【感想・ネタバレ】ねじの回転(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

イギリス郊外に静かに佇む古い貴族屋敷に、両親と死別し身を寄せている眉目秀麗な兄と妹。物語の語り手である若い女「私」は二人の伯父に家庭教師として雇われた。私は兄妹を悪の世界に引きずりこもうとする幽霊を目撃するのだが、幽霊はほかの誰にも見られることがない。本当に幽霊は存在するのか? 私こそ幽霊なのではないのか? 精緻で耽美な謎が謎を呼ぶ、現代のホラー小説の先駆的な名著。

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Posted by ブクログ

「幽霊」(苦手)とあったので読むの後回しにしていたんだけど、、、これはおもしろかった!!

ホラー?ミステリー?謎が多くて先が気になるからどんどん読めた。
お屋敷に住み込みで子供たちの家庭教師をすることになった女性が語り手。ずっとその先生視点で物語が進んでいく。子供は眉目秀麗な兄と妹。楽しく過ごしていたある日、先生はお屋敷に不穏な影を見てしまい、色々なものが徐々に崩れていく。

面白いけど難解。結局何が真実なのかわからない。もはや真実なんて無いのかも。と翻弄されてる。
読み終わってからもう一度序章を読んでみたけど、余計混乱しただけだった笑

ネタバレになるので詳しく書けないけど、何をホラーと捉えるか、という小説だと思う。

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

一人称小説の語り手が、幻覚を見ているのか嘘をついているのか偏見を持っているのか、いずれにせよ素直に読むと読者の足下を掬われる語りのスタイルを獲得したのが20世紀。19世紀末英国は大英帝国の繁栄とオカルトブームが同居する実に奇妙な空間で、アメリカとイギリスの両国で暮らしたジェイムスによる難解な幽霊譚の語りを通して20世紀文学が用意されたと言える。

この作品において、幽霊はただ佇むだけである。映画「シャイニング」の亡霊のように。幽霊が悪をなしているというのは、語り手である家庭教師の思い込みではないのか。作品は敢えて核心を外していて読者を宙吊りにする。歯切れの悪さを感じられても仕方ないだろう、とは思う。

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2025年05月06日

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果たして幽霊は居るのか?居ないのか?
126年前に描かれた怖い話。純真無垢な子供が
不気味。見えてるの?見えてないの?謎は深まっていく。
両親と死別し、イギリス郊外の古い屋敷に暮らす聡明な兄妹。離れて暮らす伯父に雇われ、赴任してきた家庭教師である「私」。
可愛く従順な子供達と屋敷を仕切る事となった「私」はある日、高い塔に見知らぬ男の影を見てしまう。それは以前勤めていた使用人に似ていた。しかし、その男はすでに死んでいた。

YouTubeで知った本作。ホラー苦手な私はこれなら読めるかもと手に取った。ほど良い怖さで一気読み。いろんな解釈ができる。元祖、信頼できない語り手かも。人が一番恐ろしい。
イギリス、子供、古い屋敷には幽霊がとても似合う。めちゃめちゃ面白かった。

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2024年03月10日

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『物語の解釈は、あなたに委ねられています』

幽霊話?心理ミステリー?
あたかも幽霊の話をするかのような前振り。
読み進めていくうちに、あれ、何か違うぞ!
そして、最後の衝撃!
いったい、この話は、何だったんだ? という解釈が読者に委ねられた古典名作。
ん?妄想?

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2021年07月16日

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不思議な小説だった。それは、クリスマスイブ、イギリスの古屋敷に集まった男女に向かって、今は亡きダグラスが彼の妹の家庭教師の手記を語った物語。でも、このお話は、それを聞いた私が書写した控えである。そして、その内容は、イギリス郊外の古屋敷に住む男の子マイルズと女の子フローラの家庭教師として雇われた私の体験記である。「私」は、その屋敷に現れる以前の世話係と前家庭教師の亡霊に遭遇するのだが、それが私の内面から書かれているものだけに、亡霊が本当に実在したのかどうか読んでいても分からなくなってくる。印象深い一冊。

