【感想・ネタバレ】砂の王国(上)のレビュー

あらすじ

全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。寒さと飢えと人々からの侮蔑。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「宗教創設計画」を閃かせた。はじき出された社会の隅から逆襲が始まる!(講談社文庫)

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ネタバレ

気になってた砂の王国の上巻

・最初のホームレス生活があまりにもリアルすぎる
(地面に寝っ転がって横を通る人たちから侮蔑の目を向けらても平気になる→精神的には無敵
水をかけられることには敏感になり、逃げる とか)

・競馬で勝つ瞬間が印象的だった
 主人公のマインドチェンジ?みたいなものの描写がうまく、それまでとそこからの見方がガラッと変わった。

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2025年08月03日

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上下共、分厚い上に話の進行はゆっくり。

ぎゅっとしたら1冊になるよな多分、、

何度もそう思いながら、あえて時間の流れをゆっくり細々書いた作者の意図を探りつつ上巻読破(折り返し地点で未だ意図探れず)

3人のホームレスが起死回生の為に宗教を立ち上げる話。その日暮らしが未来を語り出し、無茶苦茶。

話は兎に角面白いしサクサク読み進められます!!(何故か強気)

個性的過ぎる3人のやり取りが面白いのと、話の主題が①ホームレスとして生き抜く話しから②宗教団体の成長に切り替わっていくので、飽きないです。

下巻スタート。

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2025年07月24日

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前半のホームレス生活の部分は異常に生々しかった。
少しずつ小銭をゲットし、生活レベルが少しずつ上がっていくあたりは、RPGの黎明期(ドラクエで言うならはがねのつるぎ買った辺り?)みたいで読み応えありました。
これから、「大地の会」は、大きくなっていき、そしてきっと崩壊していくのでしょう。
なんせ、タイトルが、「砂の王国」ですし、3人の絆も非常に脆いし。
どういう流れでそうなっていくのか楽しみ。

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2025年05月15日

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久々に読んだ小説。

ホームレスにまで転落した1人の証券マンが社会への復習として宗教ビジネスを始める物語。

ホームレスの辛さがとても伝わってくる描写と、主人公の抱えている歪さが垣間見えるようなものになっている。

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2020年07月05日

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【異色のサクセスストーリー】
ホームレスから新興宗教ビジネスマンへ。前半のホームレス生活はかなりリアルに書かれていて面白いが、思ったより少々長い。

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2016年11月13日

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上下巻読みました!読み始めたらマッハでした。
大型ネコ科動物ナカムラが私の中では可愛くて仕方がなかったのだが、木島の手の中から出て行くにつれ、なんだか寂しく感じた。仲村が過去話を暴露してからは、夢から覚めたようにいろいろと醒めてしまった。どうやら、思っていた以上に木島に感情移入していたらしい。
リアルなホームレスの描写で、食欲が減退した。

にしても、面白い!伏線回収しきってない気がするけど続編とかあるのでしょうか?
何が真実⁇
その後が気になります!

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2016年06月21日

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大手証券会社勤務からホームレスに転落した男の社会への復讐を描く長編小説。
ホームレス生活がリアルだ。全財産がたったの3円で、100円を拾って100円ショップに駆け込んでも消費税分が払えず店を出るシーンに、何故か自分自身もいつ同じ境遇になるかわからないという恐怖感を抱いた。
辻占い師と美形のホームレスと組んで始まった『新興宗教創設計画』。彼の逆襲がどんな結末を迎えるのか。下巻も寝不足必須だ。

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2016年03月06日

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大手証券会社に勤務していた山崎は妻の美奈子が自分の判を押した離婚届をおいて家を出ていったことがきっかけで酒浸りになり会社を解雇された。四十歳だった。
自分のキャリアなら再就職はそう難しくはないはずだと高を括っていたが
そんなプライドは散々に打ち砕かれた。
消費者金融の取立てから逃げ回ることに疲れ マンションを出た山崎は寝泊りしていたネットカフェで親しくなった若者に全財産の現金四十万と携帯電話を持ち逃げされる。
そして彼は路上生活者になった─。

上巻の前半 結構なページを割いて山崎の一カ月にわたる路上生活が書かれている。
路上生活の惨めさや安易さが山崎を通してこちらにも伝わってくる。最初はあった わずかなプライドや躊躇いも空腹や寒さには勝てず あっという間に人の目を気にするのをやめる。
短期間に段階を踏んで堕ちていく様子がとてもリアルだ。

後半 まとまった金を手に入れた山崎は占師の龍斎と美形のホームレス 仲村の三人でビジネスとして“新興宗教”を始める。如才ない山崎の働きや仲村の人目を惹く容姿によって少しずつ会員が増えていき 活動の幅も広がり教祖である仲村の世間への露出も増えつつあるところで下巻に続く。

個人的にいちばん気になっているのは仲村の生立ち。謎が多すぎる。
脆そうな繋がりの三人だが どんな終わりが待っているのか 下巻がとても楽しみ。

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2025年11月14日

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展開が少しスローな感はあるけど、先が気になるためか500ページ近くあるけど、スイスイ読めた。
下巻が気になる。

