷、と呼ばれる閑静な住宅地、奥沢。アロマサロンの主・直子の元に、近くに住む主婦の真由美が客として通い始める。真由美がSNSを始めたときから、直子は絆という鎖に絡め取られそうになるのだった。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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1.0「卒業しても、俺らはなんも変わんないよ。」 美大を卒業して離ればなれになったあなたとわたし。理想と現実のギャップに打ちひしがれ、バックれた会社からの電話も鳴らなくなった頃に突然来たある連絡をきっかけに、わたしは再びカンバスの前に立つ...。 美しすぎた過去とも、ままならない現実とも向き合って、再び歩き出そうとする姿を繊細かつエネルギッシュに描いた現代のクリエイター・ノベル。 刊行時には俳優の成田凌、飯豊まりえらも賛辞を寄せ、映画化も決定しているデビュー作「スクロール」(講談社)、 そして収録の1篇「ファン」が松本花奈監督、本田翼主演により映像化された第2作「楽しかったよね」(講談社)などで注目を集める話題の新人作家・橋爪駿輝が、 デビュー曲「夜に駆ける」が半年足らずでYouTube1,000万回再生を突破、Spotify急上昇チャート1位やグローバルバイラルチャート入りなど多方面で注目を集めている ""小説を音楽にするユニット""YOASOBIの3rd single「ハルジオン」の原作として書き下ろした短編小説です。
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-童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より 「こじき」という言葉が日常的に使われていた時代。捨て子や浮浪児はどこにもいた。 流れ者の職人が、昼時に同僚職人たちの残り物をおもらいしているコマツとサンゾウの姉弟こじきを、みるにみかねてひきとる。男の家はあばらやだがそこには子どもたちの大好きな電灯があった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より 小豆島に巡礼するおへんろさんがたくさん島にわたって来たころのこと。村の船つき場の桟橋近くにちいさな店ミドリヤ屋がある。 小学生の孫娘と暮らす、六十すぎたおばあさんがひとりできりもりしている店で、質素な旅人に重宝な店。 みやげものや日用品を商い、夕方は手打ちうどんやいなりずしを食べる店。 出る船、着く船、孫娘ケイ子とおばあさんの暮しは汽笛とともにあった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-童話と小説のジャンル分けをしてなかった作者、壺井栄児童文学集より 壺井栄の物語づくりに深い影響を与えたのが祖母であることはよくしられている。 栄は小さい頃から祖母のそばで寝物語にいろんなお話をきかされて育った。お話だけにとどまらず、古い歌もきかされていた。 本作は祖母をモデルにした、もっとも長編の物語ではないだろうか。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 ミネの初旅は十六歳の秋。高松への積み荷は四斗入りの醤油が八樽だけあった。その頃、樽職人の職をなくした父重吉を手伝い、ミネは荷役をする荒い働きをさせられていた。父と娘は自家の小船に乗って、まるで夜逃げでもするような真夜中の時刻に家を出た。重吉は米やそうめんや着物など、高松にいる教師になった息子に届ける大きな信玄袋を肩にかけ、ミネは自分の着物の入った小さな風呂敷包みを抱えていた。まっくらな夜であった。高松へゆけばこれまで知らなかった何かが自分をまっている。ミネの期待はいやがおうにも膨らむ。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 夫に死なれたか去られたか、他所から村へやってきた身寄りのない女が4年生の娘をひとりで育てている。