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店を持たず、勤め先も持たず、客先に出向き、求めに応じて食事を提供する流しの料理人・剣。その正体は、古い包丁があやかしとなった付喪神だった。ある雪の日、剣は道端に倒れていた人間の少女を見つける。その子は薄汚れ痩せこけていて、名前や親について尋ねても、「知らない」「わからない」と繰り返すのみ。何やら悲しい過去を持つ少女を放っておけず、剣は自分で育てることを決意する――あやかし父さんの美味しくて温かい料理が、少女の傷ついた心を解いていく。ひとつ屋根の下で繰り広げられる、ちょっぴり不思議な父娘の物語。
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Posted by ブクログ 2023年05月29日
料理人たちが代々使う包丁に宿った魂が具現化し、人間として現世に現れた付喪神「剣」。彼は人々に料理を振る舞うことで、多くの人々を幸せにしてきた。
その過程で、食べることの楽しさや幸せ、愛を育んでいく様がしっかりと描かれていました。読んでいてとても心が温かくなりました。
学校や仕事などで体や心を疲...続きを読む
包丁の、付喪神と、元天狗と彼の使う管狐達が出てくるのだけれど、あやかしっぽい所は、まるで無くて、行き場の無い子供を拾って、面倒を見るという、ひたすら人情味溢れる話だった。この話も、悪くは無かったが、元の主との話が、もっと読みたかったかな。
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