あらすじ
体調が悪い自分の代わりに、出張料理人の作る料理を食べてほしい。そう頼まれて友だちの家に行った里穂は、やって来たその渋い声の料理人の姿にびっくり仰天――しかし、彼の作る料理を食べた時間は、なんだかとっても、特別な思い出になった(「なんでもない日の食卓」)。料理、パーティ、お掃除もお任せ。頼れる山崎ぶたぶたが、家にいるあなたに幸せをお届けします。
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Posted by ブクログ
仕事から帰ってきて一番面倒だと思うのが、夕飯作りなので、ぶたぶたさんに色んな料理を作り置きして欲しいなぁと思いました。
『通夜の客』という話の統吾くんの「大したことしてないのに、昔のこと思い出して泣くなんて最低だ」という自分を責める言葉に対し、「みんなそう思うんですよ。精一杯やってあげたとしてもね」というぶたぶたさんの言葉にとても救われた気がします。
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アンソロジーで読んで気になっていたぶたぶたさん。
新刊を発見してGet。
ぶたぶたさん、素敵だー。
出張料理人としての腕前はもちろん、出掛けていった先の人の心を救う温かさ。
心身ともに疲れ切った時、あんなふうになんでもやってくれちゃう存在ってどれほど救いになるだろう。
何でもない日にこそありがたい。
「妖精さん」って呼んじゃう気持ち、分かるわー。
紹介しか受けないほど人気があって忙しいのも納得。
誰か、私にもぶたぶたさんを紹介してー。
ぶたぶたさんシリーズ、すごくたくさん出ているのね。
少しずつ読んでいこう。
しかし、おじさんでスーパー家政夫って、某ドラマを連想しちゃうw
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疲れている時、弱っている時、ぶたぶたさんを読むのが辛くなることもある。
誰だって、そうだと思うことだが、彼は存在しないし、肝心かなめな物語でも否定されてしまうことがある。
だって、彼はぬいぐるみだから。
だから、わかったつもりで、物語を読んで、救われて、泣いてしまったりするのだ。
彼はどこにもいないから。
でも、胸の奥には彼がいて、ぶたぶたさんに救われたことを嬉しく思う。
だから、新しい本が出る時、一番に読みたいと思ってしまう。
そして、ぶたぶたさんがいてくれたら、いいのにと思うのが、寂しくなるのだ。
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今作では出張料理人…と言いながら家事全般こなすハウスキーパーでした。いや、ぶたぶたさんが来てくれるなら常連になりますってこれ
しかしサプライズをしようとしてもぶたぶたさんの存在がサプライズになってしまうってのはホントそれですね
Posted by ブクログ
個人的には、ぶたぶたシリーズの中でも上位に食い込む1冊。
高速で二日酔い状態になった友人の代理で、すてきな(読んでるうちによだれが出る)ディナーをいただくことになった主人公の話と、ローストビーフに万能だれ(真似したくなる)をかけて食べる話が心に残ってます。
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今回のぶたぶたさんは出張料理人。山崎ぶたぶたさん(小さな豚のぬいぐるみ)のお話シリーズです。どの本から読んでもok. 仕事を依頼して来たのがぶたぶたさん。みんなビックリして、お客さんの中には妖精?と勘違いする人も。でも、仕事は一流。我が家にも一度来て欲しいなぁ。今回も、のほほ〜ん、時にはじんわりと、癒されました。
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出張料理人はなんとぶたのぬいぐるみだった!
