荻原浩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「会社とはおでんの鍋のようなもんだ」
転職先である食品メーカーの販売会議で問題を起こし、リストラ要員収容所と言われる「お客様相談室」へと異動になった主人公。
半年前に彼女にも逃げられ、クレーム処理も握りつぶしてしまう会社。腰掛け程度で過ごしていく毎日だったが、個性溢れる面々とクレーム処理に明け暮れる毎日の中、自分の中での大事なものに気付いていく。
会社に、上司に、お客様に挟まれるのはどの会社でもおなじこと。しかし、この小説はその辛さを綴ったものではない。
主人公が自分の人生に何を求めるのか。心に忠実に生きることはどういうことか。表題の「神様」とは誰か。
文頭のおでんの鍋の下りは正直この小 -
-
Posted by ブクログ
広告代理店の営業部長、佐伯。
50歳にして、若年性アルツハイマーと診断された。
仕事では、プロバイダー『ギガフォース』向CMという大きな案件を抱え,家庭ではひとり娘・梨恵がまもなく結婚を迎えようとしていた…
若年性アルツハイマー。
佐伯よりも少し上だが、自分がそうなったら、と…
そういえば、最近、人の名前が出てきにくくなったが、大丈夫かと…
突然、襲ってくるのだから、どうしようもない…
個人差があるとはいえ、佐伯の場合は少し早過ぎるような…
もう少し、孫との関わりを楽しませてあげたかった…
すべてを忘れていく佐伯の姿も見たくないが…
ここで終わるのはちょうどよかったのか…
ここから始ま