小川高義のレビュー一覧

  • グレート・ギャッツビー

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    『グレート・ギャツビー』との接点は映画版(2013年)くらいで、観た当初は訴えたい内容が何も伝わってこなかった。
    原作に挑戦した今でも掴みどころがないのには変わりないが、どことなく記憶に足跡を残す物語である気がしている。

    舞台は「狂乱の20年代」と呼ばれた、1920年代のアメリカ。
    自動車に映画館、ジャズ・ミュージックで彩られた豪華なパーティーと、作品の端々でギラついたアメリカが垣間見られる。タイトルの『グレート・ギャツビー』自体、まさに「ギラつき」の代表格ではないだろうか。

    しかし、当の本人であるギャツビーさんは全くの謎に包まれた人物で、それこそ掴みどころがない。
    誰も彼の出身や経歴につ

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    2025年03月11日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    ネタバレ

    幽霊はいるのかいないのか、信頼のできない語り手文学の傑作のひとつ

    授業でレポート書いたのでまた詳しく感想書きます!

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    2025年02月07日
  • 私の名前はルーシー・バートン

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    ネタバレ

    ルーシーの日記を読んだのか。
    この本は、ただ思い出した事をパラパラと書き留めた状態なのだが、繋がってまとまってる。
    続編が気になる。

    他人の親切で生きている。
    人の事は分からない。
    自分の事も自分でもわからないんだと思う。

    トラウマは、愛でしか治せないと思う。
    誰しもが何かしらのトラウマがあるだろう。
    ルーシーがウィリアムの財産を放棄したのは、自分に受け取る価値が有るとは思えないんじゃないか。自己肯定感。
    貧乏、夫婦、家族。
    人は自分の知っている、見たことあるものにしかなれないんじゃないかな。
    父、母に似ないように整形をする。
    外見を変えても、考え方や性格とか似ている。
    お金と環境と教育が

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    2025年01月29日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    よくわからないことも多くて
    作者の意図や本音を知りたいと思った。
    考察とか読んでみたい。

    解釈の仕方で不思議に怖さが増す。
    幽霊いたのか?幻想なのか?
    先生は精神的に正常だったのか。

    読み終えた後に振り返るのが楽しかった。

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    2025年01月27日
  • ああ、ウィリアム!

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    エリザベス・ストラウトが作り出した作家“ルーシー・バートン”(愛称はボタン)の作風は本作でも全開で、一人称によるストーリーの語りの中にルーシーの脳内コメントがビシバシと差し込まれ、記憶の連鎖と浮かび上がる追憶がおもむくままに、あちらこちらへ回想が飛び回る。

    その辛辣な観察眼と人物評は、ときに嫌味や意地悪な視線でもある一方で、その鋭さと深さが胸の奥まで届く瞬間があってハッと心を揺さぶられる。
    それはまるで、手練れのボクサーがジャブで翻弄しながらリズムを作ったところで、ストレートパンチを鮮やかに差し込むかのよう。
    その言葉は、ラウンドを重ねていくにつれて、けっこう、効く。

    しかしなんとも一筋縄

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    2025年01月17日
  • 何があってもおかしくない

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    家族がテーマの?作品群

    どうということない日常がいつの間にか異化される。
    相変わらずドロっとした読後感

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    2024年12月17日
  • 何があってもおかしくない

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    幸せな家庭も、不幸せな家庭も、はたから上っ面を見ても分からない。だから人の人生を羨むことも、比べることも意味などない。

    まさにその通りなのだが、私の大事な人生だって同じことだよ、いいことなんて続きもしないし、辛く惨めな傷と記憶を抱え込んで、尽きることのない不安と苦労を受け止めていくのが人生だよ、みんな変わりはしないよ、この残酷ともいえる真実を達観したかのように受け止めて、人生なんてそんなもん、とうそぶく境地には、僕はまだまだ至れない。

    本書では、短編ごとの登場人物が己と誰かを語り、また語られ、あちこちに顔を出す。そうやって多面的に描かれて一つの像を結ぶのかというと、そうではない。むしろ逆で

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    2024年09月28日
  • 私の名前はルーシー・バートン

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    不思議な書き方をする作家だ。
    真っ白な画布のあちこちに、ちょこちょこっと描き込みをしていく。決して余白を埋め尽くしてはいかない。
    更に細々としたエピソードは、動き出して大きなストーリーを物語る訳ではない。
    それでも、こんなことがあった、あんな話をした、といったピースで埋められていくと何かが見えてくる。
    いや、正解に言うと、何か書かないものがあることがわかってくる。
    思わせぶりな要素はない。むしろ情報はたくさんあって、上手く読み手を空白の渦の中心へ誘ってゆく。

    ここに時間の遠近法が加わるところがまた、心憎くて唸らされる。
     “いまとなっては昔なのだが、私が入院して、ほぼ九週間に及んだということ

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    2024年08月14日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    いろいろな作家、評論家が「名作」と言っているので、いつか読もうと、なるべく知識を入れないように人生を過ごしてきた。読んだときの楽しみや驚きが減るから。
    題名を知ってから数十年、ついに読みました。

    一回目読んだときはまだるっこしい会話や表現が多く、結末も唐突でなんだこりゃと思ったけど、それだけではないはずと、二回目。ああ、これ「信頼できない語り手」だなと。そして、はっきりと山岸凉子の絵で再生された。
    この作品が文学界に激震を起こし、物語の世界を塗り替えたのは確かだなと思った。似たような小説、マンガ、映画を読んだ、見たことがあるから。
    山岸凉子で再現されたのは「ハーピー」や「スピンクス」や「スト

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    2024年06月22日
  • ああ、ウィリアム!

