荻原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読書備忘録743号。
★★★★。
荻原さんの作品は、心に染み渡る作品が多い。
この作品は面白かったけど、個人的にはめっちゃ苦手分野。笑
私は、戻れる場所が普遍的に存在するということが、絶対的な安心感として必要とする性格。
なので、なんか知らんけど家に帰れないという嫌な夢を小さいころから良く見る。ほんとに嫌だった。笑
この作品。最初に言ってしまうと(ネタバレ)多次元世界のお話。
主人公はふとした事から、ちょっとだけ違う世界に紛れ込んでしまう。そしてもとの世界に戻るために頑張るのだが、多次元世界は無数にある。だから戻れない・・・。めちゃくちゃ嫌だ!エンディングが嫌だ!主人公が元の世界に戻れまし -
Posted by ブクログ
どっぷり物語に浸りました!おもしろかったし、最後そんな…とちょっと泣いちゃいました。
物語は仕事に未来を見出せず、酒浸り&薬浸りの潤のお話。ふとしたことからお祭りで金魚すくいをやって金魚を持ち帰る。それとは別に千年以上前の中国でのお話も絡んで来る。とある美女が婚約者の仲を裂かれ、ジジイと無理矢理結婚させられそうになる。
これ、どうやって話まとめるの⁇いややっぱり最後はハッピーエンドだよね⁇とぐいぐい読ませる。ところどころ過激な描写はあるけど。
最後の場面はうそ⁈って思わず叫んでしまった。
元カノが出てくるシーンとか、だんだん立ち直っていく主人公の描写がとにかく秀逸!
ジブリあたりでアニ -
Posted by ブクログ
銀行を辞めざるをえなくなったエリート銀行員がタクシードライバーになってから自分の人生を振り返る物語です。
過去の自分の実績を褒めてくれる人はなく、転職したタクシードライバーの売り上げもまま成らず、不安や不満は過去の自分へ向けられていきます。
銀行を辞めなかったら、元カノと結婚していたら、懐かしい下宿時代に戻ってみたら、妄想の中で収まらない思いを自分の目で確かめに行動に移す主人公。
そこで見たのは、住んでいたアパートが老朽化で取り壊しになったり、全く成績が上がらなかったタクシードライバーの仕事が少しずつ軌道に乗ってきたり、時の流れと共に幾つかの偶然が自分の人生を作っていることでした。
あの -
Posted by ブクログ
超過疎地の村が、村おこしのために弱小広告代理店と組んで古代生物をでっち上げるキャンペーンのお話
牛穴村
奥羽山脈の一角、日本の最後の秘境といわれる大牛山の山麓に、サルノコシカケのようにはりついた寒村
東京の6分の1に及ぶ面積を持つが、人口はわずか300人
主な産物は、カンピョウ、オロロ豆、ヘラチョンペ
民芸品としてゴゼワラシ(現在は生産されていない)
村の青年団(とはいっても皆30代)が村おこしに立ち上がる
メンバーの中で唯一の大卒の慎一が、ゼミで一緒で今は広告代理店に勤めている友人を訪ねる
しかし、集めた金額と見積もりの金額との差に驚く
自ら他の広告代理店を探して出会ったのが、倒産寸前