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2025年10月31日

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どう展開していくんだろうと思いながら読んでいたけど、なるほどな〜主人公頭良いなと思った。
実際にホームレスになったことないし、未知の世界だけど、それなりに生きずらさや不安があるんだなと思った。
下巻もどう展開していくのか楽しみ。

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2025年10月19日

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順風満帆な人生から転落した男が、これまでのスキルを使いながら世の中に大逆転を起こす。それは宗教法人という手段であり、計算をしながら巨大な団体を組織してゆく。
そんなにうまくいくか!と思いながらも、なぜかリアリティのある策だ。

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2025年06月24日

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信じることと宗教たることとの境目とは。

どこまでも満たされない、どころか、さらに追い詰められる山崎の生き方。何に縛られてるのか。自分を信じられないからなのか。

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2024年05月31日

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群衆心理を知りたいときに読むといいんじゃないかと思う。
ほころんだ時に、都度都度修正していかないと、どんどん落ちていく人の果てを描いている。
長編だが、非常に興味深い。

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2023年10月14日

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古本屋で上下巻セットだったので購入。

長編だが、ページが進む。

クリスマスを迎える東京。ホームレスとなった山崎遼一は途方に暮れる。

安心して寝られる公園を見つけ、占い師と容姿抜群の先輩ホームレスに出会い、山崎はなんとかホームレスで年を越せた。

元証券会社社員の山崎が考えたホームレス脱出の手段は宗教。
公園で知り合った占い師と先輩ホームレスを焚き付け、事を起こしはじめる。

金はどうしたか?とか、ここまでたどり着く手段はネタバレになるのでやめておく。

下巻もあるので全体の感想は下巻で。

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2022年10月30日

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ホームレスから、怪しげな新興宗教を立ち上げるまでは、色んなキャラクターが出てきて引き込まれる。
一方、勧誘するために参加したイベントの部分にだらだらした感じがした。そこさえなければ、ノンストップで読みたい小説。

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2021年05月04日

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ネタバレ

ホームレスになった辺りはつらすぎて読む速度が遅かったけど、堕ちてもへこたれない主人公に詐欺まがいな事をしていても悪い事してる…じゃなくてガンバレと思ってしまう。。そう思わせる文章力なのか、、

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2020年10月31日

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「ホームレスから抜け出すために宗教ビジネスを始める」という視点で社会と宗教のグレーゾーンを描いた良作。日常の積み重ねで簡単に一線を越えることができる、という印象が強く、いつまでも記憶に残る作品のひとつ。

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2020年08月12日

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ホームレスあるある的な出だしだったのが
仲間が増えて宗教らしきのを始める。
あぁ、こういうふうに人って騙されるのかと
勉強にもなるね。
ちょっとづつ儲かってきて
なんだか少しワクワクしてしまう。
下巻が楽しみ。

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2020年06月16日

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ネタバレ

序盤の描写が細かく、路上で生活している気分になった、
途中で少し飽きてしまったが、終盤からまた面白くなりそのまま下巻へ

2章を分ける本ははじめて

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2020年04月06日

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昔読んで面白かったので、人に薦めたらまた読みたくなって再読。すごく日本的だと思います。とにかく現代の心の闇を捉えていて、前半は人生の大切なことは、全てなくしてみないとわからないと思わせる内容。でもやっぱり2回目は中だるみしてしまって、最初に読んだ時の方が面白かったかもしれない。

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2019年05月27日

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サラリーマンからホームレスへ。主人公は急転落したが、その後、2人のホームレス仲間を誘い新興宗教を設立し、起死回生を目論むー。始めのホームレス時代はリアルやな。私は自分が雨露がしのげて、暖かい雑炊がすぐ食べられ、安穏とベッドで眠れる現状を改めて有難いと思ったわ。そして仲間の1人、誰かれもが驚愕する美貌のホームレス、ナカムラ君がかなり気になる存在。今のところ、うまくいきすぎ?なくらい順調な主人公だが、これからどうなるの?ってところで下巻へ~

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2018年11月21日

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めちゃくちゃリアル。

特にホームレス生活がリアルすぎて、作者の体験談なのでは?と思うほど。新興宗教を発足させる過程もリアルかつ納得できる仕組みで、これを参考に本当にできてしまうのではと思える。

しかし話が進めば進むほど、成功していく新興宗教とは反対に主人公のメンタルが追いやられていって、不安ばかりがつのっていく。下巻も途中まで読みましたがしんどくなってやめてしまいました。

