荻原浩のレビュー一覧

  • コールドゲーム

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    自分をいじめていた中学時代の同級生に対する復讐劇。
    クラスメートひとりに対して1冊のノートを作り、現在の状況と復讐方法をしたためるとは....。
    異常さを感じるとともに、心身の傷の深さも感じた。

    両親の気持ちもよく分かる。
    よく分かるが、その残虐さに多少クラスメートに同情する部分も。
    スカッとするような復讐劇とはいかず、読後は何とも言えない重苦しさが残った。

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    2019年08月08日
  • 幸せになる百通りの方法

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    大好き萩原浩の作品。
    やっぱし面白いな~。地の文で笑っちゃう。
    内容はわりかしヘビーというか、理不尽なことばっかなんだけど面白い。
    オレオレ詐欺は大阪のおばちゃんには通用しないのと、
    動物園での婚活パーティが特に面白かった。
    ベンチマンは母、強しって感じ。かっこいいな女の嗅覚。
    あと戦国武将の腹筋16個に割れてるって表現!笑

    幸せになる百通りの方法、自分の中で見栄張っていろんなルーティンを試してるけど、自然体が一番ってことがわかった。自己啓発本読んだり心理学勉強しても、使えないものは使えない!

    20190726

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    2019年07月28日
  • 逢魔が時に会いましょう

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    変わり者の民俗学の准教授と、進路に悩む女子大生のコンビ。座敷わらしや河童、天狗などのウンチクや解釈が面白い。ラブコメ要素もあって楽しめた。読みやすかったので、著者の他の本も読んでみたい。

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    2019年07月25日
  • 花のさくら通り

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    ネタバレ

    *倒産寸前のユニバーサル広告社。コピーライターの杉山を始め個性豊かな面々で乗り切ってきたが、ついにオフィスを都心から、“さくら通り商店街”に移転。ここは、少子化やスーパー進出で寂れたシャッター通りだ。「さくら祭り」のチラシを頼まれた杉山たちは、商店街活性化に力を注ぐが…。年代も事情も違う店主たちを相手に奮闘する涙と笑いのまちづくり&お仕事小説。ユニバーサル広告社シリーズ第3弾*

    スピード感があって、面白くて、ハラハラして、ホロリと来て。荻原氏の魅力がぎっしり詰まった1冊です。
    寂れた地方商店街の新旧勢力のいざこざを中心に、放火騒動、寺の跡取りと牧師の娘の恋、主人公と別れた娘との葛藤や

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    2019年07月11日
  • ストロベリーライフ

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    カメラマンから
    急に 静岡の実家で いちご農家の仕事を手伝い始めた主人公 恵介
    実際に仕事してみると 大変さにヘトヘトでボロボロになる。
    僕も 会社員としての定年を真近に控え 実家のみかん農家を手伝っている現状と重ねて あるある認識を共有しつつ
    楽しく なるほどと思いながら読み終えました。
    恵介はハッピーエンドっぽくこの物語を終えたが
    僕のみかん農家人生はどうなるんだろうか?
    そんな思いを巡らせている今日この頃です。

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    2019年06月02日
  • 砂の王国(上)

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    昔読んで面白かったので、人に薦めたらまた読みたくなって再読。すごく日本的だと思います。とにかく現代の心の闇を捉えていて、前半は人生の大切なことは、全てなくしてみないとわからないと思わせる内容。でもやっぱり2回目は中だるみしてしまって、最初に読んだ時の方が面白かったかもしれない。

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    2019年05月27日
  • 誘拐ラプソディー

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    ネタバレ

    *伊達秀吉は、金ない家ない女いない、あるのは借金と前科だけのダメ人間。金持ちのガキ・伝助との出会いを「人生一発逆転のチャンス?」とばかりに張り切ったものの、誘拐に成功はなし。警察はおろか、ヤクザやチャイニーズマフィアにまで追われる羽目に。しかも伝助との間に友情まで芽生えてしまう―。はたして、史上最低の誘拐犯・秀吉に明日はあるのか?たっぷり笑えてしみじみ泣ける、最高にキュートな誘拐物語*

    のっけから自殺未遂コメディーで笑わせ、すっとぼけた伝助とのやり取りで吹き出させ、思わぬ展開に面白おかしく一気に読んでおりましたが…伝助の母多香子が一世一代の芝居を打つ部分でぐぐっと胸を掴まれました。そりゃそう

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    2019年05月17日
  • メリーゴーランド

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    公務員あるある⁈
    終わりが切ない、苦しい。
    でも、お気楽ハッピーエンドでないところが、リアルに面白いのかも。

