荻原浩のレビュー一覧

  • なかよし小鳩組

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    映画化された「明日の記憶」で今をときめく荻原浩の初期のユーモア作品です。
    笑えます。やはり、トニー・ケンリックを思わせます。ミステリーでは無いけれど、ユーモアから入って、シリアス物に移行していくと言うのも似ていますね。こうした高品質のハチャメチャ・ユーモア物を書ける作家さんは少ないので、私としては非常に残念なのですが。
    ただ、やはり飽きと言うのはどうしても出るもので、続けざまに読むと少々辛いものが出てきます。あと一冊「オロロ畑・・」が残っているのですが、しばらく間を置くことにしましょう。

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    2017年10月30日
  • 僕たちの戦争 <新装版>

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    2001年に暮らすフリーターの健太、1944年に海軍の飛行兵として生きる吾一、ふたりが同時にタイムスリップし、それぞれの時代で入れ変わった。…

    現代人から見た戦争、昔の人から見た今が、良く表現されていて、とても面白かった。
    健太の気持ちは共感に値するもの。
    一方、吾一の、未来を嘆く気持ちと言うのは、いい着眼点だなと思わされた。

    ファンタジーコメディ風ではあるが、テーマが戦争なので、考えさせられることは多数有り。
    そして、二人の関係性が上手く繋がることには感心しきり。
    結局どうなったかは、読み手に任されるという終着点。
    やられた。

    『正しい戦争なんて、どこにもない。戦死に尊いも賤しいもない

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    2017年10月14日
  • ストロベリーライフ

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    この作者、初めて読んだけどすごく好きです。
    さじ加減とか、登場人物のメンタリティの選択が自分の好みにあってるのかな。

    静岡のいちご産地にある高校に通っていたので、周りにいちごハウスがたくさんあり、友達にはもちろんいちご農家の人もおり、家族用といちご狩り用は分けて作ってるなどのいちご農家あるあるの記憶も蘇って個人的にとても楽しめた。父の方言も、すごく感じ出てる‼︎因みにうちの父の一人称も「おら」。
    何より、作物を作ることの醍醐味を知ってそれに捉えられていく、今までの自分と調和してそれを実現していくのがすごくいい‼︎二者択一ではなく、何かを犠牲にするのではなく、農業を楽しんで向き合っていくの

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    2018年05月18日
  • あの日にドライブ

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    20170920


    好きな作家の作品。

    銀行を辞めてタクシーの運転手になった43歳の男が主人公。

    もと広告代理店の作家なのに、銀行、タクシーのことをここまでよく詳しく書けたものだと驚き。

    相当綿密な取材を重ねたのだろう。

    自分が生まれ育った家や、学生時代に住んでいたアパート、昔の職場、元彼女の実家など、確かにたまにふと行ってみたくなる場所がある。

    そして何年前の事だろうと考えると、結局自分が思いのほか歳を重ねている事に少々寂しさを感じてしまう。
    男なら誰しも同じような経験があるのではないだろうか。

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    2017年09月20日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    上巻からの伏線が次々と形に・・・。縄文・弥生時代から悠久の時を超えた壮大な愛の物語。第五回山田風太郎賞受賞作。

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    2017年08月29日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    ダムの工事現場で発見された「縄文人」と「弥生人」の人骨、二体は男女でお互いに手を重ね向き合っていた。三千年近く前、この男女にいったいどんなドラマがあったのか?

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    2017年08月28日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    題名に惹かれて買いました。

    ダム工事で見つかった古代人の骨!何故かその骨は手を繋いでいた!?
    新聞記者と大学の教授が現代でそれを解説してくれるA面

    縄文時代から弥生時代への時代の転換期、ヒナイの村に住む少年ウルクの物語がB面!

    縄文時代の生活様式が読んでいてワクワクさせられるのと、現代の言葉ではなく仮想古代の言葉を使う事で読みながらコレはコレ、ソレはソレと分かっていく。

    今まで、この時代を取り扱った小説に出逢った事は無い!

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    2017年08月14日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    手を繋いでいたと思われる状態で発掘された縄文時代と思われる二体の人骨。その儚い主人公の青春の物語は読んでいる途中でその先の成長が見られないのが解ってしまう、強く残念で寂しいがとても読み応えがあった。素晴らしい。

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    2017年08月11日
  • 恋愛仮免中

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    アンソロジー5作。
    いくつになっても大人でもぶきっちょなんだよ。
    クスってなったりハッとしたり。なんだかあったかい気持ち。

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    2017年08月04日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    現代社会と重ね合わせて語られる、縄文時代の恋愛・青春小説であり、サバイバル、バトル小説でもあった。閉鎖的な日本人やナショナリズムに対する皮肉も込められ、考えさせられる。分かっていても、切ないラストには泣かされた。

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    2017年08月01日
  • なかよし小鳩組

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    「クスッと笑える小説」で調べてヒットした作品。
    その通りだった。登場人物がいちいち個性強い!
    最後は爽快感あり、面白かったです!

