小川高義のレビュー一覧

  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    Outside of society

    村上春樹が解説で書いているように天才作家の天才的習作という表現がぴったり。

    全部を一気に読むのがもったいなくて何日もかけて読んだ。翻訳された海外文学を敢えて原書も読んでみようと思う作品はそんなには多くないけど、これは原文でも読んでみたいと強く思いました。

    作品としては星5つなのだけど、作品解題に納得できないところがあったので星4つにしました。

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    2022年10月19日
  • 老人と海

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    ネタバレ

    備忘録的キーワード

    孤独、承継、プライド、年輪、衰え、衰えの認知、少年の成長、師

    自分の尊敬する人の成功を周りに知らしめたいとする心理。

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    2022年10月10日
  • ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)

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    単行本でも読んでいるが、この度文庫になったのでまた読んだ。少年少女の硬質な部分、寂しさ、みたいなものを書かせるとこの人は比類ないな。帯に「泣けるカポーティ」とあるのだが、それがよくわからない。どのへんが泣けるのか?

     いい話のようだけどどうもそれだじゃない変なモヤモヤの残る『分かれる道』『水車場の店』。
    裏『小公女』みたいな『ルイーズ』(ミルドレッド・バーネットという名前の人物も出てくる)。
    やはり美しいと感じる結末の『ミス・ベル・ランキン』。

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    2022年10月04日
  • 老人と海

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    光文社のは初

    スピード感のある展開にぐいぐい引き込まれるとともに、少年や、魚や、自然など周囲に対して尊敬の念を持って、対等であろうとする姿勢に胸を打たれました。

    こんなタフな歳のとり方したい。

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    2022年09月25日
  • グレート・ギャッツビー

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    あくまで平民出身の人は貴族には勝てない、、みたいに感じて辛かった。
    トムとデイジーのいいかげんさがすごく苦手。その2人が貴族なのも気に食わない。貴族だからこそ取ってつけたような上辺だけの人間で、芯のない人なのかもしれないけど。
    ギャッツビーはすごくまっすぐで自分にも他人にもすごく期待してる気がする。だからこそデイジーの理想像だけで鍛錬みたいなスケジュールを淡々とこなし、成功を収める。貴族への憧れみたいなものもあるんだろうけど、デイジーを目標にしたのが間違いな気がする。他人を目標にするの自体良くないし、人選も間違い。
    下剋上は失敗する、みたいな話に感じた。
    読み返したけど1回目より色々と発見があ

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    2025年05月16日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    「アッシャー家の崩壊」5
    「アナベル・リー」3
    「ライジーア」3
    「大鴉」3
    「ヴァルデマー氏の死の真相」4
    「大渦巻への下降」3
    「群衆の人」4
    「盗まれた手紙」4
    「黄金虫」5

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    2022年08月04日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    「黒猫」4
    「本能vs理性:黒い猫について」3
    「アモンティリャードの樽」3
    「告げ口心臓」3
    「邪鬼」4
    「ウィリアム・ウィルソン」5
    「早すぎた埋葬」5
    「モルグ街の殺人」5

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    2022年08月03日
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび

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    ネタバレ

    相変わらず、痛快!

    オリーヴ・キタリッジが身近にいたら、私はどんな態度をとるのだろうという問いにはまだ答えが出きらない。

    最後の「友人」は、いくつになっても友達って良いなとほっこりした。(当初はイザベルを、ネズミパンツ呼ばわりしていたオリーヴには笑った。)

    「心臓」に出てきた、政治思想の異なる介護士ベティが泣く姿を見て、二人の距離が近くなる場面も良かったな。

    「詩人」の中に出てくるジャックとの会話もたまらない。

    "もうちょっとオリーブを薄めてくれないか。”
    ...
    "結婚しよう"
    "なんで?"
    "そりゃ、オリーヴだからだ&q

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    2022年07月17日
  • この道の先に、いつもの赤毛

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    「マイカ・モーティマーのような男は、何を考えて生きているのかわからない。一人暮らしで、付き合いが少なく、その日常は石に刻んだように決まりきっている」

    これが書き出し。そのあと、彼のルーティンの紹介が続く。毎朝七時十五分からのランニング、十時か十時半になると、車の屋根に<テック・ハーミット>(ハーミットとは隠者のこと)と書かれたマグネット式の表示板をとりつけ、パソコンの面倒を見る仕事に出かける。午後は通路の掃除やゴミ出しなど、管理人を兼ねているアパートの雑用だ。住んでいるのは半地下で細目を開けたような三つの窓から外光が入る。

