【感想・ネタバレ】我らが緑の大地のレビュー

あらすじ

森のあらゆる生物が襲い来る!

植物の「魔の手」から
逃れられるか!?

人類の命運を託されたのは、
ワーママ研究者と、その息子
震撼のパニックサスペンス!

スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。コマツナは虫にかじられると毒を合成したり、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せたりするなど、植物もほかの生物と同様、驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて緊急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……?

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

先が気になって一気読み。自分たちを優先するというより、どうやって一部を担うかを考えないと将来しっぺ返しをくらいそう。立ち向かっていく母は強いな。

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2025年05月12日

Posted by ブクログ

「植物は知性を持った生き物」である。タイトルの『我らが緑の大地』の「我ら」って誰なんだろうと読み進めると、今の世の中で起こっていることが、植物が主人公で実際に起きていないとも限らないなと思わせられる良い小説

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

植物を見る目が変わる…!クーデターや反乱じゃないよね、人間は地球の支配者じゃない。身勝手しすぎてるかも…
そしてピンチの時は、考えろ、考えろ 自分!

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

フィクションとのことだけれど、ノンフィクションかと思うほど、怖い話。「生存者0」にちかいものがある。参考文献もみてみたくなる。
一樹くんかわいー。 る の使い方が最高です。

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2025年09月09日

Posted by ブクログ

相変わらず読みやすい作家さんのひとり。今回は、一段とSF要素が強く、ドキドキしながら読破。最近SF感の強い作品が多くなってきた感じするのは私だけかな?

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2025年06月25日

Posted by ブクログ

ある日、植物が人類に牙をむく話。たしかに人類はこの地球にとって害虫でしかない。今日もまたトランプが戦争を始めたし。戦争は最大の自然破壊。
植物はあらゆることをコントロールできる。もしかしたらこの異常気象も、人類を駆逐するために仕掛けられてるかもね。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

植物同士が情報伝達をしていることや、自分を食べる虫の天敵を呼び寄せていることは以前TVで見たことがあったので知っていたが、アカシアが樹液を与えることで動物を操っているとは…!さすがに人間まで操るのはどうだかって感じだけど、いやいやあり得るかもと思わせるあたり、荻原氏は上手いなと思う。次々と降りかかるアクシデントにも、主人公は最後まで無事に切り抜けるだろうという安心感が何故かあって、ハラハラドキドキしつつも楽しめた。一樹くんと同じ年ごろの孫がいるので、余計ドキドキしたけど(笑)

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2025年06月12日

Posted by ブクログ

自然賛歌系の本だと(他の方のレビューを読んでいたにも関わらず)思い込んでいましたが、近未来SFホラーでした。前半は提示された世界にちょっと入れずに寝落ちを何度もしてしまいましたが、ホラーというか、アクション全開になる後半は一気読み。あとは、ホラーアクションありなのに、主人公が1歳半の母。しかもこの母がなかなかのんびりというか、ふつうに子育てして子供の成長に悩んでという女性で、アクションで突然、育った時の環境で得た能力を発揮し、格好良くなって、そのギャップがおもしろく、格好良かったです。しかも[くるー」っていう恐怖の時も、「あ?あー」「る?る る」とか言いながら常にいる。なんだろう、ホラーなのに和む。
植物の知見がたくさん出てきて、物の見方が反転するような面白さもありました。
AIも結構恐怖ツールでした。むむ、悪用する人がAIをそっちに持っていくようにしたらこれは割とすぐにくる恐怖?
殺害ありホラー系なので中学校以上。

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2025年06月02日

Posted by ブクログ

M・ナイト・シャマラン監督の『ハプニング』を思い出した。
この映画をもっとより詳しく、わかりやすくした感じ。

映画はグロさやその演出で怖かったけれど、この作品は植物の脅威がしっかりと描かれていたので心の底からゾワゾワとした恐怖を感じた。
それに加えてA I(人工知能)の怖さも描いてくるとは…
作者の荻原さんは、今を生きる人間たちに何か警鐘を鳴らしたいのだろうか、、?

主人公の行動に少しモヤっとする所があるけれど、読みやすいのでぜひたくさんの人に読んでこの恐怖を味わって欲しい。
きっと、この作品を読んだ後から今までのどかに感じていた木々の揺れる音や葉っぱのざわめきが恐ろしく感じてくると思います…

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2025年05月26日

Posted by ブクログ

いやぁ、一気読みになるとは想像しなかった・・滑走感とあっという間の漫画チックラストは笑えた。
漫画はあんまり好きじゃないだけに、動画的展開は頁ターナーにさせる。
これから、その存在が将来を崩壊へ或いは夢の世界へ誘うAいの存在もワクワクハラハラになる。

とはいえ、荻原さんが言う事・・案外一理あって・

@森林を次々と消滅させ、余分なCO2をまき散らし、地球の温度を勝手に上げている人間は排除すべき害虫だろう・・


@動物去勢やペット化、鎖でつなぐ・・
動物職は嫌いなのに魚は食べる

ヴィ―ガン食と言いつつも植物の命なんて一顧だにしない

地球の支配者気取りで、傲慢甚だしい。。
むむっつ!!