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2020年07月23日

Posted by ブクログ

恩田陸さんも以前『ねじの回転』というタイトルの長編小説を発表しており、タイムスリップSFモノだったので本作もそっち系なのかと思っていたのですが、全然違うお話でした。もっとも、本作の特徴である説明しすぎず解釈を読者に委ねる趣向は恩田さんも得意とするところなので、何かしらのオマージュは捧げているのかなあという気はします。
その趣向について少し述べます。主人公は語り手である「私」。両親と死別した兄妹の家庭教師として住み込みで雇われた「私」が、屋敷に出没する男女の幽霊から兄妹を守ろうとするのですが、実はこの幽霊は「私」以外の人間は見ることができません。そのため「幽霊は実際に登場した」という解釈や、「幽霊は語り手の妄想に過ぎない」等、物語の核となる部分で複数の解釈が読み手に委ねられています。私は子供たちの振る舞いを鑑みて、わずかの差で「幽霊は登場した」に一票を入れたいと思いました。さすがに裏表紙の内容紹介にある「私こそ幽霊なのではないのか」説はちょっと無いかなと思いましたが。これ以外にも様々な箇所で真相をぼかした表現が用いられており、その多面性こそが本作の大きな魅力になっています。
様々な解釈を許すことで作品世界に奥行きが出る小説は今でこそ数多く目にすることができますが、その先駆けとして本作の果たした役割は非常に大きい、というのも納得の面白さだったのでした。

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2019年02月10日

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おもしろかった。
文庫裏側あらすじの「私が幽霊なのか?」にだいぶ惑わされたんだけど、読み終わってもはっきりした解答は得られず、ひたすら不思議な話だった。作者がいろんな趣向を凝らして、いろんな憶測ができるよう考えて書いたことがわかる。

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2018年09月30日

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ネタバレ

幽霊はいるのかいないのか、信頼のできない語り手文学の傑作のひとつ

授業でレポート書いたのでまた詳しく感想書きます!

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2025年02月07日

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よくわからないことも多くて
作者の意図や本音を知りたいと思った。
考察とか読んでみたい。

解釈の仕方で不思議に怖さが増す。
幽霊いたのか?幻想なのか?
先生は精神的に正常だったのか。

読み終えた後に振り返るのが楽しかった。

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2025年01月27日

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いろいろな作家、評論家が「名作」と言っているので、いつか読もうと、なるべく知識を入れないように人生を過ごしてきた。読んだときの楽しみや驚きが減るから。
題名を知ってから数十年、ついに読みました。

一回目読んだときはまだるっこしい会話や表現が多く、結末も唐突でなんだこりゃと思ったけど、それだけではないはずと、二回目。ああ、これ「信頼できない語り手」だなと。そして、はっきりと山岸凉子の絵で再生された。
この作品が文学界に激震を起こし、物語の世界を塗り替えたのは確かだなと思った。似たような小説、マンガ、映画を読んだ、見たことがあるから。
山岸凉子で再現されたのは「ハーピー」や「スピンクス」や「ストロベリーナイトナイト」「バンシー」など、似た作品(物語る人物ではない視点から見たとき真実が明らかになる物語)を山岸作品でたくさん読んだから。孤独な独身の女性が幸せな妄想を抱いて破滅するような作品を、山岸凉子はたくさん描いていて、その雰囲気にも近い。ちょっとホラーテイストなところも。

語り手のガヴァネスの身の上は少ししか書かれていないが、田舎教師であった父が奇行を繰り返していたことがちらっと出てくる。流し読みすると見逃してしまうが、この辺りに彼女の不幸な出自が伺われるし、だからこそ裕福で見た目も良い紳士の雇い主との上昇婚を夢見たとしても不思議はないと思う。
ヒントをあちこちに散りばめてあるところも、深読みしたい読み手には嬉しいところだろう。イギリスのガッチリとした階級社会の歪みも感じる。(ガヴァネスは普通の使用人より上だが、教える子どもよりは下という苦しい立ち位置)

