小川高義のレビュー一覧

  • ドリトル先生アフリカへ行く(新潮文庫)

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    読むものを忘れたので買ってみた。愉快!
    オウムのパトリシアがステキ。動物と話せるなんて憧れちゃうわ。

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    2026年07月22日
  • バージェス家の出来事

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    エリザベスストラウトの2作目。
    やはりこの作者の本はユーモアのあるところが好きだなと感じる。
    読み進めるうちに「えっ」と思うような展開が起こるが、それで人々がすぐに変わっていくのではなく、徐々に変化していくのと同時に心に響くような作品だと思った。
    ジム ボム スーザンの関係性も良かった。

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    2026年05月24日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    有名なモルグ街の殺人を読みたくて…!

    犯人を突き止めるまでの推理は流石!と思ったけど、犯“人”の正体にびっくりした…
    いやー、それでも2人共酷い殺され方をしたもんだ。

    他の短編も読みやすかったです。
    「黒猫」の最後はホラー映画にありそうな最後。あんなの見たら夢に出ちゃうよ〜
    一番好みだったのは「ウィリアム・ウィルソン」!
    自分の邪魔をしてきた相手の正体が実は…!
    お互いが対立しているように書かれ、内容的にも分かりやすい。

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    2026年04月18日
  • グレート・ギャッツビー

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    ネタバレ

    夢から覚めたような、どことなく寂しい読後感。
    対岸からデイジーの住むイーストエッグを眺める景色は美しかったのだろうが、ギャッツビーは最後まで手に入れることはできなかった。緑の灯とは、ギャッツビーを導いたものであり、同時に手の届かない遠い理想、過去への執着だったのかもしれないと感じた。

    ギャッツビーは金持ちにはなったが、元々金持ちのトムやデイジーとは明確に線引きされている。また、ギャッツビーはデイジーを愛してはいたが、デイジーと過ごさなかった過去を変えることはできなかった。ラストの段落は何度も読み返してしまう。
    「だから夢中で漕いでいる。流れに逆らう舟である。そして、いつでも過去へ流される」
    理想を追い求め、過去への執着を捨てられない。それがギャッツビーの人間らしいところだと思った。

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    2026年04月11日
  • 緋文字

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    【目次】

    訳者まえがき

    序文――第二版に寄せて

    税関――『緋文字』序
    第1章 獄舎の扉
    第2章 広場
    第3章 見覚え
    第4章 対面
    第5章 針仕事をするヘスター
    第6章 パール
    第7章 総督邸の広間
    第8章 小妖精と牧師
    第9章 医者
    第10章 医者と患者
    第11章 心の奥
    第12章 牧師の眠らない夜
    第13章 ヘスター再考
    第14章 ヘスターと医者
    第15章 ヘスターとパール
    第16章 森の道
    第17章 牧師と信者
    第18章 あふれる陽光
    第19章 川辺の少女
    第20章 迷路の牧師
    第21章 ニューイングランドの祝日
    第22章 行列
    第23章 緋文字の出現
    終章 結末

    解説 小川 高義
    年譜
    訳者あとがき

    【感想】

    何が起きたのか(姦通 adultery の罪)は早々に明かされ、むしろ起こったことに対しての三者三様のむきあい方が物語の中心。牧師と医者の2人の男たちがいずれも秘密を抱えながら生きることで次第に身をやつし、凶相を帯びてゆくのと対照的に、罪の証しとして緋色のAの文字を胸につけて生きていくよう宣告された女は、衆目に晒される辛さとひきかえに、通常の社会規範に縛られない自由な思考や強靭な感性を身につけていく。

    やはり課せられた責任から逃げ出さず、正面から引き受けて生きぬくことが、強く健やかでいられる秘訣なのかな。

    【備忘】

    - 舞台は17世紀半ばのボストン。姦通(adultery)の罪を犯した女ヘスター・プリン、前途有望な牧師ディムズデール、謎の医者チリングワースの3人がそれぞれの秘密を抱えながら、ニューイングランドの厳格なピューリタン社会を背景に一種の心理劇を繰り広げる。
    - ヘスターが真摯に罪に向き合い謙虚に暮らした結果、次第に人びとから赦しのまなざしさえ向けられるようになる一方、罪や憎しみを秘めたまま真っ当な人間のふりをして暮らす男2人の変貌ぶりが痛ましい。
    - いちおう主人公はヘスターだけど、三者の内面をつまびらかに抉り出そうとするかのような語り手の存在感がかなり大きい。
    - 大人たちの罪はさておき、生まれた子どもに罪はない。その点、娘のパールが生き生きと育ち、わりと幸せそうなのがよかった。
    - 訳者による解説がわかりやすく、日本でいうと江戸時代が終わる頃の作者が江戸時代の初めらへんに起こった事件を語ったようなもの、という説明にはなるほどと思った。
    - 『ボヴァリー夫人』とかもそうだけど、名作とされる古典文学は姦通だの不倫だのが少なくない気がする。男女の規範からの逸脱がこうも熱心に読まれるのは、もはや人類のさがというか、無意識の欲望でさえあるのか。とりあえず女1+男2の主要人物が出てきたら、「これは怪しい……」と警戒してみてもいいかも。

