荻原浩のレビュー一覧
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あり得ないとは言い切れない未来。
荻原さんの楽園の真下でも感じたけど、もしかしたらあり得るかもしれないと思ってしまうことが、一番の恐怖。
それぐらい近年の異常な温暖化や渇水、熊害、山火事など、現実として不安材料が多すぎるんだけど。
人は森林を伐採しビルを建て、大地をコンクリートにし、いわば灰色の大地を作り上げて、地球の支配者になった気持ちでいる。
でも本当の支配者は誰なのか、あらためて考えるきっかけになった。
食物連鎖の上にいるからといって、生物として強いわけでも生き残れる訳でもない。
人類は植物が無ければ絶滅するだろうが、植物は人類がいなくなっても生き残り続けるだろう。
人が植物に対 -
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小暮・名島コンビの人物描写がとにかく素敵。この先、刑事としてのよきバディが続くのか、少しはプライベートでも進展するのか。微笑ましくて、いつまでも見守っていたくなる。ドラマ化したとしたらキャストは誰?と想像するのも楽しかった。だが事件については、「そういう性癖の持ち主でした」オチはちょっと…。そんなん知るかいな、と置いてけぼり感。また最後の最後の衝撃的なオチについては帯などでも煽られていたので、読みながら「一番出てきてほしくない人が出てくるのでは…」と想像していると、当たってしまった。しかしこれも、驚かせる装置だけで、そうせざるを得なかった内面描写をもっとえぐってほしかった。お仕事ものとして読む
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ネタバレタイトルにもある『押入れのちよ』に惹かれて購入。
タイトル以外の物語もホラーから感動系、コメディ系から幅広く楽しめる短編集。短編集にしてはしっかりオチがしている感じがあった。
特に『老猫』、『殺意のレシピ』、『予期せぬ訪問者』が良かった。
⭐︎『老猫』→徐々に家に住み着く老猫に魅入られていく一家が怖かった。食事が魚料理メインになったり爪研ぎを始めたり部屋を異様に温めたり家族が猫に取り憑かれていくような伏線がたくさんあって良かった。
⭐︎『殺意のレシピ』→冷め切った夫婦がお互いに殺害を企てる話。妻は山菜、夫は魚に毒を織り交ぜて上部だけの会話を重ねながら腹を探り合う様子が読んでいて面白かった。 -
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「樹海」と聞くと、暗くて静かで、人が寄りつかない場所を想像してしまう。
そんな先入観を持ったまま読むと、笑う森は、かなり意表を突いてきます。
本書に描かれる樹海には、人がいる。しかも一人や二人ではなく、それぞれの事情を抱えた人たちが、まるで一つの社会をつくるように生きている。その描写に、最初は戸惑い、やがて強く引き込まれました。
物語は群像劇として展開し、誰か一人に感情移入するというより、「なぜこの人はここにいるのか」を考え続ける読書になります。善悪や正解がはっきりしない分、登場人物たちの選択がリアルに迫ってきます。
印象的だったのは、樹海が特別な場所としてではなく、社会の延長線上にある -
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なんだろこの本の雰囲気!
初めてすぎる!
好きか嫌いかを選べと言われたら嫌いかもしれない!(笑)
でもどっちか選ばなくても良いのであれば、好きでも嫌いでもないし、読んでみて良かったと思える本です。
本として摂取したことのない時代の日本の雰囲気!
何の前知識もなく読み始め、途中で「なんだこの時代感は!本で読むのは初めてすぎる!」と気になりすぎたので、本の最後に書いてある出版された年を見に行ってみました。
そしたら2006年と書いてある!
ということは平成何年?と考え始め、平成18年だ!と判明。
ということはまさしく平成のど真ん中くらい。
確かに、私はこの時代の特色をガッツリ描いている作品を全