荻原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまだ途中なんだけど、これは面白い。
カマキリとハリガネムシ、この両軸が進むのいい。
不気味。自殺者のくだりはもう心霊ホラーになってるよ。
主人公が高揚してくのも良くて、ファーストアタックから一気に進まない。まだ冷静なところも高得点
科学考証ちゃんとしてるハードSFだ。
そうか、B級じゃない。
ハリガネムシがまずは巨大化して、カマキリも寿命が伸びて洗脳していく。理屈がある。本気であり得ると思わせるディティールが本当に素晴らしい。
熊本の時にあった、ただ吠えて食らいつくっていうワンパターンではなく。ゴキブリを家で見つけてしまった時の恐怖にクライマックスは落とし込む。
首が動き、ジーッと動か -
Posted by ブクログ
過去の時代はいつの時代も大変。
現代の平和さに幸せを感じる一冊でした。
そして人間の愚かさと、自分勝手さを感じました。
怖いけれど面白かった!
様々な時代の登場人物がいるけれど、
昔の人は大変、、、。
いつの時代も死が近くにあり、怖く、苦しくなるような話が多かったです。
そんな中でも大切な人を助けに行くシーンや、思いやる人々もいて心があたたまりました。
現代の自分は、平和に生きられているだけでもとても幸せなことだと改めて思いました。
私の悩みも昔の人に比べれば大した事ないように思います、。
怖い話が多い中、「ばあばの石段」はほっこり幸せを感じられるお話で好きでした! -
Posted by ブクログ
子どもの頃、世界には希望が溢れていて、年を重ねていくうちに抱えていくものが増えていく。いつのまにか「先」の人生が短くなった時にふと、後ろを振り返りたくなる。
この物語の主人公達はそれぞれ歩いてきた人生があって、その中で忘れられずずっと頭の中にこびりついている思い出がある。あの時こうしていれば。そういった後悔を抱えていたものもいる。
しかしそれでも人生に2週目はない。死者は帰ってこないし、失ったもの、過ぎた時間は戻ってこない。
だから与えられている今をただ生きていくしかない。当たり前のことだけど、この本を読んで再認識させられた。
登場人物の関係性をあらわす繊細な描写がとてもすごいと思った。読んだ