現代の小説をたくさん読んでいる人には今更感はあるだろうし、エンタメ作品ほどすっきりと「実はこうなんです」と示されているわけではない。読み手の解釈に任されている。でも、だからこそ、世界中の作り手たちを刺激したのではないかと思う。
読書好きなら、やはり読んでおきたい名作だと感じた。死ぬまでに読みたいと思ってたけど、読んでよかった。

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2024年06月22日

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モダニズム文学の先駆者ヘンリー・ジェイムズの伝説的ホラー小説。
ある屋敷に宿泊する人たちが百物語のように一夜ずつ怪談を語っていく集いを開いており、そこで語られる一つの話がこの『ねじの回転』

作中作という形で語られる話であるが、主人公はいわゆる”信用できない語り手”で、幽霊の目撃談を始め、その幽霊に子供たちが操られているという話もどこか怪しい。
この話を屋敷で出会う家政婦に語るのだが、その家政婦の存在すらも主人公に都合の良い扱いがされており、だんだん彼女の存在すらも主人公の妄想なのでは? とさえ思えてくる。
何ならこの話そのものの存在すらも危ういバランスのもとで成り立ってるような、終始そんな不安感に包まれている。

ちなみに本作は映画の方も有名。
いくつか映画化されており、どの作品も解釈が違うよう。
そのなかでも特にジャック・クレイトンが監督した1961年に映画化された『ねじの回転』は伝説的作品として有名で、90年代から00年代にかけてブームとなったJホラーに与えた影響は強い。

さすがに百年以上前の古典だけあって今読んで新鮮さや、恐怖を感じることはない。
だが、未だに欧米圏ではこの物語をどう解釈をしたらいいのか論争が起きるような作品ってことも面白い。

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2023年09月19日

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果たして、それは本当にいたのか?兄妹の家庭教師を頼まれた、女が徐々に狂気的になっていく様を彼女の手記を通して読み進めていく。最初はこの子供たにはなんと素晴らしいんだろう!と朗々と語っていたが、有る瞬間を境にそれは乱れていった。最初から少し子供の素晴らしさを手記に書き散らしていたときからかなり妄信的だなと感じた。それが、幽霊を見た(最後まで読むと其れも定かではない)日から少しずつ、しかし劇的におかしくなっていった。子供たちを誉める一方で、ひどく非難するような書き方をし、書き手の心理描写が一定ではなく不可解。

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2020年09月21日

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ネタバレ

誰が悪いのか??? 最後まで読み、あとがきを読み、少しして結末を読み直し落ち着いた。こどもは餓鬼ともいうほど残酷なところがある。大人の裏をかくこともあるし残酷なこともする。だからどうやって子供たちが幽霊を演出し、仕掛けたのかを考えながら読んでいたから裏切られた気持ち。だからかな、読み終わった後に、なぜ伯父は?なぜ退学に?なぜクロース?なぜジェセル??となってくる。この余韻が名作なのかなぁ?長く楽しめるお買い得な本。

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2020年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新訳ということで、読みやすくなった(わかるようになった)と期待していたんですけど……

しょっぱなから延々4行にわたって続く一つの文に(しかも続けて2文章)、思わずうめいちゃいました(笑)
いや、その後はそれほど長い文章はなかったんですけど、まあ、それでも読みづらい、読みづらい。
ただ、それは訳のせいでなくて、作者の地の文章がそうだから仕方ないんでしょう(たぶん)。
(ただ、訳はかなりこなれた日本語になっているように感じます)

訳者のあとがきを見ると、ヘンリー・ジェイムスという人の文章はわかりづらいということですが、この『ねじの回転』については、わざとわかりづらく書いている面もあるのかなーと。
つまり、幽霊は出たのか?出ないのか?ではなく、出たとも出ないとも読めるように書いたんじゃないですかね。

『ねじの回転』は10年前に創元文庫のものを読んだことがあるのですが、その時はそんな風には思わず、たんに「結局どういうことだったんだろう?」で終わってしまったんです。
でも、この新潮文庫のものは、なんとなくでも「もしかしたら、そういうこと?」となったんで、そういう意味ではこっちの方がいいのかなー。