それでも前述した点での緻密さや登場人物の心理描写の細かさ、無理のなさなどが素晴らしい作品。人間の愚かさをよく描けている。

そういった類の小説が読みたいひとにはおすすめです。

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2018年09月11日

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「砂の王国」 荻原浩 ★★★★☆

上巻(477P)+下巻(486P)の超長編です。
面白いです。
ホームレスに転落した証券マンが、仲間たちとともに宗教法人を作っていく過程が真実味があります。
コールドリーディングなど、騙される人は騙されるよねーって手段を巧みに使い、一方で法を守ることを極度に意識して拡大していく。
私は宗教は悪いものだとは思っておりません。それがカルトだとしてもそれで救われるのならいいじゃないか。
ただ、他の人に迷惑をかけるようなカルトは論外です!
宗教にはカリスマが必要。そしてカリスマは人々の中で一人歩きをしてさらに神になるのだ。
砂上の楼閣だとしても人々は、信じたいものを信じる。
不思議な所で終わってしまったので、ぜひ続編を読みたいです。
『ロード・オブ・ザ・リング』が「二つの塔」で終わっちゃった感じになっております。
#引用
・インターネットは現代の神だ。誰もが神の声、神の目を持つことができ、自分を神と錯覚することができる。だが、だれもが一神教だから、最終的には自分以外の何者をも受け入れない。=省略=。意に添わない者には、Deleteという神の手を下せばいい。

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2023年10月27日

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凄い。
一気に読み終えてしまいました。
宗教を、立ち上げるホームレス。
テーマが際どすぎる。
下巻が楽しみです。

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2016年09月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本のここが好き

「あなたは才気にあふれた方だ。人より才気がある。しかし、現状ではそれを生かしきれていない。もっと認められていいはずなのに。足りないのは周囲の評価とキャリアでしょう。本来は前向きな方だが、相手により場所により、うまく発揮できない場合もありますね」

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2024年07月16日

Posted by ブクログ

 グッと冷え込みが厳しくなった今読むと、路上生活の辛さが容易に想像できてやるせない気持ちになる。確かに一度転落すると這い上がるには高いハードルを越えなければならず、支援も行き届いているとは言い難い。その外見から偏見の眼差しや見て見ぬふりをしてしまうが、好きで路上で暮らす人は少数であることを認識しておかなければならないと感じた。龍斎のような怠惰な人間もいるが、行き過ぎた自己責任の国であってほしくない。新興宗教が軌道に乗り始めたところで下巻へ。

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2022年12月21日

Posted by ブクログ

どん底まで落ちた男が再起を誓った。
ホームレスにまで落ちた男が、這い上がるために用いた手段は新興宗教。
上巻は、まだまだ序の口。
ここから、宗教の恐ろしの本領発揮なのか。

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2020年05月04日

Posted by ブクログ

上下巻ともにまとめて記載。
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友人から勧められて手に取った「萩原浩」さんの本。
「神様からの一言」が良かったので引き続き手に取った。
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一度人生から転落してホームレスになった男が、宗教に寄って成り上がる話。
ホームレス期のリアリティー、そして少しずつ成功を重ねていく戦略の緻密さがめちゃくちゃ良い
また、少しずつ事業として成立させていく3人の立ち位置、関係性が変わっていく様子が、怖くもあり面白くもあった。
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読んでいる段階で、落とし所はドコに持っていくんだろう?と感じてはいたが、やはり最後の中途半端感は否めないかなぁ…
良い展開だっただけに、そこは少し残念。
ただ、そこを差し引いても十分楽しめる作品だと思う。
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<印象に残った言葉>
・ 宗教にはまるヤツは、アホだ。自分の日常に欠けている部分を、他人に埋めてもらいたがっているのだ。現実に打ちのめされているから、現実じゃない力がこの世にはあることを信じたいのだ。自分の頭で未来を考えるのが恐ろしくて、誰かに決定を委ねたいのだ。教祖様だの先生だのに入れこんでしまうのは、信じている自分を信じたいからだ。関係ない人を勧誘したがるのは、信じている自分を人に認めてもらいたいからだ。(上巻・P345・卓人)
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・かつての私もそうでした。背中をむりやり押しているものの正体がわからないまま、常に追い立てられていた。しかし路上が住居となり、そこで暮らしているうちに悟ったのです。自分が何に追い立てられてきたのかを。それは自分でした。自分自身に追い立てられていたのです。こうあるべき自分に。こうなりたい自分に。 (下巻・P227・仲村)

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2018年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

転落した元エリート証券マンが、新興宗教を作り出し、どん底からの逆転を図る。

宗教的なものを敬遠していた人々を次々に絡めとっていく手腕が小気味良く、読んでいて先が気になる。
崩壊の予兆は、それらの成功の内からすでに漂っていて、幕切れは決して後味の良いものにはならないのだろうと思いながら上巻を読み終えた。

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2017年04月22日

Posted by ブクログ

 同系の小説に『仮装儀礼』篠田節子著/『夜想』貫井徳郎著がある。どちらも教団設立をテーマにしたお話しなのだが、『砂の王国』を読んで『仮装儀礼』とその違いを比較してみたい。

 発行順は2007/05『夜想』 2008/12『仮装儀礼』2010/10『砂の王国』となる。詳細のレビューは下巻にて

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2017年03月21日

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