小川高義のレビュー一覧
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「ボルティモア郊外で、コンピューターの便利屋をしながら独り暮らす43歳のマイカ・モーティマー。人付き合いの少ない彼は、毎朝7:15になるとランニングに出かけ、その後シャワー、朝食、掃除……というように決まった日課を守って毎日を過ごしている。
そんなある日、マイカの息子だと名乗る青年が彼の元を訪れる。さらに、恋仲の女性には、とあるすれ違いで別れを告げられ──。
予想外の出来事が続き、日常のテンポがズレ始めたマイカの行き着く先とは」(早川書房HP紹介文より)
まずマイカ、という名で男性というのが飲み込むのに時間がかかった。些細なことだけど、外国文学を読むとこういうことがある。
マイカはきっちり -
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彼のような男は何をするかわからない。
こんな書き出しで形容されることは、彼にとって不本意なことだろう。平凡だが、関西でいうところの、ヘンコかもしれない。
朝のジョギングから始まるスローライフは “今時” だ。途中見かける消火栓を赤毛の女性に(違いない)見てしまう面白がり方は、成熟しきれない面も残している。無頼を気取った部分もあるだろう。しかし、突然現れた学生時代の彼女の子供を観察するにつれ、知らぬ間にずいぶん大人になってしまった自分自身に気づかされたことだろう。
現在の彼女とのぎくしゃくした関係をきっかけに、弱気を見せる主人公。残りの人生を数えるような年齢になってしまったおっさん -
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ネタバレ表題作の一つである「モルグ街の殺人」(1841)は史上初の推理小説であるとのこと、また、他の短編の怪奇小説の味わいなどから、コナン・ドイルや江戸川乱歩に与えた影響をしみじみと感じた。一話が短いのでとても読みやすい(たまに難解な部分もあるが)。
本書には、恐らく笑うところではないと思いながらも、突き抜けた悪人ぶりがちょっと笑えるなぁと思った点がいくつかあった。
ポーは以前児童向けの文庫で(表題作を含む)一冊だけ読んだことがあったが、今回、「翻訳は一種の探偵業」という、訳者ならではの解説とあとがきを読んで、より楽しむことができた。一般論または抽象論(私には難しくてよくわからない)+本題という「話の -
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あくまで平民出身の人は貴族には勝てない、、みたいに感じて辛かった。
トムとデイジーのいいかげんさがすごく苦手。その2人が貴族なのも気に食わない。貴族だからこそ取ってつけたような上辺だけの人間で、芯のない人なのかもしれないけど。
ギャッツビーはすごくまっすぐで自分にも他人にもすごく期待してる気がする。だからこそデイジーの理想像だけで鍛錬みたいなスケジュールを淡々とこなし、成功を収める。貴族への憧れみたいなものもあるんだろうけど、デイジーを目標にしたのが間違いな気がする。他人を目標にするの自体良くないし、人選も間違い。
下剋上は失敗する、みたいな話に感じた。
読み返したけど1回目より色々と発見があ -
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「マイカ・モーティマーのような男は、何を考えて生きているのかわからない。一人暮らしで、付き合いが少なく、その日常は石に刻んだように決まりきっている」
これが書き出し。そのあと、彼のルーティンの紹介が続く。毎朝七時十五分からのランニング、十時か十時半になると、車の屋根に<テック・ハーミット>(ハーミットとは隠者のこと)と書かれたマグネット式の表示板をとりつけ、パソコンの面倒を見る仕事に出かける。午後は通路の掃除やゴミ出しなど、管理人を兼ねているアパートの雑用だ。住んでいるのは半地下で細目を開けたような三つの窓から外光が入る。
仕事上で出会う客とのやり取りや、つきあっている女友だちとの関係、女 -