ただ、創元版の方が、読んでいて情景が浮かんだような気がするんですよね(ただし、10年前の記憶なのでソート―いい加減w)。
なんと言っても、創元版は冒頭の一文が4行に渡ってないから、とっつきはいいし(笑)
まあ、幽霊は出た?出ない?じゃないですけど、どっちがいい/よくないは人それぞれなんでしょうね。

しかし、語り手のマイルズに対する、最初の萌えぇぇ~っぷりと終盤の怒りからくる嫌悪の落差。
「かわいい」というのはポジティブな感情である一方で、それはあくまで対象が自分の意に逆らわない、自分の興を削がないと感じた時の感情で。実は、身勝手に一方的に押し付ける、かなり“黒い”感情でもあるんだなーと思っちゃいました(笑)

で、結局どうだったのか?というのは、この訳を読んでもわからないですね。
というのは、終わりがかなり唐突に来るというのもあって。結局「え?どういうこと!?」になってしまうんですよね。
というか、読者がそうなるように書かれているんじゃないでしょうか(?)

そこいくと訳者はさすがで、何がどうなったのか?をわかっているようで、あとがきで「やっぱりそういうこと?」と読者がおぼろげに想像できるように書いてくれています。
ただ、あくまでそれは訳者の見解であって。何が起きたのか、起きていたのかは、オバケは出た?出ない?を含め、正解なんてものはなく、読んだ人がそれぞれ思ったストーリーでいいんじゃないですかね。
(訳者もそんなようなことを書いていますし)

正解(?)という意味では、訳者があとがきで、「…成就しない恋愛感情を、〇〇を可愛がる職務で代償して…虐待に行き着くのと、どっち(前任者と語り手の家庭教師)が醜悪だったのだろう」書いていましたけど。
その前任者の不義のエピソードをこの小説の「答え」代わりに、誰でもいいから書いてくれないかと切望します
(それでも、その作家の解釈でしかないわけですけどね)。

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2018年11月04日

Posted by ブクログ

アンソロジーに入っていた短編が面白くて、ヘンリー ジェイムズの本を読んでみた。

これは面白い!
翻訳のせいなのか原文のせいなのか、最初読みづらかったけど、慣れてくるとグイグイ入り込める。

ヘンリー ジェイムズって思わせぶりが凄く上手で読んでる最中も先が読めない。

他の作品も読んでみたいけど、ねじの回転を別の翻訳で読んでみたい。

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2017年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幽霊の存在の有無が明かされないだけでなく、「私」の兄妹への愛情や「私が守らなければならない」という責任感は異常とも言え、客観的に見ると思い込みが激しく奇怪な言動が多い人物に"あえて"描いているように思える。

原作者自身が意図的にぼかしたり婉曲表現を多用しているため、とにかく文章や言い回しに不自然な部分が多く、翻訳に相当苦労したのがすぐに伺える。
翻訳者もあとがきで触れており、この点も評価を落としているポイントか。

だが、『「私」の友人のダグラスの妹のかつての家庭教師だった女性の手記を怪談話の集まりの中でダグラスが読み上げ、そのダグラスの死後に「私」が改めて書き写した』といつ複雑すぎる構成が、信頼できない語り手として非常に効果的で作品の雰囲気は抜群。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前々から気になってた本。
全体的によくわからない。文章が…。すごい遠回しで指輪物語読んでるみたいだった。
終盤まで、家庭教師の人しかみえてなくて、子供がかわいいから過剰に反応したのかなと思ったんですが、最後にマイルズがクイントの名前を言ったので子供も知ってて、家庭教師の女の人が言ってることが本当なんだ?でも男の子死んだよね?最初に語ってたのは何者??となりました。これがホラーか…と。訳者のあとがきや他の人のレビュー読んでよく分からなかったの私だけでないと知って安心しました。

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難解な本だった。
全て家庭教師視点で書かれているから、何が本当のことなのやら

家庭教師にしか幽霊が見えていなかったとしたら、彼女が経験した恐怖と孤独感はかなりのもの
もし幽霊が家庭教師の妄想だったら、家庭教師の恐怖よりも周辺の人が感じた恐怖の方が強烈かもしれない
幽霊も怖いが幽霊がいると1人騒ぎ立てる家庭教師の方がもっと怖い

