荻原浩のレビュー一覧

  • 極小農園日記【毎日文庫】

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    お庭で野菜を育てる。なんて素敵!新鮮で美味しいものを食べられるなんて♡

    いえいえ ミニトマトの皮の固かったことしか覚えておりません、我が家では。まぁ努力が足りてませんでしたね。
    物語から受ける印象とエッセイから受ける印象がそんなに変わってなくて美味しい読書でした。

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    2021年05月24日
  • メリーゴーランド

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    ネタバレ

    久しぶりにゆったりとした気分で読めた本。
    激務の民間企業から地元の公務員に転職した啓一が、赤字のテーマパークの再生に挑む。
    息子に「お父の仕事」について作文を書かなければならないと言われて発奮した。
    妻にも「小心者」と言われ、発奮した。
    娘は妻の口真似で「しょうしんもも」と言う。
    その家族があり、仲間があり、頑張ることが出来た。
    ようやく軌道に乗せる目途がついたのに、市長選で現市長が破れた。
    新市長はテーマパークの廃止を言い、啓一は他部署へ移動。

    そして感動的なラストシーン。

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    2021年05月10日
  • 砂の王国(上)

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    ホームレスから、怪しげな新興宗教を立ち上げるまでは、色んなキャラクターが出てきて引き込まれる。
    一方、勧誘するために参加したイベントの部分にだらだらした感じがした。そこさえなければ、ノンストップで読みたい小説。

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    2021年05月04日
  • メリーゴーランド

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    実際はよくわからないが、公務員や公営事業のイメージにあった感じで努力して改善しても首長が変われば公約のためだけにあまり精査せずに切り捨てるというのはありうる話しだったかと思う。

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    2021年04月24日
  • 月の上の観覧車

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    ネタバレ

     やっぱり荻原浩は面白い.解説の「取り戻せない喪失を抱えた人々が未来へ向かう物語」というのがまさにぴったりの,ノスタルジックな香りのする珠玉の短編集.

    「トンネル鏡」 五十路になる前に会社をやめて故郷に帰る男が,車窓を眺めながら母親にまつわる思い出を軸に今までの来し方を回想する話.
    「上海租界の魔術師」 家に転がり込んできた上海でマジシャンをしていた祖父との思い出.魔術師の弟子となった孫娘は,祖父の通夜でとっておきの魔術を披露する.
    「レシピ」 夫の定年退職の日に,夕食の料理をしながら夫の帰宅を待つ妻.古いレシピノートを見ながらそこに書かれているレシピにまつわる出来事を回想する.最後に荻原さ

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    2021年03月29日
  • 月の上の観覧車

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    たった数十ページでしか語られてない短編なのに。なのに、登場人物の切ない人生物語に浸ってしまう。

    どの物語も、登場人物たちの短いセリフのなかに含まれた想いが重い。

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    2021年03月21日
  • 幸せになる百通りの方法

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    "誰かのちょっとした日常"物語の短編集。

    悩める老若男女たちの、心の奥の奥のホンネとツッコミにハマる。

    荻原氏の人間観察力はやっぱ面白いわ!

    どの物語もラスト1行にほっこり。

    読み終わった後に各タイトルの意味を確認して、もう一回ほっこり。

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    2021年03月21日
  • 金魚姫

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    まるで透明な水の中を手探りで進んでいるような、不思議な世界観の物語。
    過去と今が交錯して、真実が明かされていく。
    少女のようなリュウとの生活に、現実的ではないのに現実に引き戻され生きる力を取り戻す潤。

    リュウは…真実に気がついてしまったが、それを許して二人で幸せになる道は本当に無かったのかな。
    できないよね。千幾百年そうして死なずに生き繋いできたのだから。

    物語は美しく、ラストは好きな終わり方だった。

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    2021年03月14日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    短編小説で、それぞれ闇を抱える登場人物に親近感、愛着がわく。1つ目の話「ヒット・アンド・アウェイ」は某番組を見ているかのようにスカッとさせられた!

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    2021年03月09日
  • 金魚姫

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    陳腐な感想から言うと
    映画化をイメージさせる
    内容だった

    それだけ
    ドラマチックで

    引き込まれていき

    本を開く楽しみを
    感じさせてくれる


    死の恐怖も
    改めて感じさせられる

    そんな
    キュンとなる

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    2021年02月14日
  • 冷蔵庫を抱きしめて(新潮文庫)

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    昨今、良く取り沙汰されているDVや幼児虐待、摂食障害、過食、ゴミ屋敷など何かしら問題を抱えている人々が登場します。

    どの短編も身近な問題でリアリティーに溢れ、それぞれの登場人物が脳内映像で動いていました。

    重いテーマでありながらDVの旦那をやりこめる「ヒット・アンド・アウェイ」ではスカッとさせられ、タイトルになっている「冷蔵庫を抱きしめて」では結婚前は相性バッチリだったはずの旦那とのずれを感じる主人公に共感したり、どれも興味深く読めました。

