一穂ミチのレビュー一覧
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初読みの作家さん。もともとフルール文庫で出版していたものを角川文庫で再文庫化したものらしく、中身はがっつりBLなのでそれを踏まえたうえで読むことをおすすめする。ただ、繊細な情景描写、心理描写にうっとりしてしまうほどきれいな文章でなんら抵抗感なく読み進められる。
主人公の泉は海岸散歩中に、二年前から海難事故で目を覚まさない弟にそっくりの男、宗清に出会う。その出会いから宗清は泉に好意を抱きアプローチをかけるが、惹かれながらも泉にはある理由からどうしても彼を受け入れることができないという葛藤があった。二人の押し引きにもどかしさを感じつつ、そのもどかしさすらも楽しめる内容となっている。設定として都合 -
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和佐泉(わさいずみ)には事故で植物人間になっている弟、靖野(しずの)がいる。泉が日課の海辺のごみ拾いをしていたら、靖野そっくりの叶宗清(かのうむねきよ)と出会った。似すぎていて声をかけたのがきっかけで二人は親しくなっていく。また、弟の事故以来心を閉ざしていた泉の心がひらかれていく。
フルール文庫(角川)から2015年に出版されていたものを加筆修正しブログ等に掲載していた短編や書下ろしなど、表題の本編に加え短編4つの構成。話の筋は結構おもしろかったけど、いかんせんBLなので(初読)なかなかドキドキしました。エロいシーンも萌えない。冷静にこうやってやるのか!と感心したりした。
かなりハードな描写も -
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多少ご都合主義、というか現実にはまぁないだろう、っていう設定が気にはなるが、メイン2人の感情の移ろい、やり取りには息苦しくなるほどの切実さを感じた。
人間やっぱ感情と頭で理解してることが相反したり、昨日はこう思ってたけど一晩経つと、とか、そういう移ろいの中で突飛な行動取るとか、ままあると思っており、そういった感情や行動の波、が描かれていて、私はそれを好ましいと思いました。
自分の中で、宗清が、好きな漫画でもある「スモークブルーの雨のち晴」という漫画のキャラになぜか脳内変換されたのだけど、それが漫画の雰囲気とこの作品の持つ雰囲気が自分の中でシンクロしたのも好ましく思った要因な気がしてます。
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「最悪よりは平凡」島本理生
顔は平凡だけど体がグラビアアイドルなみの魔美は、こんな名前をつける親に育てられたという心の傷と、しょっちゅう男性から誘いをかけられる体質。彼女にとっての幸せな恋愛は?
「深夜のスパチュラ」綿矢りさ
大学生の可那は気になっている男の子に手作りチョコ前日に思いつきあげようとするけど、料理スキルなく、買い物から四苦八苦。オチ秀逸だった。
「フェイクファー」波木銅
主に着ぐるみ作る手芸サークルに入っていた男子の回想。仲間が一人死んだという連絡入る。
「カーマンライン」一穂ミチ
私が五歳の時、母は父と死に別れたアメリカから日本に戻ってきた。双子のケントをアメリカの、父の実家に -
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本屋で題名見てすぐ手に取った、某青推しです。
そして作者が一穂ミチさん。あぁ「スモールワールド」とか、「光のところにいてね」とかの,あの人ね。
じゃ、もう、題名これだし買おう!ってレジにいきながら後ろのあらすじ?読んだら
え?BL?!
そういえばサブスクで見た「YESかNOか半分か」もだったなー。そうかそうか、ま、読んでみよー
と読み始めたら、主人公が「泉」で、相手が「叶(かのう)」でびっくりした。
私の青推しも、泉さんで,相手が神生(かのう)さんだったから!(こちらは公式ではBLではありません!完全に2次創作です!私らの妄想です!)
それは置いといて・・・
海辺の街の話。
東京で