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    2026年03月18日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    世界で初めて書かれた密室殺人、モルグ街の殺人を読みたくて購入。
    今までいろいろ密室殺人読んできたけど読んだことない驚きだった。
    犯人推理させる気ないでしょみたいな犯人。

    他の短編もちょっとホラーっぽくて面白かった。
    黒猫は読んでて辛かった。
    早すぎた埋葬はもし日本だったら火葬されちゃうから怖いなって思ったけど埋葬された時点で終わりか...

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    2026年03月15日
  • 老人と海

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    違う版を含め3-4回はよんだかも。

    マノーリンとおじいさん。

    おじいさんが漁に出て、海の上の話がえんえんとあるんだけどこんな単純そうな話をこうもいきいきと!

    鳥や魚の様子などその場の臨場感がすごい。

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    2026年03月09日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの表現力の豊かさは映画のスクリーンで再現したくなるほどの情緒性を感じる。
    若かりし頃の場面の切り取りのため、いきなりストーリーが始まってしまう。
    あとで読み返すことで、なるほどとうなる。人間への奥行きは理解の奥行きに比例し、この少年期から人間への強い関心があったことに驚いてしまう。
    描写背景がまるでスケッチをしているような、丁寧なタッチで描かれる。色づき、形、其れは上品で、でもそのタッチをなぞっているだけで、ついつい残しておきたくなる衝動って起きる。写真の切り取りのように。

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    2026年02月14日
  • 老人と海

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    ネタバレ

    結構よかった!自然の厳しさに適応していく姿勢は、日本人の感性にも合う気がする。

    特にラストがとってもいい!!!
    魚を食べ尽くされた後に、街の明かりが見えるシーン。

    そこまでの寂しさ、喪失感が一気に温度を帯びて、「やり切った」という静かな達成感に変わる。すべてを失っても、何かを得たような余韻がある。

    この「無駄に終わったのに満たされる感覚」、よくわかる。何も得られなくても頑張ったあと、悲しいというより「やっと終わった!」という晴れやかさが残る。それを描き出しているのが素晴らしかった。

    自分が一番楽しめた作品が、「男らしさ」を強調した文学だったという皮肉(笑)

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    2026年02月07日
  • グレート・ギャッツビー

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    タイトルが、何となくカッコいいと思いました。でも、何のことやらさっぱり分からず読みはじめました。ただ、GATSBY(ギャツビー)といえば、洗面台に夫のヘアスプレーみたいのを見たような...

    読み進めるうちに、ギャッツビーとは人物であることが分かりました。そして生い立ちや、人となりが分かってくると、かなり謎めいている男。実家はサンフランシスコ。育ちはアメリカ。オックスフォードを出ている。31、2才。人柄は悪くなさそう。

    1920年代のアメリカが舞台です。ギャッツビーは元カノであるデイジーの未練(5年も思い続けている)を断ち切れず、盛大なパーティーを開き、彼女を引きつけて取り戻そうとします。その経過を隣人、ニックが語ります。

    デイジーの夫、トムは不倫をしている。そんな状況ですから、ギャッツビーの恋心が再燃するのも分からないわけではないですが、デイジーはそんなにいい女性か?と思ったり。1人の女性を巡る男の争いはすさまじかった。

    ギャッツビーの蔵書の余白に残されていた、自分のスケジュールと心がけの記載。心に残りました。彼は自分なりの目標をもって、懸命に生きようとしていた。それなのに...

    アメリカンドリームと相反する、彼の最期は悲しすぎる。

    冒頭の、ニックが父に言われた言葉
    「人のことをあれこれ言いたくなったら、ちょっと考えてみるがいい。この世の中、みんながみんな恵まれてるわけじゃなかろう」

    お父さん、いいこと言うなあ。ホントその通りだ!

