矢崎存美のレビュー一覧
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今回も、読み終わると少し幸せな気分になっている「ぶたぶた」シリーズでした。ぶたぶたさんは、「本屋」というか、「ブックカフェ」の店主で、各短編ごとに印象に残る1冊を紹介してくれます(ぶたぶたさん以外の人が提示する本もあり)。どれも読みたくなってしまうのですが、残念ながら、そのうち2冊『凍りついた夏』と『普通の子』は実際にはないものなんだそうです……(涙)。前者はまあないだろうな、と思っていたけれど、『普通の子』は読んでみたかったー! 作者のブログによると、ネタ元となった本はあるそうなので、いつか「『ぶたぶたの本屋さん』ネタバレあとがき」がブログに載ることを期待して待ちましょう。
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シリーズは気にしていたはずなのに、見逃していたらしい2010年12月刊行の文庫。
ぶたぶたは、今度は洋食屋さんのオーナーシェフ?です。
入院していた女子高生がランチに訪れて以来、食べることが楽しくなっていくお話「初めてのお一人様」
毎日を淡々と生活していた男性の鬱屈「鼻が臭い」
食は人生の基本です。
おいしく食事をいただけることはシアワセなんですね。
しかも!ぶたのぬいぐるみが短い腕をふるって作ってくれたら・・・♪
「初めてのバイト」は、高校卒業したばかりの若葉が、従妹の代わりにバイトに駆り出されるのですが、ぶたぶたをしらない人がぶたぶたに出会うときのわくわくとドキドキが楽しく読めま -
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今回のぶたぶたさんはスクールカウンセラーです。これはもう何というか天職ですよね。
ぶたぶたさんは見た目がぶたのぬいぐるみだけど、中身は普通の中年おじさんなんですよね。特殊な能力とか魔法とかある訳でない。でも、ぶたぶたさんは話をしっかりと聞いて受け止めて自分の考えを返してくれるのです。これはこれまでのシリーズでもそうでした。だから悩みをもった人がぶたぶたさんと出逢うことで、自分の中にある問題の解決に気付くというのが多かったのだと思います。
もちろん中学生の悩みは本人のみでどうしようもない部分も大きいのですが、ここにもうひとつのぶたぶたさんの特徴である仕事に対して真面目で確実に取り組むという部分が -
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ストーリー ★★★★☆
おいしそう度 ★★★★★
臨死体験度 ★★★★★
秀晴は、臨死体験をする。
その中で食べた、玉子サンドは絶品だった!
九死に一生を得た秀晴は、玉子サンドを作ってくれたノエに、死にかけた人たちがさまよう『街』で、食堂を開くように勧める。
秀晴たちは、死にゆく人たちを、食べ物の力で救うことができるのだろうか?
主な舞台は、死んでいく人たちが通る『街』という場所です。
死という重いテーマではありますが、暗さはそれほどありません。
秀晴の旺盛な食欲には、思わず笑ってしまいます。
出てくる料理はどれも美味しそうで、しかも簡単にできそうな物もあるので、実際に作ってみるのも面 -
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シリーズ最高レベルの美味しそうさ!ぶたぶたさんのパンケーキとブラウニーと泰隆くんのカルボナーラ食べたいっ❗
「いい子」で優等生だった泰隆くんは、自分を変えようとしているけど、ぶたぶたさんに対面した時の妙に冷静な疑問と独りツッコミが、いつものパターンと少し違って面白かった。いかにもアタマよくていい子が思ってそうなツッコミで(笑)ラテ飲んでるぶたぶたさんを絞ってみたいとか(笑)
最終的に泰隆くんが決めた「なりたいもの」が、世俗的社会的なことでもなく非現実的な夢でもない、小さくてしかし実はとても難しい目標だったことが、ふわりと暖かい気持ちになった。
このラストの目標設定がこの作品をきちんも締めて -
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ゆったりした時に読みたくなるのが、矢崎存美さんが書かれる「ぶたぶたシリーズ」だ。昨年末には文庫書き下ろしの「ぶたぶたの甘いもの (光文社文庫)」が発売されたが、今回も読んでいて心がほわんと温かくなる短編集だった。
内容(「BOOK」データベースより)
町の小さな稲荷神社の参道に、知る人ぞ知る「和菓子処しみず」はある。春夏秋冬、季節のスイーツを求めて暖簾を潜れば、絶品和菓子に、甘酒、おでんや焼きそばまで、旨いものが勢揃い。店の主人・山崎ぶたぶたにも、運がよければ出会えるはず。変わった名前だけれど、その正体は…?疲れたとき、悩んだとき、ぶたぶたの作る甘~い和菓子で、ひと休みしていこう。
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