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月刊「潮」2025年12月号
月刊「潮」2025年12月号 主な内容 【特別企画】 政治家の本分はここにある! “右の霧の中”に消えた自民党――高まる公明党の存在感。 牧原 出 ≪対談≫ 緊迫の北東アジアに対話と協力の装置を創出せよ。 遠藤 乾 VS 谷合正明 「ソブリン・ウェルス・ファンド」とは何か――日本再生の起爆剤。 澤田貴之 【特集】 極端化する世界 暴走トランプを止められない深刻な米国事情。 西山隆行 誰の心にもある排外主義を超える“妥協の美学”。 中井 遼 【ヒューマンストーリー】 村上大樹 度重なる医療への攻撃――日本人外科医が見た南スーダンの現実。 【対談】 東畑開人VS 尾久守侑 「心」はどこにある?臨床の知からさぐる人間の全体像。 【ルポ】 “五強の壁”を突破した創価大学の次なる照準――ドキュメント出雲駅伝。 酒井政人 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「火宅を出ずる道」篇 【シリーズ】 シニアのための「生き生き」講座 「終の住処」が見つからない――高齢者の賃貸のリアル。 松田 朗 【連載】 鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち 四十歳を超えてからが私のスタートでした(それまでは予習)。 夏木マリ VS 鎌田 實 【新連載】 聖地を歩く――交わる死者、人、自然 自然と共に生きるアイヌ文化の精神。 佐藤弘夫 【対談】 今 陽子 VS 中江有里 年を重ねることで新たな自分を見いだす――そんな女性の物語。 【ルポ】 迫るインフラ老朽化から地域を守る技術者養成プログラム。 長岡義幸 【ルポ】 健康寿命の延伸に転倒・骨折予防がなぜ必要か。(上) 荒川 龍 【好評連載】 ニッポンの問題点 高橋 元 VS 田原総一朗/高島礼子の歴史と美を訪ねて 宮島達男 VS 高島礼子/世界への扉 三浦瑠麗/他 その他 -
グッバイ、サイレントゴースト
本当はずっと、さよならしたかったんだ。 ――此見えこ史上最も切ない、「決別」と「再生」の物語。 博多に暮らす高校1年生の白崎結芽は、言葉を話すことができない。 中学時代のある事件をきっかけに、声を出せなくなってしまったのだ。 ある朝、どうしても学校に行けず教室から逃げるように訪れた公園で、不登校の中学生・くるみと出会う。 近い境遇に意気投合する2人だったが、くるみの兄は高校でアイドル的の存在の三年生・須賀雅也先輩だった。 2人との出会いで大きく動き出す結芽の人生。 しかし平穏な日々は唐突に、そして残酷に終わりを迎える――。 切なくも驚愕を伴うラストを、あなたは予想できるか。 儚くも美しい青春を描き切る、此見えこ新境地! -
放課後、レンズ越しの君と
しっかり者で正義感の強い羽澄は、父が亡くなって以来、母に心配をかけることをやめると誓った。中学時代に打ち込んでいたバレー部では、先輩から先生に告げ口をしたという濡れ衣を着せられてしまい、人間不信に陥る。なかなか人に心を開けない彼女は、高校で転校したことを機に、クラスになじもうとするも、やっぱりうまくいかない。そんな香澄に、サバサバした美人の藍田が声をかけてくる。「先生から仲良くしてくれって言われたから、声をかけた」と言い切る藍田に唖然とするものの、表面的にうまくやればいいやと割り切ってつきあう。そんなある日、小学校時代に引っ越しで別れた幼馴染の深町君と再会し、動揺する。離婚して離れて暮らしているものの、カメラマンである父を心から尊敬している深町君は、昔と変わらずカメラを構えていた。藍田に強引に誘われ、写真部に入部するはめになった香澄は、深町君に教えてもらって写真を撮る楽しさに目覚めていく……。 -
兄を持ち運べるサイズに シナリオブック
【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 世界一迷惑な兄が、突然死んだ。残された兄の元嫁と娘と息子、そしていもうとの私が奔走する。(原作:村井理子『兄の終い』) 世界一迷惑な兄が、突然死んだ。集まったのは、兄の元嫁と娘と息子、そして妹の私。兄の人生を終うための、家族のてんてこまいな4日間。村井理子による実話『兄の終い』を、『浅田家!』の中野量太監督が、柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり他のキャストで映画化。監督による書き下ろしシナリオと、原作者・村井理子との対談を収録。 著・文・その他:中野量太 映画監督 1973年生まれ、京都育ち。大学卒業後、日本映画学校に入学し3年間映画作りの面白さに浸る。2012年、自主長編映画『チチを撮りに』が、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で監督賞を受賞、ベルリン国際映画祭に招待され、国内外で14冠。2016年、商業デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』が、日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞など6部門受賞、国内映画賞で35冠、米アカデミー賞外国語映画部門の日本代表に選ばれる。2019年、初の原作モノとなる『長いお別れ』が、ロングランヒットに。2020年、『浅田家!』が、日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞など8部門受賞。フランスで観客動員25万人を超えるヒットに。最新作『兄を持ち運べるサイズに』は、2025年11月28日より全国公開。独自の感性と視点で、家族を描き続けている。 -
さよなら 東京
