荻原浩のレビュー一覧
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久しぶりに荻原さんの作品。やっぱり癖がなくて読みやすい。とても読みやすいのに、内容が辛くて読むのに時間がかかってしまった。
広告代理店で働く50歳の主人公が、若年性アルツハイマーに罹り、病気が進行していくストーリー。
若年性アルツハイマーは戸田恵梨香のドラマで観た程度で、知らないことがたくさんあった。10年以内に死を迎えることがほとんどとは驚き。いまはもう少し医療が進化してるんだろうか。
自分の親が、大切な人が、はたまた自分が、若年性か否かに関わらず、なるかもしれないアルツハイマーという病気の恐ろしさを考えずにはいられなかった。
ラストは涙をギリギリ堪えた。妻の枝実子の気持ちを考えると本当 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
文章がまず読みやすい。すらすら読み進めちゃう。
好きなシーンは、小暮と名島がコムサイト社に訪れたときに小暮が窓を背にして座ったところと、
捜査会議の時に名島が初めて声を上げたところ
犯人に関しては正直「あ、あなたですか」というくらいの感じだけど、ラスト1行が……
なんでだ…そりゃ復讐の気持ちは分かるけど小暮のことを一瞬でも考えなかったのかい…?
小暮はあなたのことずっと心配していたよ?
小暮と名島のほのぼのバナナシュートデートで終わろうよ…
この作者さんの他の作品も気になったけど、こういう不穏ミステリは書いてないのね?
この方の書いたミステリがもっと読みたいなあ。 -
Posted by ブクログ
ASDの5歳の男の子、真人が小樹海と呼ばれる神森で行方不明に。
1週間後に無事保護されるが、それまでどうやって生き延びて来たのか…
本人は、くまさんに助けられたと言うばかり。
その真相は…
「噂」に続いて2冊目の荻原浩さん。
長かったけれど、面白さ、読みやすさでさほど苦にならず読み終わりました。
森で真人と出会う人たちに、それぞれ事情があり、真人と出会ったあとにどう変化していくのかも書かれていたので、読み進めて行くとスッキリ感もあって良かったです。
ただ、登場人物の1人である「理実」さんの漢字だけが、どうしても毎回「現実」と読み間違えてしまい、他の漢字にして欲しかった、老眼初期の40代です -
Posted by ブクログ
知人の自殺をきっかけに,フリーライターの主人公が巨大生物に関する本を書く仕事の取材ついでに,なぜ人は自殺をするのかを知るために,自殺の噂が経たない「志手島」へ行き,物語が始まる.
予備知識あれば,近年島での自殺が多い理由が序盤でなんとなくわかるものの,タイムリミットにより,後半は人が死ぬテンポが早く,目を離せられないハラハラ展開となる.
物語が進むにつれて,主人公のとメインキャラである女性生物学者の過去が明らかとなった.身近の人の死が彼らの行動や考えに影響を及ぼすなか,それが2人で一緒に物語が進むことで,互いの考えに触れ,それぞれの死に対する見方が変化していくところが見どころである. -
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若そうなお母さんが狙撃銃を持つなんて何と物騒なというところだが、狂気の殺人鬼でも暴力団の姐さんでもさなそうな優しさ溢れるママ。というあたりが荻原浩氏らしい。そのキャラクター設定と裏に隠されたスナイパーとしての腕前のギャップがこの物語のミソかな。まあ死んでも仕方のない人はそういう運命、簡単に死んでもらっても困るという人は生き残る。話が進んでいくうちに、まあそういう感じかと思いながらも最後はどうなるかということで楽しめた。いつも楽しませてくれるから荻原作品ではちょっと物足りないくらいかもしれないが、読み終わってカバーの赤いバックには散りばめられたママと二人の子供たちに言いたくなる。いい家族だね。
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私の地元の大宮高校出身の荻原浩さんの7つの短編集。いずれも秀作で、登場人物の生きることに一生懸命な姿が、読んでいて心にぐっとくる。
生まれてくる子どもが待ち遠しい葬儀屋の営業マン、リストラされた父親が急に農園を開くと言い出し困惑する中3の少年、戦隊番組の俳優に子供より夢中になってしまう主婦。子供がクリスマスを祝いたいと言い困惑する寺の住職、口の悪い寿司屋の店主。身近にいそうな人物たちの心のつぶやきが聞こえてきそうだった。
特に印象に残ったのは『スーパーマンの憂鬱』という話だった。これはテレビの健康番組に振り回されるスーパーマーケットの店員が描かれるのだが、まさにこの話の主人公が自分と重なっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作がダントツでよかった。
理髪師の語る自身の半生と、社会の変化とともに移り変わる髪型の流行の変遷。
読んでいるだけでうっとりしてしまうような、調髪、シャンプー、ひげそり、マッサージという一連の流れの魅力ある描写。
最後にさりげなく語られる若い客との関係。
そして最後の理髪師のセリフにしびれた。
結末を知って再読すると、2人の会話は様々な含みがあったことに気づく。
数年前に録画していたドラマも視聴したが、2人の表情の演技が素晴らしかった。若い客が店に来た理由や、店の片腕を殴った理由、なぜ店を海の側で開いたか、など、ドラマだけに、よりドラマチックにアレンジされていた。