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    2019年05月09日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    まぁ普通でした。読み終わって時間も経ってないのに、もう読んだストーリーを思い出せない。20年前のデビュー当時から追いかけてる人なんだけどなぁ。あと描きは良かったです。

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    2019年05月05日
  • 押入れのちよ

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    ホラー短編。後味がイヤなものから、ほっこりするものまでいろいろ。オチが読めやすい感はあるが、逆に落ち着いて読める。

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    2019年05月02日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    短編集だけど、ハッピーエンドからホラーまでバラエティ豊か!この作家さんは短編集得意なのかな?
    読みやすくあっさり読破

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    2019年04月23日
  • 誰にも書ける一冊の本

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    父親の死を目の前にして、若き日の父が書いた原稿を目にする場ができた主人公。最初は自己顕示欲の多い私小説だ、とタカをくくっていた部分が大きかったが、よくよく読み進めて行くと自分の知らなかった若き日の父の話が織り込まれていることに気づく。

    マスコミ業界の仕事に触れながら作家を続けているという経歴の作者らしい着眼点が随所に盛り込まれているなあと感じる文章だった。あとタイトルの付け方とか、センス。

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    2019年04月07日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    短編小説が8篇。相撲取り、演歌歌手、アニメ作家…。若いときには天才と言われ夢を持った8人が、厳しい現実を前に下積みの哀しい生活をおくる。みんな優しくて、弱い、愛すべき荻原浩の主人公たちです。彼らはチャンスをつかめるのか?

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    2019年03月19日
  • なかよし小鳩組

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    笑って泣ける、そんな荻原浩さんの作品が大好きです。これもまた。笑えてばかりのドタバタ劇ですが、ラストシーンはジーンとくる。早苗が可愛らしい。

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    2019年03月18日
  • 逢魔が時に会いましょう

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    座敷わらし、河童、天狗。

    さすがの荻原浩さん、文章はとても読みやすく、コメディタッチなのに、背景の時代描写なんかは深いものがあって、面白いし、興味深いしで、あっという間に読み終わってしまいました。

    昔書いた2作品を手直しし、書下ろし1作品を加えての文庫化ということのようです。
    なるほど・・・楽しい1冊でした。

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    2019年03月12日
  • 逢魔が時に会いましょう

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    ネタバレ

    *大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。“座敷わらし"を撮影するため、子どもが8人いる家庭を訪問。スイカを食べる子どもを数えると、ひとり多い!?ハンサムらしいが風変わりな大学教授と、映画製作を夢見てアルバイトに励む女子大生の迷コンビの珍道中。ふたりに芽生えた恋の行方も読みどころの、笑いと涙のなかに郷愁を誘うもののけ物語*

    荻原氏らしい軽くて読みやすい文体に、もののけ?達とのユーモア溢れる展開が楽しく、どんどん続きが読みたくなります。
    ただ、よくあるもののけ物語ではなく、あやかしの由来と言うか成り立ちと言うか、そもそもの

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    2019年03月11日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    現代の闇をうまく書いている。リアリティある登場人物で8つの短編すべて面白かった。言葉の綾?を使うのが上手いなぁと思った。

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    2019年02月07日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    俺はコンビニバイトの傍らネタを作り続けている。漫才で天下をとるんだ!……相方はまだいないが……。お笑い芸人を目指すフリーターを描く表題作ほか、体型のせいで尾行がバレる元相撲取りの探偵や、笑われることが大嫌いなのにゆるキャラの〝中の人〟にされた公務員など、何者かになろうと挑み続ける、不器用で諦めの悪い8人の物語。

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    2019年02月02日
  • ギブ・ミー・ア・チャンス

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    読みやすい。
    短篇集だし、映像がの頭の中でイメージしやすい。
    ドラマ化しやすいでしょう。

    基本は「夢を諦めない」スカっとする内容。
    楽しく読めました。

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    2019年02月02日
  • 二千七百の夏と冬 : 下

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    縄文時代の終わりと弥生時代のはじめって、どうなってだだろ?キッチリ線引きがされるわけでもないだろうし・・と、ぼんやりと疑問を感じてた、そんな時期のお話。狩りと採集の縄文は貧しく、米作をもたらした弥生では豊かになった、そんな定説ばかりではなかっただろうということに気付かされた作品。現代のヒロインとリンクしているけど、そっちは随分と大風呂敷広げた終わりだったな。でも、人が30回生まれ直しても変わらないもの、いいものも悪いものも、あるということ。それを考えると、縄文時代が遥か昔のものでなく、すぐ手の先にあるような感じがしてしまう。

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    2019年01月15日