あらすじ
高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく……。犯行予告からトロ吉が浮び上がる。4年前、クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが――。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終らない夏休みを描く青春ミステリ。
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10代後半の多感な世代のグループが進めるストーリーなので懐かしく(少し古い発刊なのでスマホも無くパカパカ携帯)
しかしながら、テーマがいじめられっ子の復讐という。
面白いし、ラストどうなるのかハラハラしてページが止まらず。
最後の最後に ? を残して幕を閉じるのも、うーん考えさせられる。
罪の気持ちを、やられた側が忘れられない「いじめ」以上に抜け辛い棘にされたような復讐劇。(なかなか良い表現、私)
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同級生への復讐 自分にはたいした事ない事でも、
他人には大切な事かもしれない
あんなに酷いことをしたのに加害者は覚えてないものなんでしょうか?10代、学校という狭い空間、若気の至り、やらないとやられる側になる…
最後の展開も
復讐に走った両親の想いも分からなくもない。
子供を失った気持ちは計り知れない。
いじめという重い内容でしたが、スルスル読めました。
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「学生時代のいじめ」をめぐるミステリー。
いじめは悪であり今回の復讐は因果応報だと考えるけど、それでもやっぱり復讐からはなにも生まれない。
いじめに直接加担していなくても、止められる立場にいたのに止めなかったことを悔いている主人公。その主人公を許すことができなかった彼。
一番つらい思いをしたのが誰かなんて決めることができない、モヤモヤとした思いの残る作品。
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「やめろよ」
4年前にこのひとことが言えれば・・・。
いじめられていた廣吉の復讐を両親が果たしていく。
実際手は下さなくても同じ思いをしている人が現実にもいるだろう。
いじめる側もいじめられる側も一生残る傷ができるのだ。
たったひとこと、「やめろよ」を言える勇気を持とう。
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イジメが題材。周りの同級生が次々と事故に遭い、中2の時にクラスで虐められてたトロ吉が犯人じゃないかと探り始める。遂に殺人も起き、次は親友の番となって...。
荻原浩にしては重め。読みやすいけど後味は宜しくなかった。最後のトロ吉の両親の展開も納得行く形だし、ふと見えた幻覚?も荻原浩っぽくてよかった。ただいつもみたいに痛快!!とまではいかない。イジメ描写がまあまあキツめ。
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安定のおもしろさ!
主人公と一緒になって
ヒロヨシを探してる気分になった。
アクションあり、
切ないシーンあり、
いじめは絶対悪であるという
明確なテーマもあり、
家族愛あり、
友情あり。
荻原浩さんの世界は
どんなジャンルでも安定していて
根底に優しさがあるところが好きだ。
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サイコミステリっぽい雰囲気を感じる。過去のイジメの復讐にひとりずつ同級生を襲う犯人を、いじめていた側の同級生たちが探していく話。復讐方法や犯人の行動が逐一不気味。次何が起こるのか気になって一気読み。
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読みやすい、伏線をわかりやすく置いてくれているので回収しやすくて楽しい。
自分自身いじめる側にもいじめられる側にもなったことがあるのでとても考える作品でした。
過去に起こしてしまったことはどうにも変えることはできない。謝ったとしてもそれで終わりというわけにはいかない。お互いが受け止め考えることが大事だなと思いました。
シャングリラのマスター最高に好きです。
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中学2年生の頃、クラス中からイジメられていた廣吉が、4年後当時イジメに荷担していたクラスメイトへ復讐するストーリー。復讐の内容はもちろんだが、当時のイジメの内容もなかなか酷く、「やらなければ自分がやられる」という言い訳では通用しないほど。亮太ら加害者側が若気の至りで片付けようとするには無理があり過ぎる上、クラスメイトたち全員に反省の色が感じられない。廣吉があまりに可哀想。
光也もイジメの流れをストップさせる発言ができるようになっていたことから、反省・後悔の気持ちは出てきているものの、「勝手に頼るな」はちょっと違うのでは?と思ってしまった。まぁ、まだ人にせいにしたがる10代の少年なのだから、こんな反応が妥当なんだろう。
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因果応報といえば、それまでやけど…
イジメた方は忘れても、イジメられた方はずっと憶えてる。
それで、自分の人生を台無しにされたら、恨むのは分かるけど実践したら、あかんな。それも殺しまで…と模範回答はしたけど、ならお前はどうするねん!と聞かれれば、「…」やな(−_−;)
私の学校は、比較的恵まれてたのか、こんな酷いイジメはなかったな。自分が見ていた部分に限るけど。
イジメの復讐をめぐる学園ミステリーになるんかな?