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 短編小説、実存主義者カミュに関する批評会、手紙、随筆、歌謡詩(詞)集、音楽CD製作のドタバタ等、活字で表現したコングロマリット形式作品群です。オムニバス形式といえるかどうか。昭和中期の学生時代から平成コロナ感染症時代前頃の作品が掲載されています。山あり谷ありの時代でしたが気になったところから読み進めて戴ければ幸いです。 カミュについては大学の文学研究会サークルでの発表会の様子を文章化したものを、又手紙は若かりし頃の女生との交友関係について、歌謡詩(詞)集は平成の中期ころまでに書き溜めてあったものを、短編小説は学生時代に書いたものを掲載しました。中でも「黒猫」には朧気ながら心のどこかに“原罪”という言葉が書き手側にあったと思います。勿論読まれる方がどの様に読まれ解釈されるかは個人の問題です。最後の音楽CD製作発売迄の期間の長時間待たされる事の辛さは大変でした。彼氏や彼女を待たせるのもこんな気持ちになるのでしょうね。アルバイト日記と手紙の中には性に関する“なにこれ?”と思われる事も書かれています。現在の日本の教育ではどう取り扱われているのでしょう。当時は男女別教室での授業でしたが・・・。 -
私のジェームス・ディーン
谷川俊太郎全小説。 詩人谷川俊太郎には決して多くはないが知られざる小説作品がある。たとえば表題作「私のジェームス・ディーン」は約60枚(×400字)の中篇(あるいは長めの短篇)小説、この作品は当時の総合雑誌「知性」1957年1月号に掲載された。 若きジミーをめぐる男女と愛車ポルシェ・スパイダー311、そして悲劇の事故死――彼の短いが鮮烈な生涯を見事に描いた傑作である。さらに2000年代に書かれた二作の短篇がくる。「小説・高田」は高橋源一郎・平田俊子と競作した〈言葉のトライアスロン〉に収められた短篇小説(2003)、「虎白カップル譚」(2014)は佐野洋子の傑作絵本『100万回生きたねこ』に捧げたトリビュート短篇。つづいて江戸川乱歩編集の伝説のミステリー雑誌「宝石」に発表された二十数篇のショートショート(1960年代)。そのほかにもショートショート作品の別バージョン「ラジオドラマ版」と「テレビドラマ版」や「ジェームス・ディーンへ」という追悼詩も特別収録。谷川ファン垂涎のオリジナル文庫である。 (底本 2025年11月発売) -
錆沢兄弟掌編集
兄弟BL(同棲恋愛小説)の掌編集です。 兄に嫌われているのを分かっていながら意識するのをやめられない弟の楊が、ある日買い物の途中で知らない男性にナンパされる「綿が散るほど破けばいい」 大学生になった楊が塾バイトの飲み会に参加するが後輩に殴られ過去を暴かれる、そもそもその世界観が仮想という「墜落ナビゲーション」 親友のミシマンに女装願望を明かしてから兄に女の姿を認知される「匂いのない世界」 の三本立て。 出てくる登場人物とその性格は同じですが、必ずしもつながっているとは限らない世界観なのをご了承ください。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【79ページ】 -
瞬きしない目、切り取る音
高校の吹奏楽部に所属している狩野 直宏(かの なおひろ)は、顧問の紹介で県内の辺境にある修理工房を訪ねる。修理工房で言葉の揶揄を受け乱暴をされた狩野は、入部以来なんとなく仲良くしていた同期の河津 燈(かわづ あかり)と、その日から気まずい関係に。 後日、母と共に警察署へ向かった狩野は、その後の顧問や周囲の反応によって自己否定を募らせる。河津からも今までと違った目を向けられてしまう狩野は、成り行きでトイレでしてしまったことをある朝学校で暴かれて……。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【42ページ】 -
夜明けに発つ
ふたりの世界がゆっくり進む、男性の同性愛小説を書いています。 学校で事務員をしている主人公・レイくんとデイトレーダーの同居人・瀬崎のお話。 既刊『溺れる羽』『日日の止り木』を前日譚にした本編要素ですが、振り返りなくそのまま読めます。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【64ページ】 -
辻邦生電子全集 2巻 中期大長篇小説(ロマン) 『春の戴冠』ほか
古都フィレンツェを舞台に画家ボッティチェルリの生涯を描いた大作『春の戴冠』を中心に、関連するエッセイ10篇を収録。 ルネサンス末期のフィレンツェを舞台に画家サンドロ・ボッティチェルリの生涯を描いた大長篇『春の戴冠』を中心に、関連するエッセイ10篇を収録。 『春の戴冠』は、「新潮」1972年1号から1976年10月号まで全45回にわたって連載され、1977年に単行本(上下巻)として刊行された長篇小説。15世紀イタリア・ルネサンス期のフィレンツェの栄耀と没落を、メディチ家と画家サンドロ・ボッティチェルリや、人文哲学者マルシリオ・フィチーノ、およびその弟子ピコ・デラ・ミランドラ等のプラトン・アカデミアとの関わりを軸に、パッツィ家との対立、サヴォナローラの暗躍などを交えながら描く大作。 本作は「偽伝」という形式で、史実再現ではなく、都市と芸術の記憶を繋ぐ語りの方法を採用している。「偽伝」の語り手に設定されたのが、古典語学者フェデリゴという架空の人物で、羊毛輸入商の家に生まれ、修道院でラテン語やギリシア語を学び、のちにプラトン・アカデミアに連なる知識人となる彼は、幼少期からサンドロと交わり、生涯にわたってその芸術と生き方を見つめ続ける人物として描かれる。 画家サンドロ・ボッティチェルリの生涯と、ルネサンス期フィレンツェの盛衰を描く本作は、辻の小説の中でもとりわけ壮麗な構成と、美の倫理をめぐる深い問いを孕んだ作品。 当巻では「『春の戴冠』歴史紀行」等『春の戴冠』に関する辻のエッセイ文章14篇も収録している。 解説は美術史家で学習院大学文学部教授・京谷啓徳氏が担当。付録として『春の戴冠』」の創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
現代ユウモア全集 12巻 『紅茶と葉卷』 牧逸馬