村では日雇いや宿屋の女中などで日銭稼ぎ、ふたりきりの貧しいくらしながら娘ヨシノには母親といられる幸せは何にもかえがたい。すでに病魔に蝕まれている母親は娘をつれてちょっとした商店街にでかけ、自分の着物を売った金で娘がほしがっていた裁縫箱を買ってやり、めったに食べられない素うどんをふたりしてすするのだった。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-無機物BL短編集です。 『うっとおしい最新機種が俺に迫ってくるのですが』 スタイリッシュな最新機種オーブンレンジ×昔ながらのトースター おじさんトースター受けです♪ 『これはある意味愛かもしれない』 充電器×スマホ 間男:イヤホン 『特別な時間を君と』 鉛筆×原稿用紙 『俺を乱すはお前の音色』 撞木×梵鐘 無機物たちの、恋愛事情をお楽しみください♪ ※Amazonにてそれぞれ販売していたものをまとめました。重複購入にご注意ください。 ※本作は東 紗鋳樹の個人誌作品の電子書籍版となります。
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-◆ランプシェードになりたくない男 光のアートデザイナーの山形のぼるは、仕事で博多にやって来た。 おしゃべりでせっかちな担当による案内を切り上げ、一人で観光をしているととある居酒屋に辿り着く。 マスターに照明を良くしてくれと依頼され、のぼるは快くそれを引き受けるが……。 ◆メールを送れない世界 梶野沙緒里は自分の稼いだお金でプレゼントをしようと、夫に内緒でアルバイトを探していたが、中々ない。そんな時、沙緒里のもとに一通のメールが届き、念願のアルバイトを始めることになるが……。 ◆愛の血しぶき スピリチュアルアートのセールスマンである守田ゆう太が店じまいの支度をしていると、そこへ妙齢の女性がふらりとやってきた。 三年も売れていなかった絵を半額で購入し、帰宅した彼女は……。 ◆死んだ彼が設計した家 舞踊家の浜田小百合には、大工の神奈川真二という恋人がいた。 二人は結婚を機に、真二の家系で代々受け継がれている土地に自分たちの家を建てようと考えていた。しかし、ある日真二が事故に遭って亡くなってしまい……。 ◆若作りの女 呉原大和は夜のドライブ中に様子のおかしい女性を見つける。 声をかけても泣くばかりで話にならないので、自分が住んでいるアパートへ招く。 居候となった女性に惹かれプロポーズする。 しかし帰宅すると女性の姿はどこにもなく……。 ◆水晶に込めた願い 山中ゆかりは、何をしても体調不良が治らず困っていた。 そんな時、ふと寝室に飾ってある水晶が目に入る。 充分な数が集まった際にブレスレットに加工するという計画だった筈が……。 さら・シリウス:あらすじ 妖精社 :文章
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-短大に入学し、憧れの東京生活をスタートさせた由乃。胸に抱いた思いは「特別な“何者か”になりたい」。由乃には小学生の頃から、コンプレックスがあった。それは、自分があまりにも「普通」であること。いたって普通の両親の間に生まれ、金持ちでも貧乏でもない家庭に育ち、他人と比べて特に秀でたところも、目立つこともない。そういう自分が嫌だ。「普通」は嫌。「みんなと同じ」は嫌。具体的な夢やビジョンはまだない。でも、田舎を飛び出して、キラキラした東京で暮せば、普通でない何かにきっと出会えるはず……。だが、短大では「普通」に友達ができ、カフェやハンバーガーショップにも「普通」に通い、合コンにも「普通」に参加する。東京の女子大生として、ごく当たり前の日々が過ぎていく――そんな矢先、由乃はティッシュ配りのアルバイトを通じて、「有名になりたい」と夢を語る可愛い女の子・櫻子と仲良くなり、二人揃って芸能事務所のスカウトマンから声をかけられる。“何者か”になれるチャンス到来!? ただし、仕事は露出度かなり高め。櫻子は乗り気。由乃はどうする……?
