小川高義のレビュー一覧

  • 何があってもおかしくない

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    アメリカの田舎の人たちの生き方が丁寧に描かれていた。
    淡々としていながら、クライマックスが訪れたり、少しずつ繋がっていたりする。

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    2019年05月25日
  • 何があってもおかしくない

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    著者の前著「私の名前はルーシー・バートン」のスピンオフのような短編集で,ルーシー・バートンと何らかの繋がりがある人(あるいは,さらにそこから孫繋がりしている人)達9人それぞれが主人公の9つの短編からなる.
    自分もそうなのだが「私の名前はルーシー・バートン」を読んでいなくても全く支障は無い.
    この主人公達は,皆が心に何かを抱えている.それを丹念に,かつ,淡々と綴っているだけ,といえばそれだけなのだが,心を揺さぶられる.仕掛けの一つが,各短編の主人公達が必ず他の短編で少しだけ登場(といっても言及されるだけの場合が多いが)することで,二つの違った角度から「何か」を見ることによって,人物や出来事の造形

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    2019年03月17日
  • グレート・ギャッツビー

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    その昔、村上春樹のエッセイかなんかで存在を知りながら読む機会がなく、存在も忘れてしまっていた小説。飛行機の中でディカプリオの映画を観たのを機会に手に取った。
    結果、映画を観てから小説を読むのは、とくにキャラの立つ主人公の場合はイマジネーションをそこねると再認識。

    でもとてもよかった。「読み終えた」ということに満足。
    終盤が急ぎ足っぽいのと、デイジーがあほっぽいのが不満。

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    2019年02月11日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    恩田陸さんも以前『ねじの回転』というタイトルの長編小説を発表しており、タイムスリップSFモノだったので本作もそっち系なのかと思っていたのですが、全然違うお話でした。もっとも、本作の特徴である説明しすぎず解釈を読者に委ねる趣向は恩田さんも得意とするところなので、何かしらのオマージュは捧げているのかなあという気はします。
    その趣向について少し述べます。主人公は語り手である「私」。両親と死別した兄妹の家庭教師として住み込みで雇われた「私」が、屋敷に出没する男女の幽霊から兄妹を守ろうとするのですが、実はこの幽霊は「私」以外の人間は見ることができません。そのため「幽霊は実際に登場した」という解釈や、「幽

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    2019年02月10日
  • 何があってもおかしくない

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    ある人物やものごとを 異なった視点から見ると違う景色が見えてくるという話が好きなのだが、それを畳みかけてくる連作短編集。登場人物が言わば数珠つなぎになって、新しい人格を持つ者として姿を表すと、その都度ハッとさせられる。変な人ばかりとも言えるが、本人はそうは思っていないこともある。平凡な人々にもそれぞれに深い物語と理由(言い訳)がある。面白くて途中でやめられなかった。
    前作を読み直さなければ。

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    2019年01月15日
  • グレート・ギャッツビー

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    ネタバレ

    すごく好み。今読んで良かったと思う。

    ディカプリオ主演の映画を見て、小説も読んでみようと思った。

    何社かから出版されていたので、本屋で迷った。私が外国の本を選ぶ際に重視していることは、日本の小説のように文脈に違和感を感じずに読むこと。外国語に忠実に訳されたところで、回りくどかったり日本語として成り立たず理解できなければ意味がなく、そんなに細かい言い回しが知りたいなら原文で読んだら良いと思うので。

    まず村上春樹訳を手にとってみた。装丁の可愛さから初めに目を付けていたけれど、中を見てみるとザ・村上春樹という文体で、「オールドスポート」がそのまま書かれている。次に手に取った新潮文庫は日本語が古

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    2018年11月25日
  • 変わったタイプ

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    タイプライターはちょろっと触ったことがあるくらいだが、打鍵音愛好者なので、カタカタカタと脳内に響かせながら読んだ。チーン!

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    2018年10月20日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    おもしろかった。
    文庫裏側あらすじの「私が幽霊なのか?」にだいぶ惑わされたんだけど、読み終わってもはっきりした解答は得られず、ひたすら不思議な話だった。作者がいろんな趣向を凝らして、いろんな憶測ができるよう考えて書いたことがわかる。

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    2018年09月30日
  • グレート・ギャッツビー

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    映画の『華麗なるギャツビー』の原作本。映画を見た
    わけではないのですが、アメリカといえばギャツビー
    みたいなところがあるし、ギャツビーっていう単語で
    なんとなく派手で、かっこよくて、繊細で、おしゃれ
    な感じがするような気がします。
    ただこの本は初めて読みました。でもやはり面白く
    読めました。個人的には非常に好きなタイプの小説であった
    と思います。

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    2017年01月29日
  • グレート・ギャッツビー

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    戦前に書かれた作品にもかかわらず、最新作のようなみずみずしさを感じるのは、新訳であるのが理由なのだろうか。
    それにしても、第二次大戦前から、純粋な愛情とうものは既に廃れたものという風潮があったというのは悲しい。

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    2017年01月09日
  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―

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    子どもの頃に某コマーシャルで表題の作品を見て、いい話だなと思っていたのですがやっと原作を読む事が出来ました。いわゆるいい話だけでなく不思議な話や悲しい話もあり飽きることなく一気に読めました。

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    2016年03月23日
  • バージェス家の出来事