多筆名作家で、[文壇のモンスター]と呼ばれた破格の作家のユーモア短編、一口噺、アメリカン・ジョークなど全54篇を収録。 牧逸馬は谷譲次、林不忘、賴市彦、阿多羅緒兒など複数の名義で活躍。翻訳、小説、紀行文、ルポルタージュなど多ジャンルを手がけ、「文壇のモンスター」と呼ばれた破格の作家。 「牧逸馬」は現代通俗・探偵・恋愛小説や欧米コントの翻訳、「谷譲次」はアメリカでの体験に基づいた[めりけん・じゃっぷ]物や海外ルポルタージュ、「林不忘」は歴史小説や時代物で知られていく。特に林不忘名義で執筆した丹下左膳シリーズは、芝居・映画化もされ大ヒットした。父は政治ジャーナリストで教育者。兄弟もそれぞれ文学・芸術分野で活躍した。若くして米国へ渡り、大学中退後に放浪生活。多様な職業を経験し、異文化体験が創作に活かされた。 本巻には、1925年から1928年に発表された、軽妙なユーモア短編、[めりけん・じゃっぷ]物、一口噺、連作笑話、アメリカン・ジョーク集など54篇を収録。谷譲次、林不忘名義作品も混在している。英語と日本語を自在に混ぜた独特な文体で、クレオール女性や移民日本人など、異文化のズレや階級・人種など境界的存在の交錯を描き、ストーリーを語りつつ観客目線で解説もする活動弁士的な語り口は、昭和初頭のモダニズム文学にも影響を与えている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年10月31日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。 -
蒼老たる浮雲
遥かな風の夜の悪夢にも似た不思議な小説 隣り合せの家に住む二組の夫婦の奇妙な物語 隣り合せの家に住む二組の夫婦の奇妙な生活。異様なイメージと出来事が奔流のように押し寄せる、現代中国文学の最前衛、残雪の衝撃作。 棟続きの家に住む二組の夫婦。戸口の梶の花のにおいに心乱された更善無(コンシャンウー)は、隣家の女、虚汝華(シュイルーホア)に怪しげな挙動を覗き見られて動揺する。虚汝華の夫の老况(ラオコアン)は生活能力のない男で、しじゅう空豆を食べている。女房の好物は酢漬けきゅうり。家の中では虫が次から次へと沸いて出て、虚汝華は殺虫剤をまくのに余念がない。ある夜、梶の花の残り香の中で、更善無と隣家の女は同じ夢を見た……。髪の毛が生える木、血のように赤い太陽、夥しい蛾や蚊、鼠。死んだ雀。腐った花の匂い。異様なイメージと夢の中のように支離滅裂な出来事の連鎖が衝撃を呼ぶ中篇『蒼老たる浮雲』に、初期短篇「山の上の小屋」「天窓」「わたしの、あの世界でのこと」を収録。アヴァンギャルドな文体によって既存の文学の枠組を打ち破り、現代中国の社会と精神の構図を深い闇の底から浮かび上がらせた残雪(ツァンシュエ)作品集。 [目次] 蒼老たる浮雲 山の上の小屋 天窓 わたしの、あの世界でのこと―友へ― 訳者あとがき [原題]蒼老的浮雲 -
実録・私の夫はクズ旦那 本当にあったゾッとする話
◎3000万PVを獲得したヤバすぎる夫婦の実話◎ ウェブマガジン「mi-mollet」で累計3000万PVに達し大バズリ中で、人気漫画「さよなら私のクズ旦那」(Kiss)の原案ともなった大人気連載が待望の電書化! これってほんとに実話? 目を、耳を疑うノンフィクション作品です。 ◎2歳の娘のトイレトレーニング中に「ぼくもおトイレできるよ」と主張する夫 ◎都心のタワマン在住なのに生活費を全然くれない夫 ◎重度障害児がいるのに、外で浮気をくり返す夫 ◎「少子化を食い止める」と主張し、婚外子を作りまくる夫 ◎夜の寝室で、妻の財布から1000円抜く夫 ◎年下妻を家庭と病院で働かせたおす開業医の夫 そんなクズ旦那、本当にいるのか?????と思いますよね? あり得ない! と思われそうですが、すべて実話。 しかも、これは掲載エピソードのごく一部です。 でも、ひどいクズ旦那から逃れて前向きに歩み始める女性たちの物語は爽快! 腹は立つけど、最後にはじーんときたりします。 徹底した取材をもとに、女性たちの「生きなおし」と「クズ旦那からの勝利」を描いた渾身のノンフィクションです! -
AI彼女
国語の教科書を読んで一緒に優しい大人になろうよ。 国語の教科書とは、我々に与えくれた価値ある文集だ。 それはコミュニケーション能力を鍛えるだけではなく、自己認識と他者理解の能力も育て、感受性も育て、他人の気持ちが分かるようになってくる。 この能力は、イマジネーションから生まれる。それは同時に嘘を吐く能力も身に付くが、真理の探究にも、美の表現も、役立つ。 それは、最高のイデアの真善美に目覚める事である。 動物は、嘘を吐かないが人間は嘘を吐くから嫌いだという人間は、人間に与えられたイマジネーションの偉大さを知り、人間として生まれた事を喜びだと感じて欲しい。 そのために、ワンさんは、ここに最初に登場する不幸な3人のAI少女に再度、それぞれ国語の勉強をさせて未来があり中身のある魅力的な女性に変身させるのであった。 -
歌舞伎町 路地裏法律事務所『山科信一』の事件簿『完全犯罪のレシピ』
欺く者と暴く者の果てなき攻防。 法と論理が完全犯罪を崩す瞬間を描いた、知的興奮に満ちた本格推理の新境地。 本書『完全犯罪のレシピ』は『完全犯罪の美学』に続くシリーズ第2弾。歌舞伎町の路地裏に佇む弁護士・山科信一が再び挑むのは、鉄壁のアリバイに守られた数々の難事件である。 仁徳天皇陵を舞台にしたゴーストライターと歴史学者の確執、国際空港のトイレで起きた不可解な殺人、古式銃と猛毒トリカブトを組み合わせた冷酷な計画、AIと動画編集を駆使したデジタル偽装、そして東北新幹線「はやぶさ61号」とねぶた祭りに絡む時間操作の罠――。 五つの事件はいずれも周到に仕組まれ、誰もが不可能と思う「完全犯罪」に見える。しかし、どれほど完璧に構築されたアリバイであっても、わずかな綻びは必ず存在する。山科は冷徹な論理と弁護士としての観察眼をもって、それらを一点突破で崩していく。 本作は単なる謎解きにとどまらず、現代社会の暗部を鮮烈に映し出す。SNSに氾濫する虚構、歴史の捏造、投資詐欺、デジタル社会の影――人間の欲望と欺瞞が複雑に絡み合い、読者に「真実とは何か」を問いかける。 鮮烈なトリックと現代性、そして法と論理による逆転の快感。欺く者と暴く者の果てなき攻防を描いた本格ミステリーの新境地がここにある。読後には「してやられた」と唸ること必至。推理小説ファンのみならず、リーガルサスペンスや映像化作品を愛する読者にも強く推奨したい一冊である。 -
面妖目録箱
悪夢のような奇想の怪談集! 開けたら最後! 封じられた異形の怪談が目を覚ます 「頭はすぐ見つかったのに舌が足りない」「背骨だけ見つからないのも…」 大学構内で聞こえてきた妙な会話 ――「バケツ」より 飄々とした体で幽と実をつなぐ我妻俊樹が満を持してまとめた奇妙さ充溢の一冊。 ・モシモ、モシモ、モシモダヨ…電話から聞こえてくるのは…「蛙」 ・太陽の表面に見える怪異、自分だけが目撃しているのか「日食のはずなのに」 ・窓の外に見える制服姿の女の子たち、彼女たちがもたらす恐怖「女の子たちのおしゃべり」 ・おばあちゃんの家に掛かってきた電話、その不気味な話とは「トカゲ友達」 ・友達を泊めたその夜に起きた奇妙なこと「友達を泊める」 ・頭を打つ事故からの半年間の記憶がどうも違う…「半年間ありがとう」 ――など47話。 異界を覗く目録帳――開けば封じられた数多の「面妖」が囁く。 -
