アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
The Pale Horse(1961年、英)。
ノン・シリーズ。クリスティ後期の作品で、オカルティックな異色作。
2人の女性がカフェで大喧嘩を始めた。偶然その場に居合わせた主人公は、数日後、片方の女性が若くして病死したことを知る。さらに数日後、神父が殺害される事件が発生。神父が隠し持っていたリストに、死んだ女性の名が書かれていたのを知った主人公は、調査するうち、人を呪い殺せるという魔女の噂を耳にする…。
伏線の妙を楽しむ一冊。魔術的世界に引き込まれていく主人公の心理描写がスリリング。ミステリと関係ない分野で、あっさりとネタバレされていることがあるが、できれば予備知識なしに読みたい。 -
Posted by ブクログ
非常にまっとうな、王道を行くミステリーだった。もはや、ミステリーというジャンルには収まらない、ドラマに重点が置かれた小説という気がする。
謎ときのトリックの奇抜さで勝負するのではなく、純粋に物語としての構成と、人物設定の念入りさを高度に組み合わせて、見事なまでのクオリティーを達成している作品だった。
犯人を途中で予測するのは、それほど難しくないかもしれない。しかし、この本の醍醐味は、謎解きではなく、一体どういう動機で人が殺されたのか、というところだ。
もともとの原題は「One,Two,Buckle My Shoe」だったけれども、日本語版では「愛国殺人」になっている。これは、非常によく出来た -