私にはフローラとマイルズが理想の子供でなくなったから追い出したり、(私の理想の)マイルズは死んだみたいな表現したりと、身勝手な振る舞いをしてるように感じてしまう

どう解釈すればいいのか

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

イギリス郊外の貴族屋敷に家庭教師として雇われた「私」は、両親を亡くした眉目秀麗な兄妹と出会う。大切な教え子たちを謎の幽霊から守ろうとする「私」だが……

怖い……色んな意味で→

帯に「ホラー小説の先駆け」とあったのでポーの「黒猫」系かな、と思っていたら、ちょっと違った。
「怖いものがある」怖さもだけど「怖いものがわからない」怖さ、むしろ「怖くないはずのものが」の怖さなんだ、ろうな……。
いや、違うのか?解釈によって色んな読み方ができそう。

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2024年07月15日

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ネタバレ

読みやすいのだが、とても難しい話だった。結局、幽霊はいたのかいないのか。子どもたちは無垢だったのか邪悪だったのか。
いろんな解釈ができるホラー。訳者あとがきがとても興味深かった。幽霊が見えていたとしても見えていなかったとしても、子どもたちや屋敷を支配したい(それは最終的に雇い主であるこどもたちの叔父に認めてもらうこと)という主人公の奥底の願望から、幽霊を無意識に利用していたのではないかという推測はおもしろかった。

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2023年11月11日

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自分が好きな感じの話ではあったんだけど、読んでいて、どうにも馴染めなかった……。訳がどうとかそういうのではない。

少し時間置いて再読しようかな。色々な翻訳者さんたちのがあるから読み比べてみるのも面白そうだ。

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2023年05月17日

Posted by ブクログ

古屋敷に住む子どもの兄妹に女性の家庭教師が雇われ、子どもたちに纏わる幽霊に果敢に挑み、奮闘する。難解に感じた。2023.3.24

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2023年03月24日

Posted by ブクログ

一見、若い家庭教師がお屋敷で起こった幽霊事件を語る手紙。子供への接し方の難しさを幽霊のせいにし、延々と嘆く。ミサへ行く教会があるのだから、牧師さんなり何なり相談すればいいのに?いや、きっと雇い主に良いカッコしたいからできないのよ、と、うわべだけ読むとこんな感じ。
とにかく、一人の人から見た物事なので、非常にわかりにくい。どこまでが憶測なのか、書いていないことは何なのか、時系列は合っているのか。
そんな作りになっているので、実は全て家計教師の妄想だとか、色々解釈があるらしい。

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2022年05月19日

Posted by ブクログ

うーーーーーむ難解だった…

文章自体は難しくなくむしろ起こったコトを誰かが客観的に喋るようなスタイルでさくさく読める。

でもさまざまな意味で解釈できるシーンやセリフが多すぎる上、場面外で起こっていることを読み手に想像させる、委ねるような表現のオンパレード。

そこが楽しかったです。映画もちょっと見てみたい

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2022年05月01日

Posted by ブクログ

ある田舎の屋敷に家庭教師として雇われた
若い女教師が体験した夢か幻のかの様な
美しい子供達との遭遇と亡霊に悩まされ
何とかこの美しい子供達を亡霊から
救おうとするが、彼女の見た幽霊達は
本当に居たのかどうか最後までハッキリ分からず仕舞い。解説をよんでやっと時系列が分かった。
解説を読まないと分かりにくいが、読んでいる内に
幽霊の謎に引き込まれる。

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2021年11月06日

Posted by ブクログ

随分前に岩波版を読んで、よくわからないわーとなり、新潮の新訳ならわかりやすかろうと手に取ってはみたものの、やはり難解。
私は家庭教師の妄想派ですが、みなさんはどうですか?

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2019年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私は、「幽霊は出なかった」派かな…。
何も具体的な証言や証拠は得られないまま、家庭教師が「そうしようとしている」と勝手に判断しているだけだし。
そのまま幽霊譚やホラーとしても読めるけれど、心理的なものと解釈出来てしまうのも面白い。

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2017年09月17日

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