イジメから、4年後にはじまる復讐劇!
復讐から、身を守る為に、自衛団みたいなの作るけど、やっぱり、警察やろ!頼りにならんかもしれんけど…
ストーリーとしては、「はじめちょろちょろ中ぱっぱ」って感じで、後半盛り上がる!
どんでん返しありで、なかなか面白かった!
しかし、題材自体がイジメだけに、終わりは、ハッピーエンドという感じにはいきません〜
主人公達は、一皮剥けて成長した感はあるけど、反省だけでは取り返せんもんもあるし…
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荻原節炸裂!
荻原さんのサスペンス作を読んだのは2作目でしたが本作も面白かった。要所要所に差し込まれるシュールな笑いも声出して笑いました。
自分にとってはどうでもいいものでも誰かには大切なものかもしれないこと、肝に銘じておきます!
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自分をいじめていた中学時代の同級生に対する復讐劇。
クラスメートひとりに対して1冊のノートを作り、現在の状況と復讐方法をしたためるとは....。
異常さを感じるとともに、心身の傷の深さも感じた。
両親の気持ちもよく分かる。
よく分かるが、その残虐さに多少クラスメートに同情する部分も。
スカッとするような復讐劇とはいかず、読後は何とも言えない重苦しさが残った。
Posted by ブクログ
いじめた側の視点で話が進んでいく。
よくある復讐劇だと、被害者視点が多く、加害者は絶大な力を持っており、それを何とかして復讐を成し遂げるものだが。
視点のせいで、強大な復讐者からの攻撃をかわして、打開策を見つけるような作品になっている、未成年というのが拍車をかけている。
これが40くらいの中年で25年前の・・・だとまた全然イメージが変わるんだろうな。
文章は読みやすく、会話と情景描写がいい塩梅で、ほかの作品を読みたいなーといった感じです。
Posted by ブクログ
いじめへの復讐であれば、やりたくなる気持ちもわかるよなぁと思いながら読んだ。
廣吉が死んでいて、親が復讐していたわけだけど、愛する我が子が死んだら代わりに復讐しようという気持ちもわかるよなぁ。。。
けどやっぱりやり方が残虐すぎて、完全にいじめた方の自業自得だとは思えない。
飽きることなく一気に読み進められて、最後で親が犯人だったのか!という驚きもあり面白かったんだけど、読み終わった時にすごく複雑で微妙な気持ちになった本だった。
いじめはダメ!
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渡辺光也
高校三年生。元野球部。
高松
野球部の監督。通称チョロマツ。
山岸亮太
高校を中退して働き始めて横浜に住んでいるが、実家は光也の家のすぐ近く。
植村弘樹
中学二年の時の同級生で、いつも亮太とつるんでいた悪ガキの一人。通り魔に襲われて鎖骨を骨折。市立北中の二年三組で一休と呼ばれていた。
トロ吉
廣吉剛史。中二の時に同じクラスだった廣吉のあだ名。中三で転校した。
神野葵
市立北中の二年三組だった。通り魔に襲われた。
堀内美咲
亮太が中学時代から付き合っている。同棲中。中三の時に父親を亡くし、定時制に通い、昼間は弁当屋で働いている。
日下部しのぶ
私立の受験に失敗し北中に来た。お嬢さまらしくピアノを習っていて、そこそこ成績も良く、顔立ちも良いが、素行はぜんぜんお嬢さまじゃない。通学途中の電車の中で小指を切られた。わわe
小嶋明弘
ドカ。北中の野球部のキャッチャー。駅前のラーメン屋。
和泉
ジャンボ。北中二年で同じクラス。バスケ部。橇犬みたいな大きい犬を飼っていたが、誰かが忍び込んで殺した。
清水群平
弘樹や亮太とつるんでた三組の悪ガキトリオの一人。
堀井直人
冬の影法師のように目立たない存在。度の強い銀縁眼鏡、ぼさぼさの髪、デブじゃないのにぶよぶよの体。
毛利
所轄の少年課。
小野
体育教師。
野口
社会科教師。
古沢香織
ばっちりメイクしていて、クラスの女で髪を染めたのも、ソックスをスーパールーズにしたのも最初。不良グループを陰で操る二年三組の悪の女王。
沢井秀一
廣吉の弁当をフケ飯にしていた。
廣吉勝
剛史の父。新秦精機営業部第二課。
康子
剛史の母。
松下聡美
クラス委員長だった。
石本
テニス部のエース。
土屋由紀
地味系男子のアイドル。
西島雅史
バイトばかりしている。
水谷
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高三の夏に始まった、中ニ時代のイジメに対する復讐劇
イジメ加害者達への犯行予告からの実行が続く
彼らの中学での行為は イジメでなく犯罪
復讐するは被害者にあり
やっちゃえって心の声が出てしまう
次々と襲われる元クラスメート達
しかし 過去のイジメが露呈することを恐れて警察にも届けない
復讐劇の真実はより悲哀な顛末
復讐された者は、その罪の深さが理解できたように思えない
やられた方は忘れない
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野球の話かな?と思い買った一冊。
野球の話ではなかった。
中学時代にいじめてた同級生に復讐される話しだった。
ひどいいじめだったので復讐されても自業自得だと思って読んでいたけど、殺人までいくとやり過ぎだ。
小説の中のセリフで頭に残ったのは
「自分にはたいした事ない事でも、他人には大切な事かもしれない」
いじめをしている方はたいした事やってないと思ってるんだろうけど、いじめられてる方はいろんなものを失ってる。
早く気づいて欲しかった。
意外な結末だった。
主人公がこの事件で人間的に成長したのは良かったんじゃないかと
マスターが隠れたヒーローだった小説でした。
ネタバレになっちゃうかな?