夜になりました~人狼ヲ探セ~【分冊版】
突然始まった人狼ゲーム…。それはデスゲームの始まりだった!? 校外学習で宿泊所に向かっていたユイル高校の生徒たち。しかし実際に到着したのは2年3組の生徒たちだけで、担任の教師は彼らを残したまま他のクラスを捜しに出て行ってしまう。 そんな中、生徒たちの携帯に突然、謎のアプリ“人狼ゲーム”がダウンロードされ、生徒たちは強制的にゲームに参加させられることに。単なるお遊びだと思って投票を始めるが、多数決で「人狼」とされた生徒が実際に処刑されてしまったことで、楽しいはずの校外学習は生死をかけたデスゲームの舞台へと一変。 ルール違反した者や「人狼」だと疑われた者が次々と命を落とす中、彼らは誰を疑い、誰を信じ、誰に自らの生死を委ねるのか。 彼らの日常を一瞬にして恐怖のどん底へと突き落とした、この残酷なデスゲームに隠された衝撃の真実とは…? -
崑崙花街のまじない屋
幼い頃に山に捨てられ神龍を父とし、神獣たちを家族として育てられた雨華。 人間としての自立を目指し崑崙街でまじない屋を開業するも、 街を牛耳る方士一族・雲家の嫌がらせで店を壊されてしまう。 途方に暮れ辿りついた先は花街で、落籍の決まった妓女が何人も落下死しているという噂を耳にする。 妓女たちの相談に乗ろうとするも、居合わせた雲氏の男に止められてしまった。 しかし雨華と男の対立を面白がった妓女が 「勝ったら雨華の店の許可を、負けたら雲氏の門弟に」と提案してきた。 勝負を受けるも、相手は最強の方術士と名高い黒扇君で――!? 人間たちの謎に神獣(もふもふ)たちと挑む中華妖怪ファンタジー! -
華族の吸血鬼は穢れの巫女を娶った
癒しの手を使うたびに、顔に痣が広がる悲運の少女・薫子。実家は没落し、引き取られた風祭家では、その痣のせいで虐げられ生きていた。 さらには義姉から濡れ衣を着せられ、薫子は追放の危機に立たされてしまう。絶望の中、彼女は傷つき倒れていた美しい青年――赤く冷たい瞳を持つ、逢魔ヶ辻惣介を救う。 彼は神と崇められる名門華族の嫡男であり、悪しき鬼を狩る吸血鬼だった。その手に秘めた力と美しき魂を見初められた薫子は、否応なく娶られてしまい……。 -
函館殺人事件
元風俗嬢という異色の経歴をもつ四宮沙奈江が、公家の家に生まれた優男・警視庁捜査一課の桜小路資朝(さくらこうじすけとも)刑事を相棒にて、難事件に挑む! 浅草の旅館で若い女性が焼死するという「能登三十六歌仙殺人事件」では、沙奈江は現場から消えた中年男性のこと以上に、被害者の女が燃えさかる炎から守り通した貝殻と西行の歌に着目し、担当刑事となった桜小路の尻をひっぱたくようにして、手掛かりを追って能登に飛んだ。おっとりてしている恋人の刑事を尻目に、沙奈江は鋭い推理によって犯人に迫る! 男を手玉にとる術を知る手練れの女でありながらも、恋人にはウブな少女になってしまう美女だった! -
女用心棒 あやかし討怪録
今日も女用心棒は奔走する。 大切な妹分を守るために! 江戸に構える唐物屋「唐来堂」。その奉公人として仕えるおさえ。彼女は自身を"ねえや"と慕う、おりんの用心棒をしていた。 ある日、岡っ引きの新太郎から娘の水死体が上がったことを聞く。それも三人目で、新太郎はあやかしの仕業だと怪しんでいるとのこと。特殊な能力を持つおりんの耳には入れたくないとあしらうも、おりんの友人がその毒牙にかかってしまい――。 様々なあやかし事件に巻き込まれる連作ホラー活劇開幕! ●目次 第一章 濡れ女の唄 4 第二章 送り犬の跫音 57 第三章 子攫いの禍気 117 第四章 朧百鬼夜行 176 ●著者 「第2回お仕事小説コン」にて『こんこん、いなり不動産』で特別賞受賞。 乙女系小説とライト文芸を中心に活動中。著作に「こんこん、いなり不動産」シリーズ、『拝み屋つづら怪奇録』シリーズ、『お疲れ女子、訳あり神様に娶られました』『古道具屋蔦之庵の夫婦事情』(いずれもマイナビ出版)などがある。 -
ラストヒロイン~オホーツク夢物語~
あの日見た夢が、今、またひとつ終わった…。 2025年10月17日。女満別駅で佇む男性、56歳の生司が出会った29歳の里美。 旅人宿を営んでいた生司の家に泊まることになり、ふたりのオホーツク巡りが始まった。 物語を彩るのは、オホーツクの豊かな自然、独自の歴史、文化、そこに住む人々の魅力。 27歳も年の離れた不思議な関係の男と女。彼らの真実の関係そして運命とは――? -
親しき仲にも殺意あり
捜査一課の若手刑事・森口容子は、幼稚園からずっと一緒の大親友・平田結美の住むアパートへ遊びにきた。ただし――彼女が殺し屋だなんて、容子はまったく知らない。しかも結美はバイクで逃げ去る男を弾丸一発で仕留めてしまうほどの凄腕なのだ。そんななか、結美が命を狙う男を、容子が護衛するハメに…。運命に引き裂かれる、二人の友情は……。皮肉な運命が、親友二人を対決に追い込む……。愛と友情をほろ苦く描く長編ミステリー。赤川次郎 デビュー50周年記念。青春クライムサスペンスの名作が復活! 赤川次郎 デビュー50周年を記念した新装版で登場!(※重複購入にご注意ください) -
新訳シャーロックホームズ 傑作選
この書籍はコナンドイルのホームズシリーズの各作品を現代風のやわらかい日本語に翻訳した『カジュアルシャーロックホームズ 全集』の中からより面白味のある話を選び出し、1冊にまとめたものです。計5話の短編を以下の順に収めています。 ・ブルースパーティントン設計図 (The Bruce Partington Plans) ・ノーウッドの工務店主 (The Norwood Builder) ・6つのナポレオン (The Six Napoleons) ・アビー屋敷 (The Abbey Grange) ・消えたフランシス カーファクス婦人 (The Disappearance of Lady Francis Carfax) -
いつも、いつまでも。 丹波新聞「鳥部」フォトブック
