あらすじ
大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。布目の現地調査に同行して遠野へ。“座敷わらし”を撮影するため、子どもが8人いる家庭を訪問。スイカを食べる子どもを数えると、ひとり多い!? 座敷わらし、河童、天狗と日本人の心に棲むあやしいものの正体を求めての珍道中。笑いと涙のなかに郷愁を誘うもののけ物語。
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妖怪系が好きな私にはぴったりだった。
特に、この作品みたいに妖怪などの話を検証したり、解明したりするお話はウキウキする。
准教授とアシスタントが調査していく話だったから、民俗学とか、文化人類学の知識とかも入ってて面白かった!
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学生真矢の、妖怪と布目准教授への気持ちとが変化していくのが面白い。
座敷わらしの章が一番すきかも。
誰かにお勧めされたのに、誰か思い出せない。
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就職を諦め、大学院進学を志す映画研究会の高橋真矢。アルバイトとして民俗学の准教授のカメラマン兼助手として同行する「座敷わらしの右手」「河童沼の水底から」「天狗の来た道」の3篇。
座敷わらしと河童のお話が実は大昔の子供の間引きが関係しているかもしれないという説にはびっくりです。現地調査でそれらしき物が現れるのは真矢の目の前だけで布目准教授の前には現れない。真矢には得体の知れない物を引き付ける何かがあるのかしら?
天狗の北欧精霊説も面白いですね。天狗の渡したコインはどうなったのかな?
最初はこのコンビどうなるのかと思っていたけど、ちょっと恋愛感情が芽生えた様子。二人の今後も見届けたいし、続編出てくれると嬉しいです。
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民俗学者布目と進路に悩む大学四年生真矢(まや)が座敷童や河童を調査しに行く物語。
荻原さんの本にはほかにも座敷わらしが出てくる本があったりするので、時間ができたら遠野に座敷わらしを探しに行ってみようかな・・・と思ってしまいました。
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民俗学専攻の大学准教授・布目と、その助手のアルバイト学生・真矢。性格など正反対なようで実は息の合った二人が繰り広げる”もののけ”珍道中。
座敷わらしに河童に天狗。
そんなの単なる迷信でしょ、今どきそんなのいる訳ないじゃん、とスルーしたくなる”もののけ”を探し出して撮影する、意外とハードなフィールドワーク。
古来から日本に言い伝えられている数々の伝承。
その摩訶不思議な存在や言い伝えなど、聞いてるだけで背筋がゾクッとしそうだけれど、それらをコメディタッチに描いてあるので読みやすい。
そして調査する二人の軽快なやり取りも微笑ましかった。
「妖怪の正体を知ることは、この国の正体を知ることでもある」
布目の言葉にも納得。
二人の”もののけ”談義も面白くてもっと読んでみたくなった。
この二人のフィールドワークの続き、あるかな〜?
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いい意味で軽く読める文書で座敷わらしの右手、河童沼の水底から、天狗の来た道と割と話もくっきりと分かれているので本が苦手な人でも読めそうだなと。私的には座敷わらしの話が1番好みだった。
いつか続編が読めたらいいな、、、。
印象に残った文
p.44の11行目〜この目で確かめてもいないのに、頭から否定するのは正しいのだろうかって。
p.191の11行目〜そうか、日常のすぐ近くには非日常がたくさんあるんだ。古さの中にも新しさがあり、平凡の中にも名場面がある。
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座敷わらし、河童、天狗は本当にいるのか?
その正体は?
ゾクゾク、ワクワクと
面白くて、あっという間に読んでしまいました。
気に入った言い回しの箇所↓
「馬…」と前半の一文字が零れてしまってから、相手が准教授であることを思い出して、続いて飛び出そうとした鹿を檻へ戻す。
冒険
座敷わらしに河童に天狗。
小説は,より現実離れしている方が好みだ。
すぐに自分の世界に入ってしまう布目先生と,映画監督を目指す真矢。
二人のキャラクターも微笑ましい。
冒険の続きが気になる。
妖怪や精霊なんてきっといないんだけど,心のどこかで信じていたい。
その方が楽しいから。
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どうしてそのような怪異伝説が生まれ、語り継がれてきたのか。それを紐解くことで、この国やその土地でどのようなことが行われてきたのかか見えてくる。
ファンタジックな小説を思い浮かべていたが、良い意味で裏切られ、知的好奇心をくすぐられた。
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民俗学者布目准教授と助手の真矢。
座敷わらしを探す旅で、子供が8人いる家族を訪問。
いつしか子供が9人になり……。
座敷わらし、河童、天狗と怪しいもの探しの笑って泣ける珍道中。
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荻原さんのいつもながらの雰囲気で進む本なので、読む人は選ぶだろうな。今回の加筆分のエンディングは個人的にはあまり好きでは無い。
それはそれとして、天狗についての荻原さんの解釈は(詳しくないのでどこまで通説なのかは知らないが)興味深かった。
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変わり者の民俗学の准教授と、進路に悩む女子大生のコンビ。座敷わらしや河童、天狗などのウンチクや解釈が面白い。ラブコメ要素もあって楽しめた。読みやすかったので、著者の他の本も読んでみたい。
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座敷わらし、河童、天狗。
さすがの荻原浩さん、文章はとても読みやすく、コメディタッチなのに、背景の時代描写なんかは深いものがあって、面白いし、興味深いしで、あっという間に読み終わってしまいました。