    村上春樹訳も気になるところですが、本書の小川高義訳は、短文で読みやすかったです。

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    2026年01月11日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    「モルグ街の殺人」を読みたくてこの本を選びましたが、全8編もありお得でした。
    目的の「モルグ街の殺人」。導入部分の意味がわからず気が遠くなってしまいましたが、諦めずに読みました。これは衝撃的です。トリックや犯人を必死に考えちゃったのが少し悔しい。推理小説の元祖で今も読み継がれているのには納得しました。
    「早すぎた埋葬」も面白かったです。

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    2026年01月07日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの短編。
    短編ってサクッと読めるからいいわぁ〜
    題名通り、すごい物語がまさに始まりそうな瞬間でお話が終わったり、ありふれた人々のふとした瞬間を切り取ったものだったり、鳥肌が立つ構成のものだったり…
    もっとカポーティ読もうと思った〜

    あとこの表紙はカポーティの幼少期?この前見たアドレセンスの主役の子に似てる。

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    2026年01月06日
  • 老人と海

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    ネタバレ

    序盤の内容は無知なのもあるだろうけどあんまり面白くなかった、けど海に出てから、特にカジキを釣り上げるまでの話は手に汗握る展開で面白かった、その後サメにどんどん食べられていくところは絶望を感じながら読み進められたし、総じて良かった。
    じいさんがパワフルすぎるのがとにかくカッコ良い。

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    2025年12月11日
  • 魔が差したパン―O・ヘンリー傑作選III―

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    ネタバレ

    三作の中で唯一表題作含めて知らない短編しか収録されておらず、そのせいもあってかかなり新鮮な気持ちで読むことができた。表題作「魔が差したパン」は解説を読む限りでは翻訳の苦労が偲ばれる。内容はいつも古びたパンを買う客の素性が気になり、善意で押し込めたバターが、製図を書く時に消しゴムがわりにパンを使っていたことで皮肉な結末に繋がる物語であり、かなりのブラックユーモアである。画家ではないかと思われていた客の素性の謎、古びたパンばかり買う謎と、これは立派な「日常の謎」でもあり、タイトルも含めてオチも秀逸な短編である。

    こうしたブラックな読み味の短編も今までのO・ヘンリーのイメージを覆す意味でも楽しかったが、今回の短編集の中で個人的に気に入ったのはやはり善意の物語であり、特に「都会の敗北」がとても良かった。田舎を出て都会で成功した男が妻を伴って故郷に帰り、夫を紳士だと信じ込んでいる妻の前でつい田舎の饗宴にハメを外してしまう話で、言ってしまえばただそれだけの話なのだが、それでも妻は幻滅せずに「ただの人」として愛するオチがとてもいい。それはまさに虚飾と見栄に彩られた「都会の敗北」であり、田舎という出自を冷笑することなく肯定的に捉えていることが逆に斬新でとても良かった。冒頭の都会に染まるまでも書き出しも素晴らしい。

    三冊通じて少しばかりの読みにくさはあったものの、この作者が前面に出る語り口は癖になり、どの話もしっかりとオチがついているのがとても良かった。

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    2025年11月23日
  • 最後のひと葉―O・ヘンリー傑作選II―

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    翻訳の語り口の癖が強く、若干読みづらさはあるものの、基本的に全ての物語にしっかりと話が落ちるため安心して読むことができる。表題作かつ最も有名であろう短編の一つ「最後のひと葉」はラストシーンの美しさもさることながら、貧乏な画家志望のレズビアンカップルを偏屈な老人が命を賭けて救う物語だというのは解説を読むまで気づかなかった。それはある種のダンディズムでありながらも二人の生き方を阻害するものではなく、加えて軽薄な美に対する徹底した現実として写実的な「ひと葉」が残るというオチも素晴らしい。そういう視点で読んだことはなかったので再読は非常に勉強になった。

    他には覚悟した因果応報である「ブラックジャックの契約人」と、犯罪者に金の借りがある男が土壇場で思いついた妙手でひっくり返す「高らかな響き」引退した凄腕の金庫破りが善性を発揮する「更生の再生」がO・ ヘンリーらしいドラマティックなクライマックスがあってとても面白かった。

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    2025年11月18日
  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―

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    ネタバレ

    訳文が直訳に近く、落語や講談のように作者の「語り」が強調されているせいか、当初抱いていたイメージと違って読み手を選ぶ上に、全体的に文章のクセがだいぶ強いものの、ストーリーは流石は短編の名手といった塩梅でどの短編も一捻りされてて面白かった。