(なお声は中年男性)
という短編集。
かなりシリーズがあるみたいだけど、初めて読みました。
どの作品も大きな事件はないけれど、ちょっと鬱々としてたり、モヤモヤしてたりするものを抱えた人物たち。
美味しいご飯と、喋る豚さんがとにかくほのぼのと優しい物語で、なんだか癒やされます。
そんな物語を知れた幸せ。
ハードなノンフィクションや、ミステリの合間に読みたいなw
Posted by ブクログ
目次
・なんでもない日の食卓
・妖精さん
・誕生日の予定
・通夜の客
出張料理人といっても、それを頼む人にはそれぞれの理由があるわけで、ぶたぶたさんはどんな相手にも最適の対応をしているのが素晴らしいと思う。
頑張りすぎている人に同情するわけでもなく、あくまでビジネスとして、だけど温かいぶたぶたさんの言動。
『通夜の客』以外は、母親が主人公。
まあ、そうだよね、料理人を頼むとしたら。
最初『妖精さん』の主人公は、ひとりでへとへとになるまで仕事をして、倒れるように眠りについていて、家に家族の気配がないのに子どものことなんか考えていたりして、「離婚した?」「死別した?」と不安に駆られる。
コロナ禍で別居してた…ということだったので、とりあえず安心。
そして、『誕生日の予定』が切なかった。
25歳の娘の誕生日のサプライズパーティーをしたい母。
25歳の娘にしては、ちょっと違うんじゃないかなというオーダーに、これまた不安になる。
こちらの方は本当に、自分の娘のことを何にも知らない母だった。
仕事にかこつけて子育てを自分の親に任せっきりで、結果、うっすい親子関係だったことに気づく。
これからの改善に期待するよ。
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特別な日じゃないときにこそお願いしたいぶたぶたの出張料理人の様子に心あたたまります。
たしかに疲れた時などさりげないお手伝いをお願いできたら心が軽くなるよねって思いました。
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あからさまではないものの、とうとうぶたぶたワールドにもコロナ禍の影響が感じられるようになって来た。リアリティを求めるシリーズではないんだけど、実際には結構リアリティを感じるし、そういう意味でもコロナ禍の影響はあってしかるべきかな。今回の4作、いつも以上にぶたぶたさんの受け入れ側の心境が描かれてるような気がして、深みがあった
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ぶたぶたさんのお話しは以前ショートショートドロップスという短編で読んでいて、その時は「へぇ」ぐらいの感想でしたが、今回本屋さんにあったのでなんとなく買って読んでみると、思った以上に良く、短編なのでちょっとの時間にサラッと読めて優しい気持ちになれましたました。
構えずに読めるのって疲れている時に良いですよね。もうちょっとぶたぶたさんシリーズの本を買っちゃおうかな?色々な職業のぶたぶたさんの姿を見てみたいです。
今回のぶたぶたさんはハウスキーパーさんでした。
ハウスキーパーさんを雇うなんて主婦として贅沢だなぁって思いますが、その上にさらに癒しもついてくるのって、もう夢の様ですよね?
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皆さんは『伝説の家政婦・志麻さん』をご存知だろうか。テレビで一躍有名になり最近ではレシピ本も出されているので、ご存知の方も多いのではないだろうか。
志麻さんはフランスで料理を学び、その後フランスのレストランや日本の老舗レストランなどで修行を積んだ料理人。2015年にフリーランスの家政婦として独立し、予約のあった方の自宅に出向いてその日の料理や保存食などを作ってくれるという仕事をされている。その手際の良さと質の高い料理が評判となり、今では予約の取れない『伝説の家政婦』として有名な方だ。
志麻さんの登場で出張料理人という仕事がメジャーとなり、また気軽に頼めるサービスとして認知されてきたような気がする。これまでは料理人を自宅に呼ぶというと、贅沢で特別なことというとイメージがあったが、今では共稼ぎで忙しい方や育児で大変な方が“ちょっとしたお手伝い”という感じで気軽に使えるようになったのではないだろうか。
働き方も生活様式も多様化しているだけに、こういったサービスが手軽に使えるようになるのはとても良いことだと思う。
矢崎存美さんの“ぶたぶたシリーズ”は、読むと元気の出る大好きなシリーズだ。最新刊は6月10日に発売された「出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)」という一冊。主人公の"ぶたぶたさん"が、出張料理人として活躍するという短編集だ。
物語の主人公はピンク色をしたぬいぐるみ。しかしただのぬいぐるみではなく、話をして、歩いて、普通に生活をしている"山崎ぶたぶた"という名前のぬいぐるみだ。
体調が悪い自分の代わりに、出張料理人の作る料理を食べてほしい。そう頼まれて友だちの家に行った里穂は、やって来たその渋い声の料理人の姿にびっくり仰天―しかし、彼の作る料理を食べた時間は、なんだかとっても、特別な思い出になった(「なんでもない日の食卓」)。料理、パーティ、お掃除もお任せ。頼れる山崎ぶたぶたが、家にいるあなたに幸せをお届けします。
