荻原浩のレビュー一覧
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どっぷり物語に浸りました!おもしろかったし、最後そんな…とちょっと泣いちゃいました。
物語は仕事に未来を見出せず、酒浸り&薬浸りの潤のお話。ふとしたことからお祭りで金魚すくいをやって金魚を持ち帰る。それとは別に千年以上前の中国でのお話も絡んで来る。とある美女が婚約者の仲を裂かれ、ジジイと無理矢理結婚させられそうになる。
これ、どうやって話まとめるの⁇いややっぱり最後はハッピーエンドだよね⁇とぐいぐい読ませる。ところどころ過激な描写はあるけど。
最後の場面はうそ⁈って思わず叫んでしまった。
元カノが出てくるシーンとか、だんだん立ち直っていく主人公の描写がとにかく秀逸!
ジブリあたりでアニ -
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銀行を辞めざるをえなくなったエリート銀行員がタクシードライバーになってから自分の人生を振り返る物語です。
過去の自分の実績を褒めてくれる人はなく、転職したタクシードライバーの売り上げもまま成らず、不安や不満は過去の自分へ向けられていきます。
銀行を辞めなかったら、元カノと結婚していたら、懐かしい下宿時代に戻ってみたら、妄想の中で収まらない思いを自分の目で確かめに行動に移す主人公。
そこで見たのは、住んでいたアパートが老朽化で取り壊しになったり、全く成績が上がらなかったタクシードライバーの仕事が少しずつ軌道に乗ってきたり、時の流れと共に幾つかの偶然が自分の人生を作っていることでした。
あの -
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超過疎地の村が、村おこしのために弱小広告代理店と組んで古代生物をでっち上げるキャンペーンのお話
牛穴村
奥羽山脈の一角、日本の最後の秘境といわれる大牛山の山麓に、サルノコシカケのようにはりついた寒村
東京の6分の1に及ぶ面積を持つが、人口はわずか300人
主な産物は、カンピョウ、オロロ豆、ヘラチョンペ
民芸品としてゴゼワラシ(現在は生産されていない)
村の青年団(とはいっても皆30代)が村おこしに立ち上がる
メンバーの中で唯一の大卒の慎一が、ゼミで一緒で今は広告代理店に勤めている友人を訪ねる
しかし、集めた金額と見積もりの金額との差に驚く
自ら他の広告代理店を探して出会ったのが、倒産寸前 -
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時代は、昭和から平成あたり。短編八編、それぞれが、主人公達の過去から今を切なく描きだします。
彼らは、朧げながらも、仕事に夢を持ち、幸せな家庭を築き、穏やかな日常がある人生を願っていた、ごく普通の人達。そして、そんなささやかな願望も、一生継続するのは、案外難しいのです。
人生も半ばが過ぎて、彼らは、過去を振り返る。
そこには、幸せなひとときも、取り返せない不調和もある。
月の上の観覧車は、既視感がある作品かなと思いますが、最期の夢として素敵です。
少し時空のずれた自分のパラレルとも思える作品もありました。主人公は、男性が多いのですが、残りの半生の生き方に女性の強が多いかなと思いました。そして、 -
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5人の作家による恋愛アンソロジー
奥田英朗 「あなたが大好き」
窪美澄 「銀紙色のアンタレス」
荻原浩 「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」
原田マハ 「ドライビング・ミス・アンジー」
中江有里 「シャンプー」
の5編が収録されています。
窪美澄さんの作品を楽しみにしていましたが2016/10/17に刊行された「すみなれたからだで」に収録されていた物で少し残念でしたが、それでも再び読み返したらやっぱり好きだなと感じました。
16歳の男女のすれ違う繊細な恋心にドキドキしたり、おばあちゃんの家や海、龍宮窟の風景が脳内映像に浮かんで来たり、おばあちゃんの作るおにぎりが食べたくなったり、終始無駄 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初出は日経新聞紙上での連載であり、単行本も日本経済新聞出版から刊行された、荻原浩さんの新刊である。カバーには、マスクを着用した会社員が描かれている。漠然と、コロナ禍がテーマなのかと想像し、読み始めたのだが…何故、日経???
平日の朝、会社に行きたくないと思うことは、誰でもあるだろう。それでも、大多数の勤め人は結局は会社に向かうのだが、40歳の主人公・野崎は、会社と逆方向の電車に乗ってしまう。そして山中を彷徨い、街に戻ってみると…。
コロナ禍のはずが、誰もマスクなど着けていない。むしろ気味悪がられる野崎。そして彼も徐々に気づく。ここは彼が元いた世界ではないことを。一言で言ってしまえば、