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-壺井栄はダメ男をいい男に描くのが巧い 小学校を普通は6年のところを8年皆勤したボンヤリ茂一は卒業すると、漁師の父親と海へ出て行った。 嫁は二度きたが交わり無くいなくなる。身体は大きいが、人と交わるのも争うのも下手な引き蘢りな茂一。 母親キシは40を超した茂一にどうぞ嫁をと願うのだが。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-登場する男たちは現在の島の男にも通じる これは戦争前、1940-41年頃の物語ではないだろうか。 壺井栄本人と思われる作家となったミネが島へ帰ると、 小学校同級会が急遽開かれる。8人の同い年が集まると40年の歳月が一挙に巻き戻される。 島の同級生たちの暮らしぶりが、現在の島のありようにも繋がっている。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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-息子セイの結婚をきっかけに、冷え切っていたマコトとココロの関係に変化が起きる。未来に起こるかもしれない、そんな夫婦の喧嘩模様。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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-栗本薫唯一の私小説。死産で産まれた弟との葛藤を描き、栗本薫・中島梓を知る上で欠かせない作品。 栗本薫は『ぼくらの時代』で華々しく文壇デビューした後、グイン・サーガ・シリーズを発表した1979年に文芸誌「群像」に唯一の私小説「弥勒」を発表した。 この作品は死産で産まれ、3歳のときに日本脳炎のために意識もないままに寝たきりとなった弟との葛藤を描いて、栗本薫・中島梓の一生を苦しめ続けた激烈な怒り・悲哀が赤裸々に語られた作品である。『弥勒』の続編として手を付けられたまま、完成することのなかった断片「56億年の弥勒」を併載。解説は元群像編集長、内藤裕之氏。 【著者】 中島梓 1953年東京生まれ、2009年に病没。1977年に群像新人文学賞評論部門を、1978年に江戸川乱歩賞を受賞して文壇デビュー。小説は栗本薫名義で、評論などその他の活動は中島梓名義で発表する。正伝130巻、外伝21巻のグイン・サーガ・シリーズ始め、400点を越える著作が刊行された。
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-セックスの愉しみを覚えたばかりの20代の女の子たち。痴漢まがいの男をエッチに誘ったり、オナニーしながら大学の同級生を襲ったり、飲みに誘われてそのまま男に身を委ねたり、時には女子2人で3Pに及んで男を驚かせることも。若々しい青い果実と満開のトロトロの花びらが、今日も男たちを呼び寄せる……。
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-『嘘つきな小指』 山本サオリは恋人の良太と結婚してこの地で暮らそうと考えていた。だが、産廃業者が来て。そんなある日、太田老人が崖から落ちるという事故で死んだ。 恋人の良太も交通事故で大怪我を負ってしまう。サオリの精神は追い詰められていくのだが……。 『気付かない方が幸せ』 佐田誠は、弁護士としてこれまで沢山の人間の弁護をしてきた。 そんな彼はある日、犯罪被害者遺族への “贖罪の旅 ”を思い立つ。誠は贖罪の旅を転々として、事件の被害者遺族達の顔を見て回るのだが……。 だが、誠はその場で色々な事に “気付かなかった ”のだ。 『恋人は客引き』 彼氏いない歴三十六年の処女、角田真奈美はブティックの隣にあるカフェの店長をしている進一と知り合う事になる。進一はとても優しい性格で、不細工な真奈美にも優しく接してくれる性格だった。 そして、真奈美は進一からプロポーズされるのだが、ひとつ問題が……。 『秘密のバカンス』 山本健司は新薬のレポートを提出する日が迫り、山本は追い詰められていく。 だが、ふと、山本はある名案を思い付く。 『物覚えがよければ』 山本直人は美男だが、うだつの上がらない今年四十になる旅役者である。 ある時、一人の女と出会う。 京子に誘われるままに食事に付き合い、幾度か身体も重ねた。 京子は思い出せないのかと直人に再度訊ねるのだが……。 『望み通りの人生』 主婦の滝川ユカリは、ずっと働きたいと思っていた。 ある時、タロット占いをしている女性に貴方の望みは叶うと言われ夫に隠れて、パートを始めた。だが、夫に問い詰められ、再びタロット占いをして貰うが。
