荻原浩のレビュー一覧

  • 金魚姫

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    同棲していた恋人にふられ、ブラック企業勤めにも疲れ果てていた潤という青年が、夏祭りで気まぐれにすくった金魚にリュウ(琉金だから)と名前をつけたところから物語は始まる。
    リュウを飼い始めた夜に、赤い衣をまとった美女が潤の部屋に現れる。どうやら金魚の化身らしい彼女は、誰かを探しているようだが、肝心な記憶を失い途方に暮れていた。
    突然始まった奇妙な同居生活に、潤はだんだんと幸せを感じるようになっていったが、しかし彼女にはある秘密があった。

    数ヶ月前に読んだ本なので多少忘れている部分もあるのだけど、因縁とはこういうことか…とストーリーのつくりにとても感心した。
    突如として潤の目の前に現れたリュウは、

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    2020年10月25日
  • 海馬の尻尾

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    本から目を離している時間にも、ずっと考えてしまうようなストーリー。
    暴力描写がすごい。『アウトレイジ』のよう。
    読み進むにつれ、乱暴者の及川頼也をだんだんと応援している自分に苦笑。
    可能性は低いだろうが、彼の幸せを祈った。

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    2020年10月21日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    「おお、スーパーヘビー級だ」

    主題作と『ヒット・アンド・アウェイ』が
    ほんとうに大好き..。

    男性作家さんとしては珍しく
    登場する女性に親近感が湧いた。

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    2020年10月17日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    いまなお続く戦や差別、そして人間にとっては欠かせない出会いや恋、誰かを大切に想う心、原始の時代に生きていたウルクが現代のわたしたちに問いかけているような作品でした。

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    2020年10月14日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    縄文時代と弥生時代に生きる少年の今までありそうでなかった斬新なテーマ設定。
    ピナイの村で呼ばれる動物や植物の名前から、現代のもので何なのか想像しながら読むのがなぞなぞのようで楽しい。
    ウルクはどのような最後をとげるのか、遺跡として発見される経緯は何だったのか、下巻に期待。

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    2020年10月08日
  • 僕たちの戦争 <新装版>

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    ネタバレ

    現代と過去の生活様式が細かく書かれていて、その時代に馴染むというよりそれぞれの人格で生活していき成長や葛藤していく二人を面白く思う。何故か現代より過去の人間模様の方が濃いと思うのは命がいつどうなるのかが分からない時代だから。ラストの健太の行動やミナミの見た波から見えた姿が健太だと考えると、健太の行動は必然だったと思わずにいられない、二人の物語のようで実は健太の物語で健太とミナミの物語のスタートを見たのだと思う。中盤からは一気読み出来るほど没頭出来る作品。

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    2020年10月07日
  • 海馬の尻尾

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    荻原浩さんの作品ってこんなんでしたっけ?
    主人公目線が一貫されていて、その口調がけっこう荒っぽい思考の男性。
    最初は違和感があったけど、読み進めていくうちにだんだんと感情移入できて楽しめました。
    正気と狂気。メンヘラとサイコパス。
    現代的なテーマで、精神科の施設みたいなところも薄気味悪くて、、、でも、あるかもしれない!あったら怖い!そんな感じでした。
    個人的には好きなテーマで、よかったです。

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    2020年09月30日
  • 押入れのちよ

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    幽霊や人怖などの9つのホラー短編。単純に怖いというのでなく、人の心の闇の部分を狂気とユーモアを混じえて書いていたり、悲しみの中に暖かい人情を込めていたり、怖さの本質が最後の最後にわかったり、と、様々な余韻が味わえる物語が揃っていました。『木下闇』は神隠しともとれる幼い少女の失踪事件が描かれてますが、現代にある失踪事件の中には実際にこんな真実が隠されているのではないか?と疑ってしまうようなリアルさを感じました。
    幽霊より生きている人間の方が怖い、と私はよく思うことがあるのですが、この短編小説集でもそう思いました。