奇跡の白スズメ夫婦にモフモフの冬モズ、ギュッとくっつく子ツバメ兄弟――。「癒される」「こんな記事だけ見ていたい」とYahoo!ニュースの写真コーナーで大人気。誰が呼んだか「丹波新聞鳥部」の野鳥記事がフォトブックになりました! 黄金色の田んぼで、一面の銀世界で、桜咲き誇る山里で、今日もただただ生きる鳥たち。レンズを向ける鳥部員の眼差しと愛あるツッコミに、クスリと笑えてジンとくる一冊です。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
韓国ドラマ究極ベスト選 史上最高の韓流傑作は何か
韓流ブームの黎明期から現在まで韓国ドラマを見て語り続けてきた重鎮作家による究極の韓国ドラマ傑作選ガイド。「韓国ドラマの史上最高傑作は何か」をテーマに、新旧の名作を徹底解説&「おすすめベスト選」を紹介。 【本書CONTENTS】 はじめに 韓流ブームを起こした傑作はどのように作られたのか 第1章 人生を確実に変える韓国ドラマに遭遇する 『涙の女王』『おつかれさま』『二十五、二十一』他 第2章 韓国ドラマの真髄はこうして発揮される 『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』『ムービング』『私たちのブルース』他 第3章 韓国ドラマには多種多彩な秀作が揃っている 『ジョンニョン:スター誕生』『シスターズ』他 第4章 韓国時代劇の名作が人生の深みに気づかせてくれる 『赤い袖先』『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』『オク氏夫人伝‐偽りの身分 真実の人生‐』他 第5章 韓国ドラマはまさに「笑いの天才」 『社内お見合い』『暴君のシェフ』『キング・ザ・ランド』他 第6章 韓国ドラマの史上最高傑作を探せ! 「名作&超話題作」「レジェンド時代劇」「史上最高傑作」 他 巻末特別エッセイ 韓国ドラマはどのように自分の人生に関わってきたのか COLUMN 『冬のソナタ』『王女の男』他 おわりに 韓国ドラマを作ってきた脚本家たちはどのように成長してきたか -
術式結晶は闇に歌う 帝都術式捜査録
大正の世、日本で発達した『煌花術式』という魔法は、もはや人々の生活にとけこむ技術となっていた。国が発展する一方、術式にまつわる犯罪や格差も増加する。それらによる歪みを追いかけているのが、警視庁術式捜査三課である――。三課に勤める警察官の篠原勇人は、『術者連続失踪事件』を追うなか、不可解な術式の痕跡を発見する。その先にいたのは、犯人らしき怪しげな人物と、見たこともない高度な術式を使う女性――鷹見瑠璃子だった。「犯人をおびき出した」という彼女はいったい・・・!? ふたりの出逢いが、事件を大きく動かしていく。果たしてたどり着く真実とは!? 大正×警察×異能ロマンタジー!! -
君の記憶だけない
兄を失って以来、大好きだった映画から背を向けていた今野陸は昔、書いた脚本のヒロインにぴったりの女の子・凛と出会う。ふたりは映画撮影を通して距離を縮めていく。けれど彼女は病気を抱えていて……。結ばれないとわかっていながらも、好きな気持ちは止められない。次第に凛の病状は悪化し、陸のことを忘れていく中で、彼らだけが見つける未来とは。逃れられない運命に抗う全力の恋をみあ(三月のパンタシア)が静謐な文体で描く。ヒロイン・凛の心情を描いた楽曲も制作。 -
蒼天の鳥
歴史に埋もれた鳥たちが、いま羽ばたく。 大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。 主人公の田中古代子は、女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える女流作家である。本格的に作家として活動するため、娘の千鳥とともに鳥取から東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前のある日、古代子は千鳥と共に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るために鳥取市内の劇場「鳥取座」に向かう。ところが観劇中、場内で火事が発生。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、煙につつまれる舞台上に立つ「本物」の「兇賊ジゴマ」であった。逃げようとする二人の目の前で、ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡する。命からがら鳥取県気高郡浜村の自宅に逃げ帰った古代子と千鳥であったが、一息つく暇もなく、再び謎の人物に襲われるのだった。 果たしてこの世の中に、本物のジゴマなどいるものだろうか……? 謎は思いがけない事態へと発展していく。 鳥取出身の作家・田中古代子をモデルに、友人の女流作家・尾崎翠や鳥取に流れてきた過激アナキスト集団「露亜党」、関東大震災など、大正期を鮮やかに描く歴史活劇ミステリー! -
幸運であるトムとセセリチョウの世界
今夜 ボクは砂漠をさまようだろう もちろん キミを探しに行くんだ 三十六の詩で編まれた小さな物語集 たとえ大きなものになれなくても、社会からずり落ちていても、あなたはすべてを包み込む自然とその循環の中で生きている。 遠い“過去の記憶”を宿し、たくさんの生きものたちと出会い、共に歌い、夢をみて、木々や雲とさえ語り合える。 生と死に向き合いながら物語を紡ぎ、それらを自らの声で語ることを長年ライフワークとしてきた著者。 本書は、この星の多様な仲間たちの言葉や営みにかさねて、著者が胸の奥に秘めた想いを初めて綴った詩集。 犬にまつわる五編も加えた全三十六編を収録。 【目次】 『幸運であるトムとセセリチョウの世界』 土 タヌキ コスモス サンショウウオ オサガメ シジュウカラ ウスバカゲロウ カラス クジラ コウモリ シマリス オットセイ ヒキガエル キタキツネ シオカラトンボ 藻 アゲハチョウ イモリ ホタル ラクダ アブラゼミ ムクドリ 雲 繭 コオロギ ナマコ セセリチョウ ヤブイヌ ツバキ ドングリ ブナ 『犬は犬ではない』 花火 砂の犬 犬は犬ではない 犬ぞり 尻尾のない犬 【著者】 ドリアン助川 作家、詩人、歌手。明治学院大学国際学部教授。 一九六二年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。一九九〇年にロックと詩の朗読を融合させたバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。九五年からはラジオ番組のパーソナリティーを務めた。 一九九八年、長野パラリンピックの大会歌「旅立ちの時」を作詞。一九九九年にバンド活動を休止、三年間ニューヨークに滞在。 帰国後、本格的に作家活動に入り、映画化もされた『あん』など、数多くの作品を世に送り出してきた。現在も、作家活動と並行して朗読や歌による表現活動を続けている。 -
