荻原浩のレビュー一覧

  • 海の見える理髪店

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    家族がテーマの短編集。ありきたりな内容になりそうなところを手法をそれぞれ変えて書かれているので、持て余すことなく読み進められる。

    そして「どこかの家族の話」のつもりでお気楽に読んでいたのに最後の一編にやられてしまう。私たちのように「1月なんてなければいいのに」と呟く家族がいたから。

    自分たちが自身で決めたことを実行しようとする時のエネルギーは、すなわち自分たちを生かすエネルギーにもなるということ。「時ぐすり」なんて人は簡単に言うけど、ただただ下を向いて嵐が過ぎるのを待っていても心は立ち直らない。

    深い深い共感とぼろぼろとこぼれる涙。この夫婦を抱きしめたくてたまらない。

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    2025年03月19日
  • ストロベリーライフ

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    コロナ禍で、家の庭で、プランターでお花や野菜栽培を、初めてやってみました。きゅうり、レタス、ミニトマト、苺もやりました!本当、野菜も育てるのは、大変だなぁと思います!買った方が、楽だし、安いです、が、やっぱり、自分がそだてた、採れたてが、一番美味しいです。この小説の主人公の葛藤と大変さと、家の事情で悩んだ気持ちが、とても良くわかるような気がしました。面白かったです。

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    2025年03月15日
  • 明日の記憶

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    読み進めて行くうちに、悲しいとか、気の毒とかとは違う、何とも言えない気持ちになりました。
    一気にすべての記憶をすべて失ってしまえば、こんな気持ちにはならないと思いますが、そういう訳には行かず、実際には徐々に自分が自分ではなくなって行くことを感じながら生きていく、これは本当に辛いと思います。
    若くして、というのは確率としては低いかもしれないけれど、これからは人生100年時代で認知症も増えて行くのだと思います。自分の親が、その先には自分自身が、周りに迷惑をかけたくないけれど、そんな単純なものではないんだよな。

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    2025年03月13日
  • 海の見える理髪店

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    ネタバレ

    「海の見える理髪店」・・・ある理髪店に訪れた客と店主の何気ない日常風景。真摯な理髪店店主の対応に感心していると、、、、予想外な展開に、その場の「店主」と「客」の心情に新鮮なほっこりさが味わえた。
    「成人式」・・・娘を亡くした両親が悲しみと絶望に陥る中、生きていれば20歳になる娘の代わりに「成人式」に出る、という前半シリアス後半痛快喜劇、という読んでて楽しいながらも両親のカナシミから抜け出そうという葛藤に考えさせられる物語。特に、成人式に出ることに当然ながら恥じる妻に対してかけた夫の「他人を自分を映す鏡と思わなければいいんだ!」というセリフは自分の行動に自信を与える斬新な考え方だった。

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    2025年03月12日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

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    色んな著者さんがいらっしゃったので、それぞれの猫の世界が描かれていました。
    猫が中心でもあまりグロい展開は想像していなかったのでそのため星4にしましたが、その他の作品はどれも猫という存在が中心に描かれていて読んでいて幸せな気持ちになりました。
    石田祥さんの作品は特に好きでした!

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    2025年03月12日
  • 二千七百の夏と冬 : 上

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    日本史の授業の最初にサラッと通った縄文時代

    あまり興味も記憶もなかった縄文時代が
    小説で鮮やかに描かれている

    本当に人が、心が動いていたんだなあ
    本当に縄文時代はあったのだなあと少し感動

    まだまだストーリーはこれからだけれど
    少年ウルクに待ち受けているものが何なのか
    続きが気になる

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    2025年03月09日
  • 海の見える理髪店

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    人生いろいろなストーリーの短編集で心温まる系、でも最後の作品はおお〜って感じだけど、私の好きな発想でツボにハマった。

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    2025年03月08日
  • 家族写真

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    娘の結婚、加齢に肥満、マイホーム購入、マネキンと暮らす男、旅行道中での家族でのしりとり、父親の脳梗塞……同年代なら共感できる短篇集。
    胸がほっこりします・・やはりはずれないですね、荻原小説。

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    2025年03月07日
  • 明日の記憶

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    ◾️サマリー
    ・若年性アルツハイマーで様々な記憶が消えていく
    ・主人公は齢50歳のサラリーマン
    ・仕事や私生活に影響が出るが、妻が献身的

