一穂ミチのレビュー一覧

  • はな咲く家路

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    親同士の再婚によって義兄弟になった二人のお話。
    一穂さんの書く思春期の男の子たちの焦燥や不安と真っ直ぐでやわらかい感性のまぶしさ、情景描写の美しさがとても魅力的でどんどん引き込まれる。
    葵とかずさの生きてきた道筋の違いがふたりが自然と惹かれ合っていった理由なのかな…と思いながらもなんでこのふたりがお互いに恋心を抱いたのかいまひとつよくわからないというか、あんまり共感できなかったのは残念なところ。葵の感受性のやわらかさ、まっすぐさはとても好きなのですが。ううむ。前半パートの時間軸の行き来はちょっと分かりづらいですね。
    後半、やはり一穂さんは「仕事」を描くとイキイキしてくるんだなぁと思わせられる。

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    2019年09月03日
  • アンティミテ

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    全体的には良かったんだけど、BがLになるきっかけが、和姦ぽいのがちょっと説得力がなかったというか、なんというか。
    ストーリーは一穂さんらしく、しっかり背景や心情が書かれていて、最後の展開も恋愛映画っぽくて好きでした。
    ただ、羊のスピンオフで和楽が気になっていた身としては、これ和楽の必要ある?とはなはだ疑問。
    この本では、高校生から一気に酸いも甘いも知った大人になっていて、これ和楽じゃなくても良かったのになーと大いに戸惑いました。
    だからなのか、前作と同じはずの山田さんのイラストの良さも伝わりにくかった。うん、ちょっと残念。

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    2019年08月12日
  • ラブ キス(2)

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    ネタバレ

    前作がえっ…それはちょっと…で明渡の強引さにも苑の主体性のなさすぎる態度にもモヤモヤさせられっぱなしで読まなくていいのでは、と思っていたくらいなのですが読んでよかったな…。ワンダーリングの後日談にもネグレクトされた子供が出て来ましたが、子供と大人の関わり方と押し付けがましくない救済が一穂さんはとても上手いな。
    一穂さんの上手さがとにかく際立ってぐいぐい読ませられるいいお話で、前作の後味の悪い息苦しさからは先に進んだ優しさと明るさが見えてとても良かった。
    苑が感じる息苦しさと不安と迷い、明渡のきっぱりとした明るさと強さのコントラストが心地よかったです。
    前作で唯一救いに感じられた「父親は苑のお金

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    2019年05月02日
  • ラブ キス(2)

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    うまい話を書く作家さんだなぁと改めて思った。

    大家のおばあさんみたいになりたいかも。
    若い男の子に「かわいいばぁさん」って表現されるような???

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    2019年05月02日
  • ラブ キス(2)

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    虐待されている子供が出てくる話は、否応なく泣けてしまう…。
    そのせいか読み応えがあったのに、思ってた以上に恋愛ものとしての楽しみ方をすることができなかったです。
    一穂さん、筆力があるから余計に。
    ただ、前作で感じていた明渡へのモヤモヤが晴れたので、それは良かったです。

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    2019年05月05日
  • 猫だまりの日々 猫小説アンソロジー

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    「猫町」は死が多すぎて苦しくなる。「ハケン飯友」はなんなら猫のままで良いな。いい意味で裏切られたのは「神様は」。苦手かもと思っていたのが最後は感動。素敵な話だった。

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    2019年02月14日
  • 藍より甘く

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    ネタバレ

    カーーッ!!入江は愛しのニコールの攻めを彷彿とさせますね。遥のほうが綺麗で男前に感じるけど、遥にしかわからない入江の良さがあるんだろうな。彼女のことを特に嫌いになっていかずに遥と付き合うことにするところはよかったです。BLでは大体彼女がヒステリックになって「嫌な女」というヒール役になることが多いので...。マキのことが好き以上に遥のほうが好きになったことに泣いた。

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    2019年01月09日
  • is in you