盛り上がりの大惨事の跡、毒性のある大豆はどう扱うんだろねぇ・・
野乃曰く「たくさんの命を見てきたからこそ、動植物それぞれにセンチな感情を持たない」っていうのは分かるな・・平安時代の大伴家持とは違う、今の時間だからこそ

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2025年05月24日

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人類存亡の危機。人間の脳や身体を操る植物、植物にマインドコントロールされる人間。そこにAIまで参戦。怖い怖い話だけど、どこまでが科学的事実なのか?伊坂さんの「楽園の楽園」でも書いたが「 Nスペ「超進化論」ともシンクロ。神をも畏れぬ遺伝子操作や温暖化、文明批判小説であり、地球の支配者気取りで身勝手で傲慢な人類への警告小説。「自分以外の他者への想像力を働かせ、自分たちだけでは生きられないことを知り、闘うより共存するほうが利が大きいと悟ることだ」味方の植物もいてちょっと救われた。たくさんの人に読んでほしい。特にワガママし放題の超大国の指導者の皆さんに。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、1歳半過ぎの息子を抱えるワーママであり、植物の「会話」について研究をしている。

ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて救急搬送される。
そのあとから原因不明の山火事が起こったり、飢えて凶暴化した猿の集団に襲撃されたり…とあらゆる奇怪な出来事が続く。
グリーンプラネットの研究センターとその山全体の持ち主である由井老人の行動に変化を感じていた矢先に殺人が起こり…。


植物は知性を持った生き物であることを証明する研究をしていたのにいつのまにか植物に操られてしまっていた…。
人が生きていく為に犠牲にするものが植物であっていいはずがないということを痛感した。

しかし山の中で生きるか死ぬかという恐怖と闘うことができたのは、子どもを持つ親だからこそなのかと思うほど野乃のパワーは凄かった。
危機迫る場面から逃れられるか、幾度もパニックに陥りながらも果敢に挑む姿に逞しさを感じた。

これからの未来は、人間よりも植物のほうが知っているのかもしれない。



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2025年04月24日

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ネタバレ

植物の会話を研究していた村岡野乃は、研究が進むにつれ植物も驚くほど知性を持っている事を発見した。そんな中、野乃の周りで植物に異変が起き始め…

最初は植物に対しての軽い驚きの気持ちしか抱かなかったけれど、徐々にホラーサスペンスな展開になっていき、ゾワゾワでした。
一歳の息子・一樹と植物に操られた人や動物達から逃げ惑う姿にヒヤヒヤしましたが、植物達の本当の目的に納得でした。
植物にとって、人間とは排除すべき物と言う認識が一番ゾッとしました。

野乃の主人・逸郎も同じ研究者と言うのも素敵な関係でした。

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2025年04月22日

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めちゃくちゃ怖い
本当に起きそうで

植物そのものが色々仕掛けてくるのはともかく、AIまで襲ってきたら勝てませんやん

カタコトの一樹の存在が良い緩衝材でした

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2025年04月17日

Posted by ブクログ

スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて救急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……?人間が植物に駆逐されるとは思わないけど、近年の熊による被害なんかを見ていると自然の脅威を感じます。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

荻原浩のこの手のSFもなかなか面白い!ノンストップのパニックサスペンスで先が気になりハラハラしながら読み進める事が出来ました。
メガソーラー計画の為の大規模な森林伐採や止まることの無い地球温暖化を考えると、フィクションでは終わらないかも?!と空恐ろしくなるお話しでした。流石に植物との会話や、植物が動物や人間を操ると言うのは有り得ないと思いますが、、、
植物との共存の大切さを啓蒙するには良い小説だと思います。

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2025年10月03日

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子供の事を言っていて、
2027年生まれは22世紀を見る、というくだりに
ほうほう、だいぶ未来の設定なのね…
ん?いや?となった。
そっちに衝撃笑
あり得るのかな〜。
でも、うちの鉢植えセロームちゃんとか
とっても穏やかに見えるけどな。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

この著者には珍しいホラー。前半はじわじわとした怖さがあって良かったけど後半失速した。どうせならもっとホラーに振っても良かったと思う

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2025年08月07日

Posted by ブクログ

少し冗長に思えた。最初の4分の1を読み進めるのに恐ろしく時間がかかった。

「楽園の楽園」を思い出した。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

植物が高度な知性を持っていてそれに操られて…といったパニックサスペンス系でチョットやり過ぎ感はあれど昨今の米不足とか考えると妙なリアリティも
同氏の「笑う森」や「楽園の真下」、伊坂幸太郎の「楽園の楽園」っぽい雰囲気