    ◾️所感
    歳を重ねると昔の記憶が鮮明になり、ここ数日前の記憶が、だんだんと思い出せなくなるらしい。
    主人公の佐伯さんは50歳にして若年性アルツハイマーになる。仕事に支障が出るようになり、最後は会社を去ることになる。痴呆、鬱などの見た目は健康体な病は、なかなか、社会において理解を得ることが難しい事が窺い知れる。
    しかし、家族の理解が主人公の助けになっている。
    いかに身近な人の理解が重要なのかを本書を読んで感じた。
    プライベートでは、献身的に妻が支えてくれ、一

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    2025年03月04日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    読みづらい点もあった上巻から下巻は一気に2700年前の世界に引き込まれていきました。戦、戦争は嫌いです。しかし人の歴史は戦の歴史でもあると考えさせられました。

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    2025年02月28日
  • 誘拐ラプソディー

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    この設定が好きです。
    よくある?道を外れた大人と無邪気な子供の友情。
    映画「パーフェクトワールド」は今でもマイベストムービーです。

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    2025年02月23日
  • 海の見える理髪店

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    最後超感動!!ずるい!!!泣いちゃった、!!
    やっぱり親にとって、子供っていうのは本当に本当に、自分の人生よりも大切だと思えるほど大切なんだなっていうのが改めて分かって、もう大泣き。

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    2025年02月22日
  • 海の見える理髪店

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     家族の絆を描いた6話の短編集。

     どこにでもいる・・・とは言えない境遇の家庭だけど、家族愛が切ないくらいに伝わってきた。

    「海の見える理髪店」
    「時のない時計」
    「成人式」が心に残った。

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    2025年02月12日
  • 海の見える理髪店

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    短編集。どの作品も読み終えた後、心の中がじんわりと熱くなるような感覚を覚える。
    複雑な生育環境・親子関係・過去の悲劇、人は皆大なり小なり苦悩を抱えて生きているけど、その中に少しの希望が見出せる気がするそんな本でした。さすが直木賞。
    どんな精神状態でも割と読みやすい。

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    2025年02月12日
  • 明日の記憶

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    ネタバレ

    病気の中でも記憶がなくなっていく恐怖はまた独特ですね。。
    病気が進行していく様子がリアルで考えさせられました。

    それでもラストが悲愴的な最後じゃなくてよかったです。

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    2025年02月09日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

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    ネタバレ

    猫好きだし、好きな作者が含まれいたので。

    好きな作者、若竹七海の「神様のウインク」は
    文字通り沈みつつある公団に住む中学生の話。
    幼い頃の火傷の痕が顔にある少年は、
    母親はいるが顔を合わせてもらえず、
    母親に代わって祖母の面倒をみるヤングケアラー。
    その相方は、
    そんな火傷の痕なんて大したことないと言って、
    父親によるたばこの痕で水玉模様になった尻を見せた同級生。
    相変わらずひりりとした話で、かつミステリー仕立てで面白かった。

    他の作者は全くチェックしておらず期待もしていなかったが、
    「オロロ畑でつかまえて」の作者はYouTubeでバズった猫の秘密、
    「ある日、あひるバス」の作者は四代に渡

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    2025年01月28日
  • オイアウエ漂流記

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     小型飛行機が悪天候のため遭難し、乗客が流れ着いたのは無人島。
     そこで繰り広げられるサバイバル生活。
    こんな状況でも、周りに威張り散らす上司や日焼けを気にする女性。
     個性豊かな登場人物がコミカルでした。 

     同時に、魚の釣り方や、ヤシの実の取り方、火の起こし方などサバイバルの知恵が詳細に書かれてありいざという時(?)役に立ちそうでもあった。

     細かな情景描写のせいで、700ページ弱の超長編ではあったが、そのおかげで私もサバイバルしているような臨場感たっぷりの中楽しく読めた。

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    2025年01月14日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

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    猫尽くしアンソロジーということで、手に取りました。
    タイトルと中身は…とりあえず全てのお話に猫ちゃんが出てきます。

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    2025年01月13日
  • 月の上の観覧車

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    全編にもの悲しさや温かさが散りばめられた、短編集。きっとこうゆうお話を描く萩原氏は優しい方だと思います。僕の生きた時代より少しだけ古い設定でしたが、それがさらにグッときました

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    2025年01月06日
  • メリーゴーランド

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     現在の地方公務員がこういう実態なのかどうかは分からないけど、古いやり方に固執したままの上司に逆らえない状況や妙な忖度など共感できる部分はあった。
     家族が壊れないでいてくれて良かった。

     アテネ村のイベントに行ってみたいなぁ。劇団ふたこぶらくだのお芝居も見てみたい。

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    2024年12月28日