昔書いた2作品を手直しし、書下ろし1作品を加えての文庫化ということのようです。
なるほど・・・楽しい1冊でした。
Posted by ブクログ
*大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。“座敷わらし"を撮影するため、子どもが8人いる家庭を訪問。スイカを食べる子どもを数えると、ひとり多い!?ハンサムらしいが風変わりな大学教授と、映画製作を夢見てアルバイトに励む女子大生の迷コンビの珍道中。ふたりに芽生えた恋の行方も読みどころの、笑いと涙のなかに郷愁を誘うもののけ物語*
荻原氏らしい軽くて読みやすい文体に、もののけ?達とのユーモア溢れる展開が楽しく、どんどん続きが読みたくなります。
ただ、よくあるもののけ物語ではなく、あやかしの由来と言うか成り立ちと言うか、そもそもの起源に焦点を当てて書かれているのが新鮮でした。そして、ちょっぴりしんみりするところもあって、軽くて楽しいだけのお話でないところも良かった。これは続編、期待したいです。
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大学生の女性と民俗学者の先生の現地調査の話。自分の好きな妖怪について、民俗学的な視点を交えて調査をしていく軽い感じで見れる連続短編集三編。遠野などの妖怪好きにはたまらない地名が出てきてわくわくします。少し軽すぎる作風が、個人的にはやや減点ポイントでしたが、おおむね楽しく読めました。
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民俗学の准教授と学生が現代の日本で河童や天狗を探しに行く話。まあまあ面白く4日くらいで読み終えた。深く考えないで済むライトな妖怪譚。キャラ設定なども深くつっこんではいけない。
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座敷わらし、河童、天狗。これらの伝説が語り継がれる地を民俗学者と女子大生が訪れる短編集。
女子大生のキャラがやや痛々しいが、物語に軽さを与えていて読みやすくなっている。
河童や天狗の伝承がどのような背景で生まれたのか、その自説がおもしろくて、なるほどと思わされるところがあった。
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読み終えて尚、興味ある物語り
おもしろかった
ユーモア 小説ともいえるが、座敷童子、河童、天狗という3編の民俗伝承、妖怪研究物語りだ
いやいや研究書ではない
3編の短編小説集だ
座敷童子では岩手の遠野へ
河童では富士山麓の架空の地 河童沼へ
天狗では山陰の架空の地 霧北へ
研究者は大学の准教授だが、女子大生のアシスタントがどうやら もののけを引き寄せていそうな感じでおもしろい反応をする
私が行けば出てくれるなんて、あたしは便秘薬か とか
架空の地ではあるが、時代考証も、漂白民や製鉄史との関連を取り上げるなど、いかにも学術調査的な記述もはさんでいて楽しめる
ニヤニヤしながら楽に読めるのが良い
Posted by ブクログ
民俗学がテーマなのは好きだし、先生と生徒が協力して謎を解くのも好き
だけどこの女の子はどうにも気に入らない
歳上は無条件に敬え…というつもりはないけど、ちょくちょく馬鹿にした言動が嫌だった
座敷わらし、河童、天狗の正体とは??を探しに行く連短
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荻原ワールドの物の怪シリーズ。
「押し入れのチヨ」で初めて出会った、物の怪と現代人のなんともほのぼのとした世界。
時々無性に読みたくなるなぁ。
Posted by ブクログ
20210430
貧乏女子大生の真矢が誘われたアルバイトは布目准教授の現地調査。天然准教授とガテン系女子の妖探しの連作短編集。
3編しかないこともあって、真矢の将来への不安や二人の仲の進展についてはもう少しみたい!という状態で終わった。妖怪の正体については、それなりに納得できる部分もあった。妖怪、いつか見てみたい。
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萩原浩の作品って現実はうまくいっていないけど、なんとかもがこうとしている人を明るく楽しく描いているから読んでて元気になれる気がする。
Posted by ブクログ
特に座敷わらしの短編が良かった。
「いやいや、そんなワケないでしょう!」って言いたくなる座敷わらし探し。座敷わらしがあまりに人間臭く可愛くてほっこりしました。
研究一筋の布目准教授に対する真矢の心の呟きや突っ込みも絶妙で面白かったです。
『驚きや不思議はいつもの毎日にいっぱい詰まっている』
『見る目を少し変え、感じるこころをちょっと変えて』
Posted by ブクログ
サクッと読めて面白い
題材に惹かれて読んだ
座敷わらしや河童や天狗、いたら面白いけど逢うのは怖いから遠慮したい面妖なモノたち
目撃した人、村起こしをする人たち、奉る人たち
なんでいるかはわからないといえる布目先生のキャラクターがとてもよい
助手の真矢さんの上から目線というかなんというかちょっとこまっしゃくれた感じがあまり好みではないので真矢さんが語り手なのは残念だった
内容はとても面白かったので、続編があれば読みたい
恋愛要素はなくても十分面白いかと
天狗の正体、正体というか言い伝え?が布目先生の説だろうなぁと思ってたところに北欧神話のトロールやゴブリンが出てきてワクワクした
たたら場、もののけ姫のたたら場も山奥にあったのはそれが理由かなぁと
天狗の回がお気に入り
Posted by ブクログ
座敷わらし、河童、天狗と日本古来?の妖怪に焦点を当てた話。
つまらなくはないが、もうちょっと掘り下げた内容だったら良かったかな?
それぞれの話で各地域に行くんやけど、そこでの田舎の風景の描写がすごく良かった!
日本の良き風景みたいな感じで、旅したくなった!
座敷わらしの話が1番好きだな!
Posted by ブクログ
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めちゃくちゃラブコメでしたね~
こんなのも書けるんだね荻原浩!
面白かったけど、もっと面白い話を知っているからなぁ。
文章が上手だからコミカルもシリアスもホラーもかけてすごい。
河童は終始ぞわぞわした~!
座敷童子も数を数えるとこビビるし、天狗は山の中のシーンめちゃ怖かった。
たまにはこういう純粋さ溢れる話もいいですね。
20190604