矢崎存美のレビュー一覧
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謎のピンクのぶたのぬいぐるみが活躍するシリーズの
第何弾だろう・・・、ランダムに読んでるので自分にとっては3冊目。
今作では浜辺のグランドホテルを舞台に、そこに集まる人たちや、
そこで行われる季節のイベントを描いている。
特に春に行われる、大々的な芝居がメインになる。
普段は、東京から役者を招いての芝居なのだが、
今回は春祭りニ十周年を記念して、役者を地域の人たちの中から、
オーディションで決めるというところから話が展開していく。
そこでどういう展開になっていくのか。
山崎ぶたぶた、通称・ぶたぶたさんの行動は、
どうも奇怪であり、癒しであり、人に寄り添う中年おじさんであり、
それが、登場人 -
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喫茶店で会計をするとレシートの番号の下二桁がキリ番だったことで、
プレゼントがもらえることになる。
たまたまオーナーが居たことで、さらなるプレゼントとして、
会員制の三号店の特別招待券ももらえたのだが、そこでは、
誰にも話せない秘密をひとつ店員に話さなければならないと言う。
三号店に行くと、誰もいないように見えたが中年男の声がする、
その先を見ると・・・。
ぶたぶたシリーズの第何弾だろう。
自分としては、入手出来てない巻もあるし順不同に読んでるし、
作者さんも一部除いてどこから読んでも良いと言っているし、
ってその一部すらもできればであって、自由だそうです。
今作は、ちょうど自分が読んだこ -
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ネタバレもうひとつある鷹宮家四訓/大崎梢
大切な人を思いやる気持ちが温かくて良い話だった。
孤独の谷/近藤史恵
言葉を使えば使うほど死に近づいていくなんて、なんと恐ろしい。。。本当に孤独で寂しい。ラストがちょっとホラーだった。
猫への遺言/柴田よしき
コロナで急逝した夫が隠していた秘密が、読まれるはずのなかった遺言書によって妻が知ることになってしまう。なんとも言えないが、夫に共感できるところはあるなぁ。
十年日記/新津きよみ
良い話。すごくホッコリした。真央さんにまんまとやられた。ってか勝手に勘違いした。
そのハッカーの名は/福田和代
ネタバラシの前に見抜けなかったのめっちゃ悔しい!
青い封 -
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後書きの、
「いつものぶたぶたを書いて、『名探偵ぶたぶた』て題をつけちゃえばいいんだよ」
ととあるミステリ作家からのアドバイスを受けてそうした、
というところに笑った。
まさにそのとおり。
いつものぶたぶたさんで、職業探偵なことは一度もありませんでした。
が、ぶたぶたさんは謎を解き、長年の悩みを解決してくれるのですよ♪
「悪魔の叫び声」は、ジェネレーションギャップの話。わたしは「知ってる」世代だから、ちょっと物足りなかったかなあ。
「置き去りの子供」レトロでリリカルな雰囲気がステキ。ヒロインが子ども時代に整理をつけられてよかった。
「レモンパイの夏」海の家のスピンオフ。謎自体はやりと重大事 -
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久しぶりのぶたぶたシリーズ。
こんな湯治場行きたいなー。
ぶたぶたさんのご飯食べれるだけじゃなく、カウンセリングまで受けられるなんて♪
湯治場、という場所柄、病気の人が出てくるけれど、あまり深刻さはない。
3話のなかでは、「密かな告白」がいちばん切なかった。
病気になると、まず周囲の人たちの「常識」と闘うことになる。「こんなのできて当然」「やるのが当たり前」なことができなくなる、ということを想像できない人は多い。
でも、そういう人たちも、そのうちできなくなるんだけどね。自分のそういう姿は想像したくないから、「常識」という単語でそれ以上の理解を放棄するのかな?
琴代さんはそういう無理解に長い -
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ぶたぶたシリーズ十作目、二〇〇八年刊行。短編集で、あとがきの言葉を借りれば「全てコメディ。シリアスが一本もない」。気楽に読める。
以下備忘メモ。
・神様が来た!→田舎の祭りで神様をもてなす当番になる話。
・伝説のホスト→タイトル通り。妻と娘が!
・気まずい時間→家庭訪問。「それが解決の一手になるのか」と、このシリーズにしては大胆な展開だなと思ったが、色々深読みはできるからすごい。
・ふたりの夜→成功しているが情緒不安定で人間的に問題のある少女漫画家の話。部屋が片付くことと美味しい手作りご飯があることのありがたさ。
・冬の庭園→しぼるシーンが面白かった。 -
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目次
・あこがれの人
・告知事項あり
・友だちになりたい
『ぶたぶたのお引っ越し』というタイトルだけど、実際にぶたぶたさんがお引越しをするのは、最後の『友達になりたい』のみ。
最初の『あこがれの人』のぶたぶたさんは、ボランティアの移住アドバイザーで、結局引っ越しをさせることはなかった。
真ん中の『告知事項あり』は、引っ越した先の隣人がぶたぶたさん。
どれも話の構成としては同じで、グルグル頭で考えながらなかなか行動を起こせない主人公の背中を、ぶたぶたさんがそっと押してくれる。
どれも同じパターンだったので、さすがに少し飽きてきた。
その中で、定年後は田舎に住みたいという夫と、せっかく自分の -
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書店で見かけて、妙に惹かれたので購入。普通のほっこり系の物語かと思いきや、なかなかファンタジーな要素もあり、面白かったです。
ぬいぐるみが喋る、なんだか児童文学みたいな展開ですけど、内容は大人向け。傷を抱えた人が、癒やされに湯治場へ行くという話です。読んでいると、自分もカウンセリングを受けているような、心が軽くなるような読後感です。
奥田英朗さんの、伊良部シリーズの爽やか版?健全版?(笑)のような印象をちょっとだけ受けました。伊良部さんが陰なら、ぶたぶたさんは陽みたいな。ちょっと、しんどいなと思ったときに読むとちょっと楽になるかもしれません。
シリーズが沢山あるようなので、他の作品も読んでみよ -
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▼「ぶたぶた」矢崎存美(ありみ)。徳間文庫、初出は1998年のようです。以降、「刑事ぶたぶた」「クリスマスのぶたぶた」などから始まって「編集者ぶたぶた」「ランチタイムのぶたぶた」などなどまで20年以上に渡って30作以上が出されている超人気シリーズの第1作です。私は全く知りませんでしたが、連れ合いが「8歳の娘にいいかも」と読み聞かせているのを聞いたことから読んでしまいました。
▼山﨑ぶたぶた。という中年のぶた、厳密には豚のぬいぐるみが登場する(主人公とは言い難い)の連作小説です。舞台は執筆当時の日本の、恐らく東京首都圏のあちらこちらです。毎回、その短編の主人公、それはサラリーマン男性だったり、