南回り、北回りの遭遇、列島のホモ・サピエンス 新・日本旧石器文化の成立
30 万年前にアフリカで誕生した新人ホモ・サピエンスは、本格的に拡散する後期旧石器時代以前の5 万5000 年前~3 万8000 年前には日本列島にたどり着いていたようだ。ユーラシア大陸のどこを通ってやって来たのか。 石器を見ると、列島各地で由来の異なる集団がモザイク状に分布していた可能性が高い。デニソワ人など複数の人類種が同時共存していた南中国、東南アジアから渡来した早期ホモ・サピエンス、北回りで渡来したホモ・サピエンス。いずれも、当時大陸の一部であった古朝鮮半島から列島へ拡散した。それも複数回拡散したことが多くの例で確認されている。 起源と系統が異なる両者はどう融合し、日本列島固有の後期旧石器文化が完成したのか。日本、中央アジアでの最新の発掘調査成果から解き明かす。 -
さばえ近松文学賞 ~恋話(KOIBANA)2025~
福井県鯖江市の「近松の里づくり事業推進会議」が主宰する『さばえ近松文学賞』2024年度版。 復活しました。 鯖江で幼少期を過ごした、世界に誇る文豪「近松門左衛門」が生まれてから360年の節目である2013年度からスタートしました。 「さばえ近松文学賞~恋話(KOIBANA)2025~」として「近松の里・鯖江市」が恋にまつわる短編小説を全国から募集した受賞作品を掲載した電子書籍です。 小説家の藤岡陽子氏が特別審査員を務めています。 ◆【近松賞】 「三里山の女幽霊」 原田 なぎさ ◆【優秀賞】 「恋する龍は虹に舞う」 藤森 弘 「めがね屋の女房」 久保田 裕子 ◆【佳 作】 「近松門左衛門が転生したら、どうするか?」 露崎 和寿 「思い出めがね」 安藤 良章 「七曲り心中」 西村 一江 -
零度
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 生命を謳歌しようとする身体とはうらはらに、薄氷のような脆さと繊細さをもつ“暗黒の心”の明滅を綴った詩集。 感覚的に生み出された一つひとつの言葉は、氷の結晶のような繊細さと水のような透明感を感じさせる。ときに動脈のように激しく流れ、またあるときは氷のように動きをとめてしまう感情。複雑な時代に生きる現代人の激しく揺れ動く心情を描ききる。 一つひとつの詩で感情の断片を切り取りながら、1冊全体で大きな一つの詩へと収斂されてゆく作品。 -
スポットライトのない劇場
みんな、見ろ。はよ気づけ。おれは、元芸人・現清掃員。舞台を失った男に、夕焼けがスポットライトを落とす。 \ 岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行! / 【あらすじ】 元芸人の田所光は、今や団地の清掃員。かつてのようにスポットライトを浴びることが生きる理由やと思っていたが、今ではもう、誰にも見られへん。薄暗い階段の汚れを黙々と落とす毎日だ。 そんな田所の前に現れるのは、同僚の八野。要領も悪く、住人に絡まれてばかりなのに、なぜか楽しそうにゴミを拾い、落ち葉を掃く。その姿が、田所にはどうしても癇に障る。 やがて、かつての仲間との再会、自分の選んだ道と過去の失敗の直視。鬱屈した翌朝、八野が欠勤したことで、田所は彼の「秘密」を知ってしまう──。 【読者の声】 「どんな場所でも光を見つけられる強さにハッと。スピード感ある文章なのに、じんわり沁みる読後感が新鮮!」 「ギスギスした空気が、いつの間にか心を温める物語に。誰にも褒められない仕事に宿る力を感じました。」 「主人公の気づきの瞬間に胸が熱い。きれいごとではない優しさがリアルで、余韻も残ります。」 「情景と人物のコントラストが鮮やかで、自分の人生を重ねて読んでいました。短編だからこその濃さが心に染みる。」 多様な人のやさしさを描いてきた岸田奈美が、清掃業という人目につかない仕事の中にこそある光を見つめ、「人にスポットライトが当たる」という瞬間を描く。大きくはないけれど、確かな希望がそこにある。 -
声
25歳で看護助手に転職した私。でも職場で与えられた新しい仕事は、 患者のやばすぎるクレームに返事を書き続ける係だった。 \岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行!/ 【あらすじ】 看護師になりたかったはずの私が、総合病院の受付裏で担当することになったのは、患者から匿名で寄せられる「患者さまの声」に返事を書く仕事だった。 『待合室の金魚の目つきが悪い』『採血がヘタすぎる。死ね』…… 理不尽で辛辣な言葉が並ぶ紙の束を前に、私はただひたすらに返事を書き続ける。患者さんに寄り添いたかった。ありがとうって言われたかった。けれど、返事は掲示板に貼り出されるだけで、誰の目にも読まれない。 それでも、私は書き続けるしかなかった。 ある日、返事を掲示板に貼り出したその時、背後から澄ました笑い声が聞こえた──。 【読者の声】 「孤独な役割の中にある、小さな優しさに胸を打たれた。」「名もなき力持ちの主人公にスポットライトが当たる瞬間が鮮やか!」 「青服として奮闘する主人公と患者の姿が重なり、切実で心に残る物語。」 「投書する側とされる側の微妙な距離感や感覚が丁寧に描かれ、読後に様々な思いが溢れる。」 ある病院で見かけた『患者様のお声コーナー』の実話をもとにした短篇小説。 「患者さまの声」という無名の声に、無名のスタッフが寄せる回答は無力だ。 だがある日、誰かが足を止める。その瞬間、無名の声と無名の返事が、誰かに届く──。 -
P+D BOOKS 狭き門より