    O・ヘンリーはこの短編集の表題作でもある「賢者の贈りもの」や「最後のひと葉」が有名すぎてそちらのイメージに引っ張られがちであり、本作も「水車のある教会」など、所謂「いい話」はあるのだが、そのユーモアやペーソスの中に皮肉的な視座が隠れていたりブラックなオチがあったりと、そのバリエーションは意外と多岐に渡る。全体的にどこかトボけた味わいの話も多く、それだけにしっかりと「オチ」が確約されていることの安心感とありがたみがある。

    個人的に気に入ったのは「千ドル」であり、叔父の遺産を受け継いだ放蕩癖のあるジリアンという男が、千ドルの使い道を探す話であり、上手く使い道が見つからず、最終的に叔父が後見人になっていた一人のミス・ヘイデンという女に譲り渡す。しかしながら金を渡してもヘイデンの気持ちが靡くことがなかったのを確認した後に、実はその千ドルを我欲以外で使うと本当の遺産がジリアンに相続されるが、そうでなかった場合はヘイデンに相続されるという話が明かされる。それを聞いたジリアンはあえて「競馬でスッた」とうそぶいて、そのまま口笛を吹きながら去っていくオチなのだが、これがひたすらにシビれるほどカッコよかった。

    これは徹底的に「無欲」と「利他的」な行動の証明の物語である。利害関係のないヘイデンという女性の善性を信じたからの行動であると同時に、そこで自分が遺産を受け取ってしまうとその善性がくすんでしまう。一見すると愚かで馬鹿馬鹿しい行動なのだが、これこそが本当の意味での「粋」な男であり、超有名作の2作と合わせてこれも教科書に載せるべきだと思った。

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    2025年11月15日
  • 老人と海

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    表題からして静謐なる文学であろうという勝手な先入観をもって読み始めたが、とんでもなかった
    じいさん、かっこよき
    一本の映画を観たかのようだった

    「だが、人間、負けるようにはできてねえ。ぶちのめされたって負けることはねえ」

    「戦う。おれは死ぬまで戦う」

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    2025年11月08日
  • この道の先に、いつもの赤毛

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    波乱万丈でなんだかいろいろとめんどくさいことになるよりは、「ていねいな暮らし」と言えなくもない決まったルーティンをこなして、淡々と生活する方が平穏に過ごせる。波風なんてたくさん。
    そんなことを思って暮らしていくうち、本来なら一回こっきりの錯覚(「アレ」を赤毛の人かと見間違うこと)までもが毎回の「お約束」になり、そのうち思考もがっちりと型にはまったものになり、いよいよ人生そのものが型通りになる。128ページのこのくだりにハッとさせられる。
    どんなに規則正しく生きていたって、およそもらい事故みたいな他人絡みの厄介事に心ならずも関わることはある。それは自分のあずかり知らないこと。完璧を期するなんてもうヤメだ。
    そんな「つらい心を抱えた人」になって、かつての恋人に会いに行くラストシーンが素敵だ。

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    2025年09月14日
  • グレート・ギャッツビー

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    村上春樹が好きだと言っていたのでフィッツジェラルドを読んでみた なるほど村上節に通じるおしゃれさがあった 村上作品のアメリカっぽさはこうゆうのから影響を受けているのかな
    ついでにディカプリオ主演の映画も見た
    内容としてはまずまずかなあ

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    2025年09月12日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    カポーティの思春期(!)から青年期にかけての短編集。習作集って言ってもいいくらいかな。
    20歳前後で彗星のごとく現れた天才。この天賦の才をさらに幼い頃に示した作品の数々がアーカイブから見つかり、それをまとめたもの。
    おそらく才能を持った画家が幼い頃に見せるように、カポーティも頭の中にあるものを文章にしたくて仕方がなかったのだろうなというその衝動が伝わってくる。
    物語としても、構成としても、大人からしたら確かに荒い。でも余韻の残し方であったり、脳内で再構成される情景に深みを出す記述だったり、あるいは人物に対する圧倒的な共感力だったり。「ねえ、こう書いたら気持ちいいんでしょ?」っていう技巧はもう誰に教わったのでもない。これはもう天才の所業だということがはっきりとわかる作品集である。
    まあそういう作品集であるから、傑作ではない。ただ、「夜の樹」だったり「ティファニー」だったり「冷血」だったり、あるいは私の大好きな「草の竪琴」だったりの大傑作を導くかの大作家の起源を垣間見るという点で、ファンにはたまらない。
    入門ではない。ファンブック。でもファンは必携。

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    2025年07月06日