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    高校生→社会人再会(舞台は香港)もの。先輩×後輩の太陽と月的カプ、そして一穂さんの描く攻はいい男だなぁ…。高校時代に拒否してしまったきり別れて、再会までそれぞれお互い相手がいるものの、再会して両片想いなゆえに臆病な2人…ここに当て馬役で出る佐伯さんと一束、個人的にすごく好き。それが、まさか、ね、、、^^

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    2019年01月02日
  • off you go

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    幼馴染とはいえ、40代同士。バツイチ。妹の旦那。スワッ…とするキーワードと、お互いを知る時間が長い文七面倒くさいこの三角関係!良かった…ただ、なんとも言えない奥行きがあるお話だった。俗に言う趣深いというやつなのか…密にとって、十和子は自分であり、良時は近くて絶対手に入らないけど2人にとって一番大事な存在だったのかもしれない…うーん、複雑!言い表せない複雑な味わい、好きなタイプ。

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    2019年01月02日
  • ふさいで~イエスかノーか半分か 番外篇3~

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    ネタバレ

    意外な組み合わせ。栄が思ったより若いのも意外だった。 二人の過去、忘れられない共通の友人、重くて辛かったけど、後半のシリーズらしい痛快なドタバタ劇と愛らしいじじいレンジャーとのコミカルなやり取りに救われた。最後からしてこちらも続編があるのかな?

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    2018年12月23日
  • キス

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    田舎の幼馴染もの、人気者かつスパダリな光の攻×柳のような影の受
    割と純愛ストーリー? だけど、家庭環境とか田舎ならではの閉鎖的なコミュニティとかやや暗めかも。攻の親戚の女の子が絡むんだけどこれまたいい子…一穂さんのBLに出てくる女子はいい子が多い。幼少期→高校生→大学→社会人と話が流れるけど、途中のあの…医学的にそんなことある?!てファンタジーをすっと通れれば、胃がシュクシュクする系の好みのお話でした。表紙がすごくいい〜好き

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    2018年12月22日
  • ふさいで~イエスかノーか半分か 番外篇3~

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    えらい暗い感じの表紙だなぁ・・・と思った。

    このカップリングは予想外だったワイ。
    驚いた~

    想像できなかったから、どうなるの?と読み進まなかったが、終わってみれば、好きな話になってた(笑)。

    読み進まなかった要因は、ドラマCDの設楽さんがもっとお年を召してた感じがしてたのでよもや・・・感がぬぐえなかったのだ。

    ともあれ。
    ・・・相馬の行く末が心配だったので、よかった!!!


    国江田さん(笑)は相変わらずすましてやがる(ニヤニヤ)。
    格好いいです、ハイ。

    アホタツキも相変わらず。
    なっちゃん、カワユス。

    じじいレンジャーが大のお気に入りに(笑)(笑)。

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    2018年12月13日
  • OFF AIR~イエスかノーか半分か~

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    ★4.5
    半分ぐらいは同人誌で読んだことあったけど、読んだことないのや書き下ろしもあって楽しめた。改めてやっぱりこの2人の話好きだなぁと思った。お正月に計の実家に潮と行くお話すごい好き。本編でちらっと出てた時から思ってたけど計のお母さんも面白いwさすが親子という感じ。そしてさらっとカミングアウトするし受け入れるしで(笑)お父さんも良い人だし、素敵な家族だった〜〜!あとサタンには笑ったw国江田さんがまさかこんな間違いをするとは(笑)

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    2018年10月25日
  • 街の灯ひとつ

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    どんなひどいことをしたのかハラハラしたけど、本人は何もしていなくて本当に良かった。いろんな要素が絡まりつつ、ちょっと詰め込み過ぎかとも思いつつどれも欠かせない要素になって、破綻していない。

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    2018年09月08日
  • 猫だまりの日々 猫小説アンソロジー

