アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 蒼ざめた馬

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    The Pale Horse(1961年、英)。
    ノン・シリーズ。クリスティ後期の作品で、オカルティックな異色作。

    2人の女性がカフェで大喧嘩を始めた。偶然その場に居合わせた主人公は、数日後、片方の女性が若くして病死したことを知る。さらに数日後、神父が殺害される事件が発生。神父が隠し持っていたリストに、死んだ女性の名が書かれていたのを知った主人公は、調査するうち、人を呪い殺せるという魔女の噂を耳にする…。

    伏線の妙を楽しむ一冊。魔術的世界に引き込まれていく主人公の心理描写がスリリング。ミステリと関係ない分野で、あっさりとネタバレされていることがあるが、できれば予備知識なしに読みたい。

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    2011年03月03日
  • 葬儀を終えて

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    冒頭の文章がすごく好き。お屋敷の料理人がスープをあたためる描写がとくに好きです。
    だいたいアガサ・クリスティの小説にはお料理がよく登場して、いつもわたしの胃と頭を悩ませてくれます。
    さて本題ですが、犯人はまったく意外な人でした。
    トリックは大したことないのだけど、あやしい人物ばかりで楽しめました。
    ところでわたしが手元に持っている本の表紙は真壁博氏のイラストです。

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    2009年10月04日
  • シタフォードの秘密

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    うーん、これはクリスティにしてはイマイチ。
    と、思ったのは、けっこう数を読んで飽きてきたせいかもしれません。まあ、あとヒロインが、いまひとつ好きでなかったからかも。基本的に、もてる人の心理ってわからないので。
    すぐに、心変わりしそうな感じがするところが、何ともはや。
    でも、終盤のみんなが主人公に「どっち?」て質問するところは、好きです。

    まあ、ただしクリスティにしてはという但し書きがつくので、標準以上のできではあります。

    しかし、あのトリックは……。気づけよ、警察。というか、わたしも気づかなかったんだけど……盲点なのか?

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    2009年11月30日
  • 七つの時計

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    クリスティが一時期凝った(そういう時代だった?)大掛かりな悪の組織モノ。
    バルト警視が活躍。
    活発な女の子が向こう見ずに活躍する話。
    リアリティはないけど、こういう話すきっす。

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    2009年10月07日
  • 愛の探偵たち

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    「しょーもなっ」って、どの話のことだったんだろうなあ? 確かに「何故これがわからない?」っていうトリックもあったりしたけれど。死んで何年も経ってる作家だと、解説も書きたい放題。今まで何冊読んだかな…? まだまだ楽しもう。(2008-08-30L)

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    2009年10月04日
  • 無実はさいなむ

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    クリスティお得意の心理ドラマ。
    南極探査から戻ってきた男が絶対有罪だと思われて死刑となった男は無罪だと男の家族へ報告しにいく。
    犯罪者だと思われていた男が無罪だったなら、本当の犯人は家族の身内にいる、とどんどん疑心暗鬼に陥っていく。
    そうして、人間関係は崩れ、新たな殺人がおき始める・・・。

    ティナとフィリップが好きだ〜。
    何がすごいって、動機のみが焦点で最初から証拠(心因的な)が提示されているのに気づかない(お馬鹿)。

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    2009年10月07日
  • 愛の重さ

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    途中、頭に入っていかない文章がところどころ・・・
    宗教的な内容はどうも頭に入らなくて読み終わるのに時間かかりました。
    娘は娘の女友達の言葉にもありましたが、愛されるというのは重いことなのですね。

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    2009年10月04日
  • シタフォードの秘密

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    ドラマ化されたため読んでみました。1931年の作品。
    雪に閉ざされたシタフォード村の山荘。
    厳冬期にここを借りた母と娘は南アフリカ帰りという触れ込みだが、どこか不自然。
    座興にテーブルターニングで降霊術を行っていた所、山荘の持ち主トリヴィリアン大佐の死が告げられる。
    大佐の親友バーナビ少佐は気になって、ふもとの大佐の元へ。同じ頃に殺されていたことが判明。
    大佐の甥に当たるジェイムズが逮捕され、ジェイムズの婚約者のエミリーが村に乗り込む。
    マープルでもポワロでもなく、勝ち気なエミリーが活躍。
    ストレートな本格推理物。

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    2009年10月07日
  • ヘラクレスの冒険

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    クリスティのポアロ短編集。ヘラクレスの12の偉業になぞらえた、ポアロの事件。

