荻原浩のレビュー一覧
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同一経営の隣り合った幼稚園と老人ホーム。
選挙に出馬する経営者が人気取りのために幼老交流を思いつき。。
結構分厚い本です。
中心に流れるのは、幼老交流に最初は戸惑いながら、妙に気が合ってしまった老人と幼稚園児の様子と、儲け主義の老人ホームの不正とそれに立ち向かう一部の入居者たちの反乱です。
なかなか重いテーマを扱った作品ですが、そのストーリーだけなら2/3でも済かなと思います。
また、気になるのは登場人物達が見事にステレオタイプな事です。悪徳の理事長、その娘で子供嫌いな幼稚園長、悪がきたち、口は悪いが一本気で寂しがり屋の老人たち。
しかし、初期のスラップスティック作品を思わせるような”笑い” -
Posted by ブクログ
父の転勤をきっかけに田舎の古民家へ引っ越した家族の物語。その古民家には座敷わらしがいる、と分かったところで下巻へ続きます。最初のうち、勝手に住む家を決めてしまった父にモヤモヤイライラ。母と娘(姉)に感情移入していましたが、ここでの生活が二人とも嫌ではないらしいと分かり、ようやく落ち着いて読めるようになりました(笑)
座敷わらしを見るのは、息子(弟)とおばあちゃん。おばあちゃんは上巻の最後で本来の力を取り戻し、これはそういう(忘れていたものを思い出す、取り戻す)物語なのだろうと思います。このあと座敷わらしがどう絡んでくるのか、下巻が楽しみです。 -
Posted by ブクログ
極端なキャラを「これでもか」と集めてきて、さてどこまでふざける気かしらん、と思いきや、意外に真面目な漂流記でした。もちろん荻原さんらしい笑いは随所にありますけど。
真面目さとおふざけのバランスが微妙です。
これ以上ふざけると、話自体がグチャグチャになりそうな限界レベル。
しかし、立てたキャラから見れば、やや不足。
まあ、ここまで極端なキャラを揃える必要は無かったという事なのですが。
多くの人が「長すぎる」と言う感想を持たれたようですが、実は私はすっかり嵌りこんでしまい、ちっとも気になりませんでした。
しかし、紹介の「サバイバル小説の大傑作」は言い過ぎです。 -
Posted by ブクログ
今回は、早い段階で、大変危ない空気が漂う。
おー、ハードボイルド風じゃん。
ペット探しの術はプロ級に上がったけれど、
そればっかりじゃないって、見栄張る最上氏。
33歳なんだぁ。なんだ、すごく若いやん。おっさんぽいなぁ。
これもハードボイルドってことか。
「J」も健在で、最後に泣きながら最上氏に電話かけてくるあたり、
類は友を呼ぶって感じだなぁ。
全体的にはおもしろかったんだけど、ヒロインがちょっと、可哀そう。いくらなんでも10代の女の子を危ない人たちの事務所に1人でいかせるなんて。。
ちょっと、おいおいと思った。
本人、そうダメージうけてなかったけれど。
解離性同一性障害っていうのはちょっ