    仕事上で出会う客とのやり取りや、つきあっている女友だちとの関係、女

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    2022年05月26日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    最初の推理小説とされる「モルグ街の殺人」。名探偵の登場といい、推理方法といい、現在と変わらない。犯人はあまりに意外。

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    2022年05月14日
  • グレート・ギャッツビー

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    村上春樹訳で読んだことのある本を、別の訳者で読んでみるという試み。ギャッツビーの純粋さというものが、自分の中にあるならそれを離さずにいたい。「あいつら、腐りきってる」「あんた一人でも、あいつら全部引っくるめたのと、いい勝負だ」というセリフが好き。

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    2021年12月04日
  • 緋文字

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    最初の税関はなかなか読み進められなかったが本編は講談のような語りで読みやすい。ただし税関の内容は、今の仕事がしっくりこないと思う現代人にも共感できるものがあり親しみを感じる。割と早い段階で事実が暗示され、何も語らず世間と対峙するヒロインに対し、世間体や周囲の期待に押しつぶされ罪を隠している男の良心の呵責が哀れで可笑しくすらある。

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    2021年09月06日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    新潮文庫の新訳版。訳者は小川高義さん。
    O.ヘンリーの訳の時も感じたが、クセがあるけどなんか食べたくなっちゃうセロリ、みたいな翻訳だなぁと。すきです。

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    2021年07月25日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    「黒猫」1843年天保14年発表アルコール依存症により飼っている黒猫を惨殺しそっくりな黒猫に次第に追い詰められる恐怖小説「モルグ街の殺人」1841年天保12年発表記念すべき史上初推理探偵小説。頭脳明晰素人探偵デュパン登場。モルグ街二人暮らしの母娘惨殺事件。
    娘はアパートの4階密室内の暖炉煙突に逆立ち状態、母は裏庭で首をかき切られ発見される。犯人が超意外でビックリ!!

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    2021年06月24日
  • 老人と海

    A

    購入済み

    人生だね

    一言でいえば、普通の人生の一エピソードなのかな。
    たしかに命がけの死闘ではあるけれど、
    漁師にとってはそれも日常の一部でしょう。
    この後も彼の人生は続いていくのでしょう。
    ただそれだけなのに、なのか
    それだけだから、なのか
    思わず考え込んでしまいます。
    読んでみて良かった。
    若い頃に読んだひとは、中年期に読み直すことをおすすめします。

    #エモい

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    2021年05月22日
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび

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    “「わからないことは、わからないままに受け止めて、心静かに耐えること」”(p.172)


    “人間はそもそもさびしい。そのことを軽く考えてはいけない。暗闇がぽっかり口を開けたようなさびしさから逃れたくて、人はさまざまな選択をする。その判断は尊重されるべきものである。”(p.287)

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    2021年04月06日
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび

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    あのオリーブ・キタリッジが11年の歳月を経て戻ってきた。すでに最初の夫を亡くし、老年の域に逹っしているとは言え、オリーブはやはりオリーブ。前作 "Olive Kitteridge" 同様、物語自体が彼女の一人称で語られることもあれば、彼女は道端にふっと姿を表すだけのときもあり、クロズビーという町とそこに住む人々が文字通り「織りなす」物語。

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    2021年04月04日
  • 何があってもおかしくない

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    読む順番として
    著者の前著「私の名前はルーシー・バートン」は
    今回の作品読後に読みたかったなと残念な気分になりました。

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    2021年02月22日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    黒猫 この手の小説をあまり読んだことがないのでちょっととっつきにくかった。もっと感覚を鋭敏にして入り込んで読んだら楽しめるのかなと思った。
    名作、有名作品と呼ばれてるのにぴんと来ることができなくて悔しかった。もっと味わって深くまで読むことができるようになろうと思った。

    解説を読んだらなるほど面白いと思った。
    けどやっぱり解説は少なくとも一度自分で読んだ後に読むべきだと思った。

    アモンティリヤードの樽
    これも少しわかりづらいと感じてしまうところがあったが、主人公とフォルトゥナートの間に何があったのかわからないところがよいそう。個人的にはフォルトゥナートがあんな状況でアモンティリヤード(ワイン

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    2021年02月08日
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび

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    ネタバレ

    11年ぶりにオリーヴに再会。
    すぐにオリーヴにまつわるいろんなことを思い出し、そっけないような、辛辣なような、でも時にとてもいい人だなぁと思い、その老境のまあまあ幸せじゃない?みたいな人生に触れられてとてもいい心持ちになった。
    物語の閉じ方も素晴らしい。

    普段はほぼミステリーしか読まないわたしですが、この作家さんは大好きで、特に『何があってもおかしくない』はいろんな方におすすめしています。

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    2021年01月20日