夫唱婦随に疑問を抱いてしまった女性の結末。 ──現在のわたしには、狭い門と思われるものが二つあるのです。第一の門は、敏と同宿人のように暮して、わたしは絵に精進しながら、肉体の枯れるのを待つのです。第二の門は、名実ともに敏と離婚して、独りになって絵に精進しながら、新しくわが子の授かるような境遇をつくるのです。── 病院を経営する祖父から逃れるように、郷里を出て建築設計技師の原川敏と結婚した美子。画家の卵だった経験を生かし室内装飾家として夫を支える美子だが、子どもが欲しい美子と、子どもには興味がなく、自分のつくる建築物が二人の子どもだ、といわれ続けることに釈然としない気持ちが募っていた。 しかし、亡くなったと聞かされていた父の足跡を訪ねる旅に出たことで、平凡だった日常が変わりはじめる。夢に出てきた父に叱咤され、再び絵筆を持つ決心をし、何事にも中途半端だった自分を変えるべく努力を始めるのだ。果たして、美子はどちらの狭き門にたどり着くのか──。 舞台は日本だが、随所にフランスを感じさせる佳作。 -
P+D BOOKS 此岸の家
日韓国際結婚の難しさを描く私小説の名篇。 裕福な家庭に育ちながら、朝鮮戦争で父が殺されたり、姉が北側の軍隊に連行されたりして人生がくるってしまった韓国人女性と、新聞社の韓国特派員を務める〈私〉。「一種投げやりに不安定な心の匂い」に惹かれて、日本に帰国後も海峡を挟んで連絡を取り合っていたが、結婚する決心はついていなかった。「国のちがい、習慣のちがい、父親がどういう仕事をしていたのかはわからないがかなりぜいたくに育ったらしい彼女との生活程度のちがい──生まれてくるはずの子供の将来のこと」を考えると不安になるし、友人や家族まで反対したからだ。 ともあれ、婚姻届けを提出し、日本でふたりの生活を始めたものの、来日三、四日目には「きつい表情で黙りこんだあと、彼女の感情は不意に激しく渦巻き始めて、自分でもどこに向うのか見当のつかぬつむじ風のように荒れ出す」という激しい性格があらわになる。はたして、大波にもまれるような結婚生活の行方は──。 平林たい子賞に輝いた、私小説の名篇。 -
月神様の生贄姫
生贄として育てられ、井戸に投げ込まれた少女・ニエは、はぐれ者の神である月夜に拾われた。ニエの優しい心に触れた月夜は少女に「綺羅」という新しい名前を与え結婚するが、綺羅は≪愛という感情≫を知らなかった。生贄時代の業により幽霊が見える綺羅は、街の幽霊事件を解いていくうちに人々の色々な感情に触れ、≪愛とは何か≫について朧気につかんでいくが……。生贄少女とまつろわぬ神の純愛物語。 -
[新訳]怪談 美しく切なくも儚い日本の不思議な物語
25年後期スタートのNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」の主人公は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツ。本書は、小泉八雲が1904年に海外で発表した『怪談―KWAIDAN』(全17編)の中から、エンタメ性が強くハーンの文筆力が際立つ13作品を厳選し、読みやすい新訳としてまとめた入門書。小泉八雲を魅きつけた「日本の姿」が、物語を通して感じられる1冊。 (目次)耳なし芳一/鴛鴦/おていの物語/乳母桜/如才ない交渉/鏡と鐘/食人鬼/むじな/ろくろっ首/雪女/青柳の物語/十六桜/安芸之介の夢 「日本と日本人を心から愛した『情熱と知性の人』ラフカディオ・ハーンが、当時の欧米の読者に、日本と日本人の何を伝えたかったのか、そして、ハーン自身が日本と日本人の何に魅きつけられたのか――。そんなことにも思いを馳せて頂きつつ、拙い訳ではあるが、本書をご活読頂ければ、編訳者として望外の幸せである」(本書「編訳者まえがき」より) -
恋はいつも、指先で紡がれる
親友と同じ人を好きになってしまった優香。彼氏からのポケベルの返信が少ないことに不満がつのる美和。人前でしゃべることができない奈美。SNSで仲良くなった人に本当の自分を知られるのが怖い志保。完璧を演じている姿ではなく、ありのままの自分を見てほしい桃子。昭和、平成、令和、それぞれの時代を生きた女子生徒たちが織りなす、共感必死の青春恋愛連作短編集 -
月刊「潮」2025年11月号
月刊「潮」2025年11月号 主な内容 【特別企画】 「閉塞ニッポン」を突破せよ! ≪対談≫ 「中道層」の存在感が、SNSの暴走から健全な社会を守る。 佐々木俊尚 VS 山本龍彦 長期低迷の日本経済が這い上がるための処方箋。 河野龍太郎 若い女性たちはなぜ故郷を去るのか――ジェンダー平等を求めて。 大崎麻子 【特集】漂流する民主主義 ≪対談≫ 持続可能な未来を考える(下)――対立や分断を煽る言説は破滅への道。 神野直彦 VS 井出英策 ≪連載対談≫ ニッポンの問題点 “親米”だけど“自立”――これが世界に示せる日本の外交戦略。 渡辺啓貴 VS 田原総一朗 ≪連載≫ 世界への扉 “石破退陣”ではわからない新興政党が支持された理由。 三浦瑠麗 【ルポ】 井上尚弥VSアフマダリエフ観戦記 「今回は判定勝ちでいい」こう言った時の王者は恐ろしく強い。 天野純希 【対談】人はなぜ“書かずにはいられない”のでしょうか。 上田岳弘 VS 中江有里 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「火宅を出ずる道」篇(2) 【特別インタビュー】 小泉 凡 小泉八雲とセツが夫婦愛で紡いだ『怪談』の世界像。 【特別インタビュー】 田部井進也 母・田部井淳子が教えてくれた“人生”という山登り。 【人間探訪】 伊原剛志 ≪対談≫ 日本の医療が抱える課題と未来への展望。 篠原文也 VS 松本吉郎 【ルポ】 大川原化工機冤罪事件――違法捜査はなぜ起きたか。 粟野仁雄 【ルポ】 他人とつながる認知症フレンドリーな町づくり。(下) 荒川 龍 【好評連載】 鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち 鎌田 實 ゲスト・森下洋子/高島礼子の歴史と美を訪ねて 宮島達男 VS 高島礼子/その他 その他 -
組長刑事 因縁
〈組長刑事〉がまさかの… 五代目組長、襲名!? 初代の借りは俺が返す! 隠れ捜査で仇を討て!! 累計60万部! 警察サスペンスシリーズ第3弾 無頼の血を受け継いだ 現職刑事が五代目組長に!? 老舗の博徒集団・城戸組の四代目組長・城戸一輝が上野で何者かに撃ち殺された。 城戸組は〈組長刑事〉羽賀亮が跡継ぎを務める建設業・羽賀組と浅からぬ因縁があった。 凶器の銃から不良外国人グループの犯行を疑うが、彼らは全面的に否定。 そんななか、跡目を継ぐことにしたという城戸の妹・真奈美から思わぬ相談が……。(『組長刑事 跡目』改題) -