    ポアロが充分に活躍するには大きな舞台が必要だ、といったのはクリスティ本人だったか。実際その通りだと思います。ポアロに短編はあまり似合わない。
    とはいえ、物語的に言ってヘラクレス(=エルキュール)の物語になぞらえたこのお話は、まとまりがよく、面白いと思う。

    クリスティの物語は、イギリスの当たり前を前提にしており、ギリシャ神話への理解というのもその一つ。日本人にはなじみにくいヘラクレスの12の難行について、あらかじめ知っておけばなお楽しめるはず。


    なお、クリスティの話にはこの手の話が多い。マザー・グースになぞらえ

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    2009年10月04日
  • マン島の黄金

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    他の本に手を加えて改作して収録されているものが多い。
    「壁の中」「崖っぷち」「名演技」は好み。
    「孤独な神様」「光が消えぬかぎり」などロマンティックな
    ものも割りと好き。クリスティらしい人物描写で好きなのに
    クリスティは推理もの以外では評価が不当に低いとおもう。

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    2009年10月07日
  • 愛国殺人

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    非常にまっとうな、王道を行くミステリーだった。もはや、ミステリーというジャンルには収まらない、ドラマに重点が置かれた小説という気がする。
    謎ときのトリックの奇抜さで勝負するのではなく、純粋に物語としての構成と、人物設定の念入りさを高度に組み合わせて、見事なまでのクオリティーを達成している作品だった。

    犯人を途中で予測するのは、それほど難しくないかもしれない。しかし、この本の醍醐味は、謎解きではなく、一体どういう動機で人が殺されたのか、というところだ。
    もともとの原題は「One,Two,Buckle My Shoe」だったけれども、日本語版では「愛国殺人」になっている。これは、非常によく出来た

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    2020年07月15日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    なにが困るってこの作品を読むとイギリス料理が美味しそうに思えるから困るんですよ。美食家のベルギー人ポワロも絶賛しちゃってるし(笑)

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    2009年10月04日
  • チムニーズ館の秘密

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    王政復古で混乱するヘルツォスロヴァキア国。その石油利権を狙う各国代表が、ロンドン郊外のチムニーズ館に集結していた。秘宝を狙う大泥棒までもが入り乱れるなか、ついに殺人が! 

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    2009年10月04日
  • 愛の旋律

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    感受性が強いヴァーノンと男まさりの活発さが長所のジョーはいとこ同志で子供の頃から仲がよかった。ヴァーノンの家の隣に引っ越して来たユダヤ人家族の息子セバスチャンと幼な友達のネルを含めた四人は大人達の世界を垣間見ながら様々な体験をする。いつしか音楽に目覚めたヴァーノンはネルへの愛情を持ちながらも歌手ジェーンにあこがれていく。第一次世界大戦を挟んだ時代を四人はそれぞれの道を歩いて行く。

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    2009年10月04日
  • 謎のクィン氏

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    クイン氏が活躍するのは、この一冊の短編集のみ。
    大きな事件も、トリックもない。
    番の謎はクイン氏その人だったりする。

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    2009年10月04日
  • 暗い抱擁

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    気高い美女イザベラには婚約者がいた。が、冷酷ともいえる野心家ゲイブリエルに荒々しく抱擁されて彼女は悟った。この歪んだ男を救わねばならないと。やがて彼女は婚約者を捨て、ゲイブリエルとの駆け落ちを決心する……

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    2009年10月04日
  • 娘は娘

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    若くして夫と死別したアンは、持てる愛情のすべてを注いで一人娘セアラを育ててきた。だが再婚問題を機に、二人の関係に亀裂が。

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    2009年10月04日
  • 教会で死んだ男

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    舞踏会のさなかに刺殺された子爵と美貌の婚約者の変死、消え失せた機密書類の行方、忽然と消えた使用人の謎など、ポアロとヘイスティングズの名コンビが数々の難事件に挑戦する。

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    2009年10月04日
  • 蒼ざめた馬

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    霧のたちこめる夜、ロンドンで撲殺された神父は、靴の中に奇妙な紙切れを隠し持っていた。そこには9人の名が書かれており、しかもそのうちの数人はすでに謎の死を遂げていた。

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    2009年10月04日
  • 運命の裏木戸

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    メアリの死は自然死ではない ―この奇妙な文が出てきたのは、タペンスが引越し先の旧家で見つけた古本からだった。

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    2009年10月04日