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    2020年09月12日
  • 海馬の尻尾

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    ネタバレ

    もうちょっと、なんかこう、科学的に解決されていく部分が多いと思って読んでいたら、全然違いました。でも、りほと関わっていく場面が好きで、この流れでもいいなと思いました。

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    2020年09月05日
  • ハードボイルド・エッグ 新装版

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    マーロウに陶酔する、仕事といえばペット探しくらいの探偵と、80越えのおばあおばあちゃん、綾のコンビが軽妙なやり取りをしながら物語が進む。くすりと笑えて後半は一気に引き込まれる展開もある。泣ける、という帯の触れ込みほどではないものの、ラストは良かった。

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    2020年08月25日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    表紙裏には「短編小説の名手」と紹介されているが、長編小説を仕上げるのと変わらないテイストで読み応えのある短編小説を執筆している作家、という印象。「一見シンプルな中に技術が光る」系。
    DVパートナーへの対処としてボクシングを習い始める主婦をテーマにしている「ヒット・アンド・アウェイ」はボクシングジムでのリアルな描写がないと成り立たない。

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    2020年08月19日
  • ハードボイルド・エッグ 新装版

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    一般的に想像するいわゆる「探偵小説」とは、趣が異なる探偵小説。
    ハードボイルドを志向する主人公の語り口調や行動と、現実とのギャップが微笑ましく展開される。
    これまで「ハードボイルド」という単語を、その意味をもつ単体の単語として認識していたため、本書のタイトルの意味がいま一つ不明であったが、「ハードボイルド」の語源と最後のシーンで腑に落ちた。

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    2020年08月19日
  • 海馬の尻尾

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    ヤクザでアル中の及川。アル中治療で訪れた病院で、能の検査の結果、「良心」が欠落していることがわかった。治療のため入院するといろんな出会いの中、いつしか及川の心の中にも変化が。。。というお話。面白くて一気読みしてしまった。

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    2020年08月16日
  • 逢魔が時に会いましょう

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    どうしてそのような怪異伝説が生まれ、語り継がれてきたのか。それを紐解くことで、この国やその土地でどのようなことが行われてきたのかか見えてくる。
    ファンタジックな小説を思い浮かべていたが、良い意味で裏切られ、知的好奇心をくすぐられた。

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    2020年08月13日
  • 砂の王国(上)

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    「ホームレスから抜け出すために宗教ビジネスを始める」という視点で社会と宗教のグレーゾーンを描いた良作。日常の積み重ねで簡単に一線を越えることができる、という印象が強く、いつまでも記憶に残る作品のひとつ。

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    2020年08月12日
  • 僕たちの戦争 <新装版>

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    おもしろかった!
    時代が変われば、考え方も変わるのかな。
    自分の考えとか言っているけど、それは周りの環境にかなり左右されているわけで。
    産まれた時からスマホで何でもできる子ども達はどういう考えになるんだろう。

    最後の終わり方が…気になってしょうがない!!

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    2020年07月11日
  • 砂の王国(上)

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    ホームレスあるある的な出だしだったのが
    仲間が増えて宗教らしきのを始める。
    あぁ、こういうふうに人って騙されるのかと
    勉強にもなるね。
    ちょっとづつ儲かってきて
    なんだか少しワクワクしてしまう。
    下巻が楽しみ。

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    2020年06月16日
  • 金魚姫

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    とにかくリュウが可愛い!
    って思ってる位、感情移入出来ちゃってるんで、もう大変です!
    色んな感情が渦巻きます。

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    2020年06月12日
  • ストロベリーライフ

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    温かい話。
    今年はこんな状況だったから苺狩りをすることは叶わなかったけど、来年は採れたての苺を食べたいな。

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    2020年05月05日
  • コールドゲーム

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    最初はボチボチだったけど、最後のほうは畳みかけるようなスピーディな展開。途中でやめられなくて読み切った。なんだか怖かった。

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    2020年05月02日