【「BOOK」データベースより】
シリーズ物とはいえ職業は固定しておらず、その時々で色々な職業で登場するというのが面白い。シリーズ物としては珍しい設定だろう。また、主人公は”ぶたぶたさん”なのだが、物語毎にそれぞれ中心となる人物がいて、彼ら彼女らが”ぶたぶたさん”と接するうちに疲れた心や体が元気になっていき、生きるための活力が徐々に湧いてくるという内容だ。だからこそ、読んでいて元気が出るし、読み終わって心が暖かくなるシリーズなのだろう。
今回の最新作も、書店の平台で見つけてすぐに買い求めた。「読んだらきっと心が暖かくなる」という、私のとっては心が元気になるサプリメントのようなシリーズだ。
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お馴染み山崎ぶたぶたさん、今回はハウスキーパーとして活躍する話。忙しく働く女性たちの家に行き、掃除洗濯はもちろん、心も安らぐ美味しい料理を作ってくれたり、コミュニケーションの取り方も分からなくなった母と娘の元で、二人を繋ぐような誕生日パーティを考えたり。ラストは会社を興したばかりの頃お世話になった人のお通夜に出るぶたぶたさんが描かれている。どの話もちょっとした脇役だけど、とても重要な位置にいる。あー、私の家にも来て欲しい、ぶたぶたさん。
次はどんなぶたぶたさんに会えるのか、楽しみ。
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ネットで見かけた、美味しそうな本、というテーマで、この本をおすすめにあげる方が多くて、はじめて名前を知る。
ぶたぶたさんシリーズはたくさんあるけど、どこから読んでも大丈夫とのこと。
どれどれ、とこの2020年刊行の出張料理人を読んでみた。
一話完結型の短編が4つ。
いずれもぶたぶたさんが出張料理人として登場する。
料理や自分へのケアがテーマである。
ぶたぶたさんは名前の通り、ぶただけど、中身は優しくも立ち入らない、しっとりしたイケボイスのおじ様らしい。
なんでもない日の食卓…美味しそうで羨ましい。子持ち主婦が家族からの解放をめちゃくちゃ楽しみにしている図が親近感がわく。
妖精さん…お疲れのところにこんな人が来たら嬉しい。コロナ禍真っ最中で家族と離れてリモートワークする中年女性。子供の顔を思い出すと元気が出る。それは離れているからこそですね。毎回それを突っ込んでしまう自分。すみません。
誕生日の予定…ほろりと泣けてしまった。もう成人した娘との距離感に悩む女性の話。料理で解決はしない。そこに至るまでの話しあい、歩み寄る努力、家族とはなんだろう、という話。家族の問題はハタからは見えないだけで、幸せそうに見える家族だって本人たちにはいろいろあるだろう、とぶたぶたさん。さすが多くの家庭を見てきただけある。
通夜の客…おそらく、これは初期シリーズで主役級だったキャラのお葬式の話。故人との思い出と、現代お葬式をうまくまとめてある。おいしい記憶は幸せなものだ。
じんわりと、日常をうまく描いているシリーズだ。こういう本に癒されたい気持ちがみんなにあるだろう。生きるのに必要なタイプの本だと思う。他のシリーズもまた読みたい。と思ったらものすごくたくさんあるんですね。
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初めて読む作家さんですが、
この「ぶたぶた」さん、シリーズなんですね。
最新作とのことですが、特に違和感なく読めました。
バレーボールサイズの豚のぬいぐるみ、山崎ぶたぶたさんが出張料理人として様々なお宅へ出向き、
お料理をしつつ、そのお宅の方とお話をすることで心をほぐし、心身ともに栄養をたっぷり与えてくれるー、そう表現すればよいでしょうか。
とにかく優しいお話がぎゅっと詰まった短編集です。
お料理の描写はさすがで、真似してみたいレシピもありましたが小説としてはレベルの高いラノベといった印象です。
各々の悩みも、それを解きほぐす言葉も、どこかで見聞きしたようなものでしたし、後半はくどく感じました。
気に入ればシリーズ全部読んでみようと思っていましたが…それはないかも。
唯一気になるベビーシッター編は気が向いたら読んでみるかもしれません。
2020年47冊目。
Posted by ブクログ
毎度おなじみぶたぶたさん。
この作品がいつ、書かれたのか?を知らずに手に取ったが、読んでいてわかった。
ああ、コロナ禍だなと。
その渦中でも、ぶたぶたさんは、ぶたぶたさんだ。
寒空の下にピンクの桜の妖精がやってきた!みたいな感じ。
想像する私の脳内では、部屋の中を動き回るぶたぶたさんは、ピンクのスポットライト?いや、ピンクのオーラに照らされて、隣接する場所を春に誘ってくれる。
春。
暖かく心を癒してくれるほんわかした空間。
それをぶたぶたさんは作ってくれている。
あー。。。わたしもぶたぶたさんのご飯が食べたい!
常備菜、我が家にも作ってー!
と、切に思う(笑)
Posted by ブクログ
短編4作品。
今回のぶたぶたは、出張料理人(ハウスキーパ-でもあったりします)で、4つのお家で腕を振るいます。
いいなと思った「なんでもない日の食卓」「妖精さん」
?と思った「誕生日の予定」
ほか「通夜の客」
誰かが作ってくれるごはんや、一息つけることの大事さとか、心温まる作品でした。