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-稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 キクにはどういうからくりで世の中に景気や不景気がやってくるのか、知るすべがなかった。しかし、戦争のあとには必ずその不景気がめぐって来るのだということだけは分かった。 二度も夫をなくし、キクが十数年ぶりに娘が生んだ私生児の孫とともに島に戻って来た。住み込みで役場の小使いとして、雨風をしのげる小部屋をあてがわれ、孫を背負い遊ばせながら働けるのは、何もなくなったいまのキクには、誰に対しても有り難うござんすと、笑顔を向けなければならない境涯であった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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4.0友人の恋人であった吉川美緒と海辺の町で再会した水島は、仲間たちとけんかに明け暮れた学生時代を想い出す。海風を受けながら、少年たちの苛烈な青春が吹き荒れる表題作『ハマボウフウの花や風』。実際に著者が勤務していた体験から綴られた『倉庫作業員』『皿を洗う』『脱出』。湖畔で隠遁生活を送ることにした男と三羽のアヒルの心温まる生活を描く『三羽のアヒル』。のちに映像化された作品を含む6つの短編集。巻末には電子書籍版の追加として「対談 椎名誠×目黒考二」「電子書籍版あとがき」「椎名誠の人生年表」を掲載。
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5.0さまざまな専門家たちがなにかの理由で集められた収容所で、男は太軸二段式十字ドライバーを片手に脱獄をはかろうとする表題作『ねじのかいてん』。水で覆い尽くされた世界で逞しく生きる人間の姿を描いた『水域』。ヒーローショーで着ていたウルトラマンのコスチュームが脱げなくなり、ウルトラマンとして生活していくことになった男の数奇な運命を描く『パンツをはいたウルトラマン』。謎が謎を呼ぶ9つの短編小説を収録。巻末には電子書籍版の追加として「対談 椎名誠×目黒考二」「電子書籍版あとがき」「椎名誠の人生年表」を掲載。
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-ナンパお持ち帰りするための口説き方 本編の紹介文です。 はじめまして元祖ナンパ師のJony と申します。 ナンパ歴は約20年近くになります。はじめに生まれた時から自閉症を患い、人と話すこともままならない状態で、幼少期から学 生時代を過ごしてきました。 なので、普通に会話する事も出来ないのだから、友達も彼女も出来るはずはない。いわゆる、コミュ症っていうやつですか!? 当然のことながら出会いがない人生を歩んできたわけです。俺と同じような方も何人もおられるかもしれない。 そういった方々に向けて、書きました。その状況を乗り越えるために女性との出会いを求めて修行したのが大学時代であった。 その大学時代に行った修行と大学からその後10年間かけて楽しみながらコミュ症を克服してきました。 その中で、お姉さん達をGETしてきたナンパの方法について体験談を交えて書きました。 ただ、これナンパかよ!!と思う方もいらっしゃると思います。このナンパが出来ると後々有利になることが増えます。 例えば、ナンパは断られることが前提なので、断れても動じない忍耐力がつき、営業の交渉などにもいかせます。 さらに、自分がやりたい目標がありそれに向けて諦めない心と継続力が身に付くのです。 よかったら、手に取っていただき、最後まで読んでいただければ幸いです。 ※この本の内容について法律に違反する内容を含んでいる箇所はございません。 推定ページ数:147P 推定文字数:64,457文字 ※本作はJonyの個人誌作品の電子書籍版となります。
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-とある夏の夜のこと。歳の離れた兄妹は二人で縁日を巡る。小さな妹は縁日にいるというお化けを探していた。そして、とうとう本物のお化けと出逢ってしまい……心に傷を負う優しき兄と純粋な妹を救うは、今は亡き祖父との絆。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 地球すべてがラブホテル!コインランドリーで、接待ゴルフで、キッチンで、果てはおばあちゃんの入学祝いで?場所も時間も選ばない新型風俗店「ザ・ゲリラ」を舞台に、4人の芸人が己の性癖をあますところなく詰め込んだ「性癖小説」が待望の電子書籍化! TV東京「今日からやる会議」発、「電子書籍で一攫千金プロジェクト」の企画プロットがついに本邦初公開。鬼才、猫田まんじまるの過激な挿絵も妄想を掻き立てる!マンガ化プロジェクトも進行中!もろもろ乞うご期待! ※ 気になる「ザ・ゲリラ」のシステムとは? Step 1:受付で事前に料金を支払い、GPSを受け取る。 Step 2:その後一旦帰宅し、普段通りの毎日を過ごす。 Step 3:ある日、街中で急に知らない女性にイカされる。