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    ぴかぴかとまではいかずとも、それなりに磨き上げ手を入れていたガラス窓に、ぴしりと小さなヒビが入った。じわじわと広がっていくそのヒビをくいとめる法などあるはずもなく、不安に思ううちにそれはしまいには窓は砕け散ってしまう。
    バージェス家の兄弟妹の生活が、それだ。とりあえず均衡を保っていたものがあれよあれよと崩れ落ちていく。
    きっかけは妹の息子がモスクに豚の頭部を投げ入れたことから始まる。少し昔の小説であれば、この息子の心理を探ることに物語の核があったのかもしれないが、息子のその暴挙の理由は「なんとなく」なのである。こちらのほうがいまや現実的に響くのであるから恐ろしい。
    前作のあとがきの、どんな「田

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    2015年01月26日
  • グレート・ギャッツビー

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    ネタバレ

    栄光というのは本当にはかないと思います。
    それがある種の社会への復讐という
    想いがあったギャッツビーにとっては。
    (純粋な愛の裏には復讐もあったことでしょう)

    そして、終盤には美しい文体から
    人間の醜さを浮かび上がらせてくれます。
    そう「金の切れ目は縁の切れ目」
    所詮それが人間というものなのです。
    だけれども、これはあまりにもさびしすぎる。

    名作で、静かさと華やかさが
    素敵だけれども、デイジーは大嫌いです。
    ただの尻軽でしょ。
    空っぽの女なんか遊びにしかならない。

    でもジョーダンはかわいいですね。
    あの後、どうなったのかな。

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    2014年12月14日
  • バージェス家の出来事

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    ある一家の1年ほどを描いて、問題噴出なのにどこかユーモラスで、しかもあたたかい結末。
    アメリカの抱えるさまざまな問題がびっくりするほど関わってきます。

    バージェス家のジムとボブ、妹のスーザン。
    長男のジムは、やり手の企業弁護士。
    ボブはジムにばかにされながらも慕っている気のいい弟で、弁護士なのだが法廷には全然向かない。
    二人はニューヨークに出ているが、メイン州に残った妹のスーザンから連絡が入る。
    息子のザックが事件を起こしたため来てくれというのだ。

    ジム夫婦は、社長夫妻と一緒の休暇旅行を優先して、ボブだけに行かせる。
    ザックはモスクに豚の頭を投げ捨てたのだが、軽犯罪だからすぐ帰れるといわれ

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    2014年10月26日
  • 若者はみな悲しい

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    サリンジャーが少年期ならば、フィッツジェラルドはまさに青年期にふさわしい。
    失ってしまったもう戻らないもの、失うまいと光を追い求める人々、この短編集に出てくるすべての悲しみや情熱や美しさや儚さは、全部わたしたちの中にあるものだ。失ってしまったものを取り戻すために、それらを思い出すために文学が存在するとしたら、フィッツジェラルドは永遠に忘れ去られることはないだろうと思う。
    原題は"ALL THE SAD YOUNG MEN"だが、これを『若者はみな悲しい』と訳した翻訳者のセンスに敬意を表する。
    若者はもちろん、かつて若者であったすべての人々に読んでもらいたい作品だ。

    中でも

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    2011年10月12日
  • アウルクリーク橋の出来事/豹の眼

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    岩波文庫などで、著者の『悪魔の辞典』以外の短篇もいくつか読んだはずなんだけど。ビアスってこんなに面白かったか…と思いました。編纂がよかったのかな、それとも翻訳や解説が。それにちょうど現在の私自身の「調子」のようなものともよく合っていたような。幸運な出会いでした。

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    2011年09月02日
  • 若者はみな悲しい

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    若者はみな悲しい、若人にありがちな習性をリアルなタッチで描いた作品。
    女って罪な生き物だよね・・・。

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    2009年10月04日
  • バージェス家の出来事

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    エリザベスストラウトの2作目。
    やはりこの作者の本はユーモアのあるところが好きだなと感じる。
    読み進めるうちに「えっ」と思うような展開が起こるが、それで人々がすぐに変わっていくのではなく、徐々に変化していくのと同時に心に響くような作品だと思った。
    ジム ボム スーザンの関係性も良かった。

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    2026年05月24日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    有名なモルグ街の殺人を読みたくて…!

    犯人を突き止めるまでの推理は流石!と思ったけど、犯“人”の正体にびっくりした…
    いやー、それでも2人共酷い殺され方をしたもんだ。

    他の短編も読みやすかったです。
    「黒猫」の最後はホラー映画にありそうな最後。あんなの見たら夢に出ちゃうよ〜
    一番好みだったのは「ウィリアム・ウィルソン」!
    自分の邪魔をしてきた相手の正体が実は…!
    お互いが対立しているように書かれ、内容的にも分かりやすい。

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    2026年04月18日
  • グレート・ギャッツビー

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    ネタバレ

    夢から覚めたような、どことなく寂しい読後感。
    対岸からデイジーの住むイーストエッグを眺める景色は美しかったのだろうが、ギャッツビーは最後まで手に入れることはできなかった。緑の灯とは、ギャッツビーを導いたものであり、同時に手の届かない遠い理想、過去への執着だったのかもしれないと感じた。

    ギャッツビーは金持ちにはなったが、元々金持ちのトムやデイジーとは明確に線引きされている。また、ギャッツビーはデイジーを愛してはいたが、デイジーと過ごさなかった過去を変えることはできなかった。ラストの段落は何度も読み返してしまう。
    「だから夢中で漕いでいる。流れに逆らう舟である。そして、いつでも過去へ流される」

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    2026年04月11日