荻原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
過去の時代はいつの時代も大変。
現代の平和さに幸せを感じる一冊でした。
そして人間の愚かさと、自分勝手さを感じました。
怖いけれど面白かった!
様々な時代の登場人物がいるけれど、
昔の人は大変、、、。
いつの時代も死が近くにあり、怖く、苦しくなるような話が多かったです。
そんな中でも大切な人を助けに行くシーンや、思いやる人々もいて心があたたまりました。
現代の自分は、平和に生きられているだけでもとても幸せなことだと改めて思いました。
私の悩みも昔の人に比べれば大した事ないように思います、。
怖い話が多い中、「ばあばの石段」はほっこり幸せを感じられるお話で好きでした! -
Posted by ブクログ
子どもの頃、世界には希望が溢れていて、年を重ねていくうちに抱えていくものが増えていく。いつのまにか「先」の人生が短くなった時にふと、後ろを振り返りたくなる。
この物語の主人公達はそれぞれ歩いてきた人生があって、その中で忘れられずずっと頭の中にこびりついている思い出がある。あの時こうしていれば。そういった後悔を抱えていたものもいる。
しかしそれでも人生に2週目はない。死者は帰ってこないし、失ったもの、過ぎた時間は戻ってこない。
だから与えられている今をただ生きていくしかない。当たり前のことだけど、この本を読んで再認識させられた。
登場人物の関係性をあらわす繊細な描写がとてもすごいと思った。読んだ後、じんわり心が揺らぐような、そんな物語だった。
『上海租界の魔術師』と『胡瓜の馬』が個人的に好きだった。表題作である『月の上の観覧車』は後半にいくにつれどんどん惹き込まれた。しっとりとした終わり方が良かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ読書備忘録743号。
★★★★。
荻原さんの作品は、心に染み渡る作品が多い。
この作品は面白かったけど、個人的にはめっちゃ苦手分野。笑
私は、戻れる場所が普遍的に存在するということが、絶対的な安心感として必要とする性格。
なので、なんか知らんけど家に帰れないという嫌な夢を小さいころから良く見る。ほんとに嫌だった。笑
この作品。最初に言ってしまうと(ネタバレ)多次元世界のお話。
主人公はふとした事から、ちょっとだけ違う世界に紛れ込んでしまう。そしてもとの世界に戻るために頑張るのだが、多次元世界は無数にある。だから戻れない・・・。めちゃくちゃ嫌だ!エンディングが嫌だ!主人公が元の世界に戻れました!というエンディングにして欲しかった!
主人公はどこにでもいるうだつの上がらないサラリーマン、帝通プランニングという広告代理店に勤める野崎修作。40歳。
サラリーマンなら100人中100人が経験する「朝会社に行きたくない。下り電車に乗ってしまいたい症候群」に罹った。笑
そして、下り電車に乗ってしまった。笑 ただ、次の駅で降りて上り電車に乗るつもりだった。しかし乗った電車は急行。あれよあれよという間に終点の駅に。
もう会社に間に合わない。
開き直って、近くに見えたふたコブ山に登ってみようと、駅前にあった雑貨屋のような店で腰の曲がったおばあさんからサンドイッチとビールを買って登り始める。
そして、異世界へ・・・。
そこには、妻の美冬はいた。
コロナが流行っていなかった。
その代わりMCDウィルスとかいうウィルスの影響で牛が絶滅しており、牛丼が無かった。マトン丼があった。
そしてこの世界で野崎はヒット企画を連発していた出来るサラリーマンだった。
すぐに戻ろうかと思ったが、妻は子宮筋腫に罹っており、手術をする。夫としてそれを見届けなくて良いのか?
しかし、亡くなった親が生きている。やはりこの世界は自分の世界ではない。
野崎は再び下り電車に乗り、終着駅に。
そして再び雑貨屋のようなよろず屋に。再びおばあさんからサンドイッチを買って山に。
「良いところですね」と自分。おばあさんは「短いあいだしか居なかったのになにがわかる」。「えっ?」
もやもやを抱えつつ山に。そして下る。そこは更に全然違う世界だった・・・。
妻は美冬ではなく、会社の同僚でちょっとだけつき合ったことのあった女性。ちょっと抜けた部下の多田が専務になっていた。玉の輿?
そして思考警察なる、マスク警察の発展版みたいなとんでも警察がネットに蔓延っていた。
そして再び下り電車に。
次は日本が内戦状態の世界。
そして、多次元世界の交差ポイントに驚くべき事実が明かされる。そしてあるロジックに従い、いよいよ無数にある世界から元の世界へ戻ろうとする修作!
やった!戻れた!
そこには慣れ親しんだ世界が広がっていた!そして新聞には平成33年という日付が・・・。
が~ん。ハッピーエンドが良かった。涙
しかし流石は荻原さん。めちゃくちゃユーモアにあふれた文体は健在。楽しめました。