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-四季を通して寒くて暖かい小さな物語、読み始めると止まらない。 sonofune books いまの時代を静かに伝える、小説、漫画、詩集、評論など、ジャンルを超えて電子本にしていきます。 『寒の祭り』は2008年から2011年まで冊子「イワト」に連載された短編のなかか5編を選び1冊にしました。 八ヶ岳を遠く眺める地に暮らす小日向知子の物語はいつだって透きとおったキーンと冷たく吹くく風とともに、読者の前に差し出される。四季を通して寒くて暖かい小さな物語、読み始めると止まらない。 【著者】 小日向知子 1978年生まれ、山梨県北杜市在住。和光大学卒業後、障がい福祉に携わりながら、少しだけ風変わりな人々の物語をなぞっている。 1歳の息子の母。無類のうどん好き。
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-明治の黎明期にイギリス女性と恋に落ちた日本人留学生の行く末は! それは神の存在を探るアメージング グレースでもあった。 十数年ぶりに帰国した愛は、男爵だった曽祖父が造った北海道の農場を訪れる。そこで見つけたものは、一つの金庫の中にジェーンというスコットランド娘からの100通を超す恋文であった。そして曽祖父・龍の華麗な愛と男爵芋の秘密が百年を越してよみがえってくる。 【目次】 農場 会社 絶望 結婚 友人 家族 恩寵 男爵芋 修道院 唐人お吉 あとがき 【著者】 茶屋二郎:1945(昭和20)年、金沢市生まれ。慶応大学卒業後、小学館入社。その後バンダイに転じ、28歳で取締役、35歳で社長に就いた。社団法人デジタルメディア協会理事長などを歴任。現在、一般財団法人 日本おもちゃ図書館財団 代表理事。著書に「若き血に燃ゆる」(リベラルタイム出版社)、「1868年 終わりの始まり」( 講談社)、「遠く永い夢」(日新報道)、「父の背中」(時鐘舎)、「蓋棺」(ボイジャー)など。
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3.8★電子限定書き下ろしSS特典付き★ 「先輩。僕はあなたを信じます」 日常の謎を解く短編、それと同時に進む「死にたがりの探偵」の完全犯罪計画……言葉よりも大事な感情を紡ぐ二人の物語。 【あらすじ】 「世界なんていっそ滅びればいいのにな」そう嘯(うそぶ)く先輩・月也との二人暮らしは面倒くさい。感染症で大学は閉鎖、外出もままならない。暇潰しと小遣い稼ぎに後輩の陽介は「お悩み解決サイト」を始める。けれど、「妙な癖を持つ夫」「虚言癖の妻」「自粛警察の妹」と舞い込むのは、厄介な依頼ばかり。煩わしい日々の中、やがて明かされる月也の“親殺し計画”、 21年前の秘密、犯行を防ぎたい陽介の想い……。探偵か犯罪者か――日常の謎を解く短編と「死にたがりの探偵」の完全犯罪計画。言葉よりも大事な感情を紡ぐ二人の物語。 著者について ●山吹あやめ(AYAME YAMABUKI) 青森県生まれ。宇都宮大学教育学部環境教育課程卒業。卒業論文は物理研究室にて作成。担当教授の言葉「一人でできることは後でもできるから、今は一人ではできないことをしてみればいい」は座右の銘のひとつ。好きなアーティストは、GLAYとMAN WITH A MISSION。2018年エブリスタ小説大賞TOブックス大賞受賞。 本作にてデビュー。
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3.6累計50万部突破!「最後の医者」シリーズの著者、怒涛の4ヶ月連続刊行第3弾! なぜ殺し、そこに何を思うのか。 これは殺人鬼の記録を集めた残酷で残忍な真実の1冊だ。 【あらすじ】 理想の女性を求めて撲殺を繰り返すホスト。ランナーズハイ殺人鬼OL。子どもの犠牲を正当化する母親。地球を守るために法を犯す女。愛する”肉”を監禁する肉屋。美しいものを”裏返し”続けるテレビマンなど……。それぞれが日本中を震撼させた事件の真実を告白していく。なぜ殺し、そこに何を思うのか? その猟奇的な殺害手段とは? 予測不能の狂気にあなたは必ず戦慄する! 普通の人よりも人間らしい――これは殺人者の記録を集めた一冊。【文庫書き下ろし】 著者について ●二宮敦人 1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。
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4.2「なーんの面白味もない人生やったなあ」――病床にある祖父の言葉が頭から離れないコンビニ店員の修司・26歳は、ある日、借りのある同僚から『ヒーローはキミだ!』という胡散臭い求人広告のアルバイトを持ちかけられた。しぶしぶ指定された場所へ向かうとあったのは、今にも崩れ落ちそうな雑居ビル。そこの会社にいたのは、初老の紳士、ホストのようなチャラ男、そしてよくわからない話をする恰幅の良い社長。いきなり任された仕事は、今をときめく人気漫画家の“お守り”? 読んだ後はきっと元気になれる、著者会心の人生応援ストーリー第2弾!