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    ああ、なるほどこれはレーベル所属の各作家のショウケースなのだなと小粒にまとまった猫アンソロジー。
    猫かわいい〜〜な無邪気なノリではほぼなく、生まれ変わりや人生の悲喜こもごもに猫が寄り添うなんともビターな展開多目。
    タイトルと装丁からもふもふ癒し系な本をイメージした人はがっくりするんじゃないでしょうか。

    ひいき目を差し引いても一穂さんの神様はそない優しないが関西弁とおっさんのインパクト、どんでん返しの落ちの強烈さも含めて最高に面白くて読み応えがありました。
    スモールワールズが刊行されてからあらためて振り返ると、ミステリータッチの話運び、人間の辿る運命のやるせなさ、どうにもならなさ、都合の良い救

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    2018年06月18日
  • 運命ではありません

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    ネタバレ

    ディアプラで読んだ時の印象はへえ、そう、ふう〜〜ん。そこまでガツンと重く持っていかれる系ではない感じだなあと。
    本になって読み返してみるとやっぱり面白いけど、まぁなんというか安定の一穂作品だなぁ止まりの印象。
    奇妙な家族の悲喜こもごもと愛の物語。
    運命ではないけれど楡が力技で結びつけたことで確かな絆となりました、と言えばいいのかな。
    一穂さんなりの結婚観も垣間見えたあたり、素直に面白かった。

    後半パートはなんやかやと雑誌掲載パートよりもより力が入ってるように思えて読んでて楽しかったです。
    病室での楡父、母と澄のやり取りはぐっときたし泣きそうだった。よかったな楡、と素直に思えました。
    涼香さん

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    2018年06月18日
  • 猫だまりの日々 猫小説アンソロジー

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    猫テーマにした色んな作家の短編集。
    ファンタジー色が強いものが多め。軽いノリのものが多いので、サクッとつまめる小説集として読むのが吉。

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    2018年12月24日
  • 運命ではありません

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    ネタバレ

    文庫になるのを待ってました!
    小説Dear+の方でも読みましたが、やっぱりきゅんきゅんしちゃいました。軽く読めておもしろい。
    AIによるマッチングシステムで運命のカップルに選ばれた澄と楡。
    少女漫画みたいな恋に憧れる澄に現れた運命の相手は男。
    こんなんじゃないのに…と思いつつも微妙にズレた楡に翻弄されていつの間にか好きになっちゃってて……な二人のやりとりが最高にかわいかったです。
    澄が少女漫画好きってことで、ちょいちょい出てくる漫画のフレーズにもにやにや。
    一穂さんらしく、後半意外(?)というか、そういうことだったのかー!な展開も好きでした。
    私には運命の二人にしか思えませんでした。

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    2018年06月06日
  • 運命ではありません

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    一穂せんせの作品の中では比較的さらっと読めて、こう胸がぎゅっと締め付けられるような苦しい展開はなく、さらっとキュン、という感じ…(そこで好みが分かれるかもしれない)

    たしかに、書き下ろしの楡と涼子さんが考え無しで(浮世離れしている人間とはいえ)澄がかわいそうだなとは思いました、、、そのあと必死のリカバリーがあったのでまあ。

    本編での楡の「捨てないで。超過分も俺にくれ」、「このバカ」というシーンには萌えました。一穂せんせの言葉選びほんとすきです。

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    2018年05月31日
  • 猫だまりの日々 猫小説アンソロジー

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    椹野センセのお話は、お腹が空きました(笑)ベトナムお好み焼き気になる……。
    一穂センセのお話は、1人つっこみで肝心なところでの台詞がアレなのも凄く好きです。
    谷センセのお話は、やっぱり途中で「え? 」となって、最初を読み直して、「ああ!」となります(読めばわかる)
    それにしても、この本のテーマって、『猫と転生』なのかな……?
    あ、でも椹野センセのお話も縁結びのお話も、違うか。でもなんか、そういうイメージというか、霊的なものを猫には感じるのかも知れないな。

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    2018年04月01日