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2025年07月04日

Posted by ブクログ

植物への意識を改めさせられる一冊。弱い動けない生き物なんかじゃない、戦略的で恐ろしい生き物。自分が動けない代わりに他の動物を呼び寄せ、奴隷にし、実をわざと減らして自分たちを食べる動物を滅ぼす。いや怖すぎる。小麦の話ー小麦が人間を選んだーという話もなかなかゾッとさせられた。

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2025年06月25日

Posted by ブクログ

ある種の植物は害虫などからの危機にさらされると天敵となる生物を呼び寄せたり自身に毒を生成したり。また自身の繁殖のために自然発火で山火事を起こしたりという生態で知られている。これはある種の知性なのではないか?そこでAIを使って植物の声を聴くことを試みるが・・・

植物による反乱を描いたパニックサスペンスなお話。なかなかに興味深かったけども、アカシアで人間を操るまでいっちゃうとなんか行き過ぎというか万能すぎて逆にリアリティ薄く感じてしまって萎えちゃったかも。考えてみたら途中の緊迫感ある部分も、植物が原因であるにせよ、手を下してるのは動物であり人間だしなあ。半端にAIが絡んできたのも物語をしては余計な要素にも思えたし。そしてラストもなんだかふんわりと煮え切らない感じ。
植物の雑学的なところは興味深かったし、物言わぬ植物がだんだんと襲い掛かる部分はホラーっぽくてよかったですけどね。

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2025年06月12日

Posted by ブクログ

2025年にこの本を読んだ私達には少し未来の物語だが、10年後に読んだらどんな感想を持つのだろうか。予言書になっていたりして。
 人間にもいろんな人がいて、植物もいろいろ。
 人間が傲慢であれば、植物も動物も怒る。
 米の不作は反乱なのか。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

世の中、さまざまな研究がされていると思いますが、もしもこの小説のような事が実際に起こったらと思うとゾッとする半面、植物の気持ちが理解出来たら面白い、と思ってしまった部分もありました。SFの要素が入っておりテーマが壮大でした。

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

今までのように心安らかに森を歩けなくなるような気にさせられ、残り僅かで撤退。萩原さんは好きな作家さんだったのにどんどん遠のいていく・・・。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

植物が意思を持ち人間を排除しようとしている。AIが植物の言葉を翻訳して伝えてくると余計に怖く感じる。夜散歩のときに聞こえてくる木々のざわめきは植物の会話なのかもしれない。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

寝不足注意!中盤からは特に、もう寝なきゃ!って思っていてもやめられませんでした。
読後、植物を見る目が変わった。野菜の味、剪定した時の匂い。何か訴えているのかも?と思わずにはいられない。

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2025年05月19日

Posted by ブクログ

荻原浩さんには『楽園の真下』という巨大カマキリが登場する昆虫版ジェラシックパークとも言うべき作品が有りますが、これは「植物版ジェラシックパーク」ですね。
植物たちも独自の知性を持ち、危険を感じれば化学物質を放出し、地中に広がる菌糸を使って森全体で情報を共有し、必要と有れば自ら倒木となって次世代を育てると言ったことが最近の研究により明らかになってきた。
それを利用し、食用植物の改良や、AIを用いた植物との会話を研究する施設で次々に異変が発生する。自然発火による山火事、猿やシカ、猪などの動物の異常行動、さらには植物に憑依される人間まで現れて・・・・。
主人公の1歳の子供を持つ研究助手の野乃を次々に襲う危険。山暮らしの祖父に育てられた知識を用い、母親としてそれらの危険に立ち向かう野乃。後半はもう本当にジェラシックパークの乗りです。ただ、いささか「次から次に」が長すぎる。
『楽園の真下』の感想に私は「もともと達者な人ですから面白い。(中略)でもね。。なんで萩原さんがこの作品を書く気になったのか、それが最大のミステリーという気がします。」と書いていました。今回も同じような感想です。面白かったけど、この世界が荻原さんのホームグラウンドでは無いと思います。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。植物の生き物を利用する能力に驚きました。

人間はともかく、植物と動物とは共生関係にあるわけで、植物の反乱が人間以外にも及ぶ計画なのは少し違和感を感じてしまう。ラストの解決策も疑問符が…。

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

植物が知性を持ち、自然界をコントロールしようとしたら…。植物の研究所を舞台に、人間と生き物たちとの闘いを描いたパニックサスペンス。

夫が単身赴任中のため、主人公は1人で子育てしながら研究所に勤めている。周辺の動植物たちが不穏な動きをするようになり、母子にも絶体絶命の危機が訪れる。が、どんな命も大事にする主人公は、たとえそれが動植物であっても相手の命を奪うことはしない。わが子の命を守るためなら何を犠牲にしてでも、となるのが母親なのではと何度か首を傾げたし、やはり手加減によってパニックものとしての盛り上がりには欠ける。
でもまあ、それが作者の優しさなのだし、そもそも悪を滅ぼす話でもない。
荻原浩の描く幼児には、いつも無垢のかわいさがあるのもいい。真剣味100%のサスペンスではなく、少しおどけてクスリと笑わせる力の抜け加減が作者の魅力なのだから。

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2025年04月22日

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