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いじめ被害者による加害者への数年越しの復讐
見るに堪えないいじめの描写
罪の意識が希薄で、保身にばかり走る屑加害者達
あまつさえ逆ギレとあっちゃあ…
本文は加害者側の視点で書かれているがどうしたっていじめ被害者側の立場で読んでしまうので、加害者同級生達のノリとか度々入るクスっとさせるような一文も薄ら寒い
友情だとか、青春だとか、何を勘違いしているんだろう
最後の展開で多少溜飲は下がったけどどうせなら全員ぶち殺すぐらいしてくれたらスッキリしたのに
Posted by ブクログ
中学時代にトロ吉をクラス全体でいじめていた。そしてトロ吉がクラスメイトを復讐する。トロ吉が最後まで秘密兵器であるかのように隠された展開、着実に相手に忍び寄り復讐していくヘルメット頭の影。この恐怖感、クラスメイトにダメージを与える見事な神出鬼没。そして最後のクライマックスでは、サイコパスの登場で一気に犯人が明らかになり、鬼の形相で復讐すると思いきや、壮絶な復讐は叶わず、終わり方もちょっと雑だった。もう少し劇的な展開で終了できなかったのかな?クラスメイトのトロ吉に対する後悔が見えず、残念な気持ちにもなった。
Posted by ブクログ
爽快感が全くなくて最後まで胸糞だったけどページをめくる手が止まりませんでした。
虐めに関与してた子達が一生心に傷を負って生きていくことになったのがせめてもの救いかもしれません。若くて浅くて誰かを傷付けて、自分は忘れてしまっても相手の人生には取り返しの出来ない傷になるかもしれない。そのことを登場人物達と一緒に強く考えさせられました。
また、虐められていたトロ吉が面と向かって闘わなかった事、卑劣な方法で復讐した事に対して責める気持ちは起きませんでした。
Posted by ブクログ
中学のイジメがきっかけとなって、事件が起きる。
初めましての作家さんだったので、読むのにちょっと苦戦。
最近スラスラいっていたので、時間かかっちゃいました。
中学の出来事の精算ってなかなか出来ないもの。まだ高校生だからか登場人物のやりとりが子どもっぽくてやきもきする。
続けて違う作品も読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
イジメミステリー。
ハッピーエンド的な〆方だけど、全くハッピーエンドじゃない。
頭おかしくなるまでイジメ抜いたヤンキーが何故かちょっと良い奴扱い。
胸糞ですなー。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく…。犯行予告からトロ吉が浮び上がる。4年前クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが―。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終らない夏休みを描く青春ミステリ。
Posted by ブクログ
今、誰かをいじめている人。
もちろん過去にいじめていた人も。
この本を、そういう人達の課題図書にしてはどうか。
誰かを「いじめる」ということは、いじめられている側をどれだけ苦しめ、人生を狂わすかがよくわかるんじゃないか。
この話は、いじめていた側・見て見ぬふりをしていた側から書いているので、いじめの主犯だった子を「悪いヤツじゃない」なんて言ったりする場面が出てくるけど、正直「ケッ」だ。402ページの刑事のセリフに激しく同感。
そういう側から書いてるからか、最後がいまいち納得いかない。
いろいろ書こうと思ったけど、うまくまとまらないのでやめました。