矢崎存美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ぶたぶたの本屋さん」の、設定的に続編となります。
でも、こちらから先に読んでも大丈夫。
ブックカフェを営みながら、コミュニティFMで本のコーナーを持っていたぶたぶたさん。
その、「声がよくて優しくて説得力があって…」な感じが注目され、東京のAM局で、悩み相談コーナーを持つことになる。
パーソナリティを努める久世遼太郎(くぜ りょうたろう)は、一緒にラジオをやりつつ、実は自分の悩みも相談したい。
番組パートナーの女子アナ・吉川明日美(よしかわ あすみ)も、ぶたぶたさんに話を聞いてもらいたい!
そして、ぶたぶたさんの姿を知らず、ラジオの声を聞いて想像するだけの悩める主婦・青谷波留(あおや はる)の、「想像」が、ぶたぶたさんを目の前にした二人とはやはり違って面白い。
今回は、理知的で深い中年男性・ぶたぶたさん。
メモしておきたい言葉がたくさん出てきた。
お悩み相談は、家族とのかかわり方、他人とのかかわり方、自分の中であれこれ考えて不安を膨らませてしまうこと…かな?
シブいぶたぶたさんですが、家庭での様子がうかがえて興味深かったです。
一番おもしろかったのがこれ、旦那さんの方から奥さんにダメ出しをする時…
久世「かなり気を使う」
ぶたぶた「ダメ出しと気づかれないように言います」(きっぱり)
『ぶたぶたにきいてみよう』
『運命の人?』
『ずっと練習してたこと』 -
Posted by ブクログ
ネタバレ矢崎存美さんの本は、心が疲れた時でもすんなり読めるので、日常に溺れそうになると書店で探してしまう。
繕い屋というタイトルだけれど、平峰花のお仕事(?)は針と糸を使用する繕い物ではなく、心の傷を美味しく料理して傷を持つ本人に食べさせること。
この本におけるドラえもんのような存在である平峰花は、飄々としているけれどカウンセラーのような雰囲気で、彼女に出会った人は不思議なことを「まあいいか」と深追いせずに会話しているうちに、心の中の蟠りが解きほぐされたり、我が身を振り返るきっかけができたりして、美味しく悪夢をいただいた後に日常へ戻っていく。
めでたし、めでたし。
――という単調な話ばかりでないことは5つめの短編を読むとよくわかる。
魔法使いの存在する現代のおとぎ話のようでいて、心に傷を抱えた人たちがそれぞれに自分の足で立ち上がろうとする物語だった。
近頃よく見るふんわりした短編集を期待していると、ふんわりパートで平峰花の抱えているものが少し気になって、最後の話でそれが明らかになるのかと思えばほとんど語られず半端なところで途切れてしまう。どっち付かずで物足りない感はある。けど次巻が出たら読んでみたいと思う。