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4.1各国の傭兵たちの窓口となり陰でサポートする「傭兵代理店」。日本では非公式に特殊部隊を派遣する機関として政府にも重用されたが、国際犯罪組織の陰謀で潰された。そして最強の傭兵・藤堂浩志は仲間の葬儀参列のため久々に人前に姿を現すが、何者かの銃弾を浴び、倒れる――。一方、かつての傭兵チームのメンバーはフィリピンの傭兵部隊に入ったり自動車修理業を営んだり、それぞれ新たな生活を送っていた。そんな中、アルジェリアの天然ガスプラント襲撃事件を国際合同調査していた日本人が、他国メンバーとともに誘拐されてしまう! 動かせる部隊がなく途方に暮れる日本政府の前に、最強の男が帰ってきた…。軍事小説の最高峰、待望の2ndシーズン発進!
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-裕福な呉服屋の娘 雪乃は、書生の貴文にほのかな恋心を抱いていた。 別れの時が訪れ、雪乃は喪失感に苛まれる。 数年後、医学生となった貴文と再会し、惹かれ合う二人だったが、火事によって雪乃は足に大怪我を負ってしまう。 また偶然にも自分が妾の子だと知ったことにより、雪乃は周囲に心を閉ざしていく。 雪乃を立ち直らせようとする貴文に、雪乃の父は二人の結婚を認めた。 婚礼を間近に控えた春、貴文は軍医として戦地に召集されるのだった──。 ひとつの時代を生き、苦難を乗り越えた二人の恋と成長の物語。 2022年5月Amazon Kindleにて販売した作品と同一です。重複購入にご注意ください。
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3.3「悪いことをしたら、裁かれるべきだよね?」 正体不明の少女が謀る転落人生ゲーム、開幕! 【あらすじ】 「さあ、“鬼ごっこ”を始めるよ」 ある日、SNSで大人気の謎の少女・舞璃花(まりか)が宣言する。 号令のもと集う、引きこもりがちなファン4人組。 疑似家族として彼らは、ある就活生の人生を台無しにするために動き出す。 執拗なまでのストーキング、なりますし、SNSのデマ情報── 彼女をどこまでも追い詰めていく。 “鬼ごっこ”の本当の意味とは? 舞璃花の正体は? 正体不明の少女が謀る転落人生ゲーム! その結末にあなたは必ず震える! 「悪いことをしたら、裁かれるべきだよね?」 著者について ●真下 みこと 1997年埼玉県生まれ。早稲田大学を卒業。同大学大学院を修了。 『#柚莉愛とかくれんぼ』で第61回メフィスト賞を受賞し、2020年にデビューした新世代作家。 著書に『あさひは失敗しない』『茜さす日に嘘を隠して』(講談社)がある。
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-非正規問題の多面多様な実相を浮き彫り 東大卒の非正規労働者、弓田誠は在学時の就活期に事情があって就職を逃し、職を点々として低賃金・使い捨ての実態を知る。弓田はしかし、12年に及ぶ過酷な経験を自分にしかない「体験資産」と考え、格差社会に対応する原動力とする。勤め先の外食チェーン、自動車工場、特殊法人、メガバンクなど、いずれも得難い体験資産となった。30代も半ばとなり、機は熟した。弓田は意を決し、計略を巡らして資金調達にメドをつけ、友人らと新たな事業プロジェクトを立ち上げる。 【目次】 プロローグ I 外食チェーン 1. 感想レポート 2. 虚偽情報 3. ヘイトスピーチ II 自動車工場 1. 商品蒸発 2. 末梢神経 III 年金機構 1. しがらみの園 2. 旧サクセス・ストーリー IV 学校 1. 知的伝道者 2. ブラック自治体 V メガバンク 1. 本郷の紳士 2. 告白 3. 企業経済学 vs. 労働経済学 4. 勝ち組 vs. 負け組 VI 独立 1. 運命 2. 希望 3. 新生活へのシナリオ 4. 法律の落とし穴 5. 創造的立ち上げ 6. 離陸 【著者】 北沢栄 1942年12月東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。共同通信経済部記者、ニューヨーク特派員などを経て、フリーのジャーナリスト。05年から08年まで東北公益大学大学院特任教授(公益学)。主な著書に『公益法人 隠された官の聖域』(岩波新書)、『官僚社会主義 日本を食い物にする自己増殖システム』(朝日選書)、『静かな暴走 独立行政法人』(日本評論社)、近著に『小説・特定秘密保護法 追われる男』(産学社)。訳書に『リンカーンの三分間——ゲティスバーグ演説の謎』(ゲリー・ウィルズ著、共同通信社)。
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