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    不思議な魅力に満ちた本。

    ミセス・ナッシュがルーシーに一揃えの服を買ってくれるエピソードや、パーティで出会った53歳くらいの女が出会い系サイトで人生が変わったという話を見ず知らずのルーシーに話す場面とか、淡々とした語り口の中に、深く刺さるシーンが同じ温度で差し込まれ、ハッとさせられることしばしば。

    訳者の語り口なのか、エリザベス・ストラウトの本来の語り口なのか、わからないのだが。
    繰り返される、「ああ、ウィリアム!」
    という呟きは作者本来のものなので、きっとストラウト自身の語り口をうまく訳者が翻訳したということかな。

    ルーシーシリーズの、順番的には3番目の本なのだが、他の2冊が短編集の形

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    2024年04月14日
  • 私の名前はルーシー・バートン

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    断片的な会話や話。幼少期の頃、これまでのことがやはり断片的に分かってくる。戸惑いはしたけれど、嫌な感じではない。主人公と一体化したい気持ちになって読み進める。これまでにあまりない読書体験だったなぁ。

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    2024年04月11日
  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―

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    小学生の頃公文の教材で読んだ、表題作「賢者の贈りもの」を読みたくて購入。
    短編だけど起承転結がしっかりあって読み応え◎
    どんでん返しもある。
    表題作以外も好きな作品ばかり!

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    2024年04月07日
  • ああ、ウィリアム!

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    ああ、感動的だった。
    散文的に、言葉少ないのに、こんなにも感動的でよく出来た話を、よくも書けるな。
    そのこともまた感動的、奇跡的だ。
    これは映画化しても描ききれない、この作家でないと書けない世界だ、と思う。

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    2024年03月27日
  • この道の先に、いつもの赤毛

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    あー、ものすごくよくわかる、この感覚。

    どんなに用心して、どんなに計画して、どんなに予定通りに実行しようとしても、それを阻むようなことが次々とやって来きて、なかなか思い通りにはならない。

    でも、全て予定通りに進んでいくと、ある日、なんだかつまらなくなったことに気がつく。
    できることしか、やらなくたっていたから……。

    自分で用意した小さな箱の中で安心していると、ある日突然それから先がわからなくなる。

    朝のランニング途中で「この道の先に、いつもの赤毛」を見ていた毎日から、突然違う道に投げ出された、中年独身男性の物語でした〜。
    面白かった。

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    2024年03月22日
  • 老人と海

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    凄い。流石、構造主義の犠牲者世代と言わざるを得ない。

    自己とは他者を含む。
    海にいる老人は、少年であり一匹のおおかじきでもあった。

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    2024年03月02日
  • 私の名前はルーシー・バートン

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    不思議な小説だ。
    まるで日記のようで、「私」は作者自身のように思えるのだが、あくまでフィクション。
    だから題名が「私の名前はルーシー・バートン」って念押ししているのか……。

    物語は主に「私」が入院している時のこと。
    あまり関係の良くなかった「母」が、5日間も病院で付き添っていた時のこと。
    母が話すことと娘が感じることは、とても親子愛溢れた話し、とは到底遠い、でも、愛情がある。

    短い段落で淡々とした文章に、ありありと情景を浮かび上がらせる……不思議な小説だ。

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    2024年02月26日
  • ああ、ウィリアム!

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    ルーシーは、別れた夫のウィリアムとウィリアムの父親違いの姉を訪ねるたびに出る。結婚していた頃、気の合っていた姑のキャサリンが小さな娘を置いて、ウィリアムの父となるドイツ人捕虜と駆け落ちしたという事実を知る。ウィリアムもサブスクを使ってネットで調べて初めての知ったのである。
    離婚し、それぞれに再婚もしている二人がそれぞれのルーツを思い、なぜ二人で旅をするのかを考える。不思議な関係に思えるが、読み終わって良い関係だなぁと思えた。

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    2024年01月23日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    翻訳の小川高義さんの力によるところもあるとはおもうけど、今から180年近く昔、日本では江戸時代の後期にあたる時期に書かれたとは思えないくらい読みやすくて面白かった。
    特に「早すぎた埋葬」はものすごく怖かった。
    「モルグ街の殺人」が推理小説の元祖だと解説を読んで初めて知りました。
    いわゆるエンタメである「推理小説」っていうジャンルを確立したことが本当に凄いと思うけど、推理小説として面白いかどうかというとそんなに面白くなかった。
    良心と邪悪さの対比や、ダメなことだと思えば思うほど実行したくなる人の心の描写がうまくてとても怖さを煽るけれど、ポーはお酒が原因で体調も精神も不安定だったようで、もし素で頭

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    2024年01月12日
  • 私の名前はルーシー・バートン

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    文字数など、1章の長さなど、気にならないのでしょうけどバラバラ。そらぞれには言いたいことは書かれていないのだけれど、連なる短い文章が折り重なり、言いたいことが伝わってくる感じ。上手だなって思う。

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    2023年12月31日
  • 老人と海

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    老人とカジキの同一化。孤独ではないが、種を同じくする生きものが、自分のほかにはいないとき、人が対話をするのは、「わたし」だし、向き合うのも、「わたし」なのかもしれない、と思う。

    地の文と、台詞とが、齟齬を起こして、喧嘩のようなものをするところと、回遊するカジキに引きまわされて、自分が分からなくなっていくサンチャゴが、特に好きだった。

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    2023年12月16日