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    2017年07月22日
  • マウンドの神様

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    ネタバレ

    野球を愛する人気作家の野球を題材にした小説、エッセイを、集めた短編集。
    どの作品も作家の野球への思いや造詣が伝わってきて面白かった。個人的には「ひゃくはち」の著者早見和真の「あの日、監督がうなずいていれば、僕は-」が「ひゃくはち」の舞台となった高校、監督が登場していてツボだった。

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    2017年07月22日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    荻原さんの本は好きなので、書店で見かけて「あ!」と思って手に取りましたが、あらすじを読んで「うーん、縄文人……」と思って一旦はやめた本です。
    パラパラと見るとカタカナの名前の羅列だし、苦手なタイプだあと思って。
    「でも荻原さんだし、いずれは絶対読むな」と今回買ってみたら、あーおもしろい。
    カタカナの名前も、すぐに区別がついたし、何よりとても興味深い。
    イーとかカァーとかが何のことかもすぐわかったし。フキの名前の由来って、ほんとにそれなの?
    モノの名前とかが一体どこまでが荻原さんの創作なのだろう……と考えてしまいました。全部創作だとしたら、説得力ありすぎ。
    少し前に「クマもの」の話にはまっていた

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    2017年07月16日
  • 恋愛仮免中

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    「あなたが大好き」奥田英朗 ★★★★
    「銀紙色のアンタレス」窪美澄 ★★★★
    「アポロ11号はまだ飛んでいるか」荻原浩 ★★★★
    「ドライビング・ミス・アンジー」原田マハ ★★★★
    「シャンプー」中江有里 ★★★★

    それぞれの作家さん「らしい」味のある短編集だなぁ~と思う。
    窪美澄さんのだけ既読で、ちょっと残念ーw

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    2017年07月13日
  • メリーゴーランド

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    公的機関勤めの身としては、主人公が感じる理不尽さ、前向いてんだか後ろ向いてんだか分からない仕事、内部での足の引っ張りあい等、「分かる!」と共感できる部分が多かった。でも、そんなしょうもない世界に慣れてしまってる自分もいたりして。
    終始明るい文体で、読んでて楽しかった。メリーゴーランド乗りたくなりました。

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    2017年07月12日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    個人的によかったのは、冒頭の『あなたが大好き』。

    わたしも、3年くらい付き合ってる彼がいて、いろいろと、状況が似ていて、物語に入り込めた。

    新しく出会った人とデートを重ねながら、どうなるのかとどきどきして読んだけど、結局、今まで付き合ってた彼と結婚することになることになる。

    わたしの人生は、どうしましょうかね。

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    2017年07月11日
  • 恋愛仮免中

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    恋愛小説アンソロジー、だけど「恋愛!」って感じはどうだろう……家族小説とか青春小説ぽい作風の短編が多いかな。「ドライビング・ミス・アンジー」原田マハさんの小説初めて読んだけどこれ好きかも。そのうちほかの本も読んでみようかな。

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    2017年06月25日
  • ひまわり事件

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    まるで「森友学園」のような舞台で繰り広げられる“老人と子供のポルカ”。子供の描き方の巧さはさすがで、年の差70歳以上、世代間ギャップの大き過ぎる交流が笑える。戦争を知らない子供が爺さんになり、今度は学生運動の語り部となる…ことには時代の流れを感じた。

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    2017年06月22日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    直木賞受賞作家の山風賞受賞作。個人的には、荻原作品初挑戦はこれしかないって感じで、文庫化を待って早速ゲット。日本史でありながら、まだまだ解明されていないことだらけの時代。研究に励む現代人をとっかかりに、物語は一気に悠久の古代へ。遊牧から定住を表のテーマに、井の中の蛙を裏のテーマに、山奥でひっそり暮らしていた若者が、数少ない他部族との邂逅を契機に、新しい世界の模索を始めていきます。現代といかにクロスするのか、村を出た主人公はどんな未来を手に入れるのか。後半にかけての期待が高まります。

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    2017年06月21日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    アンソロジーって得意じゃないのだけど、結構よかった。奥田英朗が好きで読んだけど、やっぱり一番良かった。ほろりとさせられる。原田マハが描く女性はキラキラしてるなあ。

    恋愛仮免中って、そしたら私は仮免も取れてないかも笑。

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    2017年06月16日