    短編集ですが、どの物語も読み応えがあり満足出来ました。

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    2021年02月04日
  • ひまわり事件

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    隣り合う幼稚園と老人ホームの交流の話し。
    ほのぼの系かと思いきや、子どもも大人もみんな自分本位、好き勝手するものだから次々に問題が起きる。それでも、それぞれの立場でその人なりに考えて、関係や環境が少しずつ変わっていくのが良い。
    ドタバタコメディなのだけど、少しだけ切なくて勇気をもらえる物語。

    子どもたちのひまわりでの闘いはうまくいったかな。

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    2021年01月31日
  • 月の上の観覧車

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    8つの短編集。
    どれも日常によくある家族のいろいろが題材になっている。
    老若男女いろいろ出てきて、それぞれの立場に立てるので、読んでいて飽きがこない。
    喪失や郷愁はかなり感じるが、どれも希望が持てる内容なので、読んでいて涙してもただの悲しい涙ではない。
    個人的には、「レシピ」がいちばん好き。
    60代を迎える女性が主人公のはなし。自分の大学時代を思い出させてくれて懐かしく感じた。

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    2020年12月24日
  • 逢魔が時に会いましょう

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    座敷わらし、河童、天狗は本当にいるのか?
    その正体は?

    ゾクゾク、ワクワクと
    面白くて、あっという間に読んでしまいました。

    気に入った言い回しの箇所↓

    「馬…」と前半の一文字が零れてしまってから、相手が准教授であることを思い出して、続いて飛び出そうとした鹿を檻へ戻す。

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    2020年12月14日
  • なかよし小鳩組

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    ヤクザも元親父も社長も、大人は誰だって色んな過去があり、新しい何かに向かって必死に走ってる。何かわからないプライドみたいなものに後押しされながら。そんな状況を考えさせてくれて、癒してくれるのは、純粋な子供なのかなぁ…

    やっぱり、荻原作品の何処か優しい作風に癒されてしまう。。。

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    2020年11月30日
  • ママの狙撃銃 新装版

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    タイトル買いである。オクラホマの祖父エドに攻撃的護身術を叩き込まれた曜子。帰国子女なのに、高卒の曜子には厳しい学歴社会の日本だった。祖父の代わりに一度だけアメリカで暗殺に関わってしまった曜子。25年の歳月を経て、結婚して2児の母となった今、再び暗殺の依頼が。家族を守るため、葛藤を抱えながらの暗殺。そして、中盤は娘を守るための過激な行動。最後の暗殺指令は……1冊で3度のピークを作った本作は、なかなか面白い。

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    2020年11月29日
  • 四度目の氷河期

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    ネタバレ

    中学生向け問題集のどこかで読んだことがきっかけで惹かれた。
    美術の授業中のシーンを抜粋してあった。
    とても瑞々しくて痛くて好きになった。

    全体的に若者の口語体であるためテンポよく読めた。
    難しいところは特にない。
    彼の苦悩は私と同じではないが、なんとなくわかる。
    特別だと思い込まなければ今死んでしまう気がする感じ。

    こちらも概ね思い込みであった、都度起こす彼の犯罪にはあまり共感できなかったが、それこそ彼と同じ境遇だったらわからない。
    アイスマンを持ち出したら何か変わる気がしてしまうのもよくわかる。
    でもきっと、私には実行するだけの度胸はない。

    そこだけが少し気になった。

    私はやっぱり、

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    2020年11月20日
  • 逢魔が時に会いましょう

    購入済み

    冒険

    座敷わらしに河童に天狗。
    小説は,より現実離れしている方が好みだ。
    すぐに自分の世界に入ってしまう布目先生と,映画監督を目指す真矢。
    二人のキャラクターも微笑ましい。
    冒険の続きが気になる。
    妖怪や精霊なんてきっといないんだけど,心のどこかで信じていたい。
    その方が楽しいから。

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    2020年11月16日
  • 海馬の尻尾

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    面白いのです。。。。
    出版社の紹介では「二度目の原発事故でどん底に落ちた社会――。三年前に懲役を終えたばかりの及川頼也は、若頭に「アル中を治せ」と命じられ、とある大学病院の精神科を訪れる。検査によると、及川の脳には「良心がない」のだという。医者らを拒絶する及川だが、ウィリアムズ症候群の少女が懐くようになり……。人間の脳は変われるのか。ハードボイルドの筆致で描く、脳科学サスペンス!」と書かれています。
    どうしようもないサイコパス(反社会的人格)のヤクザの悪行を書き連ね、最後は森の中の怪しげな精神病院内でマッドドクター(サイエンティスト)との戦い。手に汗握ると言いましょうか、さすが荻原さん、読ませ

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    2020年11月04日
  • 砂の王国(上)

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    ネタバレ

    ホームレスになった辺りはつらすぎて読む速度が遅かったけど、堕ちてもへこたれない主人公に詐欺まがいな事をしていても悪い事してる…じゃなくてガンバレと思ってしまう。。そう思わせる文章力なのか、、

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    2020年10月31日