5分で深掘り!小泉八雲のホントの怪談 雑学×漫画
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 NHK朝ドラ「ばけばけ」で話題! これでわかる小泉八雲の怪談と夫妻のこと 知ってるつもりの名作から、超マイナーな怪作まで すぐ読める漫画&新訳×雑学で八雲の世界をスピードマスター! 知られざる八雲やセツの素顔、松江の怪スポットも大紹介! ◎日本人が親しんでいる八雲の怪談はすべて翻訳。 実は海外向けに英語で書かれた作品だったと知っていましたか? ・蕎麦がパスタ、行燈がランプ!? 海外の読者のイメージした世界 ・ろくろ首は伸びない。体から抜けて飛び、着物の袖に食らいつく! ・Tsunamiという言葉を初めて世界に紹介したのは八雲だった ・雪女の舞台は東北や北陸の雪国ではなく、東京の青梅! ・聖なる経文ハンニャ・シン・キョーを写したホーイチはベランダで瞑想を… ・怪談の主人公になりきってセツと芝居ごっこを楽しんだ八雲 ・悪童にいじめられていた猫を助けて…セツの心をつかんだ八雲の優しさ 収録作品(●漫画 ○新訳) ●ムジナ* ●かけひき ●橋の上で ●ろくろ首 ●ちんちん小袴 ●ミミ・ナシ・ホーイチの物語* ●ユキ・オンナ* ●鳥取の布団 ●生き神 ○小豆とぎ橋 ○振袖 ○天狗の話 ○松江城の人柱 ○大亀の石像 ○松江の狐のはなし ○鮫人 ○アキノスケの夢 ○忠五郎のはなし ○人形の墓 話題沸騰の書籍『怪談』円城塔・訳(KADOKAWA刊)のコミカライズも3話収録!(*作品) -
ムーンフォール・サーガ2 氷の揺りかご【上下合本版】
〈シグマフォース〉のジェームズ・ロリンズ、最新ファンタジー・アドベンチャー 月が堕ちる予言とともに、少女は立ち上がる。 舞台は運命と出会い会が待つ氷の果てに── 失われた絆、裏切り、そして予言。少女は真実を求めて旅に出る。 凍てつく世界に待ち受ける謎。 奇跡の力を持つ少女は、翼をもつ弟とともに禁断の氷壁を越える。 迫る終末、揺らぐ記憶、目覚める古代―― これは、運命に抗う者たちの黙示録。 〈あらすじ〉 氷に覆われた世界で運命が目を覚ます。 真実が暴かれる時、世界は再び動き出す── ムーンフォールによるアースの破滅を予言したニックスは、それを阻止するため仲間たちとともに永遠の夜が続く大氷原を目指す。その途中で巨大コウモリ――ラーシュクの群れに襲われ、不時着した氷の下には「クレイシュ(揺りかご)」と呼ばれる世界が広がっていた。そこで出会ったダールという青年から、「オシュカピア(夢見し者)」という生き物の存在を聞かされる。オシュカピアの持つ不思議な力が導く先には何があるのか? 一方、別行動を取って南クラッシュ帝国に潜入したハレンディ王国のカンセ王子たちは、謎の鍵を握る「眠りし者」の捜索を試みるが、国内の不穏な情勢と、王国との戦争の気配に妨げられる。ようやくたどり着いたマルガードの地で、カンセたちが目にしたものとは? -
無法地帯の騎士 聖母のレリック【上下合本版】
黒死病がヨーロッパに暗い影を落としていた1351年--。 領地を奪われたイングランドの騎士ジェラルドは、あてどない放浪の旅を続けていた。その最中、深い森の中でひとりの貴婦人を助けたことで、彼の運命は大きく動き始める。 淑女の名はイザベル。代々守り続けてきた聖母子像「オディギトリア」を狙う許婚に追われ、侍女と従者を殺されたという。ジェラルドは放っておけず、聖像を安全な場所に届けるまで、彼女の警護を買って出た。 このとき、彼は知らなかった。「オディギトリア」を手中に収めようと画策する黒幕が、彼と彼の父を貶めたノートルダムの枢機卿モリノーであることを……。 ベストセラー作家ボイド・モリソンが美術研究者の実妹ベスとタッグを組んだ歴史アクション、堂々開幕!! ニューヨーク・タイムズ紙ほか、全米各紙が絶賛!! 「ペストで荒廃し、イングランドとフランスの抗争が続く14世紀のヨーロッパを舞台に、新たなアクションヒーローが誕生した。ボイド・モリソンとベス・モリソンが創出した本作の主人公である「ジェラルド・フォックス」は、騎士道精神の模範的な存在にふさわしい勇敢さと正義感を兼ね備えている。放浪の騎士である彼は物語の冒頭、窮地に陥った令嬢を救出し、自身の人生が「最悪の殺人、陰謀、そして裏切りに満ちている」と語る。ジェラルドに悲劇をもたらした仇敵はひとりではなく3人、さらに彼らの配下にある騎士や取り巻きたちとも戦わなければならない。時折、現代風な表現を交えながら展開する本作は、独創的で賑やかなプロットで彩られている。全ての読者の胸を躍らせる冒険小説」 --ニューヨーク・タイムズ紙 -
無法地帯の騎士 聖母のレリック
黒死病がヨーロッパに暗い影を落としていた1351年--。 領地を奪われたイングランドの騎士ジェラルドは、あてどない放浪の旅を続けていた。その最中、深い森の中でひとりの貴婦人を助けたことで、彼の運命は大きく動き始める。 淑女の名はイザベル。代々守り続けてきた聖母子像「オディギトリア」を狙う許婚に追われ、侍女と従者を殺されたという。ジェラルドは放っておけず、聖像を安全な場所に届けるまで、彼女の警護を買って出た。 このとき、彼は知らなかった。「オディギトリア」を手中に収めようと画策する黒幕が、彼と彼の父を貶めたノートルダムの枢機卿モリノーであることを……。 ベストセラー作家ボイド・モリソンが美術研究者の実妹ベスとタッグを組んだ歴史アクション、堂々開幕!! ニューヨーク・タイムズ紙ほか、全米各紙が絶賛!! 「ペストで荒廃し、イングランドとフランスの抗争が続く14世紀のヨーロッパを舞台に、新たなアクションヒーローが誕生した。ボイド・モリソンとベス・モリソンが創出した本作の主人公である「ジェラルド・フォックス」は、騎士道精神の模範的な存在にふさわしい勇敢さと正義感を兼ね備えている。放浪の騎士である彼は物語の冒頭、窮地に陥った令嬢を救出し、自身の人生が「最悪の殺人、陰謀、そして裏切りに満ちている」と語る。ジェラルドに悲劇をもたらした仇敵はひとりではなく3人、さらに彼らの配下にある騎士や取り巻きたちとも戦わなければならない。時折、現代風な表現を交えながら展開する本作は、独創的で賑やかなプロットで彩られている。全ての読者の胸を躍らせる冒険小説」 --ニューヨーク・タイムズ紙
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