荻原浩のレビュー一覧
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私の地元の大宮高校出身の荻原浩さんの7つの短編集。いずれも秀作で、登場人物の生きることに一生懸命な姿が、読んでいて心にぐっとくる。
生まれてくる子どもが待ち遠しい葬儀屋の営業マン、リストラされた父親が急に農園を開くと言い出し困惑する中3の少年、戦隊番組の俳優に子供より夢中になってしまう主婦。子供がクリスマスを祝いたいと言い困惑する寺の住職、口の悪い寿司屋の店主。身近にいそうな人物たちの心のつぶやきが聞こえてきそうだった。
特に印象に残ったのは『スーパーマンの憂鬱』という話だった。これはテレビの健康番組に振り回されるスーパーマーケットの店員が描かれるのだが、まさにこの話の主人公が自分と重なっ -
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ネタバレ表題作がダントツでよかった。
理髪師の語る自身の半生と、社会の変化とともに移り変わる髪型の流行の変遷。
読んでいるだけでうっとりしてしまうような、調髪、シャンプー、ひげそり、マッサージという一連の流れの魅力ある描写。
最後にさりげなく語られる若い客との関係。
そして最後の理髪師のセリフにしびれた。
結末を知って再読すると、2人の会話は様々な含みがあったことに気づく。
数年前に録画していたドラマも視聴したが、2人の表情の演技が素晴らしかった。若い客が店に来た理由や、店の片腕を殴った理由、なぜ店を海の側で開いたか、など、ドラマだけに、よりドラマチックにアレンジされていた。
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2000年以上前の縄文時代が舞台とは思えないほど、描写は目に浮かぶように美しく、寒さも冷たさも花の色の美しさも匂いまで感じられるような物語。
自然と共に生きること、
文明の進化と便利になることで失うこと、
違う民族を受け入れないこと、
幸せとはなんだろうか、
といろいろ考えさせられました。
時代区分は現代の線引きであって、縄文人と渡来系弥生人がこのように出会い、交流している時代もあったのだろうな。
縄文人にお米がもたらされたように、今私たちがいる時代も、新しいAIというものがもたらされ、どんなふうに価値観が変わっていくのだろう、と思いを馳せています。
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Posted by ブクログ
人間は、完全に善良でなくても、誰かを少しだけ助けることができる。
登場人物たちは皆、弱さや罪、身勝手さを抱えている。誰も完璧な善人ではなく、差し伸べる手も途中まで。それでも、その不完全な善意が少しずつつながり、ひとつの命を森の外へ連れ戻していく。
そして、森から生還したのは真人だけではなかった。
真人に出会った大人たちもまた、罪悪感、虚勢、絶望、過去への後悔という、それぞれの暗い森の中で立ち止まり、少しずつ出口へ向かい始める。
誰かを救おうとした小さな行為が、結果として自分自身を救うこともある。人間の弱さを否定せず、それでもなお人を信じたくなる物語だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ名前が面白そうとのことで友達が選んでくれた作品だったけど、中身も面白かった…!
深く考えなくていい本!!
村の雰囲気からホラーに繋げていくのかと思えばそうではなく、見ててヒヤヒヤする村おこし大作戦が始まった…!ドタバタ感が好みだった。
騒動の顛末は置いておいて、村おこしをしようと動いたことが大事だったのだとしみじみ思う…
慎一たちは何もなさそうな村に何かを起こそうとするけど、実際何もないことはなかった。
騒動後、得体の知れない特産物やかなり面白い村人などなど、手付かずのままゴロゴロ転がっていた宝石の原石が一段と磨かれたような気がした。